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蝶ヶ岳・常念岳縦走

Oct.03-05, 2003 槍・穂高連峰を望むパノラマ縦走

蝶ヶ岳・常念岳縦走:イメージ1

北アルプスの中でも常念岳は槍ケ岳や立山ほど派手ではないが、そのピラミダルでどっしりとした山容は重々しく存在感のある山である。日帰り登山の場合はヒエ平からが多いが、縦走ならば燕岳からの表銀座コース、もしくは蝶ヶ岳からのコースがある。どちらの縦走コースも展望に優れているが、今回は喧騒の上高地から蝶ヶ岳・常念岳、そしてヒエ平へと下るコースをとった。今回は、初日は横尾で一泊し、蝶ヶ岳で泊まらないので体力的には比較的きついと思われる。また、稜線ではアップダウンの多いコースである。注意すべき点は特別ないが、常念岳山頂付近はガレ場の連続で、視界不明時には要注意である。また、下山道である一の沢は早い時期だと雪渓が残っている。

蝶ヶ岳・常念岳縦走:イメージ2

工事中の釜トンネルを過ぎてお馴染みの上高地バスターミナルである。相変わらず登山客・観光客でごった返しており、夏のハイシーズンは都会並の混雑である。今回はここへアプローチしてその日に横尾山荘まで行くため、上高地散策を次の機会に委ねて先を急ぐ。河童橋からは穂高岳が天を突くように聳えている。河童橋から小梨平へ入れば人影はぐっと少なくなる。ほとんど平坦な林道を豊かな木々に囲まれながら明神館に到着。左手の鋭い峰は明神岳である。ここから分岐を北にとれば明神池がある。ここからさらに1時間、水の沸く澄んだ池を見ながら平坦な道を行く。晴れていれば、途中で遥か向こうに常念岳と蝶ヶ岳が望めることだろう。徳沢園はきれいな山小屋で、キャンプ場は実に広々としている。さらに1時間少々、梓川を左手に新村橋を見送ると横尾山荘に到着。赤い吊橋の向こうには屏風岩、前穂高岳が近い。横尾山荘のお風呂は小さいが、今夜は体を温めて明日に備えよう。

蝶ヶ岳・常念岳縦走:イメージ3

山荘の北側に槍沢方面と蝶ヶ岳方面の分岐がある。道を左に取り、笹に覆われた樹林帯を蝶ヶ岳へ登りだす。30分も登れば槍見台であり、涸沢カールと奥穂高岳、槍ケ岳が望める。再び樹林帯で展望の利かない登りだが、地図上よりは傾斜が緩いように思える歩きやすい道である。途中ゴゼンタチバナが終始実をつけており、気が付けば森林限界で、いきなり稜線に飛び出す。稜線に出れば風が強いので気をつけたい。西には槍・穂高連峰の大パノラマ、涸沢カールが紅葉しているのも確認できる。南西には焼岳や霞沢岳、その奥に大きく乗鞍岳と御獄山が印象的である。南南東には南アルプス、北岳の三角錐が飛び出ているのですぐにそれと分かる。南東には横に長い八ヶ岳連峰、台形状の蓼科山(たてしなやま)が自己主張をしている。その手前には少し標高を落として美ヶ原。山頂の王ヶ頭(おうがとう)に電波塔が立っているのが分かる。東には浅間山が大きく、その北側をたどればちょんと尖った雨飾山(あまかざりやま)が目立つ。

蝶ヶ岳・常念岳縦走:イメージ4

広大な稜線を歩き出せば、すぐに蝶ヶ岳三角点である。北には手前に飛び出た蝶槍、その奥には常念岳がどっしりと構えている。蝶槍は普通巻いて通過するが、何の問題もなく山頂を踏めるのでそのまま行こう。ここから再び樹林帯へ急降下、標高差約200弱の下りだ。下りきった鞍部は広くなっており、ここからまた登り返すと2,592mピークである。場所が広いのでこの日はここで横尾山荘のお弁当(なんとパン!)を食べた。この日は槍穂側から強い風とともに雪に吹かれた。樹林帯をさらに下って登り返せばすぐに視界が広がり、常念岳の岩礫帯の始まりである。小さな丸いピークを越せば常念岳最低鞍部に下り立つ。ここは比較的狭いので休憩せずに、山頂まで標高差約400mの登りに取り付く。道は浮石だらけ、右側はすっぱりと切れ落ちているが技術的にはさほど心配はない。足元に気をつけて登れば祠が出現、常念岳山頂である。山頂はとても狭いが、西には裏銀座(野口五郎岳、その奥に鷲羽岳と水晶岳)の稜線、手前に大きいのは大天井岳(おてんしょうだけ)、そこから北にのびて、分かりにくいが燕岳(つばくろだけ)。北側の目の前の山は横通岳(よこどおしだけ)である。山頂からは再度岩礫帯を50分ほど常念小屋まで下る。山頂から小屋はずっと確認できるので安心だ。下りの傾斜が緩くなって岩場がなくなれば常念乗越に建つ常念小屋に到着。常念乗越は風の通り道なので風が強いことがしばしばである。小屋泊まりなら夕食は通常ボリューム満点のご飯だ。

蝶ヶ岳・常念岳縦走:イメージ5

翌朝、晴れていたので常念小屋の食堂テラスからモルゲンロート(朝焼け)に染まる槍ケ岳連峰が素晴らしかった。小屋から出て、反対側の東からは日の出が素晴らしい。辺りは昨日の晩まで降りつづけた雪が薄く積もっている。常念乗越から30分急な坂をジグザグに下れば一の沢に出る。「最後の水場」と書かれた看板がある。ここから少し沢を高巻いて再び沢に下れば胸突き八丁。早い時期ならこの辺から雪渓が残っている。さらに1時間半右手に沢を見ながら河原を下れば王滝に着く。おいしい天然の清水が流れている。ここから樹林帯に深く入り、しばらく下ると大きなトチの木の下に鳥居がある山の神を過ぎ、そこから20分も行けばヒエ平にゴールする。ヒエ平にはトイレと水道、登山指導所がある。

写真の説明
1枚目:常念小屋からモルゲンロートに染まる槍ヶ岳
2枚目:常念小屋から日の出を望む。中央奥は浅間山
3枚目:明神手前から見上げた明神岳
4枚目:蝶ヶ岳三角点から蝶槍(中央手前)、常念岳(右)と大天井岳(左)
5枚目:2,592mピークから望む常念岳
6枚目:一の沢(最後の水場付近)

-DATA-

場所:
長野県南安曇郡安曇村・穂高町
タイム:
1日目:上高地バスターミナル(1時間10分)→明神館(1時間)→徳沢(1時間10分)→横尾 
  計3時間20分
2日目:横尾(30分)→槍見台(2時間40分)→蝶ヶ岳稜線(10分)→蝶ヶ岳三角点(10分)→蝶槍(1時間30分)→2,592mピーク(1時間)→最低鞍部(1時間40分)→常念岳(50分)→常念小屋
  計8時間30分
3日目:常念小屋(30分)→最後の水場(20分)→胸突き八丁(1時間30分)→王滝(50分)→山ノ神(20分)→ヒエ平
  計3時間30分
交通:
上高地:高速バスは東京、横浜、大阪、京都、名古屋、長野から出ている。マイカーなら長野自動車道松本ICから国道158号に沿って沢渡に駐車する。そこから先の上高地公園線はマイカー通行止めのためタクシーかバスを利用。新島々駅からバスで1時間20分。夏期なら本数は多い。高山側から入るなら同じく国道 158号線を走って平湯に駐車してバスで行く。
ヒエ平:バスはない。タクシーなら豊科駅まで40分。マイカーなら長野自動車道豊科ICから国道147号線を通過して細い道から山道に入る。
駐車場:
上高地沢渡は1,500台、ヒエ平は無料で35台程度。
トイレ:
上高地バスターミナル、小梨平、明神館、徳沢、横尾、常念小屋、ヒエ平
宿泊:
上高地(ホテル数件)、明神館、徳沢園、横尾山荘、常念小屋
幕営地:
小梨平、徳沢、横尾、常念乗越
携帯電話:
横尾:不可
常念乗越:可

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