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哲学&文学が息づく町並みを歩く

Oct.28, 2002 芸術の秋を探しに新井薬師駅で途中下車

いつも利用する電車の路線図で気になっている駅ってありませんか?そこには、いったい何があるんだろうって。もしかしたら、すごい発見をするかもしれません。また、素敵な出会いもあるかも…というのはさておき、芸術の秋を求めて今回途中下車の旅に出かけました。

今回の紹介する舞台は、東京の新宿から武蔵野地区を走る西武新宿線の「新井薬師駅」。アクセスは、新宿駅から徒歩で西武新宿駅へ。そこから、各駅停車に乗り5駅。所要時間は9分。運賃は、170円。(10月28日現在)南口の改札を出たら、今回の旅の始まりです。

哲学&文学が息づく町並みを歩く:イメージ1 哲学&文学が息づく町並みを歩く:イメージ2

改札口を出ると右手に道路(哲学堂通り)が通っている。左手に進むと目の神様と名高い「新井薬師寺」だが、今回は右手を進み「哲学堂公園」を目指す。商店街を進むこと10分で、緑の生い茂った森が見えてきた。手前には妙正寺川が流れ、橋を渡ると左手が「哲学堂公園」。すぐに入り口がありましたが、正門ではないようなので入らず、さらに、公園を沿うように進むこと数分、左前方に野球場が見えてきた。グラウンドの手前を左へ、イチョウ並木の歩道を進むと哲学堂の入り口だ。この哲学堂公園は、東洋大学の前身、哲学館の創立者井上円了氏が明治39年に哲学教育の道場として建てたそうだ。入り口の左手には、哲学堂内の案内板があり、建物がどこにあるかわかりやすく数字で表示されていた。見ると、園内には77の名所等があり、丘、池、滝などかなり広い公園のようだ。パンフレットや案内する人もいないので、ここで公園内の大まかな地理を覚えていざ中へ。入り口(哲理門)をくぐった中はちょっとした広場になっていて、そこを囲むように建物が点在していた。まず目に飛び込んできたのは、右手にある赤い六角形のお堂「六賢台」。このお堂は、聖徳太子、菅原道真など東洋の六賢人を祀った三層のお堂で、園内でも一番高くシンボル的存在といえる。その奥は木立が生い茂り、哲学にちなんだ建造物が至るところに点在していた。また、園内の散策路は整備されているが上りや下りと起伏に富んでいて運動不足ぎみの私には、いい運動でした。少し散策してから、六賢台のある広場に戻り、公園を時計とは逆回りで進むことにした。木立を進むと視界がぱっと明るくなり目の前には、ツツジが段々畑のように生い茂っている場所に出た。さらに、ツツジの脇を下ると川のせせらぎが聞こえ、小さい滝や池がありちょっとした憩いの場所に出た。池の周りベンチがあったのでしばし休憩し、次なる目的地へ向かうことにした。

哲学&文学が息づく町並みを歩く:イメージ4 哲学&文学が息づく町並みを歩く:イメージ3

次は、誰でも知っている童謡「かきねの かきねの まがりかど たきびだたきびだ おちばたき」たきびの発祥の地を目指し、再び来た道を新井薬師駅へ戻ることにした。駅まで戻り、南口の改札の前を通り、線路沿いを新宿方面に進む。改札前はちょっとした商店街で、進むこと数分で道路に出た。右前方にコンビニエンスストアのサンクスが見えてきたら、お店の前を通りすぐの路地を右へ入る。住宅街を進むと、左前方に竹垣の塀が見えてきた。ここが、あの童謡「たきび」の発祥の地といわれるところで、一瞬タイムスリップしたかのような昔ながらの佇まいだ。民家の入り口の脇に発祥の地という看板が立ててあり、それによると作詞者がこの周辺に住み、この地を歩きながら歌を作ったとあった。童謡の秘話を知り、来た道を戻り新井薬師駅へ向かった。

哲学&文学が息づく町並みを歩く:イメージ5

今回は、新宿から程近い場所で哲学&文学が体験できる場所に出会えた。特に哲学堂公園では、イチョウの木も少し色づき始めていて、トレッキングとして公園内を歩くのにもおすすめ。都内でマイナスイオンたっぷりの森林浴が出来る貴重なスポットといえる。公園内は、起伏に富んでいるので歩きやすい靴を履いていくとよい。園内は売店などがなく、哲学堂公園の野球場前にミニギャラリー兼喫茶店がありました。そこで休憩するのもいいし、また晴れた日なら、駅前でお弁当を買ってピクニック気分で公園内で食べるのもいい。秋の休日にぜひ一度歩いてみてはいかがですか?たきびの発祥の地の場所がわからない場合は、駅前に交番があるので聞いてみるといいかもしれません。(私も聞いて行きました。)他にもまだ知らないだけで、たくさんいい場所があるかもしれません。また、途中下車して素敵な出会いを探しに出かけようと思いました。

-DATA-

場所:
東京都中野区
交通:
西武新宿線新井薬師駅下車
駐車場:
哲学堂公園にはありましたが、「たきび」発祥の地は駐車場がありません。電車の利用がおすすめ。
トイレ:
哲学堂公園内に、トイレ、ベンチ、休憩所あり
施設:
哲学堂公園見学時間・9:00~17:00
休み・なし
入場料・無料

弘法山公園「権現山」

Oct.27, 2002 富士山・大山・相模湾が一望の里山。春は桜の名所。

休日の朝起きて、「きょうはいい天気だなぁ!」という日には、どこか眺めのいい場所に行きたくなりませんか?そんな日におすすめなのが、秦野の「弘法山公園」にある「権現山」という里山です。低い山ながら、山頂からは北に丹沢の大山、南には相模湾、空気の澄んだ日には富士の姿まで拝めてしまうという、まことにぜいたくな絶景ポイント。小田急線秦野駅から徒歩でも行けますが、今回は車で出かけてみました(徒歩の場合は”付記”もご参照ください)。

弘法山公園「権現山」:イメージ1

東名高速道路・秦野中井ICを出たら左、71号線を246方面へと向かいます。トンネルをくぐり、小田急線の高架下を通って金目川にかかる橋を渡ったら、「衛生センター入口」という交差点を右に曲がります。細い農道のような道路ですので、対向車には注意してください。右手に道を1本見送って、T字路に出て右、弘法山方面へ登ると、ほどなく弘法山の駐車場に到着します(狭い道が苦手なかたは、246へ出て厚木方面へ戻り、「弘法山入口」交差点を右折すると、駐車場まで2車線の道です)。駐車場の前には、「綿羊の里」のレストラン「木里館」のロッジ風の建物が建っています。

弘法山公園「権現山」:イメージ2

駐車場に車を停めたら、車道を少し登ります。そのまま上まで車道を歩いてもよいのですが、ちょっとトレッキング気分を味わいたいなら、第一駐車場の上、反対へ折り返すコーナーのところで、カーブの先にあるわき道へ入ってみてください(みかん畑には立ち入らないようにお願いします)。わだちのついた道はすぐに途切れ、下から登ってくる林の中の道と出会います。その道を左手へ登ってゆきます。この「ちょっとの登り」が、すばらしく雰囲気のいい雑木林で、秋も深まった頃、厚くつもった落ち葉を踏みしめながら登ってゆくと、野山を駆け回って遊んでいた子供の頃のことをふと、思い出します。

弘法山公園「権現山」:イメージ3

さて、林の道を上りきると、砂利の敷かれた広い道へ出ます。「弘法山」と「権現山」の間をむすぶ「馬場道」と呼ばれる道です。ここで昔、地元の人が「草競馬」を楽しんだたため、その名がついたそうです。その道を右手にしばしゆくと「権現山」の頂上へ向かう階段が見えてきます。スロープつきの立派な階段なのですが、ひと目見たとたん尻ごみしてしまうような高さなので、そこは登らず、右手の巻き道を行きます。木陰のなかを歩くこちらの道をとったほうが、マイ・ペースでゆっくり登れます。

弘法山公園「権現山」:イメージ4

権現山のお腹をぐるっと回りこむように歩き、トイレの脇からちょっと登ると、そこが権現山頂上です。頂上というよりは公園のような、からりとひらけた場所で、りっぱな桜の木があちこちに木陰を作っています(ここから馬車道にかけては桜の名所で、春にはお花見の人で大賑わいだそうです)。パゴダ風の「展望台」が建っているので、まずは登ってみましょう。空気の澄んだ日なら、ほれぼれするように大きな「富士山」を目にすることができます。どっしりとした大山と丹沢の山々も見ごたえがありますが、なんといっても目をひくのは相模湾の眺望でしょう。江ノ島から三浦半島、横浜のランドマークタワーまで、ぜいたくな眺望がほしいまま。海岸線までの町並みも、まるでジオラマのように見おろせます。

弘法山公園「権現山」:イメージ5

駐車場から権現山頂上までは、ゆっくり歩いても30分ほどの距離。子供連れや足に自信のないかたでも、お散歩気分で登れます。頂上でお弁当を広げるもよし、のんびり昼寝をするもよし、スケッチブックを広げるもよし。・・・思う存分景色を堪能したら、戻りは階段を使います。まっすぐな馬車道をゆき、車道と出会ったら左手に下ります。正面に大山を眺めつつゆくと、じきに駐車場へ到着です。駐車場前のレストラン「木里館」にはハンドメイドのアイスクリームがあり、秦野名産「落花生」のアイスが絶品なので、ぜひお試しを。ジンギスカンなど、食事メニューもいろいろありました。眺めのいいテラスで、アウトドア気分で楽しめます。

(付記)徒歩の場合:(地図によると)JR秦野駅から金目川にかかる室川橋という橋から長源寺を経て、権現山へ向かいます。室川橋までは徒歩20分、そこから権現山山頂まではちょっとした登りで、30分ほどかかるので、歩きの場合は足回りをしっかりさせておくとよいでしょう。権現山から弘法山(10分)を経て、東海大学前駅へ下るルートや、さらに善波峠、吾妻山を通って鶴巻温泉へぬけ(弘法山から75分)、一風呂あびて帰る、というルートも、ハイカーに人気があるようです。

-DATA-

場所:
神奈川県秦野市弘法山公園「権現山」
交通:
車の場合:
東名高速道路・秦野中井ICを出たら左、71号線を246方面へ。トンネルをくぐり、小田急線の高架下を通って金目川にかかる橋を渡ったら、「衛生センター入口」という交差点を右に。右手に道を1本見送って、T字路に出て右、弘法山方面へ登ると、ほどなく弘法山の駐車場に到着します(狭い道が苦手なかたは、 246へ出て厚木方面へ戻り、「弘法山入口」交差点を右折すると、駐車場まで2車線の道です)。
鉄道の場合:
小田急線秦野駅下車徒歩50分
駐車場:
あり
トイレ:
権現山・馬車道・弘法山にそれぞれ公衆トイレあり
問い合わせ:
「秦野市観光協会」電話:0463-82-5111
参考:
秦野の観光ホームページ
http://www.city.hadano.kanagawa.jp/kankou/index.html

日向山から日向薬師へ

Oct.26, 2002 絶景の低山ハイクと、茅葺き屋根の古刹をめぐる

丹沢の地図を開くと、東の端、七沢温泉郷を抱くようにして「日向山」があります。丹沢山塊のまさに端っこ。目前をさえぎる高い山はなく、頂上からは伊勢原・厚木の街はもとより、相模湾までが一望のもとという大変ぜいたくな眺望の山です。2時間もあれば登って下りられるという手軽さもあって、子供づれや中高年ハイカーにも人気。天気の良い日、ハイキング気分で出かけてみてはいかがでしょうか。

小田急線本厚木駅から40分、終点「広沢寺温泉」でバスを降ります。バスは宿のまん前に着くのでちょっと戻り、道に出たところで右手へ進みます。温泉宿や田んぼ、茶畑を見ながらしばらく進むと、左手に公衆トイレが見えてきます。この先1時間以上はトイレのない道のりなので、心配な場合はここで寄っておくとよいでしょう。さらに歩くと、左手に登る感じで林道が分かれているので、そちらへ入ります。しばらくは舗装された道を登ります。舗装道路での登りは意外と疲れるので、準備運動と思ってゆっくり歩きましょう。15分ほどゆくと、右手に「大釜弁財天」が見えてきます。ちょっとした滝のそばに岩の祠があり、祠の中を渓流が流れるという、なんとなく神秘 的な場所です。お参りを済ませ、もうひと歩きすると、左手にめざす日向山への道が現れます。

舗装の道に別れをつげて、山道を登り始めます。ここから尾根まではちょっときつい登り。うねうねと曲がりながら高度をかせぎます。長い道のりではないので、のんびりとゆきましょう。登りきって尾根に出たところは「七曲り峠」という場所。山の神を祭った素朴な石の祠がちんまりと祭ってあります。鹿よけのフェンスを左に見ながら、日当たりのいい尾根道を登ります。やや急な登りですが、林のなかをゆく気持ちよさは格別。木の間隠れに見える眺望に、頂上への期待がふくらみます。どんどんと登りきると、ひらけた場所に出て、日向山の頂上に到着です。

登りの連続で汗をかいたら、カラリとした山頂で風をうけつつ、しばし眺望を楽しみましょう。登りのつらさも一気に吹き飛ぶ眺めです。広い山頂では、シートを広げてゆっくりお弁当を楽しむ人の姿もちらほら。山頂でのんびりできるのが、低山ハイクのいいところです。

日向山から日向薬師へ:イメージ1

十分景色を楽しんだら、山頂を後にして日向薬師へと下ります。しばらくはザラザラと滑りやすい坂道なので、慎重にゆきましょう。低山らしい、雰囲気のある雑木林を下ってゆくと、日向薬師の「奥の院」を経て、ほんの20分ほどの下りで日向薬師の駐車場へ出ます。出口のあたりは梅林になっており、大きな桜の木もあって、ベンチや机もしつらえてあるので、花の時期ならちょっと一休みしたくなるような場所です。

日向山から日向薬師へ:イメージ2

日向薬師は「日本三大薬師」のひとつとされる由緒ある古刹で、木造茅葺きの本堂は、堂々とした中にも、素朴な信仰のよりどころといった印象を受けます。境内には古代杉の巨木や季節ごとの花木も多くあり、しっとりとした雰囲気。こちらのお薬師さんは「目の病」に霊験あらたかで、それが転じて「目出し=出世」の神様としても信仰を集めているのだそうです。仕事や芸事(そして賭け事?)で「いまひとつ」と思っているかたは、お参りするとご利益にあやかれるかも・・・。

日向山から日向薬師へ:イメージ3

参堂の石段を下ると、道の向こうに売店があり、その前がバス停です。このあたりは「日向」の名前どおり、一日中ぽかぽかと日当たりがいい場所です。バス待ちの時間があったら、バス停向こうの田んぼを眺めてみてください。斜面にそって田んぼが段々に作られていて、石組みも美しく、一見の価値ありです(ただし、田んぼには入らないように)。ここからのバスはすべて、小田急伊勢原駅行きとなります。

<補足>日向薬師の駐車場からさらに日向林道を歩き、七沢温泉へ抜ければ(30分ほど)、温泉につかって帰ることもできます。また、コースの逆をゆけば、「広沢寺温泉」で立ち寄り湯ができます。車で行く場合は、日向薬師からの往復登山がおすすめ。このあたり、丹沢の地図をひとつ買って眺めると、いろいろなコースがあって、楽しめます。

-DATA-

場所:
日向薬師:
神奈川県伊勢原市日向1644
TEL:0463-95-1416
交通:
鉄道・バスの場合:
小田急線本厚木駅下車・厚木バスターミナルよりバス40分、終点「広沢寺温泉」下車(もしくは、「広沢寺温泉入口」より徒歩15分)本厚木駅からバスターミナルまでは徒歩7分ほど離れている。広沢寺温泉行きのバスは本数が少ないので、あらかじめ時間を調べておくことをおすすめします。
(神奈川中央交通・厚木営業所 TEL 0462-41-2626)
このとき、帰りの「日向薬師」発のバス時間もチェックしておくとよいでしょう。
自動車の場合:
(日向薬師へ)東名厚木ICから246号線へ出て南下、(伊勢原)市役所入口を右折して63号線を北上、東名の下をくぐってセブンイレブンを左手に見たら次の分かれ道(西富岡交差点)を左へ入り、道なりに10分ほど走る。道が細くなり、日向薬師のバス停を左に見たら、その先右手の「日向林道」へ入ると、ほどなく日向薬師駐車場
駐車場:
広沢寺温泉付近と、日向薬師にあり
トイレ:
広沢寺温泉付近と、日向薬師にあり
お問合わせ:
伊勢原市観光協会:TEL 0463-94-4711 厚木市観光案内所:TEL 046-223-1511
コースタイム:
広沢寺温泉(55分)→日向山山頂(15分)→日向薬師
季節:
秋・冬・春(低山なので夏は暑い)

千畳敷カールから木曽駒ケ岳

Oct.26, 2002 ロープウェイでらくらく天上ハイク

アルプス・トレッキングを楽しみたい!でも、足に自信がない・・・と、いうかたにおすすめなのが、ロープウェイつきの山。ロープウェイに乗れば、ほんの数分で登り完了です。ちょっと邪道?・・・でも、「楽ラクのんびり尾根歩き」も、たまにはいいもんですよね。今回は、中央アルプスの「千畳敷カール」から「木曽駒ケ岳」へのルートをご紹介します。

千畳敷カール登山の拠点となる駒ヶ根までは、JR飯田線のほか、中央道を利用した高速バスが東京・横浜・大阪・名古屋から出ているので、そちらを利用します。駒ヶ根駅前からは「しらび平」行きのバスに乗りかえて、ロープウエイ乗り場へ。駒ヶ根高原を過ぎたあたりから、道は細い急カーブの連続となり、運転手さんのハンドルさばきに感心していると、ほどなくロープウェイ駅のある「しらび平」へと到着します。駅からは、合計50分ほどの道のり。バスはここで折り返してゆきます。

千畳敷カールから木曽駒ケ岳:イメージ1

さて、ここでひとつ考慮に入れておかねばならない点があります。それは、「ロープウェイの待ち時間」です。南アルプスの眺望がすばらしいうえ、夏は高山植物、秋は紅葉と、楽しみの多い「千畳敷カール」のロープウェイは、観光客にも大人気。特に混む日は「3時間待ち」なんていうこともありますので、時間の余裕はたっぷり取っておいてください。スケジュールの都合がつけば、平日に行くか、手前の「駒ヶ根高原」で前泊して当日の朝一番で上がり、トレッキングを楽しんだ後、早めに降りてくる(行きが混む日は、戻りも混むので・・・)というスケジュールのほうがかえってよいかもしれません。運悪く待ち時間が出てしまったら、ロープウエイ駅周辺に設けられた林の中の「散策路」を歩いて時間を過ごすのもおすすめです。

さて、ロープウェイに乗り込みます。ロープウエイからの眺めはすばらしいの一言!右に左に大小さまざまな滝が白い筋をひいて落ち、後ろには南アルプスの山々、眼下を見れば断崖絶壁と、文字通りスリル満点な7分間。あっちを見たり、こっちを見たりしている間に、頂上の「千畳敷カール」駅へと到着します。

千畳敷カールから木曽駒ケ岳:イメージ2

ロープウエイ駅を出てまず目に入るのが、「千畳敷カール」の広がり。「カール」というのは、大昔に氷河の底で削られた跡が丸く谷になっている場所のことを言います。駅はまた「ホテル千畳敷」というホテルにもなっていて、ここに泊まれば四季さまざまなカールの景色と、反対側の南アルプスの連山をじっくりと堪能することができます。カールの中には一周40分ほどの周遊路が設けられていて、軽い散歩にはちょうどいいコースです。

駅を離れ、周遊路を「八丁坂分岐」へと歩き出します。等高線に沿ったなだらかな道ですが、分岐を過ぎるころから一気に急登に変わります。左手に「宝剣岳」の鋭いピークを望みながら、痩せた道をジグザグに登ってゆくと、登り切ったところが「乗越浄土」と呼ばれる広い尾根。左手を見れば「宝剣山荘」と「天狗荘」の2つの山小屋が建っています。ロープウエイ待ちで時間が押してしまったため、今晩は「宝剣山荘」で一泊します。山荘の裏手にまわってみたら、岐阜県側に沈む夕日をじっくりと鑑賞することができました。

千畳敷カールから木曽駒ケ岳:イメージ3

さて、翌日の朝。宿の正面、和合山のピークから陽が登り、心が晴れ晴れするような日の出を眺めます。朝食をいただいたあと、余分な荷物は山荘に置いて、いざ「木曽駒が岳」へ。早朝のすがすがしい空気のなか、日の出を右手に見つつ、眺望のよい尾根を歩く楽しさは格別です。途中の「中岳」を息をはずませつつ登り切ると、ピークの向こうに「木曽駒ケ岳」の姿が見えてきました。駒ケ岳の左、遠くに堂々とした山容を見せるのは「木曽御岳」です。

千畳敷カールから木曽駒ケ岳:イメージ4

中岳から下った鞍部に「頂上山荘」があります。山荘周辺は中央アルプス唯一のテント場だそうで、色とりどりのテントが張られていました。それらを右手に見ながら、駒ケ岳の登りに取りつきます。一見、なんということのない登りですが、空気が薄いため思いがけず息があがる・・・そこを一歩一歩、ゆっくりと登ってゆくと、20分で頂上へ到着できました。頂上の眺めは、まさに「360度」のパノラマ。特に「木曽御岳」のどっしりとした姿は印象的でした。お茶を沸かしつつ、のんびり眺望を楽しみます。

宝剣山荘から駒ケ岳までのコースタイムは1時間30分。たいした困難もなく歩ける、眺めのいい尾根道です。帰り、中岳の巻き道(宝剣岳に向かって右手を巻く)に行ってみましたが、ガレているうえに、最後は崖をよじ登るような感じなので、上級者以外にはオススメしません。いったん宝剣山荘へ戻ったら、今度はそのまま「乗越浄土」を超え、「和合山」から「伊那前岳」までのルートを歩いてみてください。往復しても1時間足らず、ゆるい上り下りのアルプス気分満点な道のりです。

カールから見ると、するどく天に屹立する姿がすばらしい「宝剣山」ですが、こちらは足場が悪く、足をふみはずして転落する事故が後をたたないとのことなので、行かれる場合はどうぞ慎重に。天上のアルプス・トレッキングを堪能したら、ロープウエイで下ります。しらび平からバスに乗って、駒ヶ根高原の「早太郎温泉」で汗を流すもよし、名物「ソースカツ丼」を食べるもよし。駒ヶ根高原からは千畳敷カールが真正面に見えるので、一見の価値ありです。おいしい地ビールを飲みながら、山の思い出話に花を咲かせるのもよいものですよね。

-DATA-

場所:
長野県駒ヶ根市
交通:
鉄道・バスの場合:
JR飯田線駒ヶ根駅、もしくは、高速バスで駒ヶ根バスターミナル(バスターミナル→駅は徒歩5分)→駒ヶ根駅からバス(30分に1本)で50分、しらび平→ロープウエイで千畳敷カール
自動車の場合:
中央自動車道駒ヶ根ICから15~20キロ→駒ヶ根高原(駒ヶ根高原より先は自家用車進入不可・バスに乗り換える)
駐車場:
駒ヶ根高原・駒ケ池付近に多数
トイレ:
千畳敷カール駅・山小屋(シーズン以外は営業期間に注意・有料の場合もある)
お問合せ:
駒ヶ根市観光協会HP
http://www.city.komagane.nagano.jp/doc/kankoukyoukai/
もしくは、駒ヶ根市観光案内所
TEL:(0265)82-4263 (0265)81-7700
AM9:00~PM6:00土・日も営業
コースタイム:
1日目:千畳敷カール・ロープウエイ駅(15分)→八丁坂分岐(40分)→乗越浄土(5分)→宝剣山荘・泊
2日目;宝剣山荘(50分)→中岳(30分)→木曽駒が岳→(1時間10分)宝剣山荘

白山お花松原

Aug.2, 2002 日本一のミヤマクロユリ群落

白山お花松原:イメージ1

石川県と岐阜県の県境にある白山は、石川県の最高峰であり、2000m超の山では最西端に位置する。そのためにいわゆる高山植物で生育範囲がもっとも西にあたるのが白山である種類が多いという。高山植物の種類としては少ないものの、群落が大きいことが特徴だという。白山を撮り続けている写真家が「日本一」と言うお花松原のミヤマクロユリ群落を見る為に、白山室堂から歩いてみることにした。お花松原は、白山スーパー林道沿いの中宮温泉(ちゅうぐうおんせん)からの、白山への北側から登る登山コースにある。中宮温泉から白山室堂へは1泊2日という白山へのコースでは長い方であり、お花松原はその終盤のハイライトといったところだろう。お花松原へは行きたいが、中宮温泉から登る場合の1泊は避難小屋での自炊となりシュラフなども必要となるため、別当出合から白山室堂へ登って、お花松原まで下って、再び白山室堂へ登り返すこととした。

白山お花松原:イメージ2

白山室堂までの登山はトレッキングレポート「白山 前編」「白山後編」を参考にしていただきたい。白山室堂へはこのレポートで書いた砂防新道を登りに使うのが時間的・体力的にも良いだろう。白山室堂で1泊して翌日にお花松原を目指すことにする。白山室堂を出て、室堂センターの向かいある白山奥宮祈祷殿の鳥居をくぐり、参拝をして白山最高峰の御前峰への登りが始まる。クルマユリやハクサンフウロが両側に咲く道をしばらく行くと分岐点の右側に地図のある案内板があり、大汝峰やお花松原方面は分岐を左へ行くことが分かる。御前峰を巻いていく道で、最初はゆるやかにアップダウンを繰り返し、ピンク色のハクサンコザクラなどが多い。ハイマツ帯の中を歩いて行くあたりから登りとなる。最初のハイマツ帯はハイマツの背が高い上に道が狭く、三脚をザックの上に横に置いていると通れないし、ハイマツがかわいそうなので、三脚を下ろして登って行った。ハイマツ帯をいくつか通って、道が下りになると雪渓の下端に出る。千の蛇が閉じこめられているという千蛇ヶ池の雪渓である。池とは名が付いているが、池は万年雪で水をたたえた姿は見ることが無いという。この付近には他にも池があり全部で7つほどである。ほとんどが火口跡のくぼんだところの池らしい。白山室堂から頂上御前峰を経て、池を見て回り、白山室堂へ戻る巡回コースも設定され、「お池巡りコース」と名付けられている。そのコースはガスが濃いときは通らないようにとのことだった。千蛇ヶ池の雪渓からちょっと登ると、左にお池巡りコースの室堂に戻る道を分ける。少し先に進むと右にお池巡りコースの御前峰からの道を分ける。

白山お花松原:イメージ3

しばらくゆるい登りが続き、道標があって直進が大汝峰への登り、右がお花松原を経て中宮温泉への中宮道である。ざらざらした道を行くと、紫色のラッパ上の花のイワギキョウが多い。このあたりからお花松原まではずっと下りとなる。岩がごつごつした所を降りていくと、アオノツガザクラの群落が道の両側にいっぱいである。地図ではヒルバオ雪渓を横切るようになっているが、私の行ったときには、雪渓の最上部のみが残っていて、雪渓の末端にちょうど登山道がある状態だった。雪渓を通り過ぎ、クルマユリなどを見ながらゆるやかに下ると、左側の斜面にハクサンコザクラがたくさん咲いている。見上げると斜面にはそのほかにチングルマやアオノツガザクラなど上の方まで連なっている。ここがお花松原のようだ。花を愛でながら少し先に行くと、あった、あった、左手にミヤマクロユリが群落を作っている。黒い花で地味であり、花も小さいが100本ほどはさいているだろうか。日本アルプスではあまり見ないミヤマクロユリだが、ここはほんとに数が多い。

白山お花松原:イメージ4

ミヤマクロユリの群落に満足して、来た道を登り返す。注意しなければならないのは、白山室堂からお花松原の間に水場がないことで、白山室堂の水場で必要量の水を汲んでおくことである。白山室堂からは観光新道などで別当出合へ下りると良いだろう。お花松原のミヤマクロユリやハクサンコザクラの群落は本当に見事である。もっと早い時期や晩夏にはどんな花が咲いているのか、何年かたったときにもミヤマクロユリは群落を保っているのか、再びここを訪れてみたい。

写真は上から、ミヤマクロユリ群落、クルマユリ、ハクサンコザクラなどの花、チングルマ、ミヤマクロユリ二輪

-DATA-

場所:
岐阜県大野郡白川村
タイム:
計4時間 室堂(40分)千蛇ヶ池分岐(1時間10分)お花松原(1時間40分)千蛇ヶ池分岐(30分)室堂 (室堂までは別当出合から5時間10分)
交通:
鉄道・バス(夜行):
池袋、八王子(東京都)、関西、名古屋からの夜行バスで金沢駅へ
鉄道・バス(昼間):
1.関東からは上越新幹線で越後湯沢へ、特急はくたかに乗り換え金沢へ
2.関西からは特急サンダーバードにて金沢へ
3.中京圏からは東海道新幹線などで米原へ、急行加越に乗り換え金沢へ
いずれも金沢からは白山登山バス別当出合行きで終点下車
車:金沢から国道157号線を白峰村方面へ、白峰温泉の白峰自然保護官事務所の角を右折、市ノ瀬・別当出合方面へ、市ノ瀬の駐車場に車を止め、バスで別当出合へ
駐車場:
市ノ瀬
宿泊:
白山室堂
トイレ:
白山室堂
携帯電話:
使用不可
公衆電話:
白山室堂

塔の岳ハイキング

Oct.13, 2002 360度のパノラマを堪能

塔の岳ハイキング:イメージ1

塔の岳は丹沢山麓の南側に面しており、標高は1,490.9メートル。山頂からは湘南海岸をはじめ、横浜や千葉、東京方面など360度のパノラマを楽しむことができる。登頂ルートは3種類あり、大倉尾根を登るコースの人気が高い。しかし大倉コースは、標高差1,200メートルの尾根を延々と登ることになり、山頂まで優に3時間はかかる。また、市販のハイキングガイドやWebページでも多数紹介されている有名コースなので、今回は少しマイナーな、戸沢からのコースを紹介したい。

塔の岳ハイキング:イメージ2

東名秦野中井インターを降りて秦野市内へ進み、西大竹の交差点を左折。小田急線と国道246を越え、突き当たりを右。水無川を渡ると右側にファミリーマート、左側に駐在所がある。その戸沢駐在所前交差点を左折すると滝沢園キャンプ場入り口が見えてくる。そのまま未舗装の道をまっすぐ行くと戸沢に出る(本文下のDATAにある滝沢園キャンプ場ホームページの地図が参考になると思います)。林道は普通乗用車で走行可能であったが、かなり荒れているので注意してほしい。

塔の岳ハイキング:イメージ3

滝沢園を過ぎて林道の突き当たりには戸沢キャンプ場がある。それより1キロほど手前に駐車スペースがある。左側に赤い屋根の小屋があるので目印にしていただきたい。ここに車を止めて戸沢方面へ歩くことにする。赤い屋根の小さな商店には、カップラーメンや飲み物などを売っている。しかし、飲料水は購入するよりも、途中にある「竜神の泉」で補給したいものだ。

塔の岳ハイキング:イメージ4

水無川沿いを歩き、戸沢キャンプ場を左に見ながら進むと、沢が直接林道に流れ込んでいる場所がある。そのまま行くと「天神尾根入り口」の立て札を見ることができる。いよいよ本格的な登山道だ。標高800メートル付近までガレ場の道で歩きにくいが、それより上は木の根と土の道になる。12年前、MTBを担いで登ったことがある。そのときに比べると整備されてきているが、それでも岩に足を取られそうになる。

塔の岳ハイキング:イメージ5

900 メートルを超えたあたりに、丸太で作ったベンチがあり、お茶を飲むのには最適な場所だ。木の葉の隙間から秦野市街がチラリと見え、それだけで疲れが取れるような気がする。そのまま同じような道をひたすら登るが、しばらくの間は景色もろくに見えない。ここが我慢のしどころだ。1,000メートルを超えると大倉コース分岐がもうすぐだ。小学生でも、高学年なら戸沢から分岐点まで2時間はかからないと思う。

塔の岳ハイキング:イメージ6

しかし、ここからが大変だ。同じような丸太の階段をひたすら登るしかない。きちんと整備されてはいるのだが、歩幅が合わない。通称「馬鹿尾根」と呼ばれているらしい。唯一の救いは花立山荘、ここでたっぷりと休憩するといいだろう。カキ氷やおでん等を景色を眺めながら食べることができる。おそらく小一時間で頂上に着くはずだ。天気の良い日は、頂上にはお昼前に到着できるように計画してほしい。不思議なことに、丹沢は12時キッカリにガスってくる。その前に到着し、記念写真を済ませておいた方が得である。

塔の岳ハイキング:イメージ7

頂上ではたっぷり時間を取ろう。尊仏山荘内でも食事はできるが、屋外にも長イスがたくさんある。コンパクトストーブがあれば暖かい食事が取れるが、オニギリだけでも充分だ。とにかく景色を眺めながら食べるのだから何でもうまい。頂上周辺には野生の鹿がうろついているが「エサを与えないで下さい」と立て札に書いてある。無責任な行動は慎まなければならない。

塔の岳ハイキング:イメージ8

帰りは来た道を下りるだけ。戸沢への道は、両サイドに無数に木の根が張っている。それにつかまりながら下ると疲れを感じない。しかしこの道は日中でも薄暗いので、他の登山道よりも早く日が暮れる。念のためにヘッドランプは持っていた方がよい。しばらく下ると川の音が聞こえてくる。それが水無川の上流である。戸沢キャンプ場はもうすぐだ。

塔の岳ハイキング:イメージ9

キャンプ場のホームページに交通案内が紹介してあります。チェックしてから出かけてください。なお、近くに「名水、竜神の泉」があるので、空のペットボトルなどを車に積んでおくと、いいお土産になります。

-DATA-

場所:
神奈川県秦野市
交通:
小田急線渋沢駅より神奈中バス大倉行き大倉終点下車 徒歩約1時間(乗車時間約15分)
駐車場:
登山口付近に大きな無料駐車場があります。
トイレ:
登山口周辺のキャンプ場で貸してもらえます。途中の花立山荘には有料トイレ(50円)、頂上の尊仏山荘にもあります。
行程:
駐車スペース7:45 ⇒ 戸沢キャンプ場8:00 ⇒ 登山口にて朝食8:30出発 ⇒ 丸太のベンチ9:45 ⇒ 大倉尾根分岐点10:15 ⇒ 花立山荘11:00 ⇒ 塔の岳頂上12:00(小学5年生と一緒に歩いた時間です)
参考:
滝沢園キャンプ場ホームページ

白駒池

Oct.6, 2002 北八ヶ岳の入門編、紅葉で彩られる静かな池

北八ヶ岳の入門編、紅葉で彩られる静かな池:イメージ1

白駒池は小さな湖沼が多く点在する北八ヶ岳の一角にある。標高2,100m以上の湖としては日本最大の天然湖だという。長野県と山梨県の県境にある八ヶ岳連峰は、天狗岳から北側の通称「北八ヶ岳」と主峰・赤岳を中心とした「南八ヶ岳」とに大きく二分される。「南八ヶ岳」は3,000m級のアルペン的要素の稜線を縦走でき、それに対して「北八ヶ岳」は水と森に囲まれた静かな山というそれぞれの魅力がある。静かな、ここ白駒池は夏も良いが、景色を楽しむにはやはり紅葉の時期が一番である。10月上旬に紅葉が峰から白駒池まで降りてきたと聞いて行ってみることにした。

北八ヶ岳の入門編、紅葉で彩られる静かな池:イメージ2

車にて中央高速を諏訪インターで降り、八ヶ岳を南西から北東へと縦断するメルヘン街道と呼ばれる国道299号を登って行く。標高を上げるに従い木々の紅葉が目立ってくる。坂がだんだんときつくなってきて、左右にカーブを繰り返し、メルヘン街道最高地点という標識のある標高2,127mの麦草峠を越えると、間もなく左側に、白駒池駐車場があるので駐車代金を払って車をとめる。白駒池への歩道入口は、駐車場から国道を渡ったところにある。歩き始めるとすぐに背の高い木々に囲まれ、土はすべて緑色の苔におおわれた、これぞ原生林と呼べる林の中に入る。緑のジュウタン敷き詰めたような林である。トウヒ・コメツガ・オオシラビソの樹齢数100年と思われる木々に、光がさえぎられ林の中は暗い。ゆるやかな登りが続く。ところどころに倒木があって、倒木も苔におおわれ小さなキノコや高さ5cmほどの何かの木芽が生えている。駐車場から10分ほど歩いたところで道が平らになり、直進と左と2つの道の分岐に出る。どちらへ行っても白駒池の湖畔に出る。左へ行けば、青苔荘の前、直進で白駒荘の前へ出る。直進を選び、進んでいくと道は下りになり、木々が針葉樹から広葉樹に変わり、ところどころに紅葉した木々が見えてくる。下っていくと標高2,115mの白駒池の南西のほとりに出る。

北八ヶ岳の入門編、紅葉で彩られる静かな池:イメージ3

上白駒池は四角に近い丸形の湖で、南北より東西の距離が少し広い。白駒池のほとりを左回りで回ってみることにする。白駒荘の少し手前にあずまやがあって、白駒池のほぼ全体を見渡すことが出来る。近くの紅葉もキレイだが、湖の対岸の赤・黄の紅葉と、それが白駒池に映り込んでいるのも美しい。少し東へ進むと、白駒荘がある。秋から冬にかけて使うと思われる薪を高く積み上げている。白駒荘から東へ進んで白駒池のほとりを青苔荘へ向かう。途中の道は一部、木道になっている。青苔荘の近くには池に突き出た桟橋があって、そこから池全体を見渡すことが出来る。対岸に先程通った白駒荘が見える。青苔荘からは道は池を離れ坂を登り、紅葉の林から暗い針葉樹の林へ再び入り、先程の分岐へと戻る。下っていけば白駒池駐車場へと出る。

北八ヶ岳の入門編、紅葉で彩られる静かな池:イメージ4

時間と体力があれば白駒池の南へ50分ほど登った所にある高見石小屋まで行ってみるのも良い。高見石小屋近くの高見石に登ると白駒池を見下ろすことが出来る。なお、路線バスはゴールデンウィークや8月は毎日の運転だが、5月から7月、9月、10月は土日祭日の運転であり、一日2本なので、時刻表と運転状況を千曲バスのホームページで確認した方が良い。夏には高山植物の小さなピンクの花を付けるイワカガミも見られる。そんな夏の時期にも再び訪れてみたい。

-DATA-

場所:
長野県南佐久郡八千穂町
タイム:
計1時間10分
白駒池入口駐車場(15分)白駒池西畔 白駒荘(40分)白駒池北畔 青苔荘(15分)白駒池入口駐車場
交通:
車:
1.上信越自動車道を佐久インターで降り、国道142号を南下、八千穂町市街から国道299号に入り、白駒池入口駐車場へ
2.中央高速を諏訪インターで降り、茅野市街から国道152号を蓼科方面に向かい、国道299号に入り、麦草峠を越えて、白駒池入口駐車場へ
鉄道・バス:
東京・上野から長野行き新幹線にて佐久平下車、千曲バス白駒線 麦草峠行きに乗り換え白駒池下車。
駐車場:
白駒池入口駐車場:有料
トイレ:
白駒池入口駐車場、白駒荘、青苔(せいたい)荘
携帯電話:
通話不可
公衆電話:
白駒池入口駐車場
自動販売機:
白駒池入口駐車場
宿泊:
白駒荘、青苔(せいたい)荘
テント指定地:
青苔荘裏

乗鞍高原

Oct.05, 2002 水辺の自然と秋の気配を楽しむ

乗鞍高原:イメージ1

北アルプスの南端近くの乗鞍岳はゆったりとした山容を持つ山である。東の山麓は乗鞍高原と呼ばれ、スキー場やキャンプ場があり、観光開発が進められている面もあるが、もちろん自然もきちんと残されている。乗鞍岳の山腹が紅葉に染まる10月上旬に乗鞍高原を歩いてみることにした。

乗鞍高原:イメージ2

車で松本から西へ梓川(あずさがわ)に沿った道を登って行く。両側の山が迫ってくるとダム湖がいくつかある。乗鞍高原への道は途中までは上高地への道と一緒である。前川渡の信号で直進が上高地、左折が乗鞍高原となっているが、前川渡の信号がトンネルを抜けてすぐの所にあるので注意が必要だ。また、上高地方面から下ってきて乗鞍高原へ向かうには、前川渡の信号を右折出来ないのでひとつ先の信号まで行って、Uターンの専用レーンでUターンして、前川渡を左折して乗鞍高原に向かうことになる。前川渡からさらに車は登って、ペンションなどがある中を行き、乗鞍高原温泉スキー場前の急カーブを左に曲がると道は細くなり、しばらく行くとすずらん橋があって、紅葉の向こうに乗鞍岳の姿がよく見える。間もなく道の両側に駐車場のある乗鞍高原国民休暇村に到着する。ここは標高1,590mある。休暇村の建物には宿泊施設と小さなレストランがあり、建物の左から牛留池への遊歩道がある。針葉樹の多い林の道を下っていくと、牛留池に出て、池を一周する遊歩道があるので、どちら周りでも良いので、池の反対側に出るとあずまやがあって、ここから見る乗鞍岳、山腹の紅葉は見事だ。林と乗鞍岳が池に映り、池の水面をカモが泳いでいる。

乗鞍高原:イメージ3

池の周りの遊歩道を一周して牛留池へ出たところまで戻る。そして善五郎の滝方面への「ふたりの小道」と名付けられた林の中の道を行く。テニスコートの横を過ぎ、急な階段を下りていくと善五郎の滝の下流に出る。川沿いに木道があって、善五郎の滝の真下まで行くことが出来る。善五郎の滝は小大野川に出来た滝で幅 10m、落差25mのまっすぐに落ちている滝である。落ちる水の作り出すラインが美しく、水音が実に心地よい。急な階段のところまで戻り、今度は小大野川の反対側の坂を登っていく。登り切ると三叉路になっているが、小大野川の上流方向へ歩いていくと、左側に先程の善五郎の滝が見える滝見台と呼ばれる所に出る。ここからは善五郎の滝と乗鞍岳を同時に眺めることが出来る。さらに道なりに進む。林の木々はまだ緑のままの木が多いが、木にからまっているツタウルシらしい葉が赤くなっている。しばらく少し登っている道を行くと、さきほど車で通った舗装道路の国民休暇村の手前に出る。乗鞍岳をバックにススキの穂が輝いている。ここからは舗装道路を通って、国民休暇村へ戻ることにする。すぐに小大野川に架かるすずらん橋に出る。乗鞍岳とその手前の山腹の紅葉の眺めが見事だ。橋の下を見下ろしても渓流と紅葉を始めた木々が綺麗だ。紅葉を眺めつつ歩けば、国民休暇村に着く。おなかがすいていたら、国民休暇村のレストランで、自分で大根を下ろして食べる「おろしそば」などを食べてみるのも良い。また、乗鞍高原には日帰り温泉もあるので汗を流していくのも良いだろう。

乗鞍高原:イメージ4

この周辺の林は5月頃の新緑の頃も美しく、滝との取り合わせも良い。 牛留池ではミズバショウが咲き、遊歩道脇ではショウジョウバカマの小さなピンクの花も咲く。そんな春にも再び訪れたいものだ。

(写真は上から、乗鞍岳、牛留池と乗鞍岳、善五郎の滝、ススキ、すずらん橋付近の紅葉)

-DATA-

場所:
長野県南安曇郡安曇村
タイム:
国民休暇村(10分)→牛留池(牛留池一周10分)→牛留池(15分)→善五郎の滝(10分)→すずらん橋(8分)→国民休暇村 計53分
交通:
鉄道・バスの場合:
1.新宿から中央線の特急「あずさ」にて松本下車、松本電鉄線に乗り換え終点新島々下車、乗鞍山頂行き、位ヶ原行き、国民休暇村行きの路線バスにて約1時間で国民休暇村下車。
2.大阪、京都、神戸から新幹線で名古屋へ。名古屋から中央線の特急「しなの」にて松本下車、以下は1と同じ。
車の場合:
関東、中京、近畿方面からは中央高速を利用、岡谷ジャンクションから長野道に入り、長野道を松本インターで降り、国道158号を西方向、上高地・乗鞍方面へ向かう。
駐車場:
国民休暇村の駐車場:無料
自動販売機:
国民休暇村
トイレ:
国民休暇村に有り
携帯電話:
谷の一部を除き通話可能。
公衆電話:
国民休暇村

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