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苗場山

Aug.15, 2001 広大な山頂湿原を擁する天上の楽園へ

信越国境の奥深くにそびえる苗場山は標高2145.3m、山頂に広大な湿原を擁する特異な山容で知られている。遠くからでも一目でそれとわかる平坦な山頂部には無数の池塘を散りばめた高層湿原とお花畑が広がり、さながら天上の楽園のような夢気分を味わえる。日本百名山にも数えられるなど古くから多くの登山者に親しまれ、四方から登山道が通じているが、近年はマイカー利用により最も短時間で登頂できる秋山郷小赤沢からのコースが人気を集めている。今回は登山道もよく整備され、安心して登れるこのコースを紹介しよう。

苗場山:イメージ1

マイカーの場合、国道117号線から津南町で国道405号線に入り、かつては秘境と呼ばれた秋山郷をめざす。国道405号線は崖っぷちに付けられた険しい道路で非常に狭い部分もあるので運転には十分な注意が必要だ。小赤沢のバス停のすぐ先を左折して林道を登っていく。途中で地道に変わるが路面は比較的フラットで走りやすい。再び舗装路に変わって間もなく三合目の駐車場に着く。立派なトイレも整備されているので、ここで準備を整えて出発しよう。

駐車場を奥の方へ進むと「三合目」の標識があり、そこから登山道に入る。道はすぐ尾根上に出て、針葉樹林帯の中を登っていく。25分ほど登ると「四合目」の標識がある。以後一合目ごとに標識があって、次の標識までの所要時間が書かれているので励みになる。「四合目」の標識からすぐ右へ下ったところに沢があり、数少ない水場となっている。だが水量は少なく、水を汲むのに時間がかかる。「四合目」から少々湿っぽい感じのする道をさらに20分ほど登ると「五合目」に着く。

「五合目」からは次第に尾根の地形を失い、急な斜面をトラバースしていくようになる。いったん樹林を抜け、少し開けたような場所に出るが、まだ「六合目」には着かない。そこにも水場があって少量ながら水が湧き出している。ここが最後の水場になるので忘れずに補給しておこう。水場からさらにジグザグの急坂を登ったところでやっと「六合目」の標識が現れる。「五合目」から「六合目」までは約30分を要し、標識に書いてある所要時間よりもっとかかると思った方がよい。ここからさらに急な上りとなるが、「七合目」までは標識通り約15分で到着し、割と短く感じるだろう。「七合目」からはいよいよ胸突き八丁の非常に厳しい登りとなる。ところどころに鎖場があり、岩の角をつかみながらよじ登らなければならないような場所もある。あえぎ登ること約15分で「八合目」の標識が現れるが、急坂の途中でちょっと休むこともはばかられる。

苗場山:イメージ2

「八合目」から約5分ほど急坂を登ると険しい岩場は終わりを告げ、周りに笹原が広がってくる。ここまで来るともう上には木は見えない。いよいよ山上に出そうな気配に期待が高まる。笹原の中をまっすぐ登りつめていくと突然広大な湿原が視界に飛び込んでくる。誰もがアッと歓声を上げることだろう。あの苦しかった登りも忘れさせてくれるほど感動的な至福の瞬間である。ここからはもう急な登りは全くない。鼻歌でも出てきそうな楽しい気分になる。湿原には木道が敷かれ、さながら尾瀬を歩いているようだ。あたりには無数の池塘が輝き、チングルマの大群落が広がっている。湿原に出て約10分ほどで和山方面との分岐点があり、さらに5分ほど歩くと「九合目」の標識が非常に見えにくい場所に立っている。

苗場山:イメージ3

「九合目」を過ぎたところでいったん湿原が終わり、また樹林帯に入ってしまう。このあたり木の根が張り出していたり、大きな岩が転がっていたりして非常に歩きにくい。どうやらそう簡単には山頂に着かせてくれないようだ。そこをしばらく我慢するとやっと樹林帯を抜けて第二の湿原とも言うべき山頂湿原に飛び出す。先ほどの第一の湿原に比べるとはるかにスケールが大きい。再び木道が敷かれ、ワタスゲが咲き乱れるお花畑と池塘群の眺めを楽しみながら緩やかなスロープを登っていく。やがて正面に苗場山頂ヒュッテの立派な建物が見えてくる。ここまで来れば山頂はもうすぐだ。ヒュッテを過ぎてさらに斜面を少し登れば遊仙閣の黒っぽい建物があり、そのすぐ横に苗場山の三角点がある。しかしここは樹林に囲まれ展望は全く効かない。山頂と言うには特に感慨もない場所なので証拠写真を撮る程度にとどめよう。

苗場山:イメージ4

遊仙閣の下へ降りて木道の脇に造られた休憩所で昼食をとるのがよいだろう。目の前に広がる大湿原を眺めていると時間を忘れそうでいつまでも立ち去りたくない気分になる。せっかくなので新潟県側へ木道を少し散歩してみるといいだろう。写真になるポイントがいくつも見つかる。晴れていれば正面に鳥甲山や志賀高原まで望める素晴らしい展望が楽しめるが、たとえ天気が悪くてもこの湿原を歩けただけで満足してしまうだろう。下山は同じ道を引き返すことになるが、「八合目」から「七合目」までの岩場は登り以上に厳しいので、時間配分を考え十分余裕を持って慎重に下山したい。

-DATA-

場所:
長野県下水内郡栄村/新潟県中魚沼郡津南町/新潟県南魚沼郡湯沢町
交通:
マイカーの場合/国道117号線から国道405号線に入り、小赤沢バス停の先を左折。林道を登って終点に駐車場がある。
鉄道・バスの場合/JR飯山線・津南駅から南越後観光バス「和山温泉」行きに乗り換え「小赤沢」下車。この場合、三合目登山口まで2時間近く余分に登らなければならない。
駐車場:
三合目登山口に約30台駐車可(無料)
トイレ:
三合目登山口にトイレ有り
タイム:
三合目=0:45=五合目=1:00=八合目=0:20=和山分岐=0:50=苗場山=0:40=和山分岐=1:10=五合目=0:45=三合目(上り2:55、下り2:35)

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