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秋の尾瀬沼・大清水平 後編
Sep.22, 2002 クサモミジと紅葉の静かな湿原を歩く

『秋の気配近づく道を登り尾瀬沼を目指す』に続いて、秋の尾瀬沼周辺を歩くルートを紹介する。三平下からは尾瀬沼の南側のほとりを西へと向かう。最初は水辺に近い所を歩く。燧ヶ岳が沼の向こうに見え、東北東の方角に大江湿原が見える。木々は緑の葉が多いが、ところどころで黄色く染まりはじめ、ナナカマドの赤い実も見られる。木道の脇では、夏に白い花を咲かせていたゴゼンタチバナが赤い小さな実を結んでいる。ただ、尾瀬沼南岸の木道は沼側が低く傾いている箇所が多く、転んで木道をはずれると沼まで落ちていってしまいそうなところもあるのでまわりの景色に見とれて踏み外したりしない注意が必要だ。木道は1列になっている箇所が多く、ところどころですれ違いのために、2列になっている。左は富士見峠方面と示す道標が現れる。ここが目的地のひとつ、大清水平への道の入り口となる。

大清水平への道は、踏み跡だけといった感じの細い道で土の上を歩く道だが、慎重に踏み跡をたどれば迷うことはないだろう。最初は急な登りで、この登りのあたりは特にゴゼンタチバナの赤い実が多い。振り返ると尾瀬沼が下の方に見え、意外にも登ってきたことが分かる。ひとしきり登った後は、緩やかに林の中を登って行き、土の道だったのに木道が現れるともう大清水平の湿原に到着である。周囲を林に囲まれた湿原で、尾瀬沼から登ってきて、こんなに平らな所があるんだという印象を受ける。湿原のまわりの木々が赤や黄色に紅葉し始め、湿原の植物がオレンジ色やオリーブ色などさまざまな色のクサモミジに染められている。大清水平は平らなのだが、尾瀬沼山荘の立体地図で見てきたように尾瀬沼側と片品村側の分水嶺にあたっている。北には林の向こうに燧ヶ岳が見え、南東にはオモジロ山や日光方面の山が見える。木道の脇にベンチが2箇所有り、ここを訪れる人は少ないので、ゆっくりと景色を楽しむことが出来る。30分くらい、ここで景色を楽しんだが、休日だというのにすれ違ったのは4人のグループと、単独行の方2人だけだった。大清水平から更に登ると皿伏山、白尾山を経由して富士見峠へ向かう道となるが、今回は大清水平までの予定なので、来た道を尾瀬沼の分岐の所まで戻る。

分岐まで戻ったら、尾瀬沼に沿った道を更に西へと進む。道は沼に沿って北西の方向に続き、沼より結構高いところを歩くようになる。坂を下りていくようになってしばらく行くと、視界が開け小さな湿原がいくつも続く場所に出る。小沼湿原である。この名前は湿原の西側に小沼と呼ばれる小さな沼があることから来ているらしい。ここの湿原もクサモミジに染まり、ヤマドリゼンマイも色づいている。北には燧ヶ岳がそびえる。湿原を抜け少し登り、下り始めるあたりで木々の間から左に小沼がほんのちょっと見える。坂を下って、尾瀬沼から沼尻川が流れ始める所の橋を渡ると、沼尻(ぬしり)の湿原であり、沼のほとりに休憩所がある。ここの湿原は燧ヶ岳にむかっての斜面の湿原で、ワレモコウなどがちょっと残っている。

沼尻からは、東に向かい、尾瀬沼の北岸道を通って、大江湿原へ行き、尾瀬沼東岸の山小屋に泊まることとした。沼尻から西へ行けば、段小屋坂を通って尾瀬ヶ原の東端の見晴に出る。大清水平では7月上旬にワタスゲの白い果穂やレンゲツツジの真っ赤な花の群落が見られる。小沼湿原は6月にイワカガミやタテヤマリンドウ、7月上旬にワタスゲ、7月後半にはニッコウキスゲとさまざまな花が咲く。両方とも小さな湿原だが、花の種類は多いので再び静かな尾瀬を楽しむ為に訪れたいものだ。
写真は上から、尾瀬沼三平下付近、ゴゼンタチバナの赤い実、大清水平、小沼湿原と燧ヶ岳、尾瀬沼の沼尻付近
-DATA-
- 場所:
- 群馬県利根郡片品村
- タイム:
- 行き:大清水(1時間)→一之瀬(1時間10分)→三平峠(15分)→三平下(30分)→大清水平分岐(20分)→大清水平(15分)→大清水平分岐(35分)→小沼湿原(10分)→沼尻
計4時間15分 - 交通:
- 鉄道・バス:東京、上野、大宮などから上越・長野新幹線で高崎下車、上越線に乗り換え沼田下車、大清水行きのバスにて終点大清水下車(バスは要運行確認)
車の場合:関越自動車道を沼田ICで降り、国道120号を北上、尾瀬方面に向かい、大清水へ - 駐車場:
- 大清水(群馬県利根郡片品村)
- 自動販売機:
- 大清水
- 宿泊:
- 長蔵小屋、尾瀬沼ヒュッテ(尾瀬沼東岸)尾瀬沼山荘(三平下)
- テント指定地:
- 尾瀬沼東岸
- トイレ:
- 大清水,一之瀬休憩所,三平下,沼尻
(水場は岩清水、三平下) - 携帯電話:
- 大清水付近のみ通話可能
- 公衆電話:
- 大清水、尾瀬沼山荘(三平下)
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