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« 2001年07月トレッキングレポート:トップページ2001年09月 »

都立神代植物公園

Aug.29, 2001 四季おりおりの花を楽しむ

都立神代植物公園:イメージ1

調布市の神代植物公園は、その名のとおり植物の宝庫。約47haの園内には約4500種の植物が植えられており、都内最大級の植物公園だ。園内はつつじ園、さくら園、はなみずき園、かえで園、うめ園、ふくじゅそう園などのブロックに分かれており、どの季節に行っても、何かしらの花が見られるようになっている。

都立神代植物公園:イメージ2

調布駅からバスで15分ほどで、公園前に到着。500円の入場券を購入して園内へ。入るとすぐにつつじ園となっている。シーズン中はかなりにぎわうとのこと。さらに進むと、「植物会館」がある。ここでは季節ごとに様々なテーマで展示を行っている。隣の売店では、おかしや飲み物の他、花の絵が入った「植物公園せんべい」や、押し花の携帯ストラップなど、ユニークなみやげ物が売られていた。鉢花や観葉植物を買える「植物売店」もある。

都立神代植物公園:イメージ3

やがて涼しい並木道に入る。ツクツクホウシの大合唱だ。すこし進むと「野草園」がある。ユキノシタ、ホウチャクソウ、モミジイチゴなど、野草が多種植えられているが、今の時期、花が少なく少し寂しい。その先の花壇にはハスのコーナーがあり、19の品種を見ることができる。花のシーズンは7~8月と終わりに近く、ほとんどの株はもう実になっていたが、まだつぼみをつけているものも少しあった。

都立神代植物公園:イメージ4

さらに進むと「はぎ園」がある。ヤマハギをはじめマルバハギ、シロバナハギなど様々なはぎが植えられ、一面ハギだらけ。アーチ状にしつらえられたハギの花の中をくぐりぬけることも出来る。もう花が咲き始めていたが、見頃はまさにこれからである。「さくら園」、「ふくじゅそう園」を過ぎると、「むくげ園」に到着。こちらはシーズン真っ盛り。64種類もの品種のムクゲが植えられている。色も形も様々で、どの花もそれぞれに個性的だ。

都立神代植物公園:イメージ5

むくげ園をすぎた辺りから、今までの整然とした印象とは少し趣が変わってくる。背の高いどっしりとしたユリノキなどの木々が木陰を作っていて、涼しくて心地よい。海外から贈られた樹木が植えられた「平和の森」をさらに奥に入っていくと「自然林」と名づけられたエリアに。ここはシデやコナラ、クヌギ、カエデ類などの雑木林となっている。人工の小川も流れていて、自分が公園の中にいることを一瞬忘れそうになる。ふかふかの土を踏みしめながら歩くのは、なんとも気持ちがいい。なんだか空気も違う。あずまややベンチもあり、休憩にもぴったりだ。

都立神代植物公園:イメージ6

雑木林の散歩を満喫し、「ばら園」へ。大変広いスペースに非常に多くの種類のバラが植えられている。見頃は5月~8月上旬なので、もう花は終わっているものが多い。その隣は大温室で、熱帯や乾燥地の植物を見ることが出来る。珍しい植物の前で熱心にカメラを向けている人の姿が目立つ。熱帯スイレンの、色とりどりの花にしばし見とれた。洋ランやベコニアも温室内で一年中見ることができる。

都立神代植物公園:イメージ7

他にも様々な花や植物のコーナーがあり、ここではとても紹介しきれそうにない。入り口に置かれている「神代花だより」に、その時期の見所が紹介されているので、チェックしておくと良いだろう。なんとなく整然としすぎている感じもあるが、植物、花が好きな人なら、いつ来ても楽しめる公園だ。

-DATA-

場所:
東京都調布市
タイム:
計2時間40分
正門-はぎ園:30分 はぎ園-むくげ園-平和の森:25分 平和の森-自然林-ばら園:45分(休憩含む) ばら園-大温室-正門:60分
入園料:
一般・大人500円、中学生200円、小学生以下、65歳以上無料
開園時間:
9:30~16:30(温室および植物会館は16:00まで)
交通:
JR三鷹駅南口から小田急バス神代植物公園前行きまたは調布駅行き35分/京王線調布駅北口から小田急バス三鷹行き15分/京王線つつじヶ丘駅から京王線深大寺行き20分 いずれも「神代植物公園前」下車
駐車場:
あり(720台)
トイレ:
12ヶ所(うち身障者用9ヶ所)
売店:
植物会館近くにあり
施設:
植物会館(事務所・展示室)、ガーデンビューロー(軽食・喫茶)、植物売店等

武尊牧場ハイキング

Aug.29, 2001 初秋の高原散策

武尊牧場ハイキング:イメージ1

日本百名山でもある上州武尊岳の東南面に位置する武尊牧場、夏は登山口として冬はスキー場として親しまれている。しかしその牧場の上部、三合平と呼ばれる辺りは意外に見過ごされがちである。夏もリフトが動いていて手軽にアプローチでき、また宿泊施設「ロッジまきば」やキャンプ場もあり、快適に夏の一日を過ごすことができる。一足早く訪れた秋を感じる標高1500mの高原である。

武尊牧場ハイキング:イメージ2

ルートは関越道沼田インターチェンジからR120を走り平川信号を左折が一般的だ。あとは標識に沿って民宿街を抜けて塗川沿いに走れば良い。しかし沼田インターから川場村を抜ける県道平川~川場線を走った方が距離も短く、またR120沿いにある「吹割りの滝」の渋滞に巻き込まれることがない。川場村からトンネルを抜けて花咲に入り「山太屋酒店」の先を左折すれば花咲民宿街に出る。あとは先ほどと同様である。

武尊牧場ハイキング:イメージ3

駐車場から先も道は続いているが一般車は通行止めである。徒歩はOK。私はマウンテンバイクで何度かこの道を登ったことがある。牧場内なので放牧されたウシやヒツジを眺めながら行くことができる。三合平までおよそ徒歩1時間。自転車も急登なのであまり時間は違いがない。ところで今回は時間を惜しんでリフトを使った。駐車場からトンネル階段を上がると管理棟を兼ねたレストハウス「ポニー」がある。リフトを使うと思うとこのわずかな登りもつらく感じる。リフトは往復だと割引で1,000円、片道が800円なので当然のように往復を買ってしまう。

武尊牧場ハイキング:イメージ4

まず第5夏山ロマンスリフトと名付けられたこのスキー場でもっとも長いリフトで一気に標高1500m近くまで登ってしまう。リフトは冬期とは違い数m低く架けられていて足下に触れる高さで牧草地がひろがっている。リフトを降り立つとその登ってきた高度に驚かされる。日光や皇海、赤城方面の視界が良い。武尊山本峰はまだ見えないが、それと連なる前武尊、剣ヶ峰、家ノ串の山並みがはっきりと見て取れる。「ロッジまきば」まではここから歩いて5分の距離である。絞りたての牛乳やそれを使ったソフトクリームが楽しめる。二本目の第6夏山ロマンスリフトはなだらかな斜面に架けられている。ラベンダーやそのほか様々の花が育てられていたがもう最盛期を過ぎていた。冬には左手が初心者コース右手がボーダー用のハーフパイプになっている。

武尊牧場ハイキング:イメージ5

三合平はツツジやシラカバ、モミ、ブナなどが低い草地の中に程良く点在するようにある。東端にはキャンプ場のバンガローやテントが並んでいる。銀色の大きな鉄骨を組んだものは今年から始まったオールナイトコンサートのステージだそうだが、これを残しておくのは割り切れない気がする。ここまで来るのにもう一つの方法がある。それは牧場手前、荒砥沢の橋を渡ったところを直進し深い渓谷沿いに数km走ると東俣と呼ばれる大きな駐車スペースに出る。近年、百名山ブームと供に上州武尊山の名前が知れ渡り登山者が急増した。そのため以前はわずかに知られていただけのこの場所がリフトを使わずに距離を短縮できるため整備されたのである。広い木造の休憩所やトイレもある。ここから三合平まで徒歩およそ20分。

武尊牧場ハイキング:イメージ6

三合平には周遊散歩道が付けられている。高原とはいえ日射しは充分に暑い。汗をかかずにここをのんびり時間をかけて歩こう。6月になると一面真っ赤なヤマツツジに覆われる。勿論今の季節にそれはないが、シラカバと緑のコントラストが美しい。冬はクロスカントリースキーで散策するのも良い。もの足らなければ武尊山方面に続く道を歩くと良い。シラカバの純林を抜けると今度はブナ林になる。どこに出してもひけのとらない立派なブナが並んでいる。映画「眠る男」の舞台となったところでもある。さらに足を伸ばせば武尊避難小屋を過ぎ4時間ほどで武尊山山頂となる沖武尊へ至る。

-DATA-

場所:
群馬県利根郡片品村
交通:
JR沼田駅よりバス「武尊牧場」行き
所要時間およそ2時間、便も少ない
駐車場:
あり(無料)
トイレ:
あり
リフト:
往復1,000円
6月~8月毎日、9月~10月第2週土日祭のみ
0278-58-3756
武尊牧場キャンプ場:
一人400円
バンガロー、貸しテント等あり
0278-58-3757
温泉:
花咲の湯 500円 リフト券持参で400円

静岡 アカウミガメの上る砂浜

Aug.27-28, 2001 ボランティアが守る御前崎海岸

静岡 アカウミガメの上る砂浜:イメージ1

アカウミガメの産卵や、生まれたばかりの仔ガメを見てみたい。自然豊かな砂浜が、どのように守られているのかも興味深い。5月下旬から8月にかけて、産卵のため、本州のなかで最も多くアカウミガメが上陸するという静岡県御前崎へ向かった。環境教育の一環として御前崎町教育委員会が行う産卵観察会、人工ふ化した稚ガメの放流会に参加する。JR静岡駅からバスで約1時間。夕刻、静岡県南端の御前崎に到着した。アカウミガメと御前崎海岸一帯の産卵地は、国の天然記念物にも指定されている。

静岡 アカウミガメの上る砂浜:イメージ2

午後9時、アカウミガメ産卵の観察会に参加しようとふ化場に向かったものの、集合場所には誰一人いない。ふいに「海岸にライトを向けないでください」と厳しい声が飛んだ。海岸をパトロールする監視員だ。アカウミガメは警戒心が強く、産卵場所を探す間に人影を見ると海に戻ってしまうという。頭を下げて話を聞くと、産卵の最盛期は7月20日頃までで、今年の産卵は既に9割方終わっているとのこと。ふ化場で、卵から出たばかりの仔ガメを砂からすくい上げ、水槽に移す様子を見せてもらった。

静岡 アカウミガメの上る砂浜:イメージ3

午前7時、放流会に参加するため灯台下の海岸へ。親子連れなど約40人が集まった。監視員の説明によると、本年は8月27日現在、288頭の上陸があり、うち約半数の142頭が産卵している。今年は、例年よりも産卵率は良いそうだ。前日ふ化した仔ガメが、1匹ずつ砂浜に放されていく。5cmほどの仔ガメが懸命に海に向かう姿に、「頑張れ」と子どもたちも声援を送った。15~20年で成体になるといわれるが、親になれるのは500頭に1頭ほどだ。鳥に食べられるもの、ビニールをクラゲと間違えて飲み込み、窒息するものもいる。

静岡 アカウミガメの上る砂浜:イメージ4

アカウミガメは、その回遊ルートなど、まだ解明されていないことも多い。こうしたなか、毎日のように現場を歩き、アカウミガメを見守り続けている監視員の言葉には、確かな重みがある。アカウミガメの産卵場所には砂浜だけでなく、岩礁など変化に富む環境が必要なのだそうだ。天敵に襲われないよう岩陰に姿を隠しながら、上陸することができる。御前崎灯台下には地震の際に隆起してできた波食台があり、干潮時には岩礁が数百m沖まで姿を現す。

静岡 アカウミガメの上る砂浜:イメージ5

砂浜に、車が走った跡のような2本の線が、海へと続くのが見える。近づいてみると、1mほどの間隔を開けて描かれた平行線は、小刻みな「ハ」の字の繰り返しでできていた。産卵のため上陸し、ひれ状の足で砂をかいて進んだアカウミガメの足跡だ。足跡をたどり、砂浜の緩やかな傾斜を上った。足跡の起点から終点までの距離は300mほど。U字を描いて方向転換する、一番海から遠い地点に、卵を産みつけたようだ。満潮時にも海水に浸からない広い砂浜は、アカウミガメの卵のふ化に適した環境となっている。

静岡 アカウミガメの上る砂浜:イメージ6

近年、アカウミガメの人工ふ化や放流に対し、見直しの必要が唱えられている。米国ケネス・ローマン博士の研究などを受けたものだ。アカウミガメはふ化してから砂浜を歩いて海に入るまでの約20時間に地磁気を感知し、外洋を泳ぐための「方位磁石」を体内に取り込む。だが、人工ふ化の際には水槽で待機させられるため磁石をもつことができず、水温の低い海域に迷い込む危険もあるそうだ。しかし、まだ自然保護への意識が未熟な日本では、卵をいったん保護しなければ盗掘などの懸念を拭えないのが現状だ。

静岡 アカウミガメの上る砂浜:イメージ7

アカウミガメは護岸工事で産卵場所を奪われるなどして減少し、91年には国の絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。このアカウミガメが繁殖できる環境を守るため、町役場の人だけでなく、地元のボランティアの人々が、深夜、早朝にもパトロールを続けている。観光施設や大勢の観光客の影響で、観光資源であるはずの自然そのものを破壊してしまう例がみられるなか、ここでは厳格なまでに静かな浜辺が守られ、アカウミガメの保護が第一に考えられている印象を受けた。監視員の厳しい表情の奥の、優しい瞳が忘れられない。

-DATA-

場所:
静岡県榛原郡御前崎町
交通:
JR静岡駅(特急バス1時間15分)→御前崎バス停下車
駐車場:
御前崎灯台にあり
トイレ:
御前崎灯台にあり

静岡 柿田川湧水群

Aug.27, 2001 富士山から湧く青い水

静岡 柿田川湧水群:イメージ1

うだるような暑さのなか、ヒスイ色の湧水に涼を求めることにした。静岡県清水町の、柿田川湧水群を目指す。約40km北方の富士山に降った雨や雪が、数ヶ月~数十年かけて三島溶岩流の間を通り抜け、噴出している場所だ。JR三島駅からバスに乗り、柿田川公園で下車後、徒歩1分。湧水群一帯を整備した「柿田川公園」の碑が見えた。コンクリートの建物が並ぶ町なかの国道1号線沿いに、「日本名水100選」「21世紀に残したい日本の自然」にも選ばれた湧水群があるとは、少々信じ難い気がする。

静岡 柿田川湧水群:イメージ2

公園の広間を抜けて階段を下り、第1展望台へ。明るい緑に囲まれた、奥行きのある川面が見えてきた。「湧き間」と称される湧水の噴出口から、水底の砂が吹き上がり、波紋が広がる。上中流部に数十ヶ所ある湧水口から出た水は、全長約1200mの柿田川を満たして狩野川と合流し、駿河湾に注ぐこととなる。清水町をはじめ、静岡県東部3市2町の約35万人の飲料水だ。柿田川湧水群は100万t/日以上の水を噴出し、富士山系の地下水による湧水群のなかでも最大規模を誇る。

静岡 柿田川湧水群:イメージ3

遊歩道を抜けて第2展望台から身を乗り出す。水の青の深さに、目を奪われた。筒状のコンクリートの覆いで周囲を保護された噴出口からは、絶え間なく水があふれ出している。噴出口のそばには、約15cmの魚が10匹ほど泳いでいた。水温は年間を通じ約15度と一定で、湧水が生む特有の環境が、アブラハヤや、アユカケ、アマゴといった魚たちを育む。陸上、水辺、水中と、連続した植物相があり、変化に富んだ水辺の自然が守られている。なかでもミシマバイカモという水草は、柿田川のみに生育する希少な植物だ。

静岡 柿田川湧水群:イメージ4

コバルトブルーの背にオレンジ色の腹の小鳥、カワセミがいた。首をふり、魚を狙っては水に飛び込む。「6月にはゲンジボタルが見られるし、11月頃、アユが群れでやって来るときには、ヤマセミがエサを狙ってダイビングするよ」「でも、今年は水が少なくてねえ。雨も少なかったし」と、竹ぼうきで掃除をしていた男性の表情がくもった。(財)柿田川みどりのトラストの今年の8月末の調査によると、湧水量は106万t/日。1963年当時の131万t/日に比べ、 30万t/日近く減少している。昨年に比べても4万t/日減少した。

静岡 柿田川湧水群:イメージ5

近年、地下水上流部にあたる御殿場市、裾野市の開発が進んでいる。雨水が地下水に浸透する量が減り、工場などで地下水をくみ上げる量が増えたことなどから、湧水の量が減ったと見られている。流域の原生林が開発のため伐採されるなか、市民が立ち上がり自然保護を目的とした土地買収、借り上げを行う「柿田川みどりのトラスト」を始めた。現在、一帯は公園として整備されて人々の憩いの場となり、水遊びをする子どもたちの歓声が響いている。

静岡 柿田川湧水群:イメージ6

柿田川の名が全国的に知られるにつれ、数を増す観光客の心無い行動で、流域の自然は破壊されてきているという。紺碧の水に癒してもらう分、私たちも、ゴミを捨てない、木道から外れないといったマナーを守るほか、トラストに寄付をするなど、できる範囲で恩返しをしていきたいものだ。柿田川でもっとも川幅が広い中流部へ。湿地各所にある大小10ヶ所の湧水口からの湧き水が、幾筋もの小川となって本流に合流する。付近ではゲンジボタルも見られるそうだ。木製の八木橋を通り、湿地帯を散策して遊歩道は終点に至る。

静岡 柿田川湧水群:イメージ7

最後にケヤキやシイの社寺林を抜け、水の神をまつる貴船神社に立ち寄った。清流にちなみ、京都市貴船川上流の貴船神社から御霊分けされたものという。柿田川の未来を願って参拝し、公園を後にした。帰りがけ、化粧水と呼ばれる富士の湧水にウナギを数日間放置する、江戸時代から続く方法を経て調理されたうな重を賞味した。脂が抜け引き締まったウナギの身と、炭火焼きの香ばしさに夏バテも吹き飛ぶ。「湧水が無いと、みんなが困るんです」店員さんの言葉が、柿田川が支える多くの命の声を代弁するように響いた。

-DATA-

場所:
静岡県駿東郡清水町
交通:
JR東海道線三島駅より沼商・藤井原行きバス約15分→柿田川公園下車、徒歩1分
駐車場:
あり
トイレ:
あり
参考資料:
(社)日本ナショナルトラスト協会『ナショナル・トラスト・ガイドブック』、1997
『静岡新聞』8月27日号朝刊
るるぶ社『るるぶ情報版 静岡るるぶ'01』2000、JTB

等々力渓谷で爽涼散策

Aug.26, 2001 自然の中を気軽に楽しみたい

螺旋階段を降りると、そこは深緑色の別世界でした。東急大井町線等々力駅から徒歩二分。駅を背にまっすぐ直進して、手作り豆腐「翠家」屋の右を曲がると、すぐにゴルフ橋に出ます。橋の左側には渓谷内の温度を測定している電光設置版があり、見ると27度。その日は暑さがぶり返し、30度以上の真夏日でしたのでこの温度差にまず感激しました。その反対のゴルフ橋の横に渓谷への入り口、螺旋階段はあります。

等々力渓谷で爽涼散策:イメージ1

等々力渓谷は、東京世田谷区用賀を源とする谷矢川が多摩川の段丘を侵食して作り上げた渓谷です。川底から10メートルほどある段丘の斜面は武蔵野を代表する雑木林で覆われて、昼間でも薄暗く夏はとても涼しいことで知られています。夏の散策には持ってこいのスポットなのです。螺旋階段を降りながら気づいたことは、冷気が毛穴をきゅっと閉じさせていく皮膚感覚です。初めて鍾乳洞に入ったときのような、あのひんやり感を思いだしてしまいました。渓谷を流れる川はあまりきれいとは言い難いけれど、さらさらと流れている感じは目にも涼しげ。うっそうと茂る樹木は、ケヤキ、シラカシ、コナラ、ムクノキなどで、シダのような湿性植物も群生していました。これが東京の23区内にあるなんて驚きです。また、木々のクールダウン効果を実感。緑はやっぱりエライのです。

等々力渓谷で爽涼散策:イメージ2

渓谷の川沿いには、遊歩道が設けられていて、そこを歩いていきます。けれど、少し狭い場所もあるので注意は必要。狭いところはすれ違うのが少し怖いです。譲り合って遊歩道を外れ、足場がぬかるんでいたりすると川に落ちてしまうのではないかとひやひやします。滑り防止のためにも、かならずスニーカーなどのフラットな靴で行きたいものです。とはいっても、きちんと舗装されている道がほとんどで、川岸まで降りられる場所もあります。ベンチなど休める場所もあるので、休憩にはぴったり。ただし、蚊も多く、私はたくさん刺されてしまいました。虫よけスプレーも必要かも知れませんね。

等々力渓谷で爽涼散策:イメージ3

途中、私と友人は急な段丘の66段もある階段を上り、一度渓谷を出ました。目的は近所の玉川野毛公園にある野毛大塚古墳です。この古墳は、帆立て貝に似た形の珍しい帆立貝式古墳であり、南関東では有数の規模の古墳だといいます。渓谷を出て、右に曲がると標識があるのでそれに従って行きましょう。公園は、プール、野球場、テニスコートや広い芝生もあります。

等々力渓谷で爽涼散策:イメージ4

古墳はその一角にあり、直径約66メートル、高さ9メートルで周囲に復元された土器を張り巡らせている大きな古墳なので驚きました。この古墳、後ろに階段があって上に登ることが出来ます。古墳のてっぺんになんて普通、登ることはできないのでいい経験になりました。それにしても気温はぐんぐん上がり、汗だくです。再び、等々力渓谷に戻り、今度は渓谷内の高台にある等々力3号横穴古墳を階段を上って観察しました。柩を安置した石室の中がガラス張りでライトアップされています。この辺りは古墳がとても多く、古代の人にとっても住むにはいい環境の場所だったと思われます。

等々力渓谷で爽涼散策:イメージ5 

それにしても急な階段を上ったり下りたりして足がガクガク。また、暑くて喉もカラカラ。ということで等々力不動の滝の側にある茶屋「宝珠閣」で休息をとることにしました。そもそも等々力とは不動の滝の音が「轟いて聞こえた」からきているともいわれています。現在は水流は弱く、音といえば季節がら蝉の声がすごく、当時を偲ぶのはなかなか難しかったのですが・・。茶屋には、くずもちや抹茶、甘酒など色々あります。私と友人はかき氷を選びました。夏の終わりを嘆くような蝉時雨の中、冷たい氷を食べるのは夏の疲れが癒されます。

等々力渓谷で爽涼散策:イメージ6

帰り、わき水のある場所で大勢の人が並んでペットボトルなどに水を汲んでいるのを見ました。聞いてみるとこの水でお茶を沸かすととても美味しいそうです。ただ生水なので沸騰させないまま飲むのはちよっと怖いとも聞きました。調べてみると、このわき水は毎年保健所が水質検査をしているそうで、とくに生でも問題はないけれど生水なので沸騰させてから飲用するように指導しているそうです。今度くるときは是非、ペットボトルを持ってきてお土産にしたいです。たった1キロほどの渓谷と甘く見ていましたが、なにしろ渓谷、途中の寄り道はアップダウンも激しくて筋肉痛になりました。暑さと涼しさとを行き来するのもエネルギ-を使ったかもしれません。なお、渓谷を抜けて谷矢川を川下までたどっていくと多摩川遊園に出ます。余力のある方はそちらまで行ってみるのもいいでしょう。

-DATA-

場所:
東京都世田谷区等々力二丁目付近
アクセス:
車/東名高速道路東京IC(首都高速3号渋谷線用賀ランプ)から環八通りを上野毛方向。野毛公園前交差点で右折。玉川野毛町公園駐車場がおすすめ。
電車/東京駅からだと京浜東北・根岸線快速で大井町までいき、東急大井町線に乗り換えて等々力駅下車(所要時間37分ほど)。そこから徒歩二分。
駐車場:
玉川野毛町公園駐車場 30分百円
食事:
渓谷の途中に階段を登って行くと、イタリアンレストラン「OTTO」あり。看板と専用の階段があるのですぐ分かります。甘味処なら不動の滝前の茶屋「宝珠閣」。文中登場の「翠家」の豆腐は絶品。おみやげにオススメです。
トイレ:
二か所あり。玉川野毛公園内にも駐車場そばに一カ所有り。

北山公園でちよっぴりトレッキング気分

Aug.20, 2001 自然の中を気軽に楽しみたい

茨城県の友部町にある北山公園は、ちょっとしたトレッキング気分が味わえる自然豊かな公園です。また、特大のローラー滑り台があったり、キャンプ場があったりと誰でもが気軽に楽しめる公園です。茨城県の中央に位置する友部へは、車ならば常磐自動車道・三郷ICから岩間ICを経て国道335号から三十分。電車ならば東京・上野駅からJR常磐線特急で70分の「友部駅」下車。JR水戸線に乗り継いで「宍戸駅」へ。そこから車で3分、または徒歩20分で行けます。

北山公園でちよっぴりトレッキング気分:イメージ1

私は、両親と車で訪ねました。まずは、駐車場(無料)に車をとめて、休憩施設「北山ふれあい売り場」に向かいます。ここには、食品や飲み物、土産物などが販売されているので、おおいに利用したいもの。私たちはここでミニ・トレッキングの休憩時に飲むようにと、お茶を購入しました。ちなみに、この施設は福祉の店でもあり、身障者の方が販売を担当し、社会参加を図る目的で運営されています。ここでローラー滑り台を滑るときに使うマットを借りるのを忘れてはいけません。
園内は、春はソメイヨシノ、サトザクラ、シダレサクラなどの桜が美しく、初夏はアヤメ、菖蒲、藤、紫陽花など花の咲く時期はとても美しいです。私が訪ねた時期は、夏真っ只中。園内の池には蓮の花が咲いていました。緑が眩しく、気持ちは涼やかに。

北山公園でちよっぴりトレッキング気分:イメージ2

休憩施設の裏手を降りて行くと、湿性生態園があります。そこには、奇麗な八橋がかかっていて、そこをトカトカとまずは歩いて足慣らし。花の季節には水芭蕉などが奇麗に咲き誇るそうです。そこを一往復してから、いよいよ園内の急な芝生の坂を登っていきます。大型ローラー滑り台があるということは、それなりの勾配のきつい坂があるということなのです。気合を入れて登って行きます。

ローラー滑り台は、お尻のところがローラで滑るようになっているものです。だから、マットがないと痛くて滑れません。高台から長さ161メートルの滑り台は、直線ありカーブありでちよっとハラハラドキドキ。大人も楽しめるのでまずは挑戦です。ごとごとごとと勢いがよく、お尻への振動もかなり激しいものでした。このローラーを腰に当てながら滑ったら気持ちよさそうだな、と思って腰も当たるような姿勢になってみたら体の幅が滑り台にひっかかって大変なことになってしまいました(笑)。近くにいた子供たちは楽しくてしかたないようで滑り終わっては、また急な坂を登ってきて繰り返し滑っていました。私は一度でくたくた。満足です。

北山公園でちよっぴりトレッキング気分:イメージ3 北山公園でちよっぴりトレッキング気分:イメージ4

北山公園でちよっぴりトレッキング気分:イメージ5

滑り終わってから再び、急な坂を登っていき、今度はローラー滑り台の上にある丸い筒のような展望台へいきました。高さ23メートルある展望台へは、また何十もの螺旋階段を登っていかなくてはなりません。本当にハーハー、ゼイゼイ言いながら、なんとか頂上まで上りました。そこからの眺めは格別でした。友部市内や水戸市内まで一望できます。その日はお天気もよく、日光連山などもくっきりと見えました。望遠鏡も設置されているので、パノラマな景色を十分楽しむことができます。

そして、いよいよミニ・トレッキングへ出発です。展望台の後ろの木立から、一度車道に出て下っていき、白鳥湖の方面に向かいます。モニュメント広場の脇から薄暗い北山不動尊の前を通り、水車のある山道を歩きます。そこを抜けるとアヤメ・菖蒲園に出ます。ちなみに、この公園には日本を代表する蝶、オオムラサキが見られるそうです。夏、雑木林にカブト虫、クワガタにまざりクヌギなどの樹液にやってくる、と聞きましたが、残念ながら出会えませんでした。絶滅の恐れのある野生動物でもあり、国蝶の指定をうけている蝶ですよね。   

北山公園でちよっぴりトレッキング気分:イメージ6 北山公園でちよっぴりトレッキング気分:イメージ7

白鳥湖のまわりは緑の保護区でもあり、湖の周囲二キロはまさに木々の繁る山道です。ここは茨城県観光百選にも選ばれている景勝地でもあります。けれど、私が訪ねた時期は、ちょうど雨の降らないひどい時期で、湖の水が干上がっていて、ここのシンボルでもある白鳥の姿は見えませんでした。水不足が自然界にどのような影響を与えるのか心配になりました。山道は、一人で歩くのには怖いくらいの、昼間でも薄暗いところです。山の斜面を歩くため、両親からトレッキングの歩き方をアドバイスされました。歩幅を小さめに、靴裏を見せない、ということ。森の中を歩くのはとても気持ち良くて、ビギナーの私もはまりそうです。本格的トレッキングデビューへの道は近い!・?かも知れません。湖のほとりには、ベンチと机のある場所があるのでそこで売店で購入したお茶を飲み一息つきました。ちなみに、北山公園では、白鳥湖と中池の間の遊歩道を上って行くと、バーベキュウのできる場所にでます。屋根もついているので雨の日でも楽しめそう。炊事場、トイレ、駐車場、遊具なども整備されていてなかなか奇麗です。今度はここで大勢の仲間とバーベキュウを楽しんでみたいです。キャンプ場も25区ありますので穴場だと思います。また、北山公園の近くには笠間芸術の森公園があります。そちらでは気軽に陶芸体験が出来たり、笠間焼きの陶器が買えたりするのでお勧めです。北山公園と合わせて行ってみるのもいいかもしれません。

-DATA-

場所:
茨城県西茨城郡友部町
交通:
車/常磐自動車道・三郷ICから岩間ICを経て国道335号から三十分。
電車/東京・上野駅からJR常磐線特急で70分の「友部駅」下車。JR水戸線に乗り継いで「宍戸駅」へ。そこから車で3分、または徒歩20分。
駐車場:
四箇所あり 無料
トイレ:
園内に五箇所あります
参考:
・キャンプ・バーベキュウ場の利用申し込み
友部町役場商工観光課 0296-77-1101
北山公園管理事務所 0296-78-3911
・笠間芸術の森公園(笠間工芸の丘)
茨城県笠間市笠間2388-1
月曜日休館 無料 10時から17時まで
問い合わせ 0296-70-1313(代)
※ここのセンタープラザ内のカフェラウンジで軽食が食べられます。食事処として利用してもよい。
http://www.kasama-crafthills.co.jp/index.html

江の島 夏の湘南自然探検

Aug.19, 2001 片瀬東浜~江の島一周

江の島 夏の湘南自然探検:イメージ1

湘南、といえば、青い海と江の島が真っ先に思い浮かぶ。この江の島を、自然の視点で歩いてみようと考えた。江ノ電江の島駅で下車し、南へ向かう。島内に入ってしまうと砂浜にはお目にかかれないため、弁天橋を渡る前に東浜海岸へ下りた。見ると、白い菊の花のようなものが打ち上げられている。管状の房が多数集まった、アカニシという貝の卵のうだ。房の一つを口に含んで空気を入れ、つぶすとギュッと音がする。ナギナタホオズキとも呼ばれ、土産物屋などで売られていたが、近年は数が減少しているという。

江の島 夏の湘南自然探検:イメージ2

砂州の上にかかる江の島大橋を渡り、島内へ。ちょうど干潮の時間となったので、青銅の鳥居の手前から右の脇道へ入り、磯遊びに岩礁へ向かった。島の南西側に広がる岩場は、大正12年(1923)の関東大震災のときに、高さ1.2m、幅50mにわたり隆起したところだ。岩の上を歩けば、渡りの途中で羽を休めるキアシシギがピィー、と声をあげて飛ぶ。潮溜まりを覗くと、白と黒の横縞をもつカゴカキダイの稚魚が無数に泳いでいるのが見えた。潮が満ちる前に道を戻り、みやげ物屋が並ぶ参道を上がる。

江の島 夏の湘南自然探検:イメージ3

海の守護神の女神をまつる江島神社を参拝した。言い伝えでは、海から弁財天が現れた折に衣から垂れた雫が、江の島となったとされる。同じ島の成り立ちでも科学的に見れば、第三紀の中頃まで海底にあった部分が隆起した後再び沈み、浸食された上部に富士山の火山灰が積もった、という説明になる。いにしえの伝説や壮大な地殻変動に思いを馳せれば、一歩一歩の足の運びも丁寧になる。頂上へ到着。自然状態で生育する亜熱帯植物の植栽地としては国内最北限とされる、江の島植物園がある。

江の島 夏の湘南自然探検:イメージ4

左手に、渓谷の様相を呈する断崖が見えてきた。ここを境に島が二つにくびれて見えるため、「山ふたつ」と呼ばれている。島の中央部を南北に走る断層に沿い、海水が激しく浸食してでできたものだ。海や岩礁、緑がおりなす江の島の風景は江戸時代の名所図絵にも描かれ、当時から屈指の観光地だったことが分かる。江島神社の三宮は源実朝の創建とも伝えられる古社で、古くから庶民の信仰の対象だった。大山詣でのついでに江の島参詣に立ち寄るという遊覧の道筋が多くとられ、徳川家康が訪れたという記録も残っている。

江の島 夏の湘南自然探検:イメージ5

先へ進むと、1996年に新しく整備された「龍恋の鐘」に至る遊歩道がある。龍野ヶ岡自然の森と呼ばれるところで、ヤブツバキなど常緑の木立の間を歩くことができる。甘い香りを放つ白い花に、チョウたちが集まっていた。葉が強烈な匂いをもつことから、「臭い木」のもじりでクサギと呼ばれる木だ(写真)。と、ピックイー、と笛のような声が響いた。見上げると、翼をピンとはったタカが滑空する。猛禽類の一種、サシバだ。エサの昆虫やノネズミがいる豊かな自然があるところにすみ、秋には東南アジア方面へ渡っていく。

江の島 夏の湘南自然探検:イメージ6

龍恋の鐘の地点からは、南の海が見下ろせる。この岩屋沖には、2年前から野性のバンドウイルカの親子2頭がすみついている。エサが豊富な江の島近海を子育ての場所として選んだらしく、相模湾でイルカの定住が確認されたのは初めてだ。並んでジャンプする姿もよく見られたが、今年6月頃から姿を消し、ときおり鎌倉や七里ガ浜の沖合いで確認されている。付近では赤潮の発生や原因不明の不漁も続いており、エサを求め移動したことが考えられる。ジェットスキーなどで追ったりせず、そっと見守りたいものだ。

江の島 夏の湘南自然探検:イメージ7

島西端の稚児ケ淵へ。建長寺広徳院の自休蔵主との悲恋の末、鎌倉相承院の稚児白菊がこの淵に身を投げたと伝わる場所だ。断崖の下に広い岩の台地が広がり、岩屋洞窟へも続いている。山ふたつの地点に戻って左折し、県内では希少なタブノキの自然林を見て下った。江島神社などの文化遺産とともに豊かな自然植生や地形を残す江の島は、県の史跡・名勝地にも指定されている。古来から文化が築かれ、今も大勢の観光客を集め続ける江の島の「湘南らしさ」は、海や岩礁、森など開放感あふれる自然に支えられている。

※2002年3月から、江の島の展望塔と植物園は建て替えられており、中に入ることはできなくなっている。

-DATA-

場所:
神奈川県藤沢市江の島
交通:
小田急線片瀬江ノ島駅より徒歩5分 または
江の島電鉄・湘南モノレール江の島駅から徒歩8分
駐車場:
島内3カ所に有り
トイレ:
島内6カ所に有り
参考文献:
大木靖衛監修『神奈川の自然をたずねて』築地書簡、1992
神奈川県『かながわの探鳥地50選』1993
浄明寺太郎『鎌倉なんでもガイド』金園社
藤沢市『江の島 GUIDE MAP』
藤沢市『藤沢観光マップ 湘南Fujisawa』

日本で海から一番遠い地点

Aug.16, 2001 海がない長野県にはふさわしい場所?

日本で海から一番遠い地点:イメージ1

海がない長野県では「日本で海から一番遠い地点」が存在する。北海道が一番遠そうな気もするが、平成8年に調べた結果、数Kmの差で長野県の山奥に決まったそうです。長野県臼田町のホームページには小さな地図と現場の様子を紹介しており、JR臼田駅から田口峠を目指し、途中の町営湖月荘の駐車場から1時間も歩けば目的地の場所に到着できます。

日本で海から一番遠い地点:イメージ2

上信越自動車、佐久ICより国道141号線を清里方面に車を進ませる。臼田町に入ってからJR臼田駅で町営湖月荘をを確認して、田口峠方面に車を進ませよう。途中、北海道の五稜郭と同じ五角形のお堀を持つ龍岡城跡がある。星型のお堀は、日本に2つしか存在しておらず、有名な北海道とあまり知られていない臼田町で見る事ができる。現在、お堀の内側には小学校が建設され、昔の面影は無いのですが、お堀だけでも見る価値があると思います。ここから田口峠に進む道は昔の旧道を通る為、車のすれ違いに注意をしながら湖月荘を目指します。

日本で海から一番遠い地点:イメージ33

雨川ダムを通り過ぎ、しばらく進むと、出発点となる町営湖月荘の看板が見えてくる。湖月荘の広い駐車場に車を置く許可をもらい「日本で海から一番遠い地点」の場所の確認をする。湖月荘の前から始るゲート付きの林道を歩いて50分程で到着できるようだが、人の往来が少ない場所で、登山道を間違わないように歩けるか不安である。

日本で海から一番遠い地点:イメージ4

ゲートから15分(500m)ほどで二股に分かれ、ここで初めてお目にする「海から一番遠い地点」の看板を発見する。道が間違っていなかったと胸を撫で下ろしながら、1800m先の海から「日本で海から一番遠い地点」を目指す。整備された林道と青い空。思いっきり夏休み休みを遊んでる。突然姿を見せるトカゲと遊びながら林道終点までやってきた。ここから海から遠い地点まで1km。看板の地図を暗記して仲間が歩き出した。暗い沢沿いの登山道を踏み跡を頼りに進み、分岐となるセンガ沢を捜しながら高度を稼ぐ。カラカラ続きの天気に沢も干上がり、それほど涼しくない。「センガ沢は何処だろう?」と沢を登っていくと、分岐に標識が設置されており、心配していたほど不安な場所ではなかった。

日本で海から一番遠い地点:イメージ5

センガ沢を登りつめると「日本で海から一番遠い地点」が突然現れる。北緯36度10分25秒、東経138度35分1秒、標高1200m、海岸線までの距離は114.855mと書かれている。ちなみに北海道の海岸線より一番遠い地点は108.2kmです。ここから尾根も近く、5分ほど登ると尾根に到着する。何か見えるかと期待していたが、樹木が邪魔して展望が望めなかった。

日本で海から一番遠い地点:イメージ6

帰りの林道では沢山のトカゲに出合う。ちょーど尾が切れる部分から綺麗に色が変わっていた。湖月荘に戻ってから、ザックを車に置いて楽しみにしていた湖月荘の温泉に直行する。受付で300円を支払い内湯に案内される。適度に広い内湯は湯船に薬用人参を浮かべ、美容と健康を促す薬用温泉である。炭酸を少し含んだ泉質は、流れ込んだ周辺だけ白く変わり、心地よい一時を過ごした。

日本で海から一番遠い地点は、沢沿いを歩く為、大雨の直後や積雪がある時は、気を付けて行動してもらいたい。また、場所の確認は湖月荘で確認できるので、温泉とセットで考えても良いと思います。

-DATA-

場所:
長野県南佐久郡臼田町
交通:
上信越自動車道[佐久IC]より、国道141号線を経由して臼田町の湖月荘に車を駐車する。
駐車場:
湖月荘
トイレ:
無し
携帯電話:
不可
外来入浴:
湖月荘/300円
備考:
湖月荘でルートの確認できます。(徒歩50分)

苗場山

Aug.15, 2001 広大な山頂湿原を擁する天上の楽園へ

信越国境の奥深くにそびえる苗場山は標高2145.3m、山頂に広大な湿原を擁する特異な山容で知られている。遠くからでも一目でそれとわかる平坦な山頂部には無数の池塘を散りばめた高層湿原とお花畑が広がり、さながら天上の楽園のような夢気分を味わえる。日本百名山にも数えられるなど古くから多くの登山者に親しまれ、四方から登山道が通じているが、近年はマイカー利用により最も短時間で登頂できる秋山郷小赤沢からのコースが人気を集めている。今回は登山道もよく整備され、安心して登れるこのコースを紹介しよう。

苗場山:イメージ1

マイカーの場合、国道117号線から津南町で国道405号線に入り、かつては秘境と呼ばれた秋山郷をめざす。国道405号線は崖っぷちに付けられた険しい道路で非常に狭い部分もあるので運転には十分な注意が必要だ。小赤沢のバス停のすぐ先を左折して林道を登っていく。途中で地道に変わるが路面は比較的フラットで走りやすい。再び舗装路に変わって間もなく三合目の駐車場に着く。立派なトイレも整備されているので、ここで準備を整えて出発しよう。

駐車場を奥の方へ進むと「三合目」の標識があり、そこから登山道に入る。道はすぐ尾根上に出て、針葉樹林帯の中を登っていく。25分ほど登ると「四合目」の標識がある。以後一合目ごとに標識があって、次の標識までの所要時間が書かれているので励みになる。「四合目」の標識からすぐ右へ下ったところに沢があり、数少ない水場となっている。だが水量は少なく、水を汲むのに時間がかかる。「四合目」から少々湿っぽい感じのする道をさらに20分ほど登ると「五合目」に着く。

「五合目」からは次第に尾根の地形を失い、急な斜面をトラバースしていくようになる。いったん樹林を抜け、少し開けたような場所に出るが、まだ「六合目」には着かない。そこにも水場があって少量ながら水が湧き出している。ここが最後の水場になるので忘れずに補給しておこう。水場からさらにジグザグの急坂を登ったところでやっと「六合目」の標識が現れる。「五合目」から「六合目」までは約30分を要し、標識に書いてある所要時間よりもっとかかると思った方がよい。ここからさらに急な上りとなるが、「七合目」までは標識通り約15分で到着し、割と短く感じるだろう。「七合目」からはいよいよ胸突き八丁の非常に厳しい登りとなる。ところどころに鎖場があり、岩の角をつかみながらよじ登らなければならないような場所もある。あえぎ登ること約15分で「八合目」の標識が現れるが、急坂の途中でちょっと休むこともはばかられる。

苗場山:イメージ2

「八合目」から約5分ほど急坂を登ると険しい岩場は終わりを告げ、周りに笹原が広がってくる。ここまで来るともう上には木は見えない。いよいよ山上に出そうな気配に期待が高まる。笹原の中をまっすぐ登りつめていくと突然広大な湿原が視界に飛び込んでくる。誰もがアッと歓声を上げることだろう。あの苦しかった登りも忘れさせてくれるほど感動的な至福の瞬間である。ここからはもう急な登りは全くない。鼻歌でも出てきそうな楽しい気分になる。湿原には木道が敷かれ、さながら尾瀬を歩いているようだ。あたりには無数の池塘が輝き、チングルマの大群落が広がっている。湿原に出て約10分ほどで和山方面との分岐点があり、さらに5分ほど歩くと「九合目」の標識が非常に見えにくい場所に立っている。

苗場山:イメージ3

「九合目」を過ぎたところでいったん湿原が終わり、また樹林帯に入ってしまう。このあたり木の根が張り出していたり、大きな岩が転がっていたりして非常に歩きにくい。どうやらそう簡単には山頂に着かせてくれないようだ。そこをしばらく我慢するとやっと樹林帯を抜けて第二の湿原とも言うべき山頂湿原に飛び出す。先ほどの第一の湿原に比べるとはるかにスケールが大きい。再び木道が敷かれ、ワタスゲが咲き乱れるお花畑と池塘群の眺めを楽しみながら緩やかなスロープを登っていく。やがて正面に苗場山頂ヒュッテの立派な建物が見えてくる。ここまで来れば山頂はもうすぐだ。ヒュッテを過ぎてさらに斜面を少し登れば遊仙閣の黒っぽい建物があり、そのすぐ横に苗場山の三角点がある。しかしここは樹林に囲まれ展望は全く効かない。山頂と言うには特に感慨もない場所なので証拠写真を撮る程度にとどめよう。

苗場山:イメージ4

遊仙閣の下へ降りて木道の脇に造られた休憩所で昼食をとるのがよいだろう。目の前に広がる大湿原を眺めていると時間を忘れそうでいつまでも立ち去りたくない気分になる。せっかくなので新潟県側へ木道を少し散歩してみるといいだろう。写真になるポイントがいくつも見つかる。晴れていれば正面に鳥甲山や志賀高原まで望める素晴らしい展望が楽しめるが、たとえ天気が悪くてもこの湿原を歩けただけで満足してしまうだろう。下山は同じ道を引き返すことになるが、「八合目」から「七合目」までの岩場は登り以上に厳しいので、時間配分を考え十分余裕を持って慎重に下山したい。

-DATA-

場所:
長野県下水内郡栄村/新潟県中魚沼郡津南町/新潟県南魚沼郡湯沢町
交通:
マイカーの場合/国道117号線から国道405号線に入り、小赤沢バス停の先を左折。林道を登って終点に駐車場がある。
鉄道・バスの場合/JR飯山線・津南駅から南越後観光バス「和山温泉」行きに乗り換え「小赤沢」下車。この場合、三合目登山口まで2時間近く余分に登らなければならない。
駐車場:
三合目登山口に約30台駐車可(無料)
トイレ:
三合目登山口にトイレ有り
タイム:
三合目=0:45=五合目=1:00=八合目=0:20=和山分岐=0:50=苗場山=0:40=和山分岐=1:10=五合目=0:45=三合目(上り2:55、下り2:35)

鎌倉 小動岬~稲村ガ崎

Aug.14, 2001 海辺の植物を訪ねて

鎌倉 小動岬~稲村ガ崎:イメージ1

夏の日差しの下、海岸の植物を求めて、腰越の小動岬から稲村ガ崎に至る七里ガ浜を歩くことにした。江ノ電腰越駅から南へ向かい、小動岬へ。風も無いのに枝葉が動き、琴のような妙音を発する小動松があったと『相模国風土記』にも描かれている場所だが、数年前、岬の上の松は枯れてしまった。小動神社は、腰越地区の氏神で漁の神でもある。漁師が海中から拾ったという、亀をかたどる竜王を祀る。境内でイヌビワの実が黒く熟していた。口に入れると、ねっとりと甘い。以前は実をヤマイチヂクと称して食べたという。

鎌倉 小動岬~稲村ガ崎:イメージ2

小動岬から渚に下り、東へ向かう。岬の下はちょっとした磯になっており、浜辺の漁師小屋では、生シラスやたたみいわしを直売している。先に訪れた小動神社は、江の島の八坂神社と夫婦神で、毎年7月14に、海上を渡御してきた江の島の御輿をこの浜辺で迎え、出会い祭を行う。漁師町らしい荒々しさあふれる祭りだ。ここからは植物を見るために砂浜を上り、国道下のコンクリートの壁沿いに歩く。オレンジ色のハマカンゾウの花が迎える。八重咲きのノカンゾウにも似るが、すっきりと一重に咲く方が、ハマカンゾウだ。

鎌倉 小動岬~稲村ガ崎:イメージ3

江ノ電の鎌倉高校前と七里ガ浜駅の間、峰ヶ原と呼ばれる場所の砂丘には、丈の低い植物が広がる。ムギ形の実を結ぶ細長い葉の植物は、コウボウムギだ。5~6月に、桃色のラッパ形の花をつけるハマヒルガオの丸い葉も見られる。遮るもののない海岸は、強烈な日差しや風に見舞われることが常だ。厳しい環境のなか植物は、肉厚な葉で水分を保持する、光沢のある葉で日差しや塩分を防ぐ、地下茎をはりめぐらせて水分を確保し、砂の移動に耐える、といった様々な工夫をこらして、たくましく生きている。

鎌倉 小動岬~稲村ガ崎:イメージ4

七里ガ浜の駐車場下の浜辺に行くと、植物を見つけることは難しくなる。原因をコンクリートの建造物と断定することはできないが、砂や海浜植物の減少に懸念を示す専門家は多い。ふと見ると、波に洗われ、繊維がむき出しになったヤシの実が打ち上げられていた。ココヤシの実は水に浮くようにできており、漂着した場所で発芽し、分布を広げる。強い南風が吹いた後は一週間ほど、黒潮に乗ってきた南方の植物の種子などが海岸に打ち上げられることが多いそうだ。川の方から流れてきた、オニグルミの実も見つけられる。

鎌倉 小動岬~稲村ガ崎:イメージ5

七里ガ浜は、鎌倉では最も長い砂浜だ。特に稲村付近の砂は砂鉄を多く含み、黒っぽく見える。稲村ガ崎の名の由来は、岬の形が稲の束を積み重ねた「稲村」に似るためという。元弘3年(1333)、新田義貞の鎌倉攻めのときの古戦場だ。七里ガ浜は富士山をはじめ江の島や伊豆連山まで一望できる景勝の地だが、海は深く、稲村ガ崎の海水浴場を除き、遊泳は禁止されている。大勢の人でにぎわう海水浴場を過ぎると、岩礁が現れ、見られる植物も変化してくる。ハマユウの白く細長い花弁が、風を受けて揺れている。

鎌倉 小動岬~稲村ガ崎:イメージ6

稲村ガ崎や小動岬など海に面する断崖は、強い日差しや潮風に加え、根をはる土壌の悪さが加わり、植物にとっては砂浜以上の厳しい生育環境となる。そのため、葉の上に毛を密生させたイソギクや、肉厚で葉に光沢をもつツワブキなど、限られた種類の植物がわずかに見られる程度となる。階段を上り、公園で水を補給。海とは逆の方向に曲がった木が多い。潮風を受ける側が、飛んできた砂や塩分の影響で生育しにくくなり、樹形が変化したものだ。

鎌倉 小動岬~稲村ガ崎:イメージ7

展望台に登り振り返れば、今日歩いた七里ガ浜が弧を描く。東には、材木座海岸、三浦半島や房総半島までも見渡せる。日本では海流の影響もあり、全国各地の海辺で同じ種類の植物が見られるそうだ。その種類は50~60にも及ぶといい、海の環境に適応し分布を広げる植物の力強さがにじむ。一方鎌倉では、20年ほど前に比べて海岸の植物は激減しているという。葉の白味が強いイナムラヨモギなど、稲村ガ崎で初めて確認された貴重な植物もある。厳しい環境に耐え、けなげに生き抜こうとする海辺の植物を見守っていきたい。

-DATA-

場所:
神奈川県鎌倉市
交通:
江ノ電腰越駅より徒歩
駐車場:
七里ガ浜(国道134号線沿い)にあり
トイレ:
江ノ電腰越駅、江ノ電稲村ガ崎駅にあり
参考文献:
鎌倉市教育研究所『鎌倉の自然』鎌倉市教育委員会、1997
山菜の会『食べられる海辺の野草』徳間書店、1991
白井永二編『鎌倉事典』東京堂出版、1976

千波湖公園でエンジョイウォーキング

Aug.13-14, 2001 自然の中を気軽に楽しみたい

千波湖公園でエンジョイウォーキング:イメージ1

最近、ウォーキングにはまっています。けれど、自然の中で気持ち良く歩ける場所ってあるようでないもんなんですよね。そんなとき、ウォーキングの先輩でもある両親のお気に入り場所があるというので、休日を利用し休みの間は毎日、お供して歩いてみました。水戸黄門で有名な茨城県水戸市の偕楽園は、日本三公園の一つです。その偕楽園に隣接するのが、今回紹介する千波湖公園。ニューヨークのセントラルパークとともに世界有数の最大級の都市公園でもあり、千波湖を含む緑豊かなスポットです。JRの水戸駅南口から徒歩20分、常磐線で東京方面からくるのなら、進行方向の右側の電車の窓からもバッチリ見えるとても奇麗なところです。

千波湖公園でエンジョイウォーキング:イメージ2

一周約3kmの千波湖は、地元の人にとっても、格好の自然の中のトレーニング場。ランニングやウォーキングのために毎日通ってくる人も多いそうです。もちろん、楽しみ方はその他にもいろいろあって、湖でボート遊びもできるし、釣りもできるし、広い公園でお弁当をひろげたり、アスレチックをしたり、犬の散歩をしたり・・・と十人十色。ちなみにこの湖に住む魚は、ブラックバス、ウナギ、鯉、どじょうなどです。ただし、湖に住んでいるのは魚ばたりではないので釣りをする場合はマナーを守りましょう。最近釣り糸や針を湖の中に放置していくふとどきもののせいでの他の生物が傷つくケースが多発しているそうです。また、湖のすべての場所で釣りができるわけでもないのて゜標識をちゃんとチエックしてから、釣りをしたい人はトライしましょう。湖畔にある看板には、どん な魚が住んでいるか出ています。

千波湖公園でエンジョイウォーキング:イメージ3

私は、両親と千波湖をぐるりと囲む遊歩道をフットネスウォーキングスタイルで、頑張って歩いてみました。遊歩道は、ランニング用に舗装されていて、足にも優しい感じです。また、街路樹がしげっているので昼間でも日陰の部分ができ、湖を滑る心地よい風も気持ちよく、夏でもいい環境です。歩いたり、走ったりしている人はどの時間帯でもかならずいて、抜いたり、抜かされたりしつつ、みんな頑張っています。また、疲れても湖のまわりにはところどころにベンチがあるので、そこでゆっくりと湖をみながら休息をとることもできます。さっさっと歩く両親に負けじと私も必死でくっついて歩いてみました。だいたい時速6キロのスピードで、一時間で二周するのが日々の内容でした。散歩ペースで歩くのな らば、一時間弱で一周できるでしょう。

千波湖公園でエンジョイウォーキング:イメージ4

三日間歩いてみて、この湖のウォーキングコースでみつけた楽しみは、湖の北側で必ず路上に出現する水鳥たちでした。とくにここの白鳥は、昭和43年に彦根と親善を結び、45年に一対、47年に一対、贈られたのが始まりだそうで、とても大切にされています。白鳥をはじめ黒鳥、アヒル、カルガモ、ホシジロなどの水鳥が湖で暮らしています。遊歩道のそばの湖をゆうゆうと泳いる水鳥を横目に歩くのはとても新鮮です。また、遊歩道を横切ったり、道の真ん中でのんびりと休んでいたりと、こちらがびっくりするくらい突然目の前に現れて驚かされたりします。これは、スポーツジムなどのマシーンで歩いているのとは別の、屋外ならではの楽しみではないでしょうか。

千波湖公園でエンジョイウォーキング:イメージ5

湖を歩きおえたら、公園の中を散策するのもいいものです。さくら広場、ハナミズキ広場、芝生広場、まちかど広場、こぶし広場、少年の森などに分かれている広い公園は季節の花が植えられていたり、東屋があったり、パブリックアートがあったりと憩いの場になっています。季節も選べば、楽しみも増えるでしょう。千波湖周辺は桜の名所でもあります。秋は、少年の森で紅葉も美しくデートコースとしてもばっちりです。水戸の観光スポットとなると、梅や桜の時期に偕楽園へ行く人が多いと思いますが、千波湖公園はちよっとした穴場で、どちらかというと自然の中で体を動かしたり、のんびりしたいな、という方にはオススメです。もちろん、千波湖からも歩いてすぐのところに偕楽園(入園無料)もあるので、そちらも散策してみるのもいいでしょう。湖の南側には茨城県立美術館(開館9時30分から17時まで 月曜休日 029-243-5111)もあります。ただし、食事処は、少ないのであらかじめ用意しておき、芝生の上などでお弁当など食べるのがいいでしょう。軽食なら湖畔にある好文茶屋で、おだんごや抹茶、ところてんなどが食べられます。また、歩いたり運動したりするときは、ペットボトルなどの飲み物を用意して、水分補給にも気をつけましょう。機会があったら、是非、きらきらと光る湖面の周りを歩いてみてください。

-DATA-

場所:
茨城県水戸市
電車:
上野駅から常磐線「特急スーパーひたち」で1時間10分。水戸駅から徒歩10分。
車:
常磐自動車道水戸ICで降り、国道51号を東に一直線。
駐車場:
無料駐車場もアリ。
トイレ:
駐車場に隣接している公園内にもある。
ただし、湖の偕楽園側へいくとトイレのある場所からは遠いので注意。
参考:
茨城観光物産課のサイト「漫遊空間いばらき!」
http://kanko.pref.ibaraki.jp/

磐梯山

Aug.12, 2001 猪苗代湖を見下ろす会津の名山へ

会津盆地にそびえ立つ磐梯山は標高1819mのコニーデ型火山で、1888年の大爆発により山頂部が吹き飛ばされ、現在の荒々しい火口壁と裏磐梯の湖沼群が形成されたことはよく知られている。裏磐梯高原から眺める磐梯山はいかにも男性的で、爆発の凄まじさを物語っているようだ。一方、南の会津盆地から眺める姿はそれとは対照的に美しい裾野を引く穏やかな山容を示し、「宝の山」と民謡にも歌われるなど古くから土地の人に親しまれてきた。登山道は四方から通じているが、中でも裏磐梯スキー場からのルートが最も一般的である。さらにマイカー利用なら磐梯山ゴールドライン経由で猫魔八方台まで入れば最も標高を稼ぐことができ、2時間足らずで登頂することが可能なので、今回はこのルートから登ることにした。

朝からすっきりしない天気だったのでどうしようか迷うが、とりあえず裏磐梯まで行って様子を見ることにする。1時間ほどして少し晴れ間が広がってきたので磐梯山ゴールドラインに入って猫魔八方台へ向かう。9時20分頃、登山口の駐車場に着くとすでに車がいっぱいだった。さすがは日本百名山だ。仕方なく少し下ってもう一つの駐車場に停める。登山口まで徒歩5分ほどかかり、9時30分に登山カードに記入して登り始める。

中ノ湯温泉までは軽四輪が通れるくらいの幅広で歩きやすい道が続く。ブナを主体とした広葉樹林が美しい。勾配もゆるやかで自然にペースが上がる。途中で「火山性ガスに注意」という看板があり、硫黄の臭いが立ち込めている。あまり立ち止まらない方がいいのだろうか。そこを過ぎればやや下りとなって沢を渡り、すぐ裏磐梯スキー場からの道と合流する。右手には中ノ湯温泉があり、こんな山の中にしてはずいぶん立派な建物だ。残念ながら現在は営業していないとのことである。どうもこの道は小屋へ物資を運ぶために使われていたようだ。

磐梯山:イメージ1

中ノ湯からはいよいよ本格的な登りが始まる。樹林帯の中を20分ほど登ると左手に展望が開ける場所に出る。磐梯山の爆裂火口壁が間近に見え、はるか眼下には檜原湖が見下ろせる。そこからもう少し登ると尾根を乗り越えて道はいったん下り始める。斜面をトラバースしながら再び登りに転ずるとササの茂るちょっとうっとうしい道となる。足元も木の根や岩が多く、歩きにくい。右手に磐梯山の山頂が見えるはずだが、今はガスの中で見えない。この単調な登りがかなり長く続き、ササが深くなってくる頃、ようやく「弘法清水へ0.3km」の道標があって、お花畑方面との分岐に出る。行きはとりあえず最短コースをとるが、弘法清水まであと10分近くかかる。中ノ湯からはしっかり1時間かかった。

磐梯山:イメージ2

やっと弘法清水に着くと、今まで山頂を覆っていたガスが急に晴れて青空が広がり、山頂が顔を覗かせた。出発時間を遅らせた甲斐があったというものである。弘法清水には二軒の売店が建っており、よい休憩ポイントになっている。豊富な湧き水があり、帰りもここを通るので水の心配はない。冷たくておいしい水である。今日はとても暑いのでこの水がなければ干からびるところだった。ここから見上げると山頂ははるか高くそびえており、実はここからが大変なのだと思い知らされる。最後の登りに取りかかるが、思いの外つらい。岩礫の多い歩きにくい道を一歩一歩踏みしめて登る。日照りも強く、汗が止まらない。急登に息を切らせながらも時々現れる展望や高山植物に心を弾ませる。最後は岩の階段状の道を一気に登り、岩礫が累積する山頂に到着する。午前11時15分であった。

磐梯山:イメージ3

盆休みとあって山頂は大変な人で、弁当を食べる場所を探すのにも苦労するくらいだった。ちょうどいいタイミングでガスが晴れており、眼下に猪苗代湖や会津盆地を箱庭のように見下ろすことができた。猪苗代湖の湖面標高が514mだから、相当な高度感がある。独立峰だけに展望は素晴らしく、北には吾妻連峰、東には安達太良山を望むことができる。弁当を食べているうちに濃いガスに覆われてしまって再び何も見えなくなったが、それもあっという間に晴れて突然視界が開けるのに驚いた。今日は晴れたり曇ったり雲の流れが速く、ずっとこんな天気のようだ。山頂には岡部小屋という小さな売店があって飲み物やキーホルダーなどを売っている。ヒメシャジンやヤマハハコなどの高山植物が咲いていて写真に収める。

磐梯山:イメージ4

展望を十分楽しんだ後、12時35分に山頂を後にする。帰りは写真を撮りながら弘法清水までのんびり下る。この後、弘法清水で再び水を補給し、売店で登頂記念バッジを買う。山頂では600円もしたのにここでは400円だった。帰りは少し遠回りになるが、お花畑を経由して行くことにする。ちょっと名前がわからないが、黄色いキク科の花がたくさん咲いている。お花畑は広々としていて見晴らしが良く、とても気持ちがよい。天狗岩と呼ばれる岩峰もあってなかなか絵になるポイントだ。どちらか片道は必ずこのルートを通るべきである。この後もまた中ノ湯までだらだらと写真を撮りながら下り、14時50分に猫魔八方台に着いた。

-DATA-

場所:
福島県耶麻郡北塩原村/磐梯町/猪苗代町
交通:
磐越自動車道・猪苗代磐梯高原ICまたは磐梯河東ICを下車、磐梯山ゴールドライン経由で猫魔八方台へ。
駐車場:
猫魔八方台に駐車場あり(無料)
トイレ:
駐車場内にトイレ有り
タイム:
猫魔八方台=0:20=中ノ湯=1:00=弘法清水=0:20=山頂=0:20=弘法清水=1:10=中ノ湯=0:20=猫魔八方台(上り1:40、下り1:50)

バタシーパーク

Aug.08, 2001 暇人はバタシーに行け!

3月21日以降、満月後の最初の日曜日はキリスト復活の日イースター(復活祭)である。その直前の金曜日はGood Friday(聖金曜日)。この日にキリストはエルサレムにあるゴルゴダの丘で十字架にかけられた。「痩せこけたあの人が、擦り剥けた顔を強張らせながら人々に追い立てられ、エルサレムの坂を下りていったのは、4月7日の朝である。黎明の光が死海の向こうに広がるモアブ山脈を白っぽく染め、セドロンの川が爽やかな音をたてて流れていた。誰も彼を休ませようとはしない。・・・エルサレムの女よ、我が身をなく事勿れ、己と己が子等の身の上を泣け。日は将に来らんとす・・・」(遠藤周作「沈黙」より)。そして、残された信徒たちの心に、イエス=キリストに対する普遍の確信が生まれ、脈打つまでとなった。

バタシーパーク:イメージ1

地下鉄Sloane square駅(サークルライン・ディストリクトライン)で降り、Lower Sloane st(イギリスの道には全て名前がついている)を行く。しばらくすると道名がChelsea bridge rdに変わる。かなりの道のりである。10分ばかり歩くとテムズ川が見えてくる。向こう岸右手に見える、ぺったりと横たわる一面緑の活気のない気の抜けたような公園がバタシーパークだ。あんな所で本当にイースターショーなんてやっているのだろうか?ロンドンの風物詩イースターパレードなんてやっているのだろうか?(あ~妙な所に来てしまった)と思いつつ橋を渡る。さて、橋の中腹に来たら、ちょっと辺りの景色を見渡してみよう。鉛色のどんよりと立ち込める厚い雲と、エドワード王朝時代の建造物が作り出すコントラスト。やっぱり、イギリスの街並みには曇り空が似合う、というのももっともな印象であるが、テムズ川を挟んで右と左、街の雰囲気が全く違うことに驚くだろう。北側は物価が高く比較的、お金に余裕のある人が集まる地域。それに対して南側は一般的に社会的クラスの高くない人々が住む地域といわれている。その分、物価も安いが犯罪もよく起こる地域である。そして目指すバタシーパークも南側。夜にはあまり来たくない場所だ。

バタシーパーク:イメージ2

バタシーパークはイマイチぱっとしない公園であるが、一年を通してイベントが不思議と多い公園である。11月5日のガイフォークスデーの花火大会だとか、日本人祭り、スポーツの祭典などもよく行われている。そして、ここには日本のお寺がある。日本山妙法寺の本堂ということだが、この寺何だか少しおかしい。何でかな?どうしてかな?寺の周りを一周してみて、ようやく気が付いた。(コンクリート製だ・・・)でも、みなさん珍しがってパチパチ写真を撮っている。う~ん・・・。

バタシーパーク:イメージ3

妙法寺の横に真っ直ぐ伸びる並木道の左手には、小さな動物園がある。大人£2(約350円)子供£1(約170円)。あいにく休園日だったので(というか、いつも休みのような気がする)金網越しに覗いてみる。見える動物、アヒル君、ヤギ君、ヒツジ君、以上。おいおい、ライオンとかトラとかはいないのかい?はい、いません。でも、何となくデパートの屋上に作られた貧弱な簡易動物園っぽいところが、バタシーパークらしくていい。ほのぼのしてていい。微笑ましくていい・・・。

バタシーパーク:イメージ4

妙法寺と動物園に挟まれた並木道を更に進んでいくと、彼方から、陽気なカーニバルの音楽が風に乗って聞こえてきた。♪タッタラッタ、タッタラッタ、パンパカパンパカ、その音色に誘われ、右に曲がり、左に曲がり、鬱蒼と茂った木が作るトンネルを抜け、ぬかるんだ砂利道に足を奪われながら、前へ進む。さすがバタシーパーク、公園なのに森のようだ。せっかく磨いたクツも、ジーパンの裾も泥でずぶずぶになってしまった。森を抜けると学校の校庭くらいの広さのはらっぱに出た。その真ん中に砂漠の中のオアシスみたいに、ぽつんとカーニバルがあった。小さなメリーゴランド、小さな観覧車、射撃場、おばけ屋敷、ゴーカート、電気機関車。そこを小さな子供達が、きゃっきゃと言いながら走り回っている。あ~何なんだろう、このノスタルジックな空間は。まるで宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」みたいじゃないか。(謎)因みにこのカーニバルのスポンサーは、メンタルヘルスファウンデーションというチャリティー団体。心の病や精神に障害を持つ人々のための団体で、このカーニバルでの収益金は全て、団体に寄付され活動資金となる。そして、私はこの公園をよく知らなかったため、森探検をすることとなったが、実際はカーニバルの裏側に舗装道路がついていたのでご心配なく。

バタシーパーク:イメージ5

また、バタシーパークには静かな花園もある。ここでは、大人達がのんびりとベンチに腰を下ろして、思い思いの時を過ごしている。花園の中央には、古びた噴水があり、始終涼やかな水の調べを奏でている。時にはきちんと整備された公園よりも、このような自然化した公園もなかなか良いものだ。

-DATA-

場所:
ロンドン市内
交通:
地下鉄Sloane square駅(サークルライン・ディストリクトライン)
駐車場:
有り(有料)
トイレ:
有り(しかし汚い)

ロッド片手に蝶道ウォーキング

Aug.07, 2001 FFの旅とミヤマカラスアゲハ

福島県の西部に位置する飯豊山麓に、耶麻郡山都町がある。聖なる山として、神代の時代から信仰されてきた飯豊山。その源から絞り出た一滴の聖水は、一ノ戸渓流となり山の都を潤して日本海に濯いでいる。山都町は寒暖の差が大きく、この所のソバブームでも全国的に人気が高いソバの里でもある。私は、会津の山々をウオッチングしている内に、多くの渓魚と蝶達との出逢いが会りました。そして渓流に生息する岩魚とヤマメに違いが有るように、蝶の種類にも蝶道が存在する事を知りました。この夏、山都ソバの味とミヤマカラスアゲハを求めてフライロッドを携えて蝶道ウォーキングをエンジョイ。

ロッド片手に蝶道ウォーキング:イメージ1

磐越道会津若松ICから、R121を経由して喜多方ラーメンで有名な喜多方市方面に向う。街中からR459に左折して約30分で山都町に到着。探蝶フィールドは、一の戸渓流に沿いながら飯豊山登山口に向って約20分。AM:8:00。天候は晴れ。既に、真夏の太陽が燦燦と照りつけていた。「蝶道」って、何だかご存知ですか。その名の通り、蝶の道です。蝶類には、自分が好む道があるのです。たくさんの蝶が早春から見られますが、どの蝶にも羽化する場所と吸蜜そして飛交う筋目は異なります。しかし、蝶の羽化期は違っても吸蜜と吸水行動は同じです。今回のミヤマカラスアゲハは、春から山間部で良く見られるが10cmに満たない小型です。それに比べて真夏に羽化する夏子産は、全長が15cmにもなる巨大なブラックバタフライとなります。最初に選んだウォッチングフィールドは、渓流沿いに造られた一の俣遊歩道だ。蝶道ウォッチングのキーワードは、食草(羽化)と花(蜜)そして水場(吸水)である。この遊歩道には、食草となる山椒。吸蜜はアザミやヒメサユリ。吸水地点は、山苔から滴る水場が揃っているからだ。蝶が飛交う姿だけを見るなら、ここまでフィールドに拘る必要は無いのだが、敢えて場所と時間に配慮するのには訳がある。山林の中の視野は、早朝から午前中のみ可能で、西陽の中の探索は不可能となるからです。

ロッド片手に蝶道ウォーキング:イメージ2

遊歩道に入って直ぐに「桂の巨木」を発見。遊歩道の整備で最近見つけた桂の巨木なのだが、幹周りも樹齢さえ村人も知らないそうだ。なんでも、全国のランキングでは大関との認知を受けたそうである。この辺りには、何本もの蝶道が存在する条件が整っている。その条件とは、ブナの原生林が山裾に広がり、フロントには渓流が流れている。その間には、獣道と同じ自然の遊歩道がある。詰まり、陽射しを遮るブナの林に身を隠しながら急蜜する花を求めて飛交い、同じコースを辿りながら水場に接近するのだ。ふと近くの岩場に目を凝らすと、苔が密生する岩陰に湧き出る水場があった。黄緑色の苔の合間に、ひときわ美しいビロード状の黒い個体が大きな羽根を広げている。間違い無くミヤマカラスアゲハのツガイである。二頭の羽が静止するのを待って、一m程の至近距離まで接近。こんなに接近できるのは、蝶の生態を知っているからです。蝶が水場に舞い降りても、暫くの間は両羽根を立てて震わせながら周囲を覗っています。こんな時に近寄ったら、直ぐに飛び立ってしまいます。又、其処に立っているだけで二度と元の水場には着地しません。蝶の姿を発見したら、身を伏せて危険の無い事を蝶に知らせます。そのままじっと舞い降りるのを待ち続けます。短くて5分、長時間でも15分も我慢すれが必ず着地します。即ち、蝶に認知されたと言う訳です。忘れてならないのは、この場所は蝶の世界なのですから自然に溶け込むのです。AM:10時過ぎには、既に31度を越していた。夏場の趙達にとっては、吸水と体温調節をしなければ生きて行けないのです。

蝶の生態観察で、是非見たいのが真夏の体温調節風景です。真夏の蝶にとっても、花の少ない灼熱の真夏は過酷です。頻繁に吸水して体力を維持しなくてはなりません。良く見ていると、お尻から水滴を盛んに飛ばしています。これは、体温を調節する為の排泄行動(ラジエター効果)なのです。これらの行動を数十分置きに繰り返さなければ生命を維持できません。これら行動を観察するには、蝶の姿を求めながら花と水場を探索して、前記した蝶道近くで待機する。蝶が舞い降りて吸水行動(羽根を開き停止する)に移行してから静かに接近すればいいでよう。この期に見られる蝶の種類には、イチモンジ蝶。オナガ蝶。クジャク蝶。ルリタテハ蝶。等が観察できます。そして山野草には、珍しいミヤマウスユキソウやホタルブクロ等も見る事ができます。自然の色彩に触れながら、水彩画を書いてみるのも風情が有りますよね。是非、蝶道ウオッチング(10月迄)を体験してみては如何でしょうか。

ロッド片手に蝶道ウォーキング:イメージ3 ロッド片手に蝶道ウォーキング:イメージ4

日が傾き始めた夏の夕暮れ。フライフィッシャーには堪らないイブニングチャンスが待っています。イブニングチャンスとは、夕マズメ時に羽化するカゲロウと共にフライをプレゼンティーションするフィッシングスタイルです。トラウトの警戒心が薄れるので、日中にプレッシャーが掛かったトラウトでも簡単にフライにライズします。山都町には、渓流釣りに最適なフライフィールドがあります。蝶道ウオッチングの疲れを、飯豊の温泉で癒した後はフライフィッシングを楽しみました。PM5:00頃。一の木部落から少し上流の橋から入渓。使用タックルはOrvis社セブンスリー7F#3ロッドに、9F5Xリーダーシステム。セレクトフライは、14番ホワイトパラシュートに勝負を託した。大きな岩が連なるツーダウン落ち込みポイントに、フライをソフトランディング。瀬頭では何事も起こらなかったが、ピックアップする直前の瀬尻でライズ。ゴボっと出たのは、黄色い腹をしたイワナだった。早速ストマックポンプ(胃の中を吸い出すポンプ)でイワナの内容物を調べてみた。羽蟻から山イナゴまでゾロゾロ出てきました。私が選定したフライはホワイト系だったが、全く見当たらない。自分が見やすいように選んだフライは、完全に間違っていたのだ。詰まり、トラウトのメニューとは異なったものを出してしまったのである。其れでも喰ったと言う現実は、お人よしイワナだったのかは知る由も無いのだが、フライフィッシャーとしては複雑な気持ち。自然に逆らわず、フライをエルクカディスにチェンジして再びトライ。30分程して、大きなプールに出合い一休みしていたら、水面に張り出した小枝の下でライズリング。よく見ると、イワナが流下物に対して悠々と補食活動をしていた。リーダー結束部を確認してから、サイドキャストでシュートを試みた。数秒後、イワナの鼻先上にフライが到達した瞬間ヒット。細いロッドが小気味良くテールウォークを伝えてきます。慎重にランディングしたのは、間違い無く飯豊のイワナ28cmでした。

山都町の新そばを食べるチャンス。
引きたて、打ちたて、湯でたてがソバを美味しく食べる秘訣。毎年11月に開催される「やまと新そばまつり」がある。
山都町観光協会:TEL:0241-38-3835
そば打ち体験にチャレンジ。
飯豊そばの里センターでは、そば打ち体験試食ができます。もちろん、地元の味も満喫できます。
TEL:0241-38-3000
山都町HP問い合わせ。http://www.akina.ne.jp/~yama-lh/

-DATA-

場所:
福島県耶麻郡山都町
交通:
磐越道会津津若松ICからR121~R459経由。
駐車場:
林道側スペース。
トイレ:
無し。

三俣蓮華岳

Aug. 01, 2001 頂上直下のカールは花盛り

頂上直下のカールは花盛り:イメージ1

三俣蓮華岳はその名の通り、尾根が三方に伸びている。旧国名で言うと越中・飛騨・信濃、今の県名で言うと富山県・岐阜県・長野県の境になっている。北アルプスでは西側に位置する。標高は2841mで東側にカールがあって小規模ながらも氷河によって削られた地形であることがわかるところだ。カールの中央部から下の方は、ミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲなどのお花畑になっている。三県の境界になっていることからもわかるように、登山口からはかなり遠く、いつかは訪ねてみたい山だと思っていたが、富山県側の折立から入るより、岐阜県側の新穂高温泉から入る方が近く2泊3日で日程が組めそうなので訪ねることとした。

頂上直下のカールは花盛り:イメージ2

2泊3日で三俣蓮華岳へ行くには、行きは途中の鏡平か双六池で1泊して、翌日に三俣蓮華岳へ登り、2日目は双六池に泊まって,3日目に下山するのが良いだろう。新穂高温泉から弓折岳分岐は、弓折岳のレポートを、弓折岳分岐から双六小屋は双六岳のレポートを参考にしていただきたい。双六小屋から三俣蓮華岳へは双六岳の東の山腹を通る”巻き道”から行くこととする。双六小屋前の水場から双六岳へ向かってハイマツ帯を登る。最初は双六岳への登山道を行き、ハイマツ帯が終わるあたりで、右へ巻き道の三俣山荘方面の道標が現れるので、道標に従いトラバースしていく。ハイマツの中をほぼ平らな道をいくと、三俣蓮華岳までのコースで唯一の下りがある。岩場の下りでこのコースでは最も注意の必要な所だ。ここを過ぎると”巻き道”と言えども登りが続く。2つほど沢を通り過ぎるが、登山道の所では水は地中を流れており、道から少し下がった所に水場がある。2つとも冷たくておいしい水だ。さらに登って行くとハクサンフウロやチングルマといった高山植物が増えてくる。右後方を振り返ると、槍ヶ岳と北へ続く北鎌尾根が険しい山容を見せている。

頂上直下のカールは花盛り:イメージ3

さらに進むと沢の跡がある。地図では水場となっている。三俣蓮華岳のカールの水を集めている沢のはずだが、水は地中を流れているようだ。この沢の先では左に平らな部分が広がる。チングルマなどのお花畑となっており、お花畑は先の方で傾斜を増し、三俣蓮華岳へ続いている。三俣蓮華岳カールの底部までもう歩いてきたのである。道は雨が降ると水が流れるようで、いくつかの水が流れた跡があり赤茶色の土が見えていて、幅が4mくらいもある。元々は狭かった登山道があれて広がってしまったようにも感じられる。広くなっている道を登って行くと、白いハクサンイチゲが増えてくる。三俣蓮華岳直下のカール斜面はミヤマキンポウゲの密度が高く黄色に染まっている。間もなく三俣蓮華岳頂上への分岐に着く。直進すると三俣山荘を経て鷲羽岳、黒部源流方面である。三俣蓮華岳頂上へは左へ登って行く。お花畑を左に見ながらガレ場を約20分登ると頂上である。三県の県境を示す標示がある。頂上の北側からは右手に鷲羽岳、その手前に三俣山荘が見える。その左に高天原、雲ノ平方面が見える。さらに左の三俣蓮華岳からの稜線伝いに黒部五郎岳が見えるはずだが雲の中だ。鷲羽岳から右へは紅い山肌の赤岳や、その向こうの大天井岳が見える。さらに右の槍ヶ岳方面は雲に隠れている。2泊3日ならこの日は双六池に泊まることになる。北に道を戻っても良いが、稜線沿いに丸山、双六岳と通っても良いだろう。三俣蓮華岳から双六岳の稜線はミヤマリンドウの小さな花が固まって咲き、チングルマも多い。

頂上直下のカールは花盛り:イメージ4

日程が許すなら、三俣蓮華岳から北西へ延びる稜線沿いに黒部五郎岳へ登って、黒部五郎岳のカールを訪ねるのも良いし、三俣蓮華岳直下の分岐に戻り、三俣山荘を経て鷲羽岳、高天原、雲ノ平方面へ行っても良いだろう。三俣蓮華岳のカール周辺でコバイケイソウが背を伸ばしているのを見たが、白い十字架のような花はまだ咲いていなかった。花を咲かせるであろう真夏から晩夏にかけてや、秋にも訪れてみたい山である。

写真は上から、三俣蓮華岳、カール終端部のお花畑、頂上直下のミヤマキンポウゲ、頂上からカールを振り返る、頂上から鷲羽岳

-DATA-

場所:
富山県上新川郡大山町
タイム:
計10時間
新穂高温泉(80分)ワサビ平小屋(90分)秩父沢(50分)シシウドガ原(60分)鏡平山荘(60分)弓折岳分岐(90分)双六小屋(2時間30分)三俣蓮華岳分岐(20分)三俣蓮華岳
鉄道・バス(夜行):
1.東京(新宿)、横浜、大阪、京都、神戸から出る夜行バスのさわやか信州号 新穂高温泉行きで入る。(要予約)
2.新宿から中央線の夜行急行「アルプス」にて早朝松本下車、松本駅前バスターミナル松本電鉄バス,濃飛乗合自動車の新穂高温泉行きに乗り終点新穂高温泉下車。
鉄道・バス(昼間 ):
1.新宿から中央線の特急「あずさ」にて松本下車、以下は(夜行)2と同じ。
2.大阪、京都、神戸から新幹線で名古屋へ。名古屋から特急「ひだ」、または新名古屋から名鉄特急「北アルプス」にて高山下車、以下は(夜行)2と同じ。
車:
1.関東方面からは中央高速を利用。岡谷ジャンクションから長野道に入り、長野道を松本インターで降り、 国道158号、国道47号を西方向へ向かう。栃尾温泉から県道475号に入り新穂高温泉へ。
2.中京、近畿から高山へ、国道47号を経由して、栃尾温泉から県道475号に入り新穂高温泉へ。
駐車場:
新穂高温泉バスターミナル手前に村営駐車場(無料)
自動販売機:
新穂高温泉
宿泊:
新穂高温泉、ワサビ平小屋、鏡平山荘、双六小屋、三俣山荘
キャンプ指定地:
新穂高温泉、ワサビ平、双六池、鷲羽乗越
双六小屋までの水場:
笠新道登山口、ワサビ平小屋前、秩父沢、秩父小沢、鏡平山荘(宿泊者以外は有料)、双六小屋前
三俣蓮華岳周辺の水場:
双六小屋-三俣蓮華岳分岐の沢3箇所
トイレ:
新穂高温泉バスターミナル、ワサビ平小屋、鏡平山荘、双六小屋前
携帯電話:
新穂高温泉周辺、弓折岳稜線、双六岳、三俣蓮華岳は良好
公衆電話:
新穂高温泉バスターミナル、双六小屋

双六岳

Aug.01, 2001 北アルプス西部の名山

双六岳:イメージ1

双六岳は北アルプスでは西の方に位置する。双六岳(すごろくだけ)の標高は2860mで、頂上に広く平らな部分を持つ。この頂上部は燕岳など遠くからでもよく分かり、山座同定しやすい山だ。双六池や巻き道の花が咲き揃っているということなので、新穂高温泉から入山することにした。

双六岳:イメージ2

双六岳へのコースでもっとも短いのは、新穂高温泉からとなる。健脚の方なら1泊2日で計画できるだろう。新穂高温泉から双六池まで1日で入り、双六小屋で泊まるかすぐ裏の双六池キャンプ指定地で幕営し、翌日双六岳へ登って来たコースを戻ると、1泊2日になる。新穂高温泉から途中の弓折岳分岐までは「弓折岳・鏡平」のレポートを参考にしていただくことにして、このレポートでは弓折岳分岐から双六岳のコースを紹介する。弓折岳分岐から北へ向かう。しばらくは右に槍ヶ岳・穂高連峰を見ながらの稜線歩きである。しばらく行くと、雪田が残っているが、巻き道もあるのでそちらを行っても良い。この雪田の周りはお花畑となっていて、黄色の大柄の花シナノキンバイや目立たないがミヤマクロユリが咲いている。この先もクルマユリや白いハクサンイチゲ、ピンク色のハクサンフウロなど高山植物が多い。左前方の目指す双六岳が近付いてくる。なだらかなアップダウンの稜線歩きを楽しんでいくが、道は稜線から外れ、左へ曲がり、双六池へ向かって下って行く。ハイマツに囲まれた樅沢岳中腹をトラバースして下って行き、双六池の平らな所に出る。双六岳を前にしてお花畑が広がる。木道が1 本だけ有るのですれ違うときはお花畑に足を踏み入れない様に気を付けよう。左に双六池が見えてきて、その先にキャンプ指定地がある。さらにその先に双六小屋がある。小屋前からは鷲羽岳が正面に見え、右方向には赤岳、大天井岳方面が見える。

双六岳:イメージ3

1泊2日で歩くときは,1日目に双六小屋もしくは双六池キャンプ指定地に泊まり、翌朝双六岳を目指そう。双六小屋前の水場の右から双六岳への登りが始まる。ハイマツの中の登りが続く。ハイマツ帯を抜けると、右に巻き道を分ける。巻き道は三俣山荘方面の近道である。その先で、右に中道を分ける。この道は双六岳の東をトラバースする道で、双六岳の北で双六岳頂上を経由する道と合流する。岩場の登りをこなすと、平らな双六岳の頂上部の尾根に出る。頂上ははこの平らな部分の北の端にあり、ほぼ平らな道を約20分歩いたところだ。平らな道なのだが、見えている頂上がなかなか近付かない。小高い頂上にやっと着くと、北にどっしりとした鷲羽岳、その手前に三俣蓮華岳・丸山などが見える。歩いてきた平らな尾根の向こうに槍ヶ岳が見えるはずだが、私が登ったときには雲に隠れていた。

双六岳:イメージ4

1泊2日のときは来た道をたどって新穂高温泉へ下ることとなる。日程に余裕があるなら、稜線沿いに北へ歩いて三俣蓮華岳へ登り、その先は黒部五郎岳、鷲羽岳、雲ノ平など選択肢は多い。三俣蓮華岳については、三俣蓮華岳のレポートを参考にしていただきたい。また双六小屋へ戻って、樅沢岳から西鎌尾根を経て槍ヶ岳へ登るルートもある。双六池周辺の花畑が草紅葉に変わるであろうあきにもまた訪れたいし、新穂高温泉から双六岳を経て、高天が原・黒部源流方面を歩き、折立への長期縦走もいつの日か実現させたいと思いつつ、帰途に着いた。

写真は上から、双六岳、双六池南のお花畑、双六池と双六岳、ミヤマリンドウ、双六岳の尾根

-DATA-

場所:
岐阜県吉城郡上宝村
タイム:
計8時間40分
新穂高温泉(80分)ワサビ平小屋(90分)秩父沢(50分)シシウドガ原(60分)鏡平山荘(60分)弓折岳分岐(90分)双六小屋(90分)双六岳
鉄道・バス(夜行):
1.東京(新宿)、横浜、大阪、京都、神戸から出る夜行バスのさわやか信州号 新穂高温泉行きで入る。(要予約)
2.新宿から中央線の夜行急行「アルプス」にて早朝松本下車、松本駅前バスターミナル松本電鉄バス,濃飛乗合自動車の新穂高温泉行きに乗り終点新穂高温泉下車。
鉄道・バス(昼間):
1.新宿から中央線の特急「あずさ」にて松本下車、以下は(夜行)2と同じ。
2.大阪、京都、神戸から新幹線で名古屋へ。名古屋から特急「ひだ」、または新名古屋から名鉄特急「北アルプス」にて高山下車、以下は(夜行)2と同じ。
車:
1.関東方面からは中央高速を利用。岡谷ジャンクションから長野道に入り、長野道を松本インターで降り、 国道158号、国道47号を西方向へ向かう。栃尾温泉から県道475号に入り新穂高温泉へ。
2.中京、近畿から高山へ、国道47号を経由して、栃尾温泉から県道475号に入り新穂高温泉へ。
駐車場:
新穂高温泉バスターミナル手前に村営駐車場(無料)
自動販売機:
新穂高温泉
宿泊:
新穂高温泉、ワサビ平小屋、鏡平山荘、双六小屋
キャンプ指定地:
新穂高温泉、ワサビ平、双六池
水場:
笠新道登山口、ワサビ平小屋前、秩父沢、秩父小沢、鏡平山荘(宿泊者以外は有料)、双六小屋前
トイレ:
新穂高温泉バスターミナル、ワサビ平小屋、鏡平山荘、双六小屋前
携帯電話:
新穂高温泉周辺、弓折岳稜線、双六岳は良好
公衆電話:
新穂高温泉バスターミナル、双六小屋

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