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槍ヶ岳(3180m)

Sep.23-24, 2001 早起きして、一番槍

秋の晴天時に槍ヶ岳に登り、槍の穂先からの眺望と日の出が見たくなった。新穂高ロープウェイ乗り場の有料駐車場まで車を乗り入れ、まずは車道歩きから始まる。サワグルミやトチノキの林の中を、白出沢までおだやかに進む。白出沢からは、ごろごろした岩の道と、谷の横断を繰り返す。ゆるやかに高度を上げて槍平小屋に着く。小屋を過ぎ、谷を詰めていくと上りがきつくなってくる。最後の水場を過ぎると、休み休みの登り。高山病が現れたのだろうか力が出ない、水ばか
り飲む。そういう時はどっかり腰を落ち着けて好きなものを食べて休憩するしかない。谷を右に巻きつつ岩礫帯を進むと、上部に槍岳山荘が見える。本日の宿泊地が見えたのを励みに高度を上げていく。休憩がてら遠方を眺めると、黒部源流方面の水晶岳、鷲羽岳、三俣蓮華岳、黒部五郎岳などが確認できる。視界を横切るのは、谷間を飛ぶ冬毛のライチョウだ。

槍ヶ岳(3180m):イメージ1

飛騨乗越に着くと、槍の穂先に大勢の登山者がへばりついているのがわかる。繊細なジオラマのようだ。標高3060mに建つ槍岳山荘は連休ということもあり、中に入りきらないくらいの人手でにぎわっている。人気山域一極集中現象にうんざりしながらも、とりあえず早めに宿泊の受付を済ます。登山客が多いので、まともな夕食は出ないだろうと、食事は持参してきた。素泊まりの方がかなり安上がりである。そして2段になった寝床に荷物を置くと、一眠りすることにした。あとで知ったのだが、高山病にかかったときは横にならないで軽い散歩などをした方が、早く高地順応するそうである。私はたまたま壁にもたれてうたた寝をしたため、その後高山病が悪化することはなかった。

槍ヶ岳(3180m):イメージ2

起きたらかなり元気になった。日の暮れる前に槍の穂先を目指して上り始める。簡単に登れるかと思っていたら、人が多くて順番待ちとなる。待っている間は雲ノ平、笠ヶ岳、穂高方面を日向ぼっこしながら眺めている。すんなり行けば30分で山頂らしいが、この日は1時間20分かかった。山頂に立つと、北は立山・剱から白馬・後立山連峰と、その先に妙高まで見渡せる。東から南にかけては大天井岳、常念岳はもちろんのこと、浅間山から富士山まで見ることができた。これ以上ない360度の大展望である。近くに目を移すと、ピラミダルな槍の陰が西岳を突き刺すように伸びていく。山頂での感動の余韻に浸りつつ、続々やってくる登山者のために山頂を譲り下山する。そして西鎌尾根方面に少し下りた平地に三脚とカメラをセットし、落陽の写真をねらう。美しい景色に言葉は要らない。ただ眺め、感じるだけである。夕食後は満天の星を首が痛くなるまで見続ける。時折走る流星に、明日の晴天と山行の無事を祈る。

槍ヶ岳(3180m):イメージ3

2 日目はご来光を拝むために、周りが寝静まっている夜明け前に、静かに山頂に発つ。ヘッドランプの明かりを頼りに岩をつかむ。日の出時刻よりもかなり早めに出たためか、その日一番に槍に立った。カメラの三脚をセットし、後から来た約30人の登山客とともにその瞬間に備える。5時30分、紺碧の空が白白して、周りの山々のシルエットが絹雲とともに浮かび上がる。東方の浅間山の肩が明るくなったかと思うと、輝く太陽がゆっくりと姿を見せる。あまりの神々しさに自然と手を合わす人がいる。ご来光をしっかり目に焼き付けてから槍岳山荘に戻る。

槍ヶ岳(3180m):イメージ4

すがすがしい気分で朝食を済ませたら、南岳経由で新穂高まで下ることにする。槍岳山荘から飛騨乗越まで下り、南に延びる稜線を伝う。すぐに大喰岳の山頂である。槍と穂高の間の単なる通過点のように見えるが、日本で第10位の高峰である(3101m)。山頂からは槍岳山荘と穂先を背景にした記念写真が撮れる。大喰岳の先には中岳(3084m、日本で第12位)、南岳(3033m、日本で第18位)と連なる。南岳小屋からは大キレットを経て北穂高岳に至るルートと、新穂高に下る南岳新道に分かれる。前者のルートは北穂高小屋まで休憩地がないので、時間や体力に余裕のない場合は気をつけたい。今回は南岳新道を下る。白ペンキを目印にして、地震後に復旧した新道に向かい、はしごを上るとハイマツの尾根伝いを一気に下る。疲れたところで槍平山荘に到着する。あとは往路を戻ることになる。

-DATA-

場所:
新穂高登山口は、国道471号線を新穂高温泉方面へと進み、ロープウェイ乗り場の先の有料駐車場から始まる
タイム:
【健脚ペース】
1日目:新穂高温泉(1時間45分)白出沢出合(55分)槍平小屋(2時間)槍平山荘(シーズンにより長短あり)槍ヶ岳山頂(シーズンにより長短あり)槍平山荘[泊]
2日目:槍平山荘(1時間40分)南岳小屋(2時間50分)槍平小屋(1時間10分)白出沢出合(1時間15分)新穂高温泉
トイレ:
槍平小屋、槍岳山荘、南岳小屋にあり
水場:
槍平小屋には水場、谷筋には湧水がある
宿泊:
槍岳山荘/一泊二食8500円、素泊まり5500円/350mlビール500円、500mlビール750円、水1リットル200円
注意:
槍岳山荘から山頂は、ハシゴ場がある急登である。三点支持で確実に登っていきたい。
山頂からのご来光を拝むには、山荘で日の出の時刻を訊いて、人より早く出発するのがよい。ヘッドライトと防寒着は必携。
シーズンに宿泊すると、食事は何回戦に当たるかわからないほどの混雑ぶりである。手っ取り早く済ませるなら持参するのが懸命。素泊まり客用の炊事場があり、そちらの方が静かでのんびりできる。

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