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大宰府天満宮

Aug.17, 2002 万緑の都府楼を歩く

2001年の大河ドラマで話題になった博多だが、元寇時戦火に焼かれ後退した鎌倉幕府軍が最後の決戦場として想定したのがこの太宰府であった。なぜならば、本来は太宰府はそのために作られたのだから。元々、太宰府は大陸からの交易の監視や九州の監督の為に作られ、海岸に直接上陸されたら何もできない博多をさけて少し内陸の筑紫野の大地に作られたのが太宰府である。さらに当時の大和朝廷が663年の白村江で負けると一躍防衛拠点として整備が進められ、長大な防壁が太宰府前面に築かれることとなった。この防壁を水城という。今日は、ここから太宰府まで遥かな歴史浪漫を求めて歩いてみようと思う。

大宰府天満宮:イメージ1

残暑厳しいが、澄み渡った空。水城跡から博多方向を眺める。昔は、この水城から海岸線が見えたというが、今見えるのは九州自動車道の長大な橋けたのみ。水城そのものも、1300年以上の年月を経て緑の防塁となっている。この水城がある種都市化の防壁みたいになっていたのだが、近年の開発はこの水城を越えて筑紫の大地を犯し出している。旧国道三号線は今でも生活道路として車の往来が多く、冬の受験シーズンになると太宰府天満宮へのアクセス道路として大渋滞になる。この旧国道三号線から太宰府消防署を左折すると、史跡も多く保護区に指定されているからだろう。急に緑が広がる。さらに緑の道を進むと、まず見つけるのが都府楼跡である。

大宰府天満宮:イメージ2

都府楼、つまり太宰府政庁はすこし街道から外れたところに作られている。かつてはここが九州および西国の中心として栄えた場所なのだが、今残るのは壮大な政庁跡のみ。それがまた、太古のロマンをかきたてる。ここは、近隣住民の憩いの場所ともなっており犬を連れて散歩をしている者やジョギングをする姿が見える。彼らのほとんども、この都府楼から太宰府天満宮に向けて行くというから地元では有名な散歩コースなのだろう。そのまま歩いて15分もすると西鉄太宰府駅に着く。太宰府天満宮へのアクセスとして作られた西鉄太宰府線だが、今では生活線路としてもこの地に根付いている。

この太宰府駅前から太宰府天満宮まで門前街が広がっている。太宰府天満宮は元々政争に敗れて太宰府に左遷された菅原道真を天神様として祭ったものだが、何しろ祭られるほどだから本来天神様は祟り神としての面が強かった。それが、近年の受験ブームから「学問の神」として崇められるようになるのだから天神様も苦笑しているだろう。門前街にある店は約60程で、あちこちから名物の「梅がや餅」の匂いが匂ってくる。匂いにつられて一つ買って太宰府天満宮に入る。境内に入るとまず最初に見えるのが心字池と太鼓橋だったりする。この神池は「心」の形にかたどってありこの池をまたぐ形で架かっている太鼓橋は「現在・過去・未来」を浄化する意味を持っている。ゆっくりと太鼓橋を上って先を見ると本殿がやっと視野に見える。大宰府天満宮はいまや学問の神として常に人が参拝に来ている。何気なく絵馬を覗いてみると、「志望校合格」や「国家試験合格」や「就職できますように」という絵馬が大量に飾られている。学問と就職は少し違うような気もしないでは無いのだがこれも時代の流れなのだろうか。拍手を二回叩き、このレポートの採用を祈願して本殿を後にする。

大宰府天満宮:イメージ3

来た道と同じではつまらないので、本殿の横から出てみると、神木として祭られていた大楠を見つけた。樹齢千年とも千五百年といもいうから、この木は大宰府の生き字引として今も我々を見つめているのだろう。隣接する幼稚園から子供達の遊ぶ声が聞こえる。天神様も育児をするのかと思うと少しおかしくなった。かつて西国の要衝として栄えた大宰府は今でも人々の生活の場として生き続けている。だが、そこにあった政治的・経済的価値は歴史の中に消え、子供達の笑うごく普通の町として人々の中に生きているに過ぎない。それを都府楼から天神様は苦笑しながら眺めているのだろう。絶えることの無い受験者の願いを聞きながら。

-DATA-

場所:
福岡県大宰府市宰府
交通:
西鉄大牟田線都府楼駅よりバス10分→水城(徒歩30分)→都府楼跡(徒歩15分)→西鉄大宰府駅(徒歩五分)→大宰府天満宮
駐車場:
水城以外は周辺にあり
トイレ:
有り

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