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小鹿熊山 571.5m

Feb.18, 2001 スギ林 過ぎて見下ろす 雪景色

立春が過ぎ、日増しに春の足音が近づいてくる。そうなると、山スキーの季節到来だ。地元の低山で山スキーのできそうなところを探したところ、国土地理院発行地形図「宇奈月」に、小鹿熊山(おがくまさん)というのを発見した。池尻という集落からアプローチでき、山頂付近まで山道が通じている。前回の登山で、魚津市の大杉山に向かったが、天候悪化で登頂を断念したこともあり、今回は是非登頂して景色を満喫したかった。天候が崩れるという予報は外れ、なんとかもちそうだ。冬用装備を詰めたザックにウサギの耳のようにスキーボードを差し、池尻に向かう。

小鹿熊山 571.5m:イメージ1 小鹿熊山 571.5m:イメージ2

国道8号線から県道125号線(福平石田線)に入れば、あとはどんづまりまで一本道。緩やかに標高を上げつつ池尻集落手前のバス転回所に着く。はじに車を停め、神社脇の細道を歩き始める。一度折り返したところで、道は雪に閉ざされている。ここからはワカンを履いて斜面に取り付く。スギ林の下はほどよく締まったザラメ状の雪となっている。ストックをリズミカルに突きながら軽快に進める。10分でスギ林を抜け、白一色の棚田に出くわす。動物すら踏みこんだ形跡の無い雪面は、自分だけのもの。自由に足跡を残せるのが心地良い。畦道から林の向こうに小鹿熊山がどんと構えているのが見える。「待っていろ、今すぐ登ってやる」という、はやる気持ちを抑えて棚田から静かな林道に入る。左に見える法面上部から、雪のかたまりが転がり、直径50cmの巨大バームクーヒェンになっている。フカフカでうまそうだ。林道は積雪量が多くワカンでも膝まで沈むため、雪の締まったスギ林に入り高度を稼いでゆく。それでも1時間に 200mの上昇率である。夏山の半分以下だ。それでも地道に登ればいつかは頂上に立てる。努力すれば報われる人生のようだ。

予定では林道とスギ林を出たり入ったりしながら登るつもりが、どうやらルートを外れてしまったらしい。送電線が上空を横切る棚田に到着したところで、地形図で現在地を確認する。北におよそ250mずれたようだ。軌道修正をかけ、尾根を直登する。尾根の斜度はきつく、さらに新雪のため足場が作れない。踏み込んでもゴソッと斜面が崩れてしまう。なるべく楽なルートを見定めながら、スギの間を右に左に回り込みながら少しずつ上がっていく。登山開始2時間で370mアップし、林道脇に立つ小屋の前に出る。地形図によれば山頂まで170mの地点。ここからは植林スギの中を一気に登っていく。目の前は雪の壁で、そこにへばりつきながら上を目指す。雪が湿り気をおび、アルミのワカンに食らいつく。ずしりと重くなった足を意地と気合で持ち上げ持ち上げ、最大の難所を越える。だんだんと山が狭くなってきた。頂上はすぐそこだ。

小鹿熊山 571.5m:イメージ4 小鹿熊山 571.5m:イメージ3

登山開始2時間20分で小鹿熊山山頂へ。三角点の埋まった地点を示すと思われる木の台が雪に刺さっている。山頂の展望は植林スギに遮られているが、少し下がった尾根は抜群の展望台となっていた。曇り空の下、木々の間からは白く細長い平野が見える。魚津市と黒部市を隔てる布施川が、造り上げた地形だ。それをおかずにオニギリを口にする。全身にしみわたる味だ。山頂に滞在して30分、体が冷えきってきた頃にワカンの緩みを締め直し、下山開始。

急登だった分、下るのは速い。帰りは往路をたどらずに、林道とスギ林を出たり入ったり近道しながら歩く。林道を横切る幾筋もの足跡が見えた時、何かの気配を察知した。視線の先には警戒した表情のカモシカが1頭立っていた。一瞬たりとも目を離さない体勢は、人と遭遇したカモシカがよくとる行動だ。見つめ合いながら、こちらから静かに遠去かる。その後も林道や斜面にカモシカの足跡を散見する。登りの2倍のスピードで一気に降りてこられた。スキーはかなわなかったが、天候がもちこたえて見晴らしがきいたことと、カモシカに遭ったことで今回の山行は満足だ。帰路には国道8号線手前の金太郎温泉に立ち寄る。泉質は地下 1000mから噴出する、含硫黄?ナトリウム・カルシウム?塩化物泉だ。露天風呂につかり宵の空を眺めていると、湯気と一緒に山での疲れも飛んでいくようだ。

-DATA-

場所:
富山県 黒部市
交通:
国道8号線木下新交差点を山間に向かって曲がり、小川寺交差点を左折。T字路に突き当たったら右折し県道125号線(福平石田線)に入る。あとは一本道で池尻の集落まで行ける。また、池尻までバスが運行している。
タイム:
バス転回所(30分)棚田(70分)送電線下(20分)林道脇の小屋(20分)小鹿熊山山頂
駐車場:
スタート地点のバス転回所にスペースあり
トイレ:
なし
水場:
なし

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