トレッキングレポート

サブナビゲーションをスキップ


フィールドレポート

現在のレポート数は811件です。

最新記事
最近のコメント
カテゴリー
バックナンバー

Since Apr.01,2000


« 2000年05月トレッキングレポート:トップページ2000年07月 »

韓国岳1,700m

Jun. 20, 2000 シフォンケーキの縁を歩いたことがありますか?

韓国岳1,700m:イメージ1

九州といえば阿蘇山ばかりを想像して、他の山についてあまりよく知らなかったが、どの山を見てもスケールと言い山容と言い全てがおおらかで美しい。宮崎県と鹿児島県の県境に霧島国立公園というのがある。現在は屋久島と霧島の全域を霧島屋久国立公園としてくくっている。宮崎市から268号線を通り小林市で 221号線になる、そのままえびの市に入る(九州自動車道えびのICがある)。えびの市からは南へ30号線をひたすらえびの高原方面へ走る。えびの市内からも多数看板が出ているのでとても解りやすい。30号線を40分も山のほうへ向かえば目的地の韓国岳が見えてくる。

高原の登りのカーブを曲がったところで、突然目の前が開けて大きなこんもりとした山が2つ目に入る。どちらが韓国岳かと地図を見ると、なんと大きく 2つに分けれているはずの山が実は1つの火山の火口と解った。霧島全体が火山の噴火によって出来た20余りの大小の火山口群で山の形成までの生い立ちもさることながら、その景色は絶景と言うほか無い。韓国岳はその中でも標高が1番高く、霧島の山の代表だ。頂上から韓国が見えるとか見えないとかだが、それよりも独特のカルデラ状(シフォンケーキのような鉢形)の頂上から鉢の中を早く見てみたい。

韓国岳1,700m:イメージ2

韓国岳の麓にはえびのビジターセンターやキャンプ場などもあり霧島の登山の基点となっている。ビジターセンターの前から登山道があるが、さらに車道を登っていくと韓国岳登山口のバス停の少し上に硫黄山登山口と言う看板がある。ここからが韓国岳登山の始まりとなる。車道の真下には不動池という、多分濃いぃ酸性の真っ青な池がある。登る前から感動の連続で、なかなか登り始められない・・。いざ、気を引き締めて登りにかかるとすぐに真っ白な石と蒸気、硫黄の臭気が漂うさいの河原と呼ばれる硫黄山にたどり着く。あたり一面が枯れたような石の山で、木は全く生えていない、噴き出す蒸気も熱いほどで、これが登山なのかと自分のやっていることを疑うほどの光景だ。

韓国岳1,700m:イメージ3

硫黄山は、韓国岳の登山のほんの入り口に過ぎないので、そのまま通り過ぎるとなぜか緑のトンネルが山へ向かって続いている。さっきまでの風景と一変したトンネルをくぐり沢を渡ってどんどん進む。登山道は登り初めから整備されており、幅も広いので容易に登山をすることが出来る。足元はやはり、溶岩めいた岩と、火山灰でごつごつしているため注意が必要だろう。10分ほど歩けば2合目の標が見えてくる。鳥の声や蝉の声に溢れた緑の中を歩き切ったところが3合目で、道の脇からはビジターセンターや霧島の火山の山々が見えてくる。完全に景色にとり憑かれてしまい、後ろを振り返ったりとペースまでゆったりとしてしまっている。低木の開けた登山道の木の段を登り続けると、4合目、5合目と標が見えてくる。5合目からはまた植生が変わり木の高さもまた低くなった。足元の溶岩の岩の感じも変わり、いよいよ山らしくなってくる。下から二つに見えていた山もここまで登れば何となく一つに見えなくも無い。6合目を越えた辺りから、またまた植生が変わる。低木層が森林限界を超えたようだ。辺りは膝程度のつつじ(ミヤマキリシマ)と草原のような草に覆われる。

韓国岳1,700m:イメージ4

周りの山よりも高くなったことで、他のカルデラ状の山々の中心部が見えてくる。登山口の方向には白鳥山の火口湖や、そのすぐ横に六観音御池というこれも火口湖、甑岳のカルデラの中心には水が無く一面柔らかな緑で覆われている。全ての色が美しく、山々の裾には深い緑色のじゅうたんのように木々が延々と生い茂っている、日本の風景では無いような錯覚に陥ってしまいそうだ。7合目の標を見ないまま、ついに外輪山の尾根の8合目に出る。

韓国岳1,700m:イメージ5

空が大きく開け、頭の上には何も無い・・ということは鉢の縁の部分に自分は立っているわけで、あわてて鉢の中を覗き込むと「・・・」絶句してしまって声も出ない。足元から300mも真下に切れ込んだ下には円形の火口が大きく広がり、小さな(多分大きいが)岩と無数の水の流れた跡が、点と線に見える。火口といってもとんでもない大きさで、中に1つ大きな山が入ってしまうのではと思うほどだ。縁は火口から直角に立ち上がっていて円く火口を囲んでいる。シフォンケーキと言うより本物のクレーターだ、韓国岳の場合その1部分が欠けているため縁が円で無くC型で、その断面のせいで下からは2つの山のように見えていたのだ。8合目からは平坦だけれど切り立った縁の周りを半周ほど歩く。危険な個所もあるので、下を覗くには十分な注意をした方が良いかも。尾根を10分も歩けば韓国岳の頂上で1700mもの高さまで溶岩が押し上げられたと考えると、やはりスケールが大きすぎる。

韓国岳1,700m:イメージ6

頂上からは、大浪池という1400m程だが辺りでは一番の大きさの火口湖の鏡のような湖面を見ることが出来る。正面にはまた新しい火山が見える、何処を見ても、カルデラ状の山が大きく大地に口を開けている。月のクレーターのような風景と何処かで見たが、緑色の月があれば本当にそのとおりだと思った。高千穂峰も近くに見える、どの山も最高に美しい。いつまで見ていてもまるで飽きないので、ついつい頂上に長居をしてしまった。月の気分満点でのんびりと一点を凝視していると、自分の小ささがとってもよくわかる。山は1700m僕は1.7m、実に1000倍、たとえ自分が1000人いてもこれほどのスケールにはならないが、もしかしたらバケツリレーで向こうの火口湖の水をこっちの火口へ移すこと位は出来るかも知れないとおもった。悲観することは無い、小さいなりにやってみればいいんだ、暇になったらやってみようか・・。また一つ夢が膨らむ。

-DATA-

場所:
宮崎県えびの市
タイム:
硫黄山登山口―(15分)―森のトンネル―(10分)―2合目―(10分)―3合目―(5分)―4合目―(10分)―5合目―(10分)―6合目―(15分)―8合目―(10分)―頂上
交通:
バス停韓国岳登山口(徒歩2分)
駐車場:
登り口はなし、ビジターセンターに駐車場有り(1台410円)登山口まで約1.5km
トイレ:
ビジターセンター内に有り
自動販売機:
ビジターセンター付近
公衆電話:
ビジターセンター付近
食事:
ビジターセンター内
ビール:
ビジターセンター内
携帯:
頂上までほぼ通話圏内
水:
ビジターセンター内(沢水は飲まない方が懸命、湖の水は多分酸性)
温泉:
市営露天風呂が硫黄山登山口下200mに有り(一人200円、打たせ湯あり)

冠岳487m

Jun. 18, 2000 絶景!巨岩ピークと高原トレッキング

前日からの広島遠征はあいにくの雨で始まった。午後から小雨になったので小瀬川ダムの下流の弥栄ダムへとカヌーのついでに釣りに出かける。いよいよ夕まづめと言うところで、切り上げたので釣りに関してはどうも納得がいかない。明日は日の出前からと意気込んで寝ることにした。

釣りに行くつもりで目覚めたのが、午前8時太陽もすっかり昇ってしまっていた。残念と思いながらも2度寝をしてようやく動けるようになったのは9時をまわっていた。キャンプ場での遅起きは、気力を奪ってしまうものだけれど、梅雨の晴れ間ということもあり朝から元気一杯で出かける。目標は昨日から目をつけていた湖畔の対岸の冠岳という立派な山。見た感じはすぐに頂上まで登れるような単調な感じだが、頂上付近に気になる岩肌が露呈している。

冠岳487m:イメージ1

朝食も十分とっていざ山へのルートをたどる。小瀬川ダムの堰を対岸へ渡り、管理事務所とは逆の右に折れる。と、すぐに冠岳60分とかかれた看板がぶら下がっていた。30分ほどで登れるものと思い込んでいたので、少し驚いたが早速登り始めた。6月の梅雨真っ最中というのに草や葉も気にならない登山道だ。おおよそ10分ほどで、ダムから一気に尾根筋まで登ってしまう、寝起きだが体が軽い。まだ若い松の林床にフレッシュな光が差し込んで来て、気分は最高だ。

冠岳487m:イメージ2

鉄塔の右手をまわり尾根筋まで出ると、そこからは三度ほど軽いアップダウンを繰り返す。足元は石も少ないので楽に歩くことが出来る。また15分歩くと、やっと目標の山に取り付くことが出来た。距離は短いものの、山地が深いので登りの一本道と言うわけには行かないが、フラットなアクセスの行程もまたトレッキングのいい雰囲気を味わうことが出来る。

冠岳487m:イメージ3

目指す頂上が視界に入ってくるが、やはり頂上付近だけ大きな岩で出来ているらしく、突然道が急になり5m程もある巨岩の間を、くぐったりよじったりしながら登っていく。急道で岩場が多くなってきたので、休憩がてら大きな岩の展望台からキャンプサイトを見下ろす。あまりに綺麗な景色なのでサイトで留守をしているみんなに手を振るが、どうやら見えていないらしかった。岩で尖がった頂上を眺めながら20分も登れば、力強い頂上の岩岩と、さっきまで大きかったダムの全貌と蛇行したダムのバックウォーターと雄大と言う他ない深い森が360度広がっていた。

冠岳487m:イメージ4

頂上に高木はなく、さらに大きな岩の上までよじ登るので足元以外は遥か森と空の真中にいるような素晴らしい眺めだった。決して高い山ではなかったが、地上から1人分空に突き出していることを深く実感し、感動に包まれた後に冠山の頂上の看板を覗き込む。[冠山487m!]「ん?」低い低いとは思っていたが、 500mもない山でこれだけのスケールと、高度感とがあるとは少し信じがたかった。山は高けりゃ良いものでもないということを、身をもって体験できた。高いピークだけではなく、それを包み込む大きな自然との絶妙なバランスが山の魅力を引き出し、また私をインドアから連れ出すのだろう。(ちょっと綺麗すぎたか?)

-DATA-

場所:
広島県佐伯群佐伯町
タイム:
登山口―(5分)―鉄塔―(5分)―尾根筋―(15分)―冠岳麓―(20分)―頂上
駐車場:
登り口付近に土の広いロータリー有り
トイレ:
無し
自動販売機:
無し
公衆電話:
無し
食事:
ホット・プーリー(山口県玖珂郡美和町)小瀬川ダムの対岸の静かなログハウス
ビール:
山に入る前に買うのが懸命
携帯:
頂上付近はなんとか通話圏内
水:
沢は無し、山に入る前に入手か付近のキャンプ場で分けてもらう。
温泉:
小瀬川温泉(広島県佐伯郡佐伯町栗栖北山115-1)1人500円

ページのトップに戻る