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剱岳(2998m)

Oct. 07, 2001 早月尾根タイムトライアル

剱岳は筆者にとってあこがれの山である。市街地から見える剱岳は、岩稜荒々しく人を寄せ付けない雰囲気が強い。それがアルピニズムをかきたてる。登山ルートは別山尾根と早月尾根があるが、前者ルートの往復なら室堂から容易にアプローチできるので一般的なルートである。しかし今回は、自分の山行の通過点として大きな意味を持たせようと、早月尾根の日帰り登山を計画した。これまでの自己の登攀ペースを参考にすると、日帰りは十分可能と判断したためである。

夜が明ける前に車で馬場島に向かう。3連休のため、馬場島家族の森キャンプ場の駐車場は満車であった。まだ薄暗い登山口は、いきなり急登から始まる。30分ほどで松尾平に着くと、目指す剱が樹上に見える。水平移動の先は下りが全くない一気上りとなる。200mごとにコンクリートの標柱が置かれていて行程の参考になる。うっそうと茂る木々で視界は遮られているが、時折大日岳や奥大日岳の連なりが右手に見える。標高1800mを超えたあたりから鮮やかな紅葉に包まれる。

剱岳(2998m):イメージ1 剱岳(2998m):イメージ2


道すがらの小さな池溏はあたかも鏡のようで、紅葉した木々と夜明けの月を映している。そのほとりには、真っ赤に色づいたチングルマの葉が、霜を身にまとっている。ロープを使って溝の中を上がり、林の合間からディーゼル発電機の音が聞こえてくると早月小屋に到着である。小屋の周囲は見頃を迎えた紅葉と、それに対抗するかのようにカラフルなテントが点在する。ここは素通りして、小屋がポツンと小さく見えるハイマツの尾根まで高度を上げ、景色を眺めながら休憩をとる。

剱岳(2998m):イメージ3

2400m の標柱から山頂までは険しい岩稜が続く。ここからは息が上がるばかりで、なかなか高度は上がらない。日陰の岩には、この時期すでにつららが下がっている。手を付く岩もキンと冷えており、手袋がないとかじかんでしまいそうだ。クサリ場と岩壁のトラバース(カニのはさみ)では滑落に十分に注意したい。危険な岩場を過ぎれば、あとは岩礫帯の山頂まですぐである。早く着こうとわき目もふらず一直線に駆け上がり、ついに祠の横で仁王立ちになる。4時間20分で標高差 2200mを登りきった。

山頂に着くと、意外に人が多い。30~40人位いてびっくりする。ほとんどの人が別山尾根経由である。上空は晴れ渡り、遠望の山々は雲上に頂をのぞかせる。眼下には赤屋根の剱沢小屋、視線を上げると立山と槍ヶ岳が重なって見える。左に目を移せば、後立山連峰が存在感を誇示している。北西の毛勝三山はひとつの岩塊のようで、その斜面には紅葉と緑が入り混じり、移りゆく季節を感じさせてくれる。混雑する山頂で腰を落ち着ける場所を探し早めの昼食とする。予定より非常に短時間で登頂できたことに充実感いっぱいだ。ことのほかおにぎりがおいしい。
眺望を楽しんだ後、下山は往路を戻ったが、早月尾根の往復は体力的にきついだけなので、別山尾根経由で立山室堂方面へ抜けるルートや、仙人池ヒュッテから阿曽原温泉、欅平へと至ってトロッコ電車に乗るルートをとった方が面白いと思う。

-DATA-

場所:
富山県中新川郡上市町
アクセス:
上市町から県道馬場島線で馬場島家族の森キャンプ場へ向かう。
その先に大きな案内石がある。アプローチはタクシーか自家用車に限られる。
タイム:
【超健脚ペース】
馬場島(2時間35分)早月小屋(1時間45分)剱岳山頂(1時間30分)早月小屋(2時間20分)馬場島
注:このコースタイムはあくまで筆者のものです。所要時間は経験・体力に大きく左右されると思いますので、自分に合った計画を立ててください。
トイレ:
馬場島の剱岳青少年旅行村にあり
水場:
馬場島の剱岳青少年旅行村にあり
宿泊:
馬場島にはキャンプ場あり。 早月小屋は10月10日まで開いており、要予約。
注意点:
早月尾根は標高差が大きいので、下山時には膝にかなり負担がかかる。ダブルストックを使うと膝への衝撃が緩和されるため、持っていると楽である。山頂近くのカニのはさみでは、三点支持を念頭に置いて慎重に行動したい。

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