トレッキングレポート

サブナビゲーションをスキップ


フィールドレポート

現在のレポート数は811件です。

最新記事
最近のコメント
カテゴリー
バックナンバー

Since Apr.01,2000


« 鎌倉 源氏山ハイキングコーストレッキングレポート:トップページ雨飾山1963.2m »

木蘭囲場 乗馬トレッキング

Sep.12-16, 2000 モンゴル平原を馬で行く

木蘭囲場 乗馬トレッキング:イメージ1

果たしてどこへ行くのやら…
モンゴル平原を馬で駆けたい。しかも、北京から飛行機を使わずにいける、観光客の少ないところで。そんな相談を旅行社にもちかけたところ、「木蘭囲場(ムーランウェイチャン)」を紹介された。北京から列車で4時間、承徳を経由した後、車で135km、5時間の道のり。旅行社も「草原の他には…川や小さな村があるようですが…」と首をかしげる謎の土地。恐いもの見たさで列車・車・宿・ガイドの手配をお願いし、北京へと発った。

木蘭囲場 乗馬トレッキング:イメージ2

中国さいはての国家森林公園へ
北京から電車に乗る。中国の列車事情は悪いと聞いていたが、クッションの効く軟座は案外快適だ。承徳の駅へ着くと、日本語の話せるガイドが迎えてくれた。承徳から車で移動。埃っぽい承徳の街を抜けると、道は広い真っ直ぐな舗装道路になった。省がつくった道とのことで、車酔いの心配もなさそうだ。運転手はパーパー、とクラクションを鳴らして軽快に飛ばす。山のふもとに広がる田んぼ、畑。山のようなワラを背負ったロバが行く。途中の村で休憩をはさみ、ようやく森林公園の入り口に着いた。

木蘭囲場 乗馬トレッキング:イメージ3

クリアな空と森、草原、湖
サイハンバ国家森林公園は中国北方最大の国立公園で、森林区・草原区・生活区の3つに別れている。ここは清の皇帝の狩り場であった河北省木蘭囲場の一角。皇帝はここで狩りをすることで、モンゴル族との関係を保とうとしたという。 まず森林区内の高い塔へ。息をきらして階段を上ると、突き抜けるような青空に迎えられた。どこまでも広がる柔らかな緑のカラマツ林。うっすらと、黄色い紅葉も始まっている。再び車に乗り、森林区を越える。草原を抜け、風の音が聞こえてくる。月亮湖に出ると、馬を引いてもらい、湖畔を一周した。銀に輝く湖面、金色のカラマツ林。音をたてて飛んでいく水鳥を見ながら、ポクポクと気持ちよく馬に揺られた。

木蘭囲場 乗馬トレッキング:イメージ4

パオでの一夜
今日はパオに泊まる。季節ごとに移動して暮らすモンゴルの人々の平たい円筒形の住居で、本来なら木と布でできている。ここは観光客用でコンクリート製だが暖房は無く、昼間22℃あっても夜には4℃まで下がる。湯たんぽを借りて、布団に潜り込んだ。  夜、トイレに起きると辺りは満天の星。月がこうこうと光り、草原と川を照らし出す。満月を見ながら用を足せるのも、仕切りの少ない中国ならでは。

木蘭囲場 乗馬トレッキング:イメージ5

モンゴル平原の暮らしと歴史
馬に乗るため、車で内蒙古自治区へ。独立を果たした外蒙古に隣接する、中国内の蒙古族自治区だ。乗馬費は1人1日で100元+自然保護費30元、計130 元=1690円。たずなを引かれてのびやかな丘を上がると、見渡す限りの大平原に目を見張る。ケルン状に積まれた石には、毎年6月13日に人々が供え物をし、神に祈りを捧げるという。農家で馬を休ませる折、我々も古いレンガの家に入れてもらった。アヒルが歩き、野菜カゴやきぬたが転がる。頬の赤いお母さんが入れてくれたお茶には、黄色い花びらが漂っていた。「これは?」と紙に書いてもらうと「金蓮花」。ほのかな甘味が疲れを癒す。庭の先の平野にポツンたつ石碑の「十二座朕営」の文字は、1680年、清の皇帝がモンゴル族の領土の支配をめぐり戦った歴史を物語る。荒涼たる原野を駆ける馬、人々の息づかいが聞こえる気がした。

木蘭囲場 乗馬トレッキング:イメージ6

自力で乗馬に挑戦
牛や羊を見下ろし、時も忘れて寝転んだ後、今度は自力で馬に乗りたくなった。身振り、手振りで乗馬のレクチャーを受ける。「ja!」とわき腹を蹴ると進み、「yu」とたずなを引くと止まる。爽快だ。青年がコンドル風の鳥を指し、「あの鳥はヘビを食べるんだ」とニッカリ笑う。ジャガイモ畑に到着。鋤で芋を掘り返して、カゴに入れていく。大地に根ざして生きる人々の笑顔は、本当に人間らしい。「この種芋は日本のもので、収穫した芋は日本に送るんだ。」私たちが何気なく食べている芋の裏側に、彼らの汗があるということだ。…と、ガタピシ車がやってきた。公安の人まで首を出し「お前ら、探したんだぞ!」草原でのんびりしすぎたようだ。平謝りに謝って、痛いお尻をさすりつつ草原に手を振った。

木蘭囲場 乗馬トレッキング:イメージ7

さよなら、辺境の地
ニワトリの声、人々の歌。クリアな太陽の光で目が覚める。今日は木蘭囲場を発つ。羊肉や茸のご馳走ともお別れだ。朝から7皿という山盛りでの歓待に応えようと、胃袋の限界に挑戦する。パオの女の子のはにかんだ笑顔に見送られ、車に乗り込んだ。輝く小川、白樺の紅葉。私たちが忘れかけていたものを、辺境の地は取り戻させてくれた。たくさんの観光客は彼らの生活を潤すかもしれないが、引き換えに失われていくものもきっとある。彼らには、真っ直ぐな笑顔で、草原を駆けていてほしいと思った。

-DATA-

場所:
中国河北省木蘭囲場サイハンバ国家森林公園
交通:
北京(列車4時間)→承徳(車5時間)→サイハンバ国家森林公園
駐車場:
有り
トイレ:
パオ、草原の休憩所に有り。中国式だが比較的清潔。紙の持参を
宿:
森林公園内にパオ、ゲストキャビン有り。ゲストキャビンでは暖房も付く
食べ物:
水道水は飲まず湯冷ましかミネラルウォーターを。生活区の村には料理屋もあるが草原にはほとんど無い。事前に手配を
言葉:
基本的に中国語しか通じない
その他:
列車、車、宿、ガイド、食事は旅行社を通じ事前に手配する方が無難
旅行社:
日本手配先 H.I.S. 現地手配先 旅行社 TEL0314-2081070 FAX0314-2089990

コメント(0)

コメントはまだありません。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

コメント投稿フォーム

ページのトップに戻る