トレッキングレポート

サブナビゲーションをスキップ


フィールドレポート

現在のレポート数は811件です。

最新記事
最近のコメント
カテゴリー
バックナンバー

Since Apr.01,2000


« 青の山224mトレッキングレポート:トップページ十二湖~大崩 »

白馬岳(大雪渓~白馬岳~栂池)

Sep.20-23, 2002 大雪渓、高山植物など華やかな縦走コース

白馬岳(大雪渓~白馬岳~栂池):イメージ1

北アルプス北部に位置するこの白馬岳は、鹿島槍ヶ岳と共に後立山連峰の主役であり、夏季には高山植物が咲き乱れる。白馬岳(しろうまだけ)の名前の由来は、残雪期における山肌に、馬の形をしたいわ模様が見られることから、山麓の人々がそれを田植えの「代掻き馬」に見立てたことからつけられた。白馬岳の象徴でもある大雪渓は、剣沢雪渓、針ノ木雪渓とあわせて日本三大雪渓とされている。さらに白馬岳は、白馬鑓ヶ岳、白馬杓子岳と続く白馬三山を縦走するコースもあるが、今回は大雪渓から山頂、白馬大池を経て、栂池自然園へ降りることにした。

白馬岳(大雪渓~白馬岳~栂池):イメージ2

アクセスポイントとなる白馬駅までは、新宿・横浜方面から高速バス、電車なら中央本線で新宿から夜行も含めて急行列車が出ている。大阪・京都方面からなら夏季のみ高速バスが出ている。前日に泊まるにしても、白馬周辺には宿泊施設が充実しているので問題はない。登山口の猿倉までは路線バスで白馬駅から 30分である。この登山口には猿倉荘もあり、ここで十分体操をしてから出発しよう。しばらくは林道のような平坦な砂利道が続き、白馬鑓ヶ岳方面への分岐を過ぎる。右手に沢を見下ろしながら40分ほど進むと、急に道が細くなり多少岩がごつごつした道を20分程度登ると二軒の小屋が並ぶ白馬尻である。ふと見上げると白馬岳の稜線がはるか高くそびえ、ここ1530mの白馬尻から山頂までは標高差約1400mもある。ここからいよいよ大雪渓を登るわけだが、熟達者以外は必ず軽アイゼンを付けたほうがいいだろう。持ってなければ白馬駅前でレンタルするか、白馬尻小屋で購入できる。

白馬岳(大雪渓~白馬岳~栂池):イメージ3

大雪渓を登る際には、赤く印をつけられたトレースに従って登ろう。ストックを持っていればより楽に登れるだろう。大雪渓の登りは約2時間から2時間半の行程になるが、はじめは緩やかだが徐々に傾斜がきつくなってくる。ふと白馬尻を見下ろすと、転んだら下まで止まらないような感じである。大雪渓は左右の岩壁から落石することが多く、疲れたからといってあまり休めるような場所はない。雪の中を音もなく転がり落ちてくるので、毎年けが人が出ているから注意が必要だ。夏のハイシーズンには雪渓上部でレンジャーが登山者に注意を呼びかけている。大雪渓を半分以上登ると、左手に鋭く突き上げた杓子岳の天狗菱が望める。涼しい雪渓登りを終えアイゼンをはずすと、急勾配の登山道を登ってゆく。きつい登りではあるが、徐々に高山植物が顔を出し始め、小雪渓を横切るとお花畑が素晴らしい葱平(ねぶかっぴら)である。ここにはトイレと避難小屋があり、休憩に良いだろう。7月下旬から8月にかけて、ここから村営頂上山荘まで、シナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマオダマキ、ハクサンフウロ、ウルップソウなどが咲いている。最後は階段をいくつか登り終えると、やっと村営頂上宿舎である。テント泊ならここで、小屋泊まりもできるが今回はさらに20分先の、頂上直下に立つ白馬山荘に宿泊した。この小屋は北アルプス最大の小屋でもあり、通常約1500人も収容できる。時間があれば白馬岳山頂まではほんの15分なので天気が良いうちに登ってきても良い。

白馬岳(大雪渓~白馬岳~栂池):イメージ4

今日はいよいよ稜線歩き。日の出を山頂で迎えるために早く出よう。2932mの山頂からは、北に雪倉岳や朝日岳、北東には戸隠山や妙高山・火打山が望め、南には五竜岳や鹿島槍ケ岳を超えて遠く槍ヶ岳も確認できる。西には近く裏旭岳、西南には剣・立山連峰が荘厳にそびえ、毛勝三山も近い。山頂の東側は何百メートルもスッパリ切れ落ちている。ここから30分富山・長野・新潟3県の境である三国境まで下り、今度は40分ほど小蓮華山まで稜線歩きである。三国境付近から小蓮華山までは8月中ならコマクサが砂礫帯に点在している。コマクサの咲く土壌はデリケートなので、決して周りを踏み荒らさないようにしよう。小蓮華山に着くと、はじめて白馬大池が顔を見せ、山頂には大きな剣が刺さっている。ここから大池までは緩やかな下りが1時間半ほど続き、チングルマやコバイケイソウなども散在しており、運がよければ雷鳥にも遭える。稜線からふと右下に目をやると、昨日登ってきた急な大雪渓をアリのような小ささの登山者たちが登っているのが見える。白馬大池の周りにはハクサンコザクラ、チングルマ、ヒオウギアヤメなどの群落が素晴らしい。

白馬岳(大雪渓~白馬岳~栂池):イメージ5

真紅の白馬大池山荘を後にして、白馬乗鞍岳までは大きなゴロゴロした岩場を30分ちょっと緩やかに登る。バランスを崩して転倒しないように気をつけたい。山頂には大きなケルンが立っているが、これといって展望が素晴らしいわけでもない。ここから天狗原までは1時間ちょっと、雪田を2つほど下り、大きなゴロゴロした岩の道をずっと下る。ここはけっこう膝に負担がかかるし足場も良くないので気をつけたい。下りきって木道になったらもうそこは天狗原の湿原で、ワタスゲやアヤメが夏には一斉に咲き乱れる格好の休憩場所である。天狗原から栂池までは展望のない樹林帯を1時間ほどひたすら下ると、ゴールの栂池自然園である。栂池自然園は入園料こそ必要なものの、6月にはミズバショウ、夏にはニッコウキスゲなどが美しい。あとはロープウェイを乗り継げば栂池高原にでて、そこから白馬駅まではバスで20分ほどである。また、サブルートとしては白馬大池から蓮華温泉まで下ることもでき、展望の良い天狗の庭を経て温泉まで2時間ほど樹林帯を下りつづける。蓮華温泉は「日本の秘湯を守る会」にも登録されており、登山道から外れたところに露天風呂が点在している。蓮華温泉ロッヂから 15分ほど下ればキャンプ場もあり、温泉から大糸線平岩駅まで1時間10分で路線バスも出ている。

最後に、この白馬岳は人気があり派手な山であるが、雪渓や落石、足場の悪い岩道、風の強いときのヤセ尾根あるきなど、思いのほか体力が必要な山である。体力のない登山者は栂池からロープウェイで高度をかせいで山頂を目指せばよいだろう。しかしながら、白馬岳は雲ノ平などと並んで北アルプスで1、2を争うほどの高山植物のお花畑を持つ山でもあり、時期としてはやはり夏期に行くことをお勧めしたい。

-DATA-

場所:
長野県北安曇郡白馬村、小谷村
交通:
1.新宿から中央線で夜行列車「急行アルプス」で6時間弱
2.新宿から中央線で昼の特急「あずさ」で約4時間
3.新宿・横浜方面から京王高速バスで4時間半
4.大阪・京都方面から夏季のみ行き夜行、帰り昼行で9時間
駐車場:
猿倉に50台、栂池自然園(台数少ない)、栂池高原(台数多い)、蓮華温泉に70台程度
トイレ:
猿倉、白馬尻、葱平の避難小屋、村営頂上山荘、白馬山荘、白馬大池山荘、栂池、蓮華温泉
コースタイム:
猿倉(1時間)-白馬尻(2時間半)-葱平(1時間半)-村営頂上山荘(35分)-白馬岳(1時間10分)-小蓮華山(1時間半)-白馬大池(1時間45分)-天狗原(1時間)-栂池自然園<1日目5時間20分><2日目5時間40分>
注意事項:
1.大雪渓での落石に注意。
2.白馬乗鞍岳への登り、天狗原への下りでは足場の悪い岩場が続く。

コメント(0)

コメントはまだありません。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

コメント投稿フォーム

ページのトップに戻る