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仙台都市的光景
Nov.17, 2001 都市独自の美的光景

都市。そこでは人々が無限に増殖し、その多様な欲望が錯綜する。ありのままの自然の風景はすでにかき消され、斬新なデザインの建造物、現代のバベルの塔ともいうべき高層ビル群、高度な美的センスとファッションセンスを有する商店街などが建ちならぶ。そのあいまをぬうように道路や鉄道が縦横無尽にはりめぐらされ、その上を無数の車、電車、人々などが通りゆく。それらがおりなす光景は、ひどく冷たく、無機的であり、あたたかさやぬくもりというものを感じとることが難しい。しかし、そこには時代の先進性や優越性というものが確実に存在し、それゆえに多くの人々にとっての憧憬の対象となっている。そして、そこには、自然の景観とは違う、アーバン的で独自の美の光景が存在している。今回は、日本の大都市の一つである仙台市の中心部を歩き、私自身の感性をもとに都市的な美しさをもった対象物やその光景を探し求め、それを写真におさめることにした。

ケーブルテレビ会社にて。
その店頭には多くのテレビがならべられている。ニュース、天気予報、音楽、芸術、スポーツ、アニメ、映画、旅行、グルメ、バラエティなど、その画面には多種多様な映像がうつしだされている。それはまさに多チャンネルのケーブルテレビや衛星放送が、人々の多様化・細分化・複雑化する欲望とニーズに対応できる最も有力なメディア・情報源の一つであることを証明しているように見えた。

ガラス製品店にて。
商店街を歩いていたら、素敵なガラス製品店を見つけた。店内は白を基調に装飾され、そのショーウインドーには、カップ、グラス、皿、花瓶などが陳列されている。いずれの製品も個性的で斬新な形状と色彩をしている。それらの中で私が最も気に入ったのはワイングラスだ。上の器の部分は、下へむかってゆるやかな曲線をえがく半楕円形のようなかたちをしている。素材となっている透きとおるガラスがそれぞれグリーン、ピンク、ダークブルーに色づけされ、室内の電灯と窓から入る自然光を同時にうけて、なめらかなその表面が美しい光沢を放っている。器の下の足の部分は、ゆがんだらせん状のかたちをしており、とても斬新なデザインになっている。ショーウインドー越しに見るワイングラスの光景は、どことなくクールで無機的であるが、自然の風景では決して見ることのできない極めて洗練された美しさがあるように思える。

オフィスビルにて。
そのビルの外側には、まるで鏡のような窓ガラスが数多くはめこまれている。そして、その前の定禅寺通りの道路、車、紅葉のケヤキ並木などを驚くほど鮮明に写しだしている。それを見ていると、目の前のその通りの風景が鏡のような窓ガラスの内側にも同じように実在するのではないかという錯覚にとらわれてしまう。そして、ルイス・キャロルのファンタジー童話『鏡の国のアリス』のように、できることなら自分もその内側の世界へ行ってみたいと思った。

ファッションビルにて。
そのビルの中央部は、円形のふきぬけ構造になっている。その一階に立ち、上を見あげてみると、天井に天窓があることに気づく。そこからやわらかな自然光が入りこみ、ビル内をうっすらと明るく照らしだしている。そして、ふきぬけ部全体に無数の小さな電球をちりばめたようなイルミネーションがほどこされており、それはまるで天空にうかぶ星々がキラキラときらめくように光り輝いているようでとても美しかった。
さて、今回は、仙台市の中心部を歩き、都市的な美しさをもった被写体を写真におさめてきた。しかし実は、この他にも美しい被写体がいくつかあったのだが、人ごみがひどいなど撮影条件の悪さが原因でそれを写真におさめることができなかった。でも、いずれはそれらも写真におさめたいと思っているので、いつか今回のレポートの続編を作成するかもしれない。
-DATA-
- 場所:
- 宮城県仙台市青葉区の中心部
- 交通:
- JR仙台駅から徒歩で移動。公共交通機関を利用する場合は、仙台市営地下鉄か仙台市営バスの「中央循環」に乗ると便利
- 駐車場:
- 各所に有料駐車場あり
- トイレ:
- 地下鉄の各駅、各公園内に公衆トイレあり
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