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尾瀬ヶ原

Jul. 15, 2000 尾瀬ヶ原

尾瀬ヶ原:イメージ1

尾瀬ヶ原は尾瀬と呼ばれる地域の西に位置し、盆地状の広い湿原で標高は1400mである。湿原は東西に長く西に至仏山、東に燧ヶ岳の2つの美しい山がそびえており、季節ごとに咲く湿原の花々と山の景色が多くの人の心をとらえている。日光国立公園に含まれ、特に貴重な自然を持つことから特別保護地域に指定されている。尾瀬の地域に行こうと思い立ったら、行く前に湿原とそこに生育する植物がどれだけ貴重なものなのか、そして人が踏み込んだり、ゴミなどをすてたりすると、湿原の土壌・植物・動物に大きな影響が及ぶことをしっかり学んでから訪れたい。そうすれば、訪れたときの感動もより大きなものとなるであろう。

湿原は植物が枯れた後、温度が低いため分解されずにそのまま堆積したもので、栄養度は低い。そしてここに生育する植物は、栄養分の多い土地では他の強い植物との競争に負けて生育できない植物がほとんどである。他の土地では競争に負けてしまうので、湿原のような栄養度の低い所で生育できるように適応してきたのである。尾瀬に生育する植物は栄養度の少なめな所を好むもの、土壌の水分の多い所を好むものなど多種有り、それぞれの植物で住み分けをしているのが歩いているとわかるであろう。そしてそれらの植物は環境が変わってしまうとそこで生育できなくなってしまうが、自分の株自身は移動できず、種などの手段で次の世代に新たな自分に適した場所を見つけていくことになるのだ。

尾瀬ヶ原:イメージ2

ここでは夜行バスで入り、日帰りのコースで紹介する。夜行バスで鳩待峠へ向かう。時期やバスの大きさによっては、戸倉でバスを乗り換えることになる。鳩待峠でバスを降りたら、身支度をして出発しよう。道標に従い尾瀬ヶ原方面へ降りていく。入山者カウンターが設置されているので、右側通行を守って歩き出そう。ここから尾瀬ヶ原にかけて歩くところは、木道を含め交互通行ができるようになっているので、右側通行を守って歩いていこう。また鳩待峠から昼食をとる竜宮十字路までは、休憩ベンチを含め禁煙である。この区間以外での休憩ベンチでも灰皿は用意されていないので、愛煙家の方は携帯灰皿を忘れないようにしよう。また歩行禁煙は場所に関わらず守りたい。

鳩待峠から山の鼻までは下りが続く。ブナやミズナラなどに囲まれた樹林で、左が開けたところは至仏山の姿が見える。階段や木道が整備され、歩きやすい道だ。一部に雨の後にぬかるんだ所がある場合があるので、防水性のあるハイカットのトレッキングシューズや軽登山靴で歩きたい。道が緩やかになり、川上側を渡って林の中を進むとまもなく山の鼻に着く。最初に右側に現れる建物が山の鼻ビジターセンターであり、自然の情報や注意事項を入手しよう。100円程度で入手できる尾瀬の案内図もある。ここには山小屋が3軒有り、無料の休憩所もあるので、最初の休憩や朝食にすると良い。山の鼻から右へ進んでいくと尾瀬ヶ原に入って行くが、左側の木道をたどっていくと、尾瀬植物研究見本園がある。至仏山のふもとの小さな湿原で、人影も少なく、ゆっくりと植物や花を観察できる所だ。40分くらいで一周できる遊歩道とその外側を回る一周1時間の遊歩道があるので時間の余裕を考えて回ってみると良い。ヒオウギアヤメやカキツバタの紫色の花が咲いている。

尾瀬ヶ原:イメージ3

山の鼻からいよいよ尾瀬ヶ原の広い湿原に入っていく。カウンターを通って歩いていくと湿原が開けてくる。ここからはほぼ平らな道だ。木道が湿原より高い所にあるので、まわりの景色に気を取られて、足を踏み外さないようにしよう。湿原に木道が敷かれているのは、足がぬかるみに入らないようにではなく、柔らかい湿原の土を踏み荒らさないように、湿原への影響を最小限にとどめることが目的である。夏の早い時期には、ただ土が見えているだけに見える湿原でも真夏には花や植物が生えてくるところなので、絶対に足を踏み入れてはならない。進む方向にはいくつかの峰を持つ燧ヶ岳が遠くそびえ振り返ると至仏山が大きい。左右も山に囲まれ、尾瀬ヶ原が盆地状になっている事がわかる。川を渡ると更に湿原は広くなり、花も増える。このあたりは池塘と呼ばれる小さい池が多いところだ。水深が浅くヒツジグサなどの植物が生えている。夏の昼間ならヒツジグサが白い小さな花を開いているだろう。

歩き疲れたと思う頃、木道の脇に休憩できるベンチがあるので休憩がてらまわりの風景をゆっくり楽しもう。右にこんもりとした盛り上がった尾根が近付いてくる。その姿から牛首と呼ばれている。川を渡ると、6月下旬や7月上旬ならワタスゲの白い果穂が多く、風になびいている。7月中旬から下旬頃のニッコウキスゲの時期なら遠くにオレンジ色の帯が見えてきて、三叉路に出る。牛首三叉路である。休憩スペースが広いので、ここでも休憩していこう。三叉路から斜め左のヨッピ橋方面の道は帰りに通ることにして、まっすぐ進んでいく。湿原が左右に更に広くなる。高くなっている下ノ大堀川に架かる橋を渡ると、ニッコウキスゲが多い。左に遊歩道が延びているので、そちらに入っていこう。ここから見るニッコウキスゲと至仏山の景色は素晴らしい。遊歩道は下ノ大堀川に近付き、遊歩道は右に折れる。ここの二又に分かれた川にはさまれた所は5月下旬から6月下旬頃には水芭蕉(ミズバショウ)が咲く所で、至仏山との取り合わせが観光ポスターなどでおなじみである。遊歩道から元の東への木道に戻る。小さな川を渡るが川にイワナなど小さな魚影が見られるかもしれない。やがて前方に竜宮小屋が見えてくる。このあたりの右側は水芭蕉の季節にはリュウキンカの黄色の花の群落ができる。竜宮十字路にはベンチがいくつかあり、ここか竜宮小屋で休むと良い。時間帯にもよるが、竜宮小屋か帰り道の山の鼻で昼食を取ることが出来る。(見晴に泊まるときは、東へ直進して少し乾燥の進んだ湿原を歩き、燧ヶ岳に近付いたところで見晴の山小屋が集まっているところに着く。)

尾瀬ヶ原:イメージ4

竜宮十字路から北のヨッピ橋へ向かう。6月下旬や7月上旬にはレンゲツツジが赤い花を咲かせている。ヤマドリゼンマイの群落も緑が美しい。30分ほどの歩きで三叉路に出る。右へすぐの所にヨッピ川に架かるヨッピ橋がある。今回はこちらへ行かず、三叉路を左へ折れて、山の鼻方面へ行く。しばらく行くと、左側に池塘があり、遊歩道がある。細く青いルリイロトンボが飛び回っている。小さな池塘にはオゼコウホネの小さな黄色の花が咲いているかも知れない。この先、牛首三叉路に出るまで休憩ベンチがないので注意しよう。林になっているところを抜けると、ニッコウキスゲがあちこちで咲いている。右側に見える山の緑も美しい。牛首三叉路が近付いたところで至仏山をバックにニッコウキスゲの群落がある。牛首三叉路のベンチで休んだら、至仏山の方向に延びる木道を戻っていこう。同じ道を歩いていてもまた新たな発見があるのが尾瀬の不思議なところだ。

山の鼻で休憩し、帰りの時間に合わせて鳩待峠に向けて歩き出そう。山の鼻このルートで唯一の登りとなる。水芭蕉やニッコウキスゲの時期の休日は渋滞して予想以上に時間が掛かるので注意しよう。途中にベンチがあるので休みつつ、登っていこう。木道に座っての休憩や、岩の上での休憩は避けたい。木道が終わって更に登っていくと鳩待峠に到着である。尾瀬を訪れるときは、朝夕の気温が意外に低いのでフリースなど羽織れる物があると良い。荷物を減らしたい場合は雨具で代用しても良い。またトイレの場所が少なく、混雑期には女性用は長蛇の行列となる。これを避けるには、花の見頃時期には平日に訪れるなど考慮が必要である。今回はニッコウキスゲの時期に訪れる場合を紹介したが、湿原のあちこちに水芭蕉やリュウキンカの咲く5月下旬から6月下旬頃や、6月下旬や7月上旬のワタスゲの果穂・レンゲツツジ、9月下旬から10月上旬のクサモミジの頃も同じコースで楽しむことが出来る。

-DATA-

場所:
群馬県利根郡片品村
タイム:
計6時間
鳩待峠-山の鼻:1時間 山の鼻-牛首三叉路:50分 牛首三叉路-竜宮十字路:40分 竜宮十字路-ヨッピ橋:30分 ヨッピ橋-牛首三叉路:40分 牛首三叉路-山の鼻:50分 山の鼻-鳩待峠:1時間30分
(休憩、食事の時間は含んでいないのでご注意下さい)
※今回は夜行バスで行く場合で紹介したが、夜行が苦手な方や、夜行バスの出ていない遠方の方は、入山口となる戸倉温泉や、手前の老神温泉などの旅館に1泊して、翌朝鳩待峠に向かうと良いだろう。また朝自宅を出て、昼までに鳩待峠に入れる方は竜宮十字路から更に先を歩き、燧ヶ岳の麓の見晴(みはらし)の数軒ある山小屋に泊まるのも良い。山小屋は予約制であり、定員以上は泊めないのでゆったり寝ることが出来るが、早めに予約する必要がある。見晴に泊まる場合の所要時間は下記となる。
見晴宿泊時タイム:
1日目:計3時間
鳩待峠-山の鼻:1時間 山の鼻-牛首三叉路:50分 牛首三叉路-竜宮十字路:40分 竜宮十字路-見晴:30分
2日目:計4時間
見晴-竜宮十字路:30分 竜宮十字路-ヨッピ橋:30分 ヨッピ橋-牛首三叉路:40分 牛首三叉路-山の鼻:50分 山の鼻-鳩待峠:1時間30分
鉄道・バス:
1.池袋・新宿などから出る夜行バスの鳩待峠行きで入る。
2.東京、上野、大宮などから上越・長野新幹線で高崎下車、上越線に乗り換え沼田下車、大清水行きのバスにて戸倉下車、マイクロバスもしくはタクシーで鳩待峠へ。
車:
関越自動車道を沼田ICで降り、国道120号を北上、戸倉へ向かう。 戸倉から鳩待峠は交通規制が敷かれているので戸倉周辺の並木駐車場、尾瀬戸倉スキー駐車場に車を駐める。 駐車場から鳩待峠へはマイクロバスもしくはタクシー利用。
駐車場:
並木駐車場:250台 尾瀬戸倉スキー駐車場:900台 両者とも有料
トイレ:
鳩待峠、山の鼻、竜宮小屋、見晴に有り。
水場:
各山小屋に有り。
携帯電話:
鳩待峠まで通話可能。歩く区間では盆地状になっており、圏外となる。

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