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残雪の尾瀬沼 後編

May.01, 2002 雪におおわれた尾瀬沼と大江湿原を歩く

残雪の尾瀬沼 後編:三平峠付近の林

『氷結した尾瀬沼を目指し大清水から歩く』に続いて、尾瀬沼を目指すルートを紹介する。三平峠から尾瀬沼へは下りとなる。木がまばらな林を進むと時々左に燧ヶ岳の上の方が見え、しばらくすると真っ白な尾瀬沼とその向こうにこれまた真っ白な大江湿原が見える。沼はごく一部が解けているようだが、ほとんどが真っ白で、氷結した湖面に雪が積もっているのだ。だんだんと下りが急になってくるので、既に歩いた人が作ってくれたステップのあとをたどって下って行く。やがて沼の左手に燧ヶ岳が見えてくる。下りの前半は沼がよく見えるところを沼へ向かってまっすぐ降りていく感じだが、後半は右へ方向を変え、林の中を降りて行くことになるので、木に付いているピンクのリボンをよく見て進んでいこう。やがて三平下の尾瀬沼山荘の所へ出る。尾瀬沼山荘の営業はまだ始まっていない。沼のへりへ行ってみると、湖面は凍っているものの、氷の厚みは薄いようだ。来る前に山小屋に問い合わせたところ、「湖面を歩かないように」と言われたし、雪解けの早く進んだ今年は湖面歩きはお預けだ。三平下から長蔵小屋のある尾瀬沼東岸は夏道か沼沿いを歩くように言われた。夏は歩けない沼沿いを歩くことにする。所々、沼の氷が解けている。3箇所ほど右から沢が流れているが、沢は雪が積もって隠れており、沼に注ぎ込むところだけ雪が解けていて、水が流れ込んでいるのが分かる。雪が固そうな所を選んで、慎重に渡る。

残雪の尾瀬沼 後編:ミズバショウ

長蔵小屋すぐ手前の湿原では雪が解けて地面が見え、ミズバショウが咲き、コバイケイソウが葉を伸ばしている。ゴールデンウィークにミズバショウが見られるのは今年くらいだろう。長蔵小屋に宿泊の手続きをして、大江湿原に行ってみる。夏の間は花が彩る湿原も今は真っ白の世界だ。細い川は雪がかぶっているものの、それほど厚くなく、どこでも歩けるという感じではない。また、尾瀬沼周辺でゴールデンウィークに営業を始めているのは長蔵小屋くらいなので注意していただきたい。翌日は来た道を通って帰る。なお、尾瀬沼の北の沼山峠はゴールデンウィーク時期には除雪が済んでいない。尾瀬沼東岸から浅湖湿原、段小屋坂を通って尾瀬ヶ原へ行く人もいるが、積雪が多く、ルートもはっきりしないので上級者向けであるので注意していただきたい。大清水へ戻ったら、車道のすぐ脇の大清水湿原で見頃になっているミズバショウやザゼンソウを見て、帰途に付くことにしよう。

残雪の尾瀬沼 後編:大江川

ゴールデンウィークの時期は年によって残雪の残り方が異なるし、一之瀬から三平峠のルートを今回紹介した夏道ではなく、冬季用の冬路沢(ふゆみちさわ)沿いに登るコースを歩くように指定される場合もあるので、尾瀬沼畔や大清水の山小屋に問い合わせたり、尾瀬保護財団などのホームページで情報を入手する必要がある。湿原の雪が1.5mくらい残っている場所なら歩いても問題ないが、雪解けが進んでいる付近は湿原を傷める危険性があるので歩くのは避ける必要がある。 6月には十二曲がりのあたりではすっかり緑の葉に包まれた林の中にヤシオツツジの鮮やかな赤っぽい花が見られる。なお、「残雪の尾瀬ヶ原」、「尾瀬沼」のレポートも参考になると思われる。また、燧ヶ岳の北側から登ってのスノーレポート「燧ヶ岳スキー」のレポートも参考になるだろう。

残雪の尾瀬沼 後編:朝焼けの燧ヶ岳

今回通った、大清水から尾瀬沼へ至る道は、江戸時代から利用されてきた沼田街道の一部である。道路地図を見ていただくと分かるが、沼田市から大清水までの国道120号、401号から今は、林道や登山道となっている三平峠を通り、尾瀬沼の東岸を通り、沼山峠を越えて、檜枝岐村から国道352号、401号を経て、南郷村、そして会津若松市へと至るのが沼田街道である。古くは上州(群馬県)と会津(福島県会津地方)を結び、背に荷物を載せた馬が行き交った道なのである。交易の道だった大清水から尾瀬沼の道も、尾瀬が観光の対象となってきた昭和40年代に舗装して車道化しようという計画があった。それに真っ先に反対したのが、尾瀬沼畔にある長蔵小屋の3代目主人だった平野長靖氏であった。平野長靖氏は環境庁長官に直訴し、自然保護運動の世論の高まりもあって、自動車道建設は阻止された。そんな歴史があって大清水から尾瀬沼、沼山峠への、環境が守られ、ミズバショウやニッコウキスゲなどの群落、そして動植物が以前のまま残されたのである。これら尾瀬に限らず貴重な自然を、後世に残して行きたいと強く感じた今回の尾瀬行きだった。

-DATA-

場所:
福島県南会津郡檜枝岐村
タイム:
計6時間40分 行き:大清水(1時間)一之瀬(1時間50分)三平峠(15分)三平下(30分)尾瀬沼東岸
帰り:尾瀬沼東岸(30分)三平下(25分)三平峠(1時間20分)一之瀬(50分)大清水 (雪の上を歩くことを考慮したタイム)
交通:
鉄道・バス:東京、上野、大宮などから上越・長野新幹線で高崎下車、上越線に乗り換え沼田下車、大清水行きのバスにて終点大清水下車(バスは要運行確認)
車:関越自動車道を沼田ICで降り、国道120号を北上、尾瀬方面に向かい、大清水へ
駐車場:
大清水(群馬県利根郡片品村)
自動販売機:
大清水
トイレ:
大清水、一之瀬休憩所
水場:
岩清水、長蔵小屋(尾瀬沼東岸)
携帯電話:
大清水付近のみ通話可能
公衆電話:
大清水、長蔵小屋(尾瀬沼東岸)

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