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大猫山(2055m)

Oct.27, 2001 剱の特等席は、初冬のおもかげ

剱岳の北方稜線に、登山道がないため残雪期の山として知られている毛勝三山(毛勝山・釜谷山・猫又山)がある。25000分の1地形図「毛勝山」を見ると、三山の南端にある猫又山から西方に伸びる尾根上に、2055.5mの三角点のあるピークがある。そこが今回紹介する大猫山である。今年、大猫山に登山道ができたという記事を山の雑誌で見かけた。秋晴れを見計らい、眺望を期待して登山口に向かった。

ブナクラ谷堰堤前の登山口は、かなりの急登から始まる。秋色の木々と大杉の中を、トラナワや木の枝をつかみながら上を目指す。出発地はみるみるうちに眼下に消え、耳に届く轟音は、ブナクラ谷を白糸となって流れる沢水のものである。尾根の途中から剱岳の鋸歯のような岩稜が眺められる。右方には早月尾根が一気に下っており、その先には牛の背のようにどっしりとした松尾平が見え、ここでいったん落ち着いた後馬場島へと至る。斜面が膝頭と当たるくらいきつい山腹は、紅葉のシーズンが過ぎており、すっかり葉を落としたダケカンバの白い幹が青い空によく映える。標高1300mを越えると、スギの割合が多くなり、 1750mくらいからはクマザサが茂る。1800mになると水平移動に変わり、道は東へと巻いていく。この辺りは池溏が点在する草原で、穏やかな風が吹き抜け休憩地には最適だ。草原を過ぎたら急斜面にぶつかるので、登りきったら溝の中を左に詰めて、右へ折り返すと山頂である。

大猫山(2055m):イメージ1

三角点のあるピーク部分だけ飛び出ている他は、黄金色の草原と緑色のササの迷彩模様に覆われたなだらかな尾根である。グループでお弁当を広げるのにちょうどよい。北側に目をやると、大明神山から釜谷・猫又山(毛勝山は釜谷山の向こうに隠れて見えない)の連なりが見える。南側に視線を転じると、ブナクラ峠から詰め上がる赤谷山と剱岳の岩稜が眼前に迫る。

大猫山(2055m):イメージ2

猫又山と赤谷山の間からは五竜岳と鹿島槍ヶ岳がのぞいている。剱岳の迫力ある山容を間近に見渡せる大猫山は、剱岳の特等席と言っても過言ではないだろう。山頂から東に10分ほど尾根上を歩くと、釜谷・猫又山はさらに大きく感じられる。ここにも草原が広がり、秋晴れの下でトカゲをするにはもってこいの場所だ。

大猫山(2055m):イメージ3

帰りは往路を戻るのが一般的だが、ブナクラ峠まで足を伸ばしてみることにした。登山道はないので、残雪期の踏み跡をたどるのだが、大部分はヤブコギである。標高2000m付近のササヤブは予想以上に深くて、進むのに苦労する。暑かったのでTシャツで行動していたら、知らぬ間に腕がキズだらけになってしまい慌てて長袖を着ることになる。意外に思えたのはすねの打ち身で、これは斜面のヤブコギ中に、横方向に伸びたササの堅い茎がすねに当たるためである。なるべく尾根付近を歩くようにすれば、残雪期の踏み跡が見つかるだろう。苦労の末、ブナクラ峠から猫又山への道にたどり着き、あとは道伝いに下るだけとなる。峠から見える後立山は印象深く夕日に染まり、黒部峡谷の紅葉は今が見頃を迎えている。ブナクラ峠からの下山ルートは、道がしっかりついており迷うことはない。マイペースで歩き通し、堰堤に着いたときには日が暮れ、辺りは薄暗くなっていた。

-DATA-

場所:
富山県中新川郡上市町
上市町から県道馬場島線で馬場島家族の森キャンプ場へ向かう。その先に分岐があるので、「赤谷方面」と書かれた左の砂利道を進む。橋を2回渡った先の堰堤前の広場に登山口がある(「赤谷山2260m」と同じ)
交通:
タクシーか自家用車に限られる
駐車場:
堰堤前の広場に20台近く駐車可能
トイレ:
馬場島家族の森キャンプ場にあり
水場:
馬場島家族の森キャンプ場に水道あり。大猫山ルートでは補給不可。ブナクラ峠の下にはいくつか沢がある
携帯電話:
山頂で使用可能(J-PHONE)
参考タイム:
堰堤前登山口(2時間)標高1800mの草原(30分)大猫山頂上(10分)釜谷・猫又山絶景地(ヤブコギ2時間10分)猫又山への登山道分岐(30分)ブナクラ峠(1時間45分)堰堤前登山口
登山上の注意点:
大猫山頂上からブナクラ峠に至るルートは、猫又山ルートと合流するまで残雪期の踏み跡をたどることになる。分かりにくい上にヤブコギが続くので、地形図とコンパスが必要である。気軽に登るなら、大猫山ルートを往復するのが無難である。

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