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紅葉の西大台周遊

Oct.19, 2001 静寂の森と鮮やかな紅葉を求めて

紀伊半島の中央部に位置する大台ヶ原は隆起準平原の地形をとどめる標高1500~1700mの高原台地であり、太平洋から吹き付ける湿った空気によって全国有数の多雨地帯として知られている。大台ヶ原とはこの辺り一帯の総称であり、大きく分けて東大台と西大台とから成り立っている。一般的には日出ヶ岳を中心とする東大台が観光コースとして人気があり、いつも多くの観光客で賑わっている。一方、開拓跡を中心とする西大台はほとんど訪れる人もなく、苔に覆われた深い森の雰囲気を静かに楽しむことができる。またカエデやブナの落葉樹が多く、紅葉の時期は東大台よりも美しい。大台ヶ原駐車場から開拓跡まで周回するコースを紹介しよう。

大台ヶ原ドライブウェイを登っていくと見事に色づいた木々が青空に鮮やかに映えていた。しかし山頂の駐車場に着く頃にはもう落葉が始まっており、ピークは過ぎているようだ。この分だと少し標高の低い西大台あたりが紅葉のピークだと期待できる。駐車場に車を停め、駐車場入口付近の「たたら亭」の看板のあるところから遊歩道に入る。すぐに大台教会を右手に見て、もう少し行くと筏場方面との分岐点があるが、ここは左に道をとる。そして歩き始めて10分少々でまた道標があり、北回りコースと南回りコースの分岐点となっている。とりあえず往路は北回りコースで行くことにする。分岐点を直進するとすぐ鮮やかな紅葉が現れた。カエデはちょうど今が見頃のようだ。10分ほど下っていくと明るい感じの河原に出る。ここはちょっとした広場になっており、大台ヶ原を開拓した松浦武四郎の碑がある。

紅葉の西大台周遊:イメージ1

飛び石伝いに川を渡ってまた樹林の中を登っていく。ところがこの辺りからどうも道が不明瞭になってくる。ところどころにある赤テープだけが頼りである。実はドライブウェイがすぐ近くを並行しており、木の間越しにガードレールが見え隠れするのでそういう意味での安心感はあるのだが、ついに完全に道がわからなくなってしまった。それはドライブウェイと最接近する地点で、すぐ上にガードレールが見えて道路に出られる場所だった。それまで細々と続いていた道がここで途絶え、あたり一帯は枯れた草で覆われてどう見ても道らしきものは見つからない。赤テープもまったく見当たらない。あちこち歩き回って立ち往生しているところへ後続の中年グループが追いついてきて、やはり一緒になって迷っていた。その中の一人が枯れ草をかき分けて無理やり斜面を下っていき、何とか道を見つけたようだ。その後へついて行くとだんだん道がはっきりしてきて赤テープも現れた。どうやらこれで間違いなさそうだ。以前来たときはこんなに迷った覚えはなかったのだが、よほど人が訪れないのか、かなり荒れている印象がある。ひと苦労させられてそこからまた15分ほどで中ノ谷の河原に出て川を渡り、再び登り返すこと約15分で七ツ池と呼ばれる湿地帯に着いた。

紅葉の西大台周遊:イメージ2

七ツ池と言っても実際には池はなく、巨木が生い茂り、苔生した倒木が横たわる広場に過ぎない。いかにも大台らしい原始の森の雰囲気をとどめている。とりあえずここで昼食をとる。ここから先は下り基調となり、ところどころ現れる美しい紅葉を写真に収めながら歩いていく。朝のうちはあんなに晴れていたのにだいぶ雲が多くなってきた。やはり迷いそうなところが何ヶ所かあるが、赤テープをたどって行けば問題ない。約30分でカツラ谷の川を渡り、さらに続けて高野谷の川を渡る。雨の後のせいかいずれも水量が多く、飛び石伝いに渡るのはかなり苦労させられた。そしてやっと「開拓跡」の標識がある広場に出た。ここまでずいぶん長く歩いたような気がする。

紅葉の西大台周遊:イメージ3

その広場からすぐ、またワサビ谷の川を渡ることになるが、ここは非常に水量が多く難儀させられた。一応飛び石はあるのだが、水が多いためほとんど水面下に隠れている。バランスを崩して足を滑らせると間違いなく膝下まで浸かってしまう。張られている一本のロープにも頼って何とかバランスを保ちながら対岸へ渡り着いた。ここから先はカエデやブナの大樹が生い茂る原生林の中の平坦な道となる。全コース中でここほど気持ちよく歩けるところはない。樹種にもよるのかここのカエデはまだ紅葉していなくて緑の葉をつけていた。静寂に包まれた原生林の雰囲気を楽しみながら15分ほど歩くと逆峠方面との分岐点に出る。

紅葉の西大台周遊:イメージ4

もし時間があれば約700m先に大蛇嵓が見える展望台があるので往復してみるのもよい。今日は時間も遅いので分岐を左にとって駐車場への道を戻ることにする。この頃には完全に曇ってしまっていた。さすがは大台ヶ原、朝は晴れていても午後からは曇ることが多いのである。分岐点を曲がってすぐ赤い鉄製の吊り橋が二つ連続する。下は網状の鉄板になっていて川が透けて見える上、よく揺れるのでかなり不安になる。橋を渡り終えると溝状の長い上り坂が続く。だいぶ標高を下げているので帰りはかなりの上りになってしまうのだ。はっきり言って帰りの上り坂はつらい。長い上りが終わるとナゴヤ谷をほぼ平坦にトラバースするようになる。ここからは比較的道もしっかりして歩きやすくなる。途中に地図には載っていない「たたら力水」という水場がある。少し水を補給してまた淡々と歩いていくと、再び中ノ谷を橋で渡り、右手に渓谷が近づいてきた。河原へ降りてみると岩に落ち葉が降り積もって素晴らしい雰囲気だ。ここでじっくり写真を撮ってみる。そこからもう少し行くと道は再び上り始め、笹の茂る斜面をジグザグに登っていく。この辺りも道が複雑に入り乱れていて迷いそうになる。赤テープを見失わないように注意が必要だ。坂を登りつめたところで初めに通った北回り・南回りの分岐点に出て周回が完結する。大台ヶ原駐車場に戻ってみるとたくさんの車で溢れかえっており、今までの静けさが嘘のような喧噪ぶりだった。

-DATA-

場所:
奈良県吉野郡上北山村
交通:
国道169号線伯母峰トンネル手前を右折して大台ヶ原ドライブウェイへ。または近鉄吉野線・大和上市駅から奈良交通バス「大台ヶ原」行きに乗り換え終点下車。
駐車場:
ドライブウェイ終点に無料駐車場あり。ただし土日は非常に混雑する。
トイレ:
大台ヶ原駐車場にトイレあり。
タイム:
大台ヶ原駐車場=1:00=七ツ池=0:55=開拓分岐点=1:15=大台ヶ原駐車場

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