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谷川岳平標山縦走

Aug. 23-24, 1997 晴れた空の下、手に食パン。幸せな時間。

谷川岳平標山縦走:イメージ0

もう夏もおわり... 毎年一度は泊まりで山に入るように心掛けておる小生ですが,今年は何処に行こうか迷っておりました.すると,勤務先に生息する謎の和猿・T氏が今まで一度も行った事がないのでこの機会に一時里帰りがしたい(注:これは作りネタです)と申し出,そんなに望むならと承諾.今回はにわかガイドとして山に入ることになりました.当初は北アルプスの秘境・高天が原温泉に行ってお猿と一緒に♪ババンババンバンバン... と,やってみたかったのであるが,東京からじゃアプローチが遠いし(富山まで行かないといけない)日程が長すぎるというので止めました.比較的近場の,二泊くらいのルートはないものか... となにげにエアリアマップを見ておると谷川に良さそうなコースを見つけました.これが今回行った谷川~平標コースであります.

8月23日,上野発の一番列車に乗り込み,途中高崎で乗り換えて水上でロープウェイ土合口行きバスに乗ります.JR土合からロープウェイ土合口まで歩くのも一つのテですが,東京方面から来る場合は水上からバスに乗ったほうが無難です.何故なら,土合の下りホームは地上に出るのに10分はかかる(らしいです ^^;)という有名な地下駅だからです.で,ロープウェイ(と,言うよりはスキーゴンドラ)なんですが,予想に反してガラガラでした.和猿・T氏とゴンドラ1台を占領して天神平まで約10分,着いたら9時をまわっておりました.二人乗りリフトに乗って更に上の天神峠まで行くことも出来ますが,我々は見向きもせずに山道を歩き始めます.09:15 のことでした.

熊穴沢ノ頭避難小屋までの山道は殆ど木板で整備されてまして,とても楽チンです.小屋から先はようやく本来の山道になりますが,とにかく人が多いのには参りました.決して広くはない山道に鈴なりに人が並んでいます.上りでかつこの人出なのでルートを間違えることはないでしょうけど,こんな状態は谷川岳山頂まで続きます.かなり厄介でありました.

 肩の小屋には 11:50 に到着しました.時間の関係でしょうか,かなりの人数がランチを食しておりました.周りはガスがたちこめて少しばかり寒いです.谷川山頂は歩いてすぐなので,我々は小屋に荷物を置いて山頂まで行くことにしましたが,山頂もガスでした(当たり前ですね).ここでもランチを食する人達でごった返しております.山頂での記念写真撮影が順番待ちになるくらいでして,これじゃぁ長居したくないし,どのみち長居出来ないので写真を撮ったらさっさと戻ってランチです.

ランチは当然,潰した食パンとおかず少々です.Nuts のM氏の如くビールで一眠りは出来ません.隣のおにぎり,隣のカップラーメンが実に美味そうでした.

 肩の小屋には 12:50 に出発しました.ここからはいきなりさみしい山道になります.山道は細く,笹に隠れて見えない部分も多いのでこのルートを訪れる人は本当に少ないのでしょう.実際歩いてみると判りますが,すぐに3つばかり理由が思い付きます:

避難小屋ばかりなので小屋に頼る山行が出来ない(食糧・シュラフは当然,持参です)

水場が一つしかない.それも稜線からかなり下った所(往復20分は掛かります)にある.厄介なことにいつも水が出るとは限らない(近くに大障子ノ頭避難小屋があるが,無人なので事前に確認する方法は皆無です)

全般的にコース(稜線)がかなり痩せている.特に,肩の小屋からオジカ沢の頭避難小屋まではヤセ尾根の岩場でかなり危ない.

谷川岳平標山縦走:イメージ1

特に一番最後が初心者や家族連れを寄せ付けない大きな理由になると思います.当日はガスに加えて少々キツめの風が吹いていたので余計に恐かったです.オジカ沢の頭避難小屋(おむすび型をした典型的避難小屋)を経由して大障子ノ頭避難小屋(ブリキを張り合わせただけの,窓のない小屋)に着きました。しばしの休みの後,水を汲みに行きましたが,これが冷たくて美味い!食事はレトルトなんですけどね(苦笑).でも,持参した Jack Daniel's を天然水で割って乾杯しました.うぅん,グッドです.その後,和猿・T氏は山が奇麗なんで外に行ってきまぁ~すといって長いこと帰ってきませんでした.そのうち,4人のパーティがやってきました.今夜は9人でこの小屋を使うことになります.私は Jack Daniel's ですっかり酔ってしまい.昼寝を始めました.気が付けばもう夕方です.他の方は全員,見晴らしのいい所へ行って夕日を拝んでおりました.私は一人,小屋から赤い空を見つめるのみでありました.


谷川岳平標山縦走:イメージ2

和猿・T氏もようやく帰還してしばし談笑するのでありますが,氏は相当イッておる様でして,「奇麗ですねぇ~」を連発する有様.小生も思えば山に入り出した当初はそんな感慨を持っておったのかなぁ... と苦笑する事しきり(すっかりスリ切れてます).ま,天気が悪いわけでもないから上出来ですな.しばらくして,暗くなったので星を見に小屋を出ました.越後湯沢の街明かりには多少,邪魔をされますがそれでも天の川まで見えます.時折,南から雷の閃光が見えます.北関東名物の夕立なのでしょう.これならば(湿気がある程度落ちる)明日は結構いい天気かもしれませんね.その日の夜は8時就寝.寒いので合羽を着用して寝ました(夏でも山ではかなり冷えます.毛織のセータ(最近はフリースもありますが使ったことないので判りません)は必需品です)

 8月24日、"早寝・早起・早便・早出・早着" は山の基本的サイクルです. 和猿・T氏にこの話をすると当初は "ホンマかよぉ" といった顔をしておったがこれは鉄則です.実際,夏山では日の出前後が一番歩きやすいのではないでしょうか.他の登山客と同じく,03:00 に起床しました.朝食は "すぐ出来る" 雑炊と "とにかく早い" インスタント味噌汁です.本当は 04:00 に小屋を出たかったのでありますがチンタラしたので結局 04:45 に小屋を出ました.

 昨晩,雷が落ちたのが功を奏したのか,今日はとてもよい天気です.良い具合のそよ風もあって至極快適な稜線歩きを堪能しました.途中,日の出がみたいという和猿の要求を素直に受け入れまして一回休み.土樽分岐に着いたのが 06:15 です.30m 程離れた所が万太郎山の頂上になります.この辺の行程はどこ歩いても素晴らしい風景です.尾根筋が細いのでひたすら稜線を歩かされるのは一寸辛いですが,その分微風が気持ちよい.登山客も少ないしここ暫くなかった快適山歩きです.

 07:00 に仙ノ倉避難小屋(96年に立て替えたばかりの綺麗な小屋.水場はありません.おむすび型の典型的避難小屋です)に到着し,ここで和猿の要望によりコーヒを立てちゃいました.すっかりハイキング気分です.ゆっくり歩こうや.途中一回の休憩を挟んだ後,09:15 にエビス大黒ノ頭に到着です.結構狭いピークでしたがここでランチを食する事にしました.メニューは昨日と同じく,つぶれた食パンとキュウリ,シーチキンなどです.ぼちぼちと食して 09:50 に出発しました.10:15 に仙ノ倉避難小屋に到着しました.えぇと,この小屋ですが,かなりキテます.でっかいドラム缶を横にしただけの,サビだらけのカプセル小屋です.どう頑張っても4人が限度ではないでしょうか.ここの小屋はあまり当てにしないほうがいいですね.

 仙ノ倉山には 11:05 に到着しました.ここは谷川程ではないにせよ登山客が結構いました.エアリアに書いてあった通り,360度の大展望ですが,私は上信越の山々をあまり知りません.ここではあの尖がったのがナントカ山で…… 等とウンチクをたれることは出来ません.三角点は大丈夫でしたが,羅針盤は壊れていました.ここでは1時間以上の長トン(注:長い休憩のこと)をしました.和猿・T氏は昼寝を始めましたが,私はどうも昼寝をする気になれません.午前中にはなかった雲が出てきて,谷川が見えなくなったからです.どうやら午前中は天気が良すぎたみたいですね.

 実は,ここでルートの変更をしています.当初は平標山の家という有人小屋に泊って,次の日は下るだけにしようと思っておったのですが,バス時刻に間に合いそうなので一気に下りることにしました.私は次の日に平標山でご来光を拝んでから帰ろうと思ったのですが,和猿・T氏が下りちゃいましょうと,またもワガママを言い出すのでそれに同意した次第.12:30 に仙ノ倉頂上を出発しました.ここから先の山道は広くて,沢山の人が歩いておるのがよく判ります.尾根筋もこれまでとは打って変わって広く,のんべんだらりとした風貌になります.少し厳し目のハイキング道といったら言い過ぎでしょうか.我々の巨大アタックを見てどこから来たんやと聞かれる方が多くいましたので,そう思った次第です.

平標山に着いたのは 13:05 です.腹が減った小生はここで2度目のランチを食しました.余りものの食パンとチョコ・ゼリーを少々.平標のピークも仙ノ倉と同じく,結構広くて展望の良い所でした.多少なりともカロリーを補給して,13:40 に出発です.ここからは下り一筋.途中ガレ場の急坂がありますが無理して足を挫かないようにしたい所.ですが小生,情けないことに右膝が痛くなってしまいました.登りは痛くないのですが下りはスムースに右足が出ません.それでも 14:40 に松手山山頂に到着しました.ここのピークはかなり暑いので早々に出て行きました.ここを過ぎれば平標登山口ま1時間強です.

 途中日陰で休憩しつつ,16:10 に平標登山口に到着.バス停までは数分で着いちゃいます.16:56 発のバス(始発ではないです)で越後湯沢まで行きました.で,越後湯沢から在来線で帰ろうと思ったら水上行きは 17:56 でおしまいなのにはガックリしちゃいました.岐阜羽島や相生でもこんなことはないぞ.ま,水上~越後湯沢間はいかにも乗客がいなさそうだから仕様がないのでしょうか.途中の土樽・土合から乗車する場合は注意が必要です.

 仕方なく新幹線に乗る(新幹線は 22:00 を過ぎてもあります)ことにして,近所の温泉に入る事にします.温泉は越後湯沢駅からそう遠くない所にあります.入浴料は 300円/大人 です.温泉街の入浴料にしては安いと思ったら案の定,公営でした.ただ,登山客は管理人にことごとく嫌われるようです.露骨にイヤな顔をしつつ,

「リュックを持って入るのは止めてくれ」とおっしゃる.

「では,どこに置けばいいんですか」

「そこの待合室にある,机の下に置いてくれ.山の人は荷物ばらして場所占領するし,風呂場が汚れるからなぁ」

「荷物が置き引きにならないように見てもらえますか」

「そんなことは我々には関係ないですよ.ここは地元の人に使ってもらうための温泉ですから迷惑のならないようにして下さい」

マナーの悪い客もおるからその言い草もある程度は仕方ないが,小生はまだ地元の方に迷惑をかけたつもりはないぞ.迷惑をかけないのはどこに行っても同じことです.別にここだけが特別な所ではないはずです.何より気に食わないのは「ここは地元の人の為の温泉」という言い方である.駅前という立地から考えても観光客の相当な利用を考えておるはずだ.温泉オープン時には「これで観光の起爆剤に」といった論調で地元紙に載ったと思うのであるが……

文句はこのくらいにして風呂に入るのであるが,広さは一般的な銭湯と変わりません.温泉特有の硫黄臭はあまり感じません.もっとも,我々の方が臭いんですけど(苦笑)

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