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豊島産廃処分場跡

Jul.18, 1997 廃棄物の山。

先日、豊島にて住民集会があり産廃問題に対してある意味屈辱的な、国の調停案を受け入れることが決まった。全国でも最大の産業廃棄物問題を語るとき、言われるのが地元である「豊島」と同じ県である「四国」の香川の温度差だ。確かに、全国的に注目を浴びているにもかかわらず、僕も含めて豊島を訪れたことのある香川県民は少ない。今回は豊島へ行き、現地をトレッキングしてこの眼で現場を見てくる。

豊島へはフェリーで渡る。が、高松からの直行便は夕方にしか出ていない。泊りがけならよいが日帰りは無理である。そこで小豆島の土庄経由か、岡山の宇野経由になる。このへんが豊島と縁遠い理由だろうか。僕は行きは土庄経由にした。土庄行きのフェリーは高松港から約1時間で土庄港へ。同じ港で今度は豊島経由、宇野行に乗る。豊島は唐櫃(からと)と家浦の2つの港があるが、フェリーはどっちにも寄っていく。ただ、唐櫃では車を降ろしてくれない便があるので注意。豊島航路のフェリーは高校生でいっぱいだった。車は乗用車だけなら10台ぐらいだろうか。けどダンプが必ず乗ってくるので4台ぐらいまでかな。客室には将棋盤なども置いてあり和やかなムード。ただ、「よそ者」の僕は勝手に緊張してしまい、とにかく寝た。

豊島産廃処分場跡:イメージ1

家浦に着く。想像していたよりもずっと車社会だ。島を約一周する道路は道幅も広い。ガソリンスタンドも何軒もある。とりあえず車で周回道路をまわることにした。アップダウンが続く道は多島美を眺めながらのコースでとても快適。途中、大丁場という昔の石切りの現場があるが、今回は時間がないのでパス。掲載の写真は高松在住のI村氏提供による。そこから南に向かうと甲生(こうう)の集落に出る。ここには天然記念物の大ソテツがある。必見だ。またこの集落への道は高松方面の眺めも抜群で屋島や五剣山がよく見える。周回道路は北に向かうと家浦に戻り終了。いよいよ処分場トレッキングに出かける。

処分場へは家浦の西のはずれの家浦八幡神社から向かう。この分岐を右に行くと海水浴場、左に行くと処分場と豊島リゾートクラブへ行ける。処分場への道はほとんどダートだ。車高の低い車はきつい。途中、Y字路にでるが「リゾート」の案内と反対の右に向かう。民家を一軒過ぎ、しばらく行くと空いたゲートに出る。かまわず入っていく。すると右手に軽油だけのガススタンド跡が出現。処分場に来ていたトラック用であろう。車を脇に停めて歩くことにする。


豊島産廃処分場跡:イメージ2

歩きはじめてすぐ、右側に「立入禁止」の立て札があるが、気にせず中へ。昔々の立て札だ。しばらく行くと水溜まりがある。これが不気味。黒い水が流れている。周りはまだ削られた山程度なのでどこからこの黒い水が流れているのか。先に進む。けっこうアップダウンが激しい。今日はビールを持ってないのでミネラルウォーターで一息つく。すると目の前がぱっと開けた。一面荒野だ。左手に処分場の事務所らしき廃屋がある。その向こうは雑草の生えた大地が広がっている。が、ところどころにコンクリートの固まりが露出していることから、この大地が人工的なものであることが分かる。地面を気にしながら進むと、巨大な黒い山が現われた。全て廃棄物の山だ。これはもともと盛られていたのではなく、どうやら地面を掘って積み上げたものらしい。


豊島産廃処分場跡:イメージ3

隣に深い穴がある。ということは、僕が立っている一見、花崗土の大地は、その下が全て廃棄物だったのだ。穴を覗き込む。シュレッダーダストを中心として、ゴムやらガラス類やら元が何か分からないものが地層になっている。よく周りを見ると一面ゴミの丘だ。表面に廃棄物が露出している所へ行く。歩いてみる。噂どおりの不思議な感触だ。自然の中を歩いていると実感できない感触。浮いたような感じとはいえ、深い森の中の落ち葉の上とはまた違う。心の中におぞましさが沸いているからだろうか。ぜひ一度体験して欲しい。突然、空中で爆音がした。ヘリコプターだ。テレビ局か新聞社が取材をしているらしい。てくてく歩きは丘を一つ越えた所で終わりにした。振り返ると瀬戸大橋方面の眺めが美しい。都会からやってきたゴミの中でしばらく夕方の海を眺め続けた。

-DATA-

場所:
香川県小豆郡土庄町豊島
食事:
家浦港に「シーサイド大西」という喫茶店あり

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