トレッキングレポート

サブナビゲーションをスキップ


フィールドレポート

現在のレポート数は811件です。

最新記事
最近のコメント
カテゴリー
バックナンバー

Since Apr.01,2000


« 夏季の槍ヶ岳北鎌尾根トレッキングレポート:トップページ会津駒ヶ岳 »

飯豊連峰縦走

Aug.23-27, 2003 なだらかな稜線歩きを楽しむ大縦走

飯豊連峰縦走:イメージ1

今回のコースは飯豊山荘から梶川(かじかわ)尾根を上がり、北股岳、梅花(かいらぎ)皮岳、大日岳、飯豊本山、三国岳を通過して川入に下るなんとも長い行程である。自分は某登山ツアー会社のガイドとして参加したが、お客さんと自分たちの食糧4日分全てとお客さんの荷物を持つという、自分にとってはかなりハードな山行となった。飯豊連峰の特徴は、まず全ての山小屋が基本的に素泊まりであるということである。よってシュラフや調理器具、食糧を持っての行程となり、必然的に高い身体能力を要求される山である。また、どの登山口から登っても稜線までが急登であるが、一度登ればあとはなだらかなアップダウンである。稜線にある多くの小屋が99年に改築されており、綺麗な小屋が多く過ごしやすい。稜線の水場は雪渓の融雪水であるが、時期によっては枯れることもあるので事前に問い合わせること。

飯豊連峰縦走:イメージ2

初日は移動日として時間がかかるので、飯豊山荘までアプローチして今日はここの温泉にゆっくりつかることにする。各部屋も広く、食事も山菜・川魚中心である。携帯の電波は入らない。翌朝出発し、山荘脇の林道を10分ほど歩くと橋を渡ってすぐの所に梶川尾根にとりつく。いきなりの急斜面で、両手両足を使っての登りとなり、ストックはあまり役に立たない。初めは見晴らしも比較的良く、ロープがかけられたスラブ状の岩場を越える。しばらくすると急登は落ち着き湯沢峰である。一度鞍部に降りてトラバース気味に登ると滝見場であり、少し入ったところから梅花皮滝が良く見える。ここから樹林帯を急登し、五郎清水で水を補給してまた急登が続く。体力の限界かと思ったらヤセ尾根になり、左側に石ころび沢が見えれば梶川峰は近い。梶川峰の向こうは緩やかな湿原帯を登り、イワショウブやキンコウカ、タカネマツムシソウなどが咲いている。主稜線にぶつかり(扇ノ地紙)左にコースを取れば、ハクサンシャジンやハクサントリカブトの群生に囲まれながら門内小屋に着く。

飯豊連峰縦走:イメージ3

門内小屋からギルダ原を越えてアップダウンを繰り返すと鳥居のある北股岳、そこから半時間くだればきれいな梅花皮小屋である。ここから烏帽子岳へ登り返すが、途中でイイデリンドウが点在している。イイデリンドウは飯豊山にしか咲かない固有種で、ぜひ花期である夏に訪れたい。ここからひとくだりすると左手には雪渓、すぐに御手洗池が現れ、ニッコウキスゲやハクサンコザクラ、イワカガミ、コバイケイソウ、ミヤマリンドウの咲く気持ちの良いお花畑を通過する。正面左には飯豊本山、右にはひときわ大きい大日岳、正面には今日泊まる御西小屋がはっきりと見えている。しばらく登り返して雪渓を左に見れば、すぐに御西小屋である。水場は片道10分程度下ったところにある。時間も早いのでザックをおいて大日岳をピストンする。文平の池を途中に見送って山頂まで2時間弱、途中に簡単な岩場もある。登りごたえのある山で、左手には牛首山が大きい。往路を戻って就寝。

飯豊連峰縦走:イメージ4

御西小屋からは緩やかに登っていく。御西小屋からはすでに今日これから向かう切合小屋が向こうの稜線の鞍部にあるのが確認できる。今日の行程は非常に短いため、体力のある人は今日中に下山、もしくは天気がよければこの日に大日岳をピストンしてきても良い。登山道は終始緩やかなまま駒形山に到着。山頂はまだもう少し向こうに見えている。イワウメやイイデリンドウを横目に見ながら、すぐに標高2105mの飯豊本山に着く。飯豊本山の山容はたおやかで「女性的」なのですぐにそれと分かる。山頂からは東に台形状になった吾妻連峰、南東には磐梯山の三角錐が遠いながらも目立ち、猪苗代湖も望める。東側手前の尾根は大丸森山などである。南には遠く会津駒ケ岳も見え、西には苦労して歩いてきた飯豊連峰の稜線が近い。その向こうには日本海まで望める。山頂から風の吹きさらしを受けるテント場を過ぎると、すぐに飯豊本山小屋である。この小屋もまた新しく、この日はここでオコジョに出会った。さて、ここからケルン上に積まれたガレ岩(一の王子)を巻いて、標高差約300m弱の急な下りである。緩やかになってくればヒナウスユキソウやオヤマノエンドウを見ながらリッジ状の岩稜帯を通過し、地蔵の立つ姥権現である。この鞍部からまた100m弱登り返し、草履塚のピークを越えてひと下りで切合小屋である。テントサイトは小屋の裏側だ。

飯豊連峰縦走:イメージ5

切合小屋からは緩やかに種蒔山を越えて進むと、ちょっとした鎖場を下る。ここは別に鎖を使わなくても十分下れるほどだ。少し進んで三国小屋、尾根がヤセてきたと思ったら三国岳剣ヶ峰の鎖場通過である。慎重に鎖場を下り、地蔵山手前の分岐を右にとる。稜線を降りるとすぐに樹林帯が深くなり、20分程行くと峰秀水という水場がある。根っこの張り出した足場の悪い道を進むと、小さな広場のような横峰小屋跡に到着。つぶれた小屋らしきものがある。ここから雨裂によって溝状になった急な下りである。足の短い人は大きな段差に困るだろう。30分下って笹平、それからいずれも30分ほどで上十五里、中十五里、下十五里、登山口である。登山口からは林道を45分くらい、キャンプ場を見送って飯豊鉱泉の小さな集落に出る。長く洗っていなかった汗をしっかりとここで流そう。

-DATA-

場所:
山形県小国町、新潟県鹿瀬町、福島県山都町
タイム:
1日目:飯豊山荘(2時間50分)→湯沢峰(50分)→滝見場(1時間)→五郎清水(1時間30分)→梶川峰(1時間)→扇ノ地紙(40分)→門内小屋(計7時間50分)
2日目:門内小屋(1時間30分)→北股岳(30分)→梅花皮小屋(1時間20分)→烏帽子岳(50分)→御手洗の池(2時間)→御西小屋+大日岳ピストン(3時間20分)(計9時間30分)
3日目:御西小屋(1時間50分)→飯豊本山(20分)→飯豊本山小屋(50分)→姥権現(1時間)→切合小屋(計4時間)
4日目:切合小屋(1時間50分)→三国小屋(1時間)→地蔵山手前分岐(1時間)→横峰小屋跡(2時間)→登山口(45分)→飯豊鉱泉(計6時間35分)
交通:
飯豊山荘:バスはJR小国駅から1時間、1日3本程度。マイカーなら国道113号線の小国町へ東北自動車道飯坂ICから国道13号線、287号線、113号線と繋いで約2時間。
飯豊鉱泉(川入):バスは山都駅から50分。マイカーなら磐越自動車道会津若松ICから国道49号線を経て喜多方方面へ、国道459号線から北に向かう。タクシー及びマイカーなら川入より奥のキャンプ場まで入る。
駐車場:
飯豊山荘、川入キャンプ場
トイレ:
飯豊山荘、門内小屋、梅花皮小屋、御西小屋、飯豊本山小屋、切合小屋、三国小屋、川入キャンプ場、飯豊鉱泉
宿泊:
飯豊山荘(1泊2食)、門内小屋(素泊まり)、梅花皮小屋(素泊まり)、御西小屋(素泊まり)、飯豊本山小屋(素泊まり)、切合小屋(素泊まり)、三国小屋(素泊まり)、飯豊鉱泉(民宿数件)
幕営地:
門内小屋、梅花皮小屋、御西小屋、飯豊本山小屋、切合小屋、三国小屋、川入キャンプ場
携帯電話:
門内小屋、御西小屋、切合小屋 (稜線ではどこでも電波は入ると思われる)

コメント(0)

コメントはまだありません。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

コメント投稿フォーム

ページのトップに戻る