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朝日岳

Aug. 21, 2000 能登半島から立山まで見える、高山植物の多い山

朝日岳:イメージ1

朝日岳は日本山岳会が選んだ日本三百名山の一つで、北アルプスの北端に位置する。頂上からは富山湾が間近に見え、東から南方面には白馬岳、剱岳、立山がそびえるのが見える。頂上や周辺にはミヤママツムシソウやハクサンコザクラが咲く花の多い山である。標高は2418mとさほど高くないが、日本海に近いため積雪量が多く、気温も低めなため、高山植物の咲く高度が北アルプス南部より低いのである。頂上から見る日の出は素晴らしく、東に雲海ができているときは更に美しい。朝日岳から北には日本海の親不知まで続く栂梅新道(つがみしんどう)という道が続いている。北アルプスから海まで歩くことが出来る道として、登山の経験の長い方や、大学のワンダーフォーゲル部などが歩く道である。

朝日岳:イメージ2

登るには主に2つのルートがある。西側の北又小屋からの登りでは、急登が続くので、東側の蓮華温泉から登った方が良い。車での山行の時は蓮華温泉からの往復、電車利用の時は蓮華温泉から登っての往復か、北又小屋へ降りると良いだろう。今回は蓮華温泉からの往復のコースを紹介する。平岩駅からバスで蓮華温泉へ向かう。終点のバスを降りたところは駐車場で、舗装された道を進むと、左側に蓮華温泉ロッジがある。遠方から来る場合、ここで1泊して登ることになるだろう。ロッジには内湯と幾つかの野天風呂(ここでは露天の風呂をこう呼んでいる)がある。通過するだけの人は、帰りに入ることにしよう。

朝日岳まで今日の行程は長いので早立ちが必要である。蓮華温泉の標高は1475mで、朝日岳が2418mなので、940mほどの標高差を登ることになる。 15分ほど林道を登り、登山道へ入る。しばらくはゆるい下りが続く。兵馬の平などの湿原が開け、ニッコウキスゲなどの高山植物が咲き、左には雪倉岳が見える。兵馬の平から右へ折れ、急な下りを降りていく。瀬戸川に出ると新しく架けられた鉄の橋を渡る。渡った先で倒木を乗り越えると河原に出られるので小休止を取っても良い。ここから少し登る。右側が切れ落ちているところもあるので慎重に歩を進めたい。登り切ると、今登った分とほぼ同じ下りが待っている。下りきると広い河原に出る。赤のペンキ印と旗を目印に歩くと、橋があるのでここを渡る。この川は白高地沢である。渡るとすぐ河原に出られ、休憩に良いところがあるので、大休止にすると良い。

ここから朝日岳まで登りが続く。樹林帯を歩いて行く。陽差しは遮られるが、標高が低いところなので蒸し暑く感じられる。体調と相談しながら休憩を取りつつ、登っていこう。木道を登るようになって、しばらく行くと湿原が現れ、白いワタスゲの果穂などが見られる。ここからは草原状のところを登る。さらに木道を登り、ガレ場を登ると花園三角点に出る。紫色のタカネマツムシソウなどが咲き、、視界の開けた南側には雪倉岳が大きく裾野を広げている。視線を雪倉岳の稜線から右へたどると赤男山、そして目指す朝日岳が見える。ここで眺めを楽しみながら休憩にすると良い。ここから再び樹林帯の登りとなる。登りが緩やかになって、沢が現れると、樹林は途切れ、サクラソウの仲間でピンク色のハクサンコザクラ、白いハクサンイチゲなどが咲く横を歩くようになる。夏の早い時期には雪田も残り、雪の解けたばかりの湿地帯ではリュウキンカの黄色の花も見ることが出来る。雪田が多い頃には雪渓上を歩く場所もあり、この場合はアイゼンがあった方が良い。

両側に咲く花を見ながら登っていくと、少し開けた場所に出る。吹上ノコルで、栂海新道との分岐にあたる。朝日岳へは直進方向の登りである。右側の視界が開けるが、そちらは富山平野方面であり、朝日岳の北稜線を歩いている事が分かる。ガレ場をジグザグに登っていくと、上の方のガレ場ではタカネマツムシソウや夏の遅い時期には薄黄色と緑色が混じったトウヤクリンドウが咲いている。ガレ場を過ぎると道の両側は湿原状になり、ハクサンコザクラ、ハクサンイチゲが咲く。更に登ると木道が現れ、左から白馬岳よりの道を合わせると、もう頂上である。開けた頂上にはタカネマツムシソウが咲く。視界は360度で、振り返ると雨飾山、火打山が遠く見え、右へ視線を移すと、雪倉岳、白馬岳、その右に立山、剱岳、そして富山平野と富山湾が見える。

朝日岳:イメージ3

展望を楽しんだら、剱岳の方向に続く木道をたどって、朝日平へ降りよう。木道や階段が整備され歩きやすい。降りきると木道となり、左から白馬水平道という白馬岳からの道を合わせる。ここから登りとなるが、10分弱で宿泊地の朝日平に到着する。白のチングルマなどの花が咲く湿原の隅に朝日小屋が建ち、目の前がテント指定地となっている。テント泊の方は朝日小屋で手続きをしよう。朝日平の東には朝日岳が大きくそびえ、東南には雪倉岳、白馬岳、清水岳が見える。西は開けているので晴れていれば、夕日が沈むのも見られるだろう。

翌朝は朝日岳へ再び登るのが勧められる。その場合には起きてすぐ出発できるように前日の内に準備しておこう。山小屋泊の場合は、朝食を弁当にしてもらい、朝日岳頂上で食べると良い。翌朝は起きてまず天気を確認しよう。日の出が拝めそうなら、身支度をして出発する。山小屋の時は物音を立てないよう、またヘッドライトは手に持って必要なところだけを照らし、まだ寝ている人の顔にライトを当てないように注意しよう。ヘッドライトを点けて、朝日岳頂上まで1時間10分の登りである。ヘッドライトの電球の替えや、電池の予備も持った方がよい。道を誤らないよう、注意して歩を進めよう。少し登ると左手に富山湾に沿って光る街の明かりや、湾に浮かぶ漁り火が見えてくる。約1時間10分の登りで朝日岳頂上に着く。東の空が赤く染まり、太陽が昇ってくる。ここからの下山は日程が1日しかないときは蓮華温泉へ戻るか、朝日平を経て北又小屋へ下るかである。北又小屋からはタクシーで泊駅へ出る。(約1万円)タクシーは朝日小屋で予約できる。日程が2日取れるときは2日目に雪倉岳を経て白馬岳へ向かって頂上付近の2ヶ所の山小屋・テント場に泊まって3日目に白馬三山を経て鑓温泉、猿倉と下ると良いだろう。

朝日岳:イメージ4

蓮華温泉に下る場合は、ロッジで申し込んで入ることの出来る野天風呂が待っている。ロッジの裏手を約10分登るが、荷物はほとんど持たなくて良いので疲れを癒すためにも入っておこう。景色を楽しむことが出来るし、一番上の小さな湯なら登山道から見えないので女性でも安心して入ることが出来る。また朝日岳・朝日平周辺は虻などが多く、虫除けスプレーは必携である。その他、虫に刺されないためのあらゆる手段を考えておいた方が良い。上にも書いたが、初夏などは周辺の雪渓でアイゼンが必要になることが多く、登山靴にあったものを持つと良いだろう。鉄道・バスで行く場合は、蓮華温泉へのバスの時刻をよく調べておこう。8月の後半には本数が減ってしまうので注意したい。朝日岳は高山植物が多く、展望も楽しめるのでお勧めできる山である。

-DATA-

場所:
富山県下新川郡朝日町、新潟県糸魚川市
タイム:
1日目 計7時間40分
蓮華温泉-兵馬の平:50分 兵馬の平-白高地沢:1時間30分 白高地沢-花園三角点:1時間30分 花園三角点-吹上ノコル:2時間 吹上ノコル-朝日岳:1時間 朝日岳-朝日平:50分
2日目 計6時間
朝日平-朝日岳:1時間10分 朝日岳-吹上ノコル:40分 吹上ノコル-花園三角点:1時間40分 花園三角点-白高地沢:1時間10分 白高地沢-兵馬の平:1時間10分 兵馬の平-蓮華温泉:1時間10分
鉄道・バス:
首都圏方面から
1.東京・上野・大宮から上越新幹線にて越後湯沢下車、金沢方面行き特急「はくたか」にて糸魚川下車、大糸線 平岩下車、蓮華温泉行きバスにて終点下車
2.新宿から中央線を走る夜行の急行「アルプス」にて終点・南小谷、大糸線を乗り継いで平岩下車、蓮華温泉行きバスにて終点下車
3.新宿から中央線を走る昼間の特急「あずさ」で松本駅下車。(南小谷行きなら南小谷下車)大糸線を乗り継いで平岩下車、蓮華温泉行きバスにて終点下車
中京、近畿方面から
1.北陸本線の特急にて糸魚川下車、大糸線 平岩下車、蓮華温泉行きバスにて終点下車
車:
関東、中京、近畿方面からは中央高速を利用、岡谷ジャンクションから長野道に入り、豊科インター下車、国道147、148を北上。 新潟県に入り、平岩駅を過ぎて左折、蓮華温泉方面へ向かい、蓮華温泉の駐車場に車を駐める。
平岩-蓮華温泉の山間は道が狭くカーブが続き、カーブミラーの無い場所も多いので、対向車注意。
駐車場:
蓮華温泉:駐車可能台数 多い
トイレ:
各山小屋に有り
水場:
各山小屋に有り
携帯電話:
富山湾が見渡せる所は通話可能

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