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シャーロック・ホームズ博物館
May.22, 2001 シャーロック・ホームズを探せ
「ワトスン君、あの女性が持ってくる問題が恋愛問題でなければ、僕はよっぽどどうかしてるよ」「へえ、まだどうしてそんなことが分かるんだい?」「入口まで来て躊躇うのは必ず恋愛問題だ。相談はしたいが人に打ち明けるにはちと恥ずかしい気がする。もっともこれには、ちょっとした点に於いて差異があるがね。いずれにしても本人が来たようだからはっきりするだろう」「こんにちは、はじめまして。失礼します、ホームズさん。え、えっと申し遅れましたが私、日本より参りました三国ともうしまして」「そんな固くならなくてもいいのですよ。どうぞそちらのイスにお掛けになって下さい。こちらからお身受けしますには、恋愛問題といったふうに思われますが」「ひゃ、どうしてまたお分かりになったのですか?」「推理の過程はそれほど難しいものではありませんよ」「いえ、実はですね、私あるフランス人の男性と懇意になりましたのですが、彼の行動が実におかしくて、彼は英語とフランス語しか離せないのですが酔っ払うと日本語とスペイン語とマダガスカル語を足して3で割ったような言語を話し出すのです」と、前置きが長くなりましたがシャーロック・ホームズ氏の家に行ってきました(笑)
シャーロック・ホームズ博物館が公開されたのは1990年3月27日のこと。場所はもちろん221b Baker Street London NW1 6XE。当時はベーカーストリートには100番地までしかなく221番地は架空の地であったが、現在では番地が増えてもう一つの221番地があるそうな。と、そういう夢のない話はいいとして、この街には一種独特の雰囲気がある。街全体がホームズ一色なのだ。地下鉄ベーカーストリート駅の壁はホームズで一杯である。チェック柄のタイルかと思いきや、近づいてみると何百何千のホームズの横顔が・・・。いや~ここまでやるとはさすがイギリス人、不気味である。時折、ホームズの姿を見かける時もある。鳥打ち帽にあの外套をはおり、たいていは思策にふけっている。私が彼を見かけたのは気温25度の汗ばむような春の一日だった。でも彼はやっぱり、あの外套に鳥打ち帽、おまけにパイプまでくわえ込んで「バー、リンダ」の前に立っていた。「ホームズさん、暑くないのですか?」と聞きたかったが、その日のホームズはやけにでかくて声をかけそびれてしまった。
シャーロック・ホームズとワトスン博士は、1881年から1904年までベーカーストリート221番地に住んでいた。この博物館も実際に1860年から 1934年まで下宿家として使われていた建物で、当時の典型的な下宿家のイメージを今も残している。ただ「大変古い」とは言えどもイギリスの建物はみんな「大変古い」のでホームズ博物館、すっかり周辺の建物に溶け込んでしまっている。うっかりしていると通り過ぎてしまう。ホームズ博物館は一階がギフトショップになっている。ここのレジでチケットを購入するのだが、イギリスの建物の数え方は実に妙なので紹介しておこう。まず1階がグランドフロアである。そして2階がファーストフロア、3階がセカンドフロアとなる。チケットを買ったら、一旦外に出て建物に向かって左側にある細い階段を上っていこう。この段を上るときは、何段あるか数えた方がいいかもしれない。げんにあのワトスン博士もこの段をぼんやりと上っていたがために、ホームズにバカにされたのだから。「気味は玄関から部屋に上がってくる途中の階段は随分と見ているだろう?」「ああ、随分見ている」「じゃ聞くが段は何段あるね?」「さあ知らないねえ」「そうだろうさ、心で見ないからだよ。眼で見るだけなら随分見ているんだがねえ。僕は段が何段あるかちゃんと知っているよ」。天才は概して変わり者である。

さて、その段を上った2階にホームズとワトスン博士が共有していた書斎と、ホームズの寝室がある。書斎にはホームズが使っていたと言われる(?)鳥打ち帽とパイプがある。ここで、帽子をかぶりパイプを手にニヤニヤとホームズになりけっている人、数知れず。また、ホームズの机には気味が悪く、どうかするとたまらない悪臭を放っていたという化学実験の道具も置いてある。ここでは下宿のおかみだったハドスン夫人風の格好をしたメイドの方が、この下宿家の由来を話してくれたり写真撮影を手伝ってくれる。隣の裏庭に面した狭い部屋がホームズの寝室である。ここには理解に苦しむ小道具が、そこここに散らばっている。ホームズ氏、夜は寝室で一体何をしていたのだろうか?3階はワトスン博士の寝室とミセス・ハドスン夫人の部屋である。ハドスン夫人の部屋には二人が活躍した時代の書籍、絵画、写真、新聞。また、事件の思い出の品(あら塩漬けにされたちぎられた耳・・・)、ホームズが書いた手紙、彼宛ての手紙などが展示されている。現在でも世界各国から、ホームズ宛てに相談の手紙が送られてくるらしい。返事もどうかするともらえるとか、もらえないとか。ワトスン博士の寝室と4階ではマネキンを使って、事件が再現されている。私的には事件よりも、ホームズ氏が意外にも背が高かったこと、美しい英国紳士であったことに驚かされた。

ホームズにちょっぴり詳しくなった帰りは一階のギフトショップを冷やかそう。ここにはホームズの鳥打ち帽、パイプ、本、ビデオ、Tシャツ、何故かアクセサリー、1882年5月23日のタイムズなどが置いてある。このタイムズ、黄ばんでいるのにシワ一つないピンピンの紙ってところが、いかにも嘘っぽくて面白い。また、この店の向かい側にはホームズの小物屋(ここによくホームズがいる)、ホームズのパブがある。イギリスの夏は、からりと爽やかで気持ち良い。フットボールの試合をテレビで地元の人達と一緒に観戦しながら、飲むビールは最高に美味い。やっぱりイギリスはビールである。(いつの間にか主旨がずれている・・・)
-DATA-
- 場所:
- イギリス・ロンドン 221b Baker Street London NW1 6XE
- 交通:
- 地下鉄 ベーカーストリート駅から徒歩3~5分
- 駐車場:
- なし、あっても遠い
- トイレ:
- あるけれど・・・ない
- HP:
- http://www.sherlock-holmes.co.uk
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