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三浦半島南端 城ヶ島を歩く

Dec.23-24, 2001 冬の三崎へマグロを食べに

三浦半島南端 城ヶ島を歩く:イメージ1

「三崎にマグロを食べに行こう。」師走のせわしない空気を吹き飛ばそうと、マグロの水揚げで有名な三浦半島の先端、三崎港へと向かった。京浜急行に乗り、終点の三崎口で下車。バスで港まで向かっても良いのだが、周辺の様子を自分の足で確かめたいと、車道のわきを2時間ほど歩いて、三崎港に向かうことにした。道の脇に、広大なダイコンの畑が広がる。直売所もあり、三浦ダイコンはもちろん、自然な甘味のタクアンやキャベツなども売っている。

三浦半島南端 城ヶ島を歩く:イメージ2

道の右手一帯に、海へと続く森が見える。小網代の森だ。森に雨が降ると、雨水が土にしみ込んで川となり、海へと注いでいくことになるが、ここではその水系が分断されることなく、森と海が一帯となって保全されている。さらに半島の西寄りの道を南下。足が痛くなってきたころ、目の前に開けた海の上に、夕焼けに染まった富士山が見えた。次第に大きな建物が目につくようになり、三崎港へと到着する。宿へと入り、ようやく1日目の行程が終了した。

三浦半島南端 城ヶ島を歩く:イメージ3

「いらっしゃい!」早朝、窓の外から、威勢のいい声が聞こえてきた。毎日曜日、三浦港で7時から9時まで開かれる朝市の呼び込みの声だ。訪れてみると、「朝市」ののぼりが立つ広場に露店が並び、魚や野菜が売られている。車で乗り付け、正月用の食材を買っていく客が多いようだ。露店のひとつでマグロ汁を注文し、冷えた体を温める。マグロのアラを入れた味噌汁に、あさつきを散らしたシンプルなものだ。だしがよく出た汁をすすり、大きな骨についたマグロの身をつついていると、港町の暮らしに近づいた気がする。

三浦半島南端 城ヶ島を歩く:イメージ4

城ヶ島方面に向かってまちを歩くと、細く入り組んだ通りに、古い蔵や木造の建物、昔ながらのマグロの小売店や料理屋が並んでいる。三崎銀座通り商店街は、以前はマグロ船の漁師たちが訪れた、マグロ船御用達の商店街だ。港町らしい、素朴な町並みにふれて、日の出町バス停からバスに乗り、城ヶ島へ向かった。バスで城ヶ島大橋を渡り、終点で下りる。みやげ物屋の並ぶ通りを抜けると、リアス式海岸の岩場が、目の前に広がった。黒潮の影響らしく、海の水は、実に深い青色をしている。

三浦半島南端 城ヶ島を歩く:イメージ5

東に、岩に穴があき、アーチ型の橋のように造型された場所が見える。馬の背の洞門と呼ばれるもので、凝灰質砂礫岩という柔らかい岩質の岩を、波や風雨が浸食し、高さ8m、横6m、厚さ2mの海食洞穴をつくったものだ。タブの木の茂る道を通り、ササやぶを抜けて遊歩道を北へ向かう。赤羽根岬馬の背から望める洞門の北側一帯は、海浜植物の宝庫とされる。海抜6m以上の場所にはアズマネザサ、ハチジョウススキが分布し、6m以下の場所には、ハマゴウなどの海浜植物がすみわけて分布する様子が観察できる貴重な場所だ。

三浦半島南端 城ヶ島を歩く:イメージ6

しばらく歩くと、展望台から東に雪化粧をしたような白い断崖が望める。この白い色は、実はウミウのフンによるものだ。目を凝らすと、黒い鳥の姿も点々と見える。例年10月末から、2,000羽以上が北国から渡ってきて、2月ごろまで越冬する。人が近づくのも難しい切り立った断崖ゆえに大きなコロニーがつくられたと考えられ、ウミウ渡来地は、県の天然記念物に指定されている。昨日の夕方、黒い鳥が隊列を組んで飛んでいくのが見えたが、あれは昼間、餌の魚をとりに出たウミウたちが、ねぐらに戻るところだったようだ。

三浦半島南端 城ヶ島を歩く:イメージ7

舗装路に出たところで道を西へ戻り、直売所でマグロを購入した。みりん干し、ブロック状の切り身、中落ちを1袋ずつ買っても1人分1,000円足らずだ。ながとろの磯の、風の少ない無い場所を選んで炭火を起こし、マグロづくしのバーベキューにビールで乾杯。中落ちといえど、霜降り状に脂がのった刺身が最高だ。マグロに飽きてきたら岩場に生えている岩ノリを採ってあぶると、ほろ苦い香ばしさが口に広がり、いい箸休めになる。苦しくなるほどマグロを食べて、黒潮の海の幸を堪能した。

-DATA-

場所:
神奈川県三浦市三崎
交通:
京浜急行線三崎口駅より徒歩または城ヶ島行き・通り矢行き・三崎港行きバス→三崎港下車
駐車場:
三崎5丁目有料駐車場がある
トイレ:
城ヶ島には4箇所ある
参考文献:
岸由二編『いるか丘陵の自然観察ガイド』山と渓谷社、1997
神奈川の自然をたずねて編集委員会『神奈川の自然をたずねて』築地書館、1992ほか

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