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川苔山真名井北稜
May.12, 2002 マニアックなハイキング

奥多摩・川苔山といえば、都心からも近く人気の高いハイキングコースだ。この山から派生する尾根のほとんどに登山道が作られていて、同じ山を何度でも楽しめるだろう。しかしひとつだけ、一般向けには紹介されていない尾根がある。それが真名井北稜だ。私が持っている最新のハイキング地図(昭文社)では作業道らしき点線が表示されてはいるものの、説明等はなにもない。というわけで私が所属する山岳会の大先輩であるM氏と行ってみることにした。彼は定年前まではバリバリのアルパインクライマーで、退職してからはフリークライマーとして未だに岩を登っている。また奥多摩の山を登るときでも道の無い尾根を地図で探して登るという、根っからの山好きだ。アプローチはJR青梅線川井駅から。バスに10分ほど乗ると上日向というバス停がある。

バス停から上流を目指して歩くと、すぐに対岸に渡る橋があるので左折だ。川を渡ったら右折し、林道を進む。200mも歩けば、登山道入り口が見えてくるだろう。しかし今回のルートはハイキングコースとして整備されているわけではないので、「川苔山入り口」などと書いてあるわけではない。黄色いポールが目印である。このポールは送電線の鉄塔へ向かう作業道を意味するものだ。しばらくは急な登り坂なのでゆっくり行こう。標高差で100mも登れば、稜線になる。ここには誰かが手作りした「真名井北稜」の看板があるだけだ。ルートはここから稜線沿になる。しかしほとんど人が入らないので、しっかりと踏まれていない。時々踏み跡が不明瞭になるので、地図とコンパスでしっかりと確認したい。稜線を辿って行くと、すぐに大きな鉄塔の下に出るだろう。鉄塔の下は眺望がよく、棒の嶺などが間近に見える。鉄塔はこれから何本も出てくるので、いい目印になるだろう。注意したいのは、鉄塔の下でほとんど踏み跡が消えていること。場合によっては少し探す必要があるかもしれない。

途中で大規模な伐採の跡を通る。ここは大変見通しがよい。しかし伐採した木を見るとかなり年月が経過しており、果たして今後植樹されるのだろうか?と疑問に思う。鉄塔がなくなると稜線は細くなってきて、なかなか面白い。が、整備されているわけではないので転落には注意だ。5月のこの時期、山ツツジが咲いていて気持ちのいい道だ。しかもまったくといっていいほど、標識はないし赤テープの類も見当たらない。奥多摩にもこんなに原始的な雰囲気の道があるのかと思うと、もう普通のハイキングコースでは満足できなくなるだろう。やがて真名井北稜は赤杭尾根(あかぐなおね)と合流する。ここからは30分ほどで川苔山だが、この周辺は登山道が交錯しているのでハイキング用の地図でしっかり確認しよう。

下山は様々なコースを選択できる。赤杭尾根は緩やかな下りが続くコースで、3時間程度で青梅線古里駅に行ける。体力が余っているのなら本仁田山経由で奥多摩駅を目指すのもよい。ただし最後はなかなかの急下降だ。川苔谷方面は長い林道歩きがある。このルートはほとんど人が通らないので、万が一の事故発生時に他人に助けを求めることはまず不可能だ。単独で行かれるかたは覚悟の上でどうぞ。また地図とコンパスは必携で、当然ながらそれを使う頭も持っていなければならない。高度計も持参すればさらに安心だ。ルート上に水場は皆無だ。充分に持って行こう。
-DATA-
- 場所:
- 東京都西多摩郡奥多摩町
- 交通:
- JR青梅線川井駅から上日向行きバス10分
- 駐車場:
- 特にない。車道上での駐車はバスの通行に支障があるので避けたい。
- トイレ:
- 駅以外にはない。
- その他:
- 携帯は使用できないようだ。
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