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リーズ城
Apr.29, 2001 世界でもっとも愛らしい城
イギリスって国はイギリス人が住んでいるだけあって風変わりな国である。一日のうちに春と夏と秋と冬が一度に来てしまう、そんな妙な日があったりする。天気予報も春先は実にいい加減なもので「午前中は太陽が顔を出しますが、お昼頃からは曇り空となるでしょう。その後、雨やみぞれがちらつき夕方には暴風が・・・」ってな具合。でも4月29日は珍しくイギリス全域にお天気マークがはられた。降水量も午前午後と共に10%。こんな日にはリーズ城がいい。「世界で一番愛らしい古城リーズ城」コンウェイ卿だって言っている。「ヨーロッパの偉大な城の姿は様々に壮麗で素晴らしい。しかしそれらもリーズ城の美しさにはかなわない。その眺めはまさに世界中で最も見事な城である」と。世界で最も見事ってのは、ちょっと言い過ぎの気もするが。
正面入口から城へと続く2マイル(約3km)の散歩道、傍らには澄んだ小川がサラサラと流れ、ほとりには水仙が小川を人目から隠すように咲き乱れている。「幾世紀の昔からひっそりと生き続ける自然」と思いきや、この散歩道は名の知れたデザイナーによって造られた人工庭園である。しかし、そこはさすがガーデニングの国イギリス、庭園が野生に還ろうとする力を上手く利用している。じめじめした苔やシダ類が生い茂る土手、力強く大木に巻き付いてゆくツタ。人工庭園が自然の手によって、人間だけでは作り出せない威厳と重みのある庭園へと成長している。突然、白鳥の子供が細く長い水仙の葉をかき分けて飛び出してくる。タッタッタッと脇目も振らず小道よ横切り、右手の草むらに飛び込む。草むらの奥にはイバラや倒木の絡む湿地が広がり、その浅い沼地でリーズ城のシンボルといわれる2羽のブラックスワンが飛び込んできた子供に驚くように振り返る。沼地の向こうでは人間の背丈ほどの八重桜が、淡い春の青空をバックに満開の時を向かえ、その足元には白と赤のアネモネが深い緑の中にポトポトと零れるように散り咲いている。お城へと続く童話の挿し絵のようにロマンチックな散歩道は、まだ肌寒い春日の中で夢のようにうっとりと伸びていた。
リーズ城

リーズ城の現在の入口は地下のワイン貯蔵室である。なんて粋な計らいなんだろう。この堂々とした面構えの城の入口が人間がやっと一人と通れるような、今にも壊れそうなアーチ型の木造のドアだなんて。それにしても、ドアの内側に敷いてある家庭的な玄関マットが、なんとなく場違いで笑えるな~。とまあそれはいいとして、アーチ型のドアをくぐるとそこは薄暗い丸天井の土壁で出来た、奥に長く横幅の狭いひっそりとした地下室である。両脇には無造作にワイン樽が並べられている。昔使われていた樽だろう。更に進むと暗闇の中からワインが収められた収納棚が正面に現れる。そこには何百何千のワインが収められている。これは後で知ったことだが、この城の敷地内には古くから葡萄園があり、現在もそこで葡萄が栽培され、リーズ城産のワインとして、この地下室に貯蔵されているらしい。それにしてもイギリスワインって美味しいのだろうか?さて、リーズ城はグロリエット(ムーア風の庭園の交差点に立つ休憩所をさすスペイン語)、新城、乙女の塔、ゲートハウスの4つからなっている。女王の部屋、女王の浴室、ヘンリ8世が使ったといわれる宴会場、質素な礼拝堂、現在も会議やセミナーで使われる部屋や、2週間前に亡くなったスーザンが使っていた部屋な(これにはビックリ)どがあり、各部屋で、部屋にまつわる歴史を城員から聞くことが出来る。(ぼんやりと歩いていた為どの城に何があったかを覚えていない・・・ごめんなさい)
迷路と洞窟
ここにはとても行きたかったのだが、イギリスって国はイギリス人のように偏屈で、城を出たら外はどしゃぶりだった。というわけで、案内書からの受け売りです。これは1988年に2400本のイチイの木を植えて造られたものだそう。古代エジプトの建築物から発案されたこの迷路は歴史的な幾何学植え込み様式の名残ともいえる。巨大な迷路の中央には、化石、骨、貝殻、鉱物、木などで作られた神話の生き物達が宿る洞窟がある。Zeus神に負けた巨人 Typhoeusが地底の火の神となり、口から溶岩を吐いている不気味な姿を拝むことができる。「グリーンマンが自分の洞窟から飛び出して来て、鍵を使って門を開けようとするので急いで通り過ぎて下さい」なんて意味深なことも書いてある。う~ん行きたかった。
その他

リーズ城は大きな交付金や政府からの補助を受けていない。そのため一年を通して様々なイベントが催され、その収益金が城の修復・管理費にあてられている。例を挙げると7月19~22日の「夏のフラワーアート祭」、6月30日・7月7日の「クラシックコンサート」(いずれも今年のもの)また毎年11月5日頃に行われる花火大会はイギリス南部で最も盛大なものらしい。その他にも大気球を打ち上げたり(?)国際スーターを呼んでみたりともうイベント会場ならぬイベント城(なんだか歴史が薄れていくようで寂しい気がするのは私だけ?)。広大なゴルフコースもある(9ホールコース)。
中世の城をバックにゴルフなんてのも贅沢でいいのかも・・・。
-DATA-
- 場所:
- イギリス・ロンドン Maidstone,kent ME17 1PL
- アクセス:
- コーチ(長距離バス)・ヴィクトリア・コーチ・ステーション発、しかし一日一便しかない。
国鉄・ヴィクトリア駅発、Bearsted駅着。その後バスに乗り換える必要あり - 駐車場:
- 有り
- トイレ:
- 有り
- 入場料:
- 大人£10 学生£8.50 子供(4~15)£6.50
- 開城時間:
- 夏期 11:00~18:00
冬期 10:30~17:00 - HP:
- http://www.leeds-castle.co.uk
- e-mail:
- enquiries@leeds-castle.co.uk
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