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北穂高岳

Jul. 30, 2000 穂高連峰の入門編、穂高・槍の展望が素晴らしい

北穂高岳は、北アルプス南部の穂高連峰のなかでは北に位置する。岩場や難所の多い穂高連峰の中では、比較的登りやすい山で、登る途中の南陵からの前穂高や奥穂高、花畑の眺めや、頂上から360度の展望も素晴らしい。北穂高岳は南峰と北峰の2つのピークを持つが、高い方の南峰に登山道は無く、北峰のそばに北穂高小屋とテント指定地がある。北穂高岳南峰の標高は3106mであり、これは日本で第9位にあたる。北穂高岳への登山道は、奥穂高岳から涸沢岳を越えてくるルート、槍ヶ岳から南岳・大キレットを越えてくるルート、涸沢からのルートの3つがある。前の2つは登山の上級者向けであり、ここでは涸沢から登るルートを梅雨明けから8月いっぱいに歩く前提で紹介する。

涸沢から登るとすると、上高地から入って行くことになる。上高地から北穂高岳は2日の日程が良い。ここでは夜行バスで上高地へ入り、涸沢で1泊するコースで紹介する。夜行が苦手な方は、朝自宅を出発して上高地に入り、横尾などで1泊すると良い。バスの上高地行きで終点の上高地バスターミナルで下車するが、手前の大正池で降りて河童橋までの景色を楽しむのも良い。(上高地のトレッキングレポートを参考にしていただきたい)

標高1500mの上高地バスターミナルでバスを降り、まずは河童橋へ出て梓川の清らかな流れと穂高連峰の眺めを楽しもう。河童橋を渡る手前の右側の川沿いに方位盤があるので山の名を確認すると良いだろう。目指す北穂高岳は奥穂高岳の陰にあるので見えない。河童橋から明神へ向かう。梓川の両岸に道があるが、ここでは時間の短い川の東側を行くこととする。清水川の小さな流れを渡ると、上高地ビジターセンターがあるので、自然の情報などを入手しよう。小梨平のキャンプサイトを抜けカラマツやハルニレの林に入っていく。途中までほぼ平だが少しずつ登るようになって明神館の建つ三叉路に着く。白沢の橋を渡ると徳本峠(とくごうとうげ)への分岐がある。沢渡からの道が開通する前、徳本峠は上高地への唯一の道として歩かれていた峠だ。この先、横尾までほぼ1時間ごとに山小屋があるので歩くペースがつかみやすい。徳沢まではほぼ平らであり、徳沢から横尾で少しの登りがある。横尾で泊まる場合は、横尾山荘か山荘前のテント指定地となる。早朝上高地を出た方は、ここで昼食にすると良いだろう。横尾から涸沢へは山荘前の橋を渡っていく。槍ヶ岳方面と別れるので人は少なくなる。

樹林の中の細くなった道を歩いていく。始めの内は緩やかな登りで、少しずつ登りらしい道になり、左に川と川の向こうの屏風岩が見えてくる。雨の後など屏風岩を流れる沢の水量も多く滝のように流れている。屏風岩を登攀している人の姿が見えるかもしれれない。屏風岩を見ながら歩いていくと、川を渡る橋がある。通称本谷橋と呼ばれている。最近架け替えられた吊り橋だ。一人ずつ渡るようにという注意書きがある。渡っていくと上下に揺れるが焦らずに渡ろう。渡り終えると河原で休んでいる人が多い。ここから急な登りが始まるので休憩しておこう。川の水は飲めないので注意しよう。急な登りに取り掛かる。しかしガレ場も無く、歩きやすい道だ。しばらく急な登りが続き、右に川が近付いてくると、前方に涸沢のカールが見えてくる。夏の早い時期だと、雪渓が2ヶ所ほどある。道が 2つに分かれるところまで来ると、今日の目的地、涸沢は目の前だ。左は涸沢ヒュッテ、右は涸沢小屋とテント場、自分の泊まるところに合わせて登っていこう。大きな石で階段状になっているので、登りやすい。キバナシャクナゲの花を見つつ、登っていくと涸沢カールが目の前に現れ、標高2300mの今日の目的地到着である。

涸沢から東に見えるのは、屏風の頭、右に目を移すと、前穂高岳の北尾根が続き、前穂高岳、穂高連峰の最高峰の奥穂高岳と続く。更に右に涸沢岳、涸沢槍と続き、連峰の北の外れの顕著な2つのピークが北穂高岳である。2日目はいよいよ北穂高岳へ向かう。涸沢小屋右側のヘリポート脇から北穂沢沿いに登って行く。登り始めは石が階段状に積まれているので歩きやすい。夏の早い時期には北穂沢は雪渓となっており、一部雪渓上を歩くことになる。しばらく北穂沢沿いを登った後、花畑の中を登っていくようになる。ハクサンフウロやクルマユリが咲いているのが目に入る。左側に見える奥穂高岳や前穂高岳、前穂高岳の北尾根が見える。ガレ場を登っていくと長い鎖場が現れる。下ってくる人と声を掛け合って、譲り合って進もう。更にハシゴを登っていくと、南陵に出る。奥穂高岳がすぐそこに見える。

南陵に出ると西からの風が強いことがあるので注意しよう。ここから岩場の登りが増えるが、ペンキの○印を目安にルートを見極め、3点支持を守って登っていけばよい。途中で休憩する場合は登山道をふさがないよう、また植物を痛めることのない場所を選ぼう。北穂高岳の南峰と北穂沢源頭が近付いてきて、岩場を更に歩くと、南峰下の南陵のテラスに着く。ここがテント指定地である。テラスを抜け、奥穂高岳からの道を合わせ、北穂沢源頭をトラバースする。初夏には雪が残っている。高度感があるが下る人とのすれ違いに注意すれば、問題なく歩けるだろう。ここからは少しの登りで北穂高岳の北峰に到着である。北穂高岳北峰頂上からは南に南峰がすぐ隣に見え、その向こうに奥穂高岳・前穂高岳が見える。北には飛騨泣き、大キレットと深い切れ込みがある稜線が続き、稜線は南岳、槍ヶ岳へと続いている。飛騨泣き、大キレットは東西の両側が切れ落ち、この稜線に登山道があるとはにわかには信じがたいが、双眼鏡などで見ると飛騨泣きを飛騨側に回り込んで進む人の姿が見えるだろう。東には常念岳が見え、西には笠ヶ岳から双六岳の稜線を望むことが出来る。頂上からの眺望を楽しんだら、昼食にしよう。頂上のすぐ北側の下に北穂高小屋があり、11時から1時の間は、食事が出来る。小屋の名物はラーメンである。また小屋前の売店は朝 5時からほぼ日没まで営業しており、生ビールやコーヒー、おつまみがあるので小屋の前のテラスにて、槍ヶ岳・常念岳方面の景色を楽しみながら休憩できる。

3 日目の朝、小屋の前のテラスまたは頂上でご来光を迎えよう。もう一度360度の展望を目に焼き付け、下りに取り掛かろう。ここでは北穂高岳を朝の内に出れば、上高地の最終バスに乗ることが出来る。時間の計算をして帰りの電車・バスに合わせて降りていこう。下りではガレ場で落石を起こさないように注意し、万が一、落石を起こしたり、落石を発見したら、「ラクッ」や「落石」と大声で周りの人に注意を呼びかけよう。今回は穂高連峰の入門編としての北穂高岳を紹介した。しかし、梅雨明け前では残雪が多く、アイゼン・ピッケルが必要となるし、10月以降は稜線に雪が降り始めるので、それなりの装備が必要となるので注意しよう。また夏でも、奥穂高岳から涸沢岳を越えてくるルート、槍ヶ岳から南岳・大キレットを越えてくるルートは岩場の昇降の経験をある程度積んで、上級者と一緒に歩こう。上高地バスターミナルから路線バスを利用するときはバスターミナルの窓口で予約の必要がある。予約は前日から受け付けてくれる。

上高地のレポートと重複するが、帰りに汗を流したいときには、次の2つがお勧めできる。

1.上高地温泉ホテル
場 所:ウェストンレリーフのすぐ西、河童橋から25分
入浴料:600円
営業時間:6:30-9:00 12:30-16:00
2.島々妙鉱温泉
場所:新島々駅前 駅から国道の反対側、徒歩1分
入浴料:入浴料:400円
営業時間:時間 15:00-20:30

-DATA-

場所:
長野県南安曇郡安曇村、岐阜県吉城郡上宝村
タイム:
1日目 計 6時間35分
上高地バスターミナル-河童橋:15分 河童橋-明神館:50分 明神館-徳沢:1時間10分 徳沢-横尾:1時間20分 横尾-本谷橋:1時間 本谷橋-涸沢:2時間
2日目 計 3時間
涸沢-南陵取付:1時間30分 南陵取付-北穂高岳北峰:1時間30分
3日目 計 7時間45分
北穂高岳北峰-南陵取付:50分 南陵取付-涸沢:1時間 涸沢-本谷橋:1時間20分 本谷橋-横尾:50分 横尾-徳沢:1時間20分 徳沢-明神館:1時間20分 明神館-河童橋:50分 河童橋-上高地バスターミナル:15分
鉄道・バス(夜行):
1.東京(新宿)、横浜、大阪、京都、神戸から出る夜行バスのさわやか信州号 上高地行きで入る。(要予約)
2.新宿から中央線の夜行急行「アルプス」にて早朝松本下車、松本電鉄線に乗り換え終点新島々下車、上高地行きの路線バスにて上高地バスターミナルもしくは大正池下車。
3.大阪、名古屋から夜行急行「ちくま」にて早朝松本下車、以下は2と同じ。
鉄道・バス(昼間):
1.新宿から中央線の特急「あずさ」にて松本下車、以下は(夜行)2と同じ。
2.大阪、京都、神戸から新幹線で名古屋へ。名古屋から中央線の特急「しなの」にて松本下車、以下は(夜行)2と同じ。
車:
関東、中京、近畿方面からは中央高速を利用、岡谷ジャンクションから長野道に入り、長野道を松本インターで降り、 国道158号を西方向、上高地へ向かう。 沢渡から先は交通規制が敷かれているので沢渡周辺のいくつかある駐車場に車を駐める。
駐車場から上高地へは路線バスもしくはタクシー利用。
駐車場:
沢渡付近の駐車場:有料
トイレ:
上高地バスターミナル、各山小屋に有り。
携帯電話:
上高地バスターミナル付近、北穂高岳の西寄り(新穂高温泉が見える場所)通話可能。
公衆電話:
各山小屋に有り、夜は7時までなど限定あり。
水場:
北穂高小屋:水は宿泊者には無料(売店で容器を渡すと入れてもらえる)。お湯も朝、受付で容器を渡すともらえる。
北穂高小屋以外の沿道の山小屋:水場あり、無料

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