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« 1996年12月トレッキングレポート:トップページ1997年02月 »

八丁山532.9m

Jan.26, 1997 高松市最高峰

高松市の最高峰は?と聞かれてすぐ答えれれる高松市民は何人いるだろう。「そら峰山や」「いや屋島も高いぞ」「五色台の方ちゃう」僕も最近まで知らなかったが、最高峰は高松の最南端菅沢町にある。そらまあそうかあ、という感じだが馬鹿にしちゃいけない。こんな近いのに、それなりに楽しめる山なのだ。高松市民としては登っておかなくてはならない山だっ。

八丁山532.9m:イメージ1

まずは菅沢町にいかなくてはならない。高松からなら県道30号線塩江屋島西線が公渕経由で通っているが、この県道は途中が細くてカーブが激しく、けっこう時間がかかる。そこで今回は塩江の方からアプローチ。国道193号線を南に向かい、「東植田」の字を目印に左折。しばらく行くと不動の滝への入り口があるのでちょっと寄っていく。不動明王が祭られた滝は、水量も多く見事だ。アマチュアカメラマンがカメラを構えていたので邪魔をせぬよう早々に引き上げる。菅沢町に入ると、やがて菅沢分校が見えてくる。谷間のかわいい小学校だ。僕は同じ山田地区だったのだが、東植田小学校の菅沢分校のみんなは塩江中学に行くらしく、あまりなじみがない。車は八丁山への登山口の八丁林道起点の橋の脇に停める。

八丁山532.9m:イメージ2

橋の上からは八丁山がよく見える。林道はやがて雪道になる。途中、脇道にそれて杉林の中の小池を見に行く。いや実は「それて」というのは嘘で、迷ったのだ。林道に戻って舗装路をしばらく進む。雪の上には犬の足跡が点々と続いている。おっ、その横には地下足袋らしき足跡だ。舗装路が左に大きくカーブしているところで谷川沿いの山道に入る。橋からは10分ぐらいだろうか。山道はしばらくは竹林の中をなだらかに続く。と、だんだん道があやしくなってくる。また間違ったんかいなと悩んでいると、沢の右側の低木に赤いテープを発見。確かに道が続いている。けど、ムチャクチャ急だ。こんな急坂が登場するとは思わなかった。

八丁山532.9m:イメージ3

八丁山532.9m:イメージ4

急坂はなだらかになることなく、30センチほどの狭さを保って尾根に向かって真っ直ぐ伸びている。たまに風が吹くと、杉の枝に積もった雪が落ちてきてパーカーの背中に入り、「ぎゃっ」となる。それにしても平地ではまだ雪など降ったという気配もないのにいつのまにこんなに積もったのか。杉の枝に積もった雪が緑とのコントラストで美しい。やっと尾根に到着。テントが張れるぐらいのスペースだ。尾根を右に一気に5分ほど登ると、八丁山の山頂だ。市政100周年の記念碑がある。やっぱりここは市長も認める高松の最高峰なんだな。山頂には白峰神社がある。足跡のない雪の山頂の中で荘厳な感じだ。明治8年の文字がある、重さが100kgぐらいありそうな手水鉢がある。これは一体持ってきたんだろうか?ここにあった石を掘ったのか?どうも石の具合から持ってきたっぽい。三等三角点もある。その横には東植田小学校の登山記念の札も立っている。高松の最高峰はとてもとても静かだった。

-DATA-

場所:
香川県高松市菅沢町
タイム:
菅沢分校 -(5分)- 橋 -(5分)- 白峰集会所 (10分)- 舗装路終了-(10分)- 急登開始 -(10分)- 尾根 -(5分)- 山頂
周辺:
公渕公園、塩江美術館など
ビール:
R193との分岐に酒店あり
温泉:
塩江温泉郷が近い。なかでもちょっと奥の「カブト虫温泉」が便利。

虎丸山

Jan.25, 1997 地元で大変親しまれている山、その秘密を探る

大川郡大内町に虎丸山という小山がある。最近ではとらまる公園だとかとらまる座とかが有名だが、そのとらまると同じ。虎がキャラクターの人形劇のとらまる座は特に人気だとのこと。今回は、四国八十八ヵ所の奥の院、与田寺の近くからこの虎丸山を登る。地元で大変親しまれている山だそうだ。その秘密を探る。

家を10時過ぎに出発。いつものように長尾バイパス経由で三本松を目指す。車の中は日差しがぽかぽかと暖かいが、外は寒風が吹きすさんでいる。寒い寒い週末なのだ。「与田寺」の案内を便りに、国道11号をはずれて南に曲がる。与田寺の門前をすぎて、東に真っ直ぐ進むと与田川に突き当たる。南を見ると本日の目的地、虎丸山がピラミダスな山容を見せている。んー、思ったより高そうな山だ。すでに11時、昼までに着けるか心配だ。とりあえず車を進め、与田川と別所川が別れている所に車を停める。路駐ですわな。登山ルートは別所川の沢沿い。車の通れる道はもっと奥まであるのだが、地元の人の迷惑になってはいかん。

虎丸山:イメージ1

まずは舗装された車道を行く。山道の始まる新宮池を目指す。途中、二股になっていて右は養鶏農家、左は林道っぽい。当然左を選び、「ぱひー」の歌を鼻歌に進んでいると、どうも周りがやぶっぽくなってきた。げっ、間違ったぞ、これは。ということで周りを見渡すと、右手の熊笹の向こうに池が見える。もう新宮池まできていたのだ。なんとか堤に出る道を見つけて登山口へ。あらためて池越しに虎丸山を眺める。さぁ、登ろう。と、踏み出したとき道の脇に看板が落ちている。なになに・・・「猟犬注意!甲種猟具設置」これは危ない。漫画に出てくるようなギザギザの挟むやつに「グワシャン」と挟まれては、小鹿のバンビでなくとも危ない。登山道を逸れないようにしようと心に誓う。

登山道は地元の人たちのおかげできれいに草や笹が刈られて気持ちが良い。風情を残しつつ歩きやすい道だ。道は2回丸太の橋を渡り、沢沿いにコースを取る。この季節は水量も少ないが、水の季節には心地よい音が聞こえそうだ。やがて道は沢沿いにカーブしながら急坂となる。15分ほど歩いたところで小休憩。道端の小岩に腰を下ろす。ぼんやり空を眺めていると、上流の方から「うわーーーーっ!!!!」という叫び声!僕も慌てて、「すわっ!」と叫び声の方に走っていくと、ニッカボッカスタイルのおじさんが道の岩に足を滑らして転倒している。「大丈夫ですか!」「・・・・・」たいしたことのない転びに、大音量の叫び声をあげてしまったことが恥ずかしいのか、おじさんは無言のまま下り道を降りていった。ひょっとしたら誰もいないと思って、はりきって必要以上の大声をあげたのだろうか?

虎丸山:イメージ2

しばらくすすむと、渓谷風の景観になり、水さえあれば見事な滝になりそうな岩が見える。左手には、畑跡かはたまた虎丸城跡の一部か、三段ぐらいの石垣がある。風情があるので一服することにした。デイパックからチョコレートとスモールサイズのアサヒスーパードライを取り出し、プシュッ。うまい。一気に飲み干して、酔い覚ましに岩の上に横になる。風は冷たいが日差しは暖かい。空が冬にしては濃く青い。酔いが覚めたところで出発。道端に人糞がティッシュ付きで転がっている。せっぱつまつまだったのだろうが、ティッシュは燃やしていってほしい。この白い紙があるとなしでは気分がだいぶ変わる。この人も本当は茂みの中で用を足したかったのかも知れないが、「甲種猟具」の看板が脳裏をかすめたのだろうか・・・。

虎丸山:イメージ3

さて、道はいよいよ急登になってくる。途中、「七丁」の石があり目安になる。要所、要所に白い「登山道」の案内板があるため、道に迷うことはない。尾根に出てしばらくいくと、地元小学生が立てた「あと120m」の案内が目に入る。もうひと踏ん張りと急坂を登ると、ぱっと開けて373mの虎丸山山頂に着く。頂上は一面雪の世界だ。広い頂上には新宮神社があり、年賀の絵馬がたくさん吊られている。しばらく立ち読み。「彼氏がほしい」「MAXに会いたい」などが目に止まる。みんな元日に登ってきたのだろう。四方は展望もよく、讃岐平野の眺め、笠ガ峰、壇特山、女体山などが望まれる。特に白鳥方面の海の展望はすばらしい。

お弁当をさっさと食べ、冷えないうちに下山する。南アルプスで「天狗の下り」と言われた、下り得意の僕も、慎重に急坂を下りる。新宮池まで戻って、真っ直ぐ進むと、道は鶏小屋の間に出る。こっちだったんかー、と思って歩いていると、鶏小屋の中からヘビーなロックが聞こえてくる。ややや、これはひょっとして、ロックを聞くと鶏がたくさん卵を産むとかかな?と馬鹿なことを考えているうちに車へ到着。非常に変化に富んだ、楽しい山歩きであった。帰りは厄除けの与田寺で、今年一年の安全をお祈りして帰ることとする。

-DATA-

場所:
香川県大川郡大内町虎丸
タイム:
新宮池から約一時間
周辺:
与田寺、とらまる公園など
交通:
JR高徳線三本松駅より登山口まで一時間
ビール:
与田寺門前にあり

冬の高尾山・初詣観光記

Jan. 19, 1997 人間万事塞翁が馬、おみくじは運任せ。

1月19日、さすがに正月気分は抜けてます。讃岐で初詣を済ませているので今更都内でもう一回というのもなんですが新春山歩き第一弾、高尾山をお届け致します。前回(筑波山)共々何か楽勝なとこばっかり行っとるようですが冬は無理しないのが鉄則です。それが証拠に所持品は財布、日本経済新聞、プチゼリー、バナナ、筆記用具、ビニール袋とカメラです。それって無理じゃなくて無謀じゃないかと言われそうですが2度目の高尾山、ナメ切ってます(苦笑)。

その日は11時に京王線に乗車しました。めちゃくちゃ遅いですが原因は寝坊です。でも、行ったことあるけん大丈夫。ちなみに新宿から高尾山口駅までは430円、急行に乗れば一時間程で着くでしょう。電車で座るとすぐ睡眠開始(習慣なもので... )。ふと気が付くと窓の外には残雪が見えました。もしや山頂は・・・と思えども多分大丈夫。ハーフコートでしっかり暖は取ってますし靴も普通のハイカットシューズです。それって普通の格好ではないのか!?そんな思いは高尾山口駅の一つ手前の高尾駅で乗ってきた大量の団体客の群れで杞憂と化します。もおええでしょ?ここは観光地なんです。ハイ。

高尾山口駅についたらお腹が空きました。山頂でも食堂はありますが値が張るはずなので一寸ばかし寄り道して駅の近所のボロい食堂に入りました。山菜そばを注文します。一杯700円(た、高い!マクドのハンバーガなら5個買えるぞ)。山口駅から歩いて10分足らずでリフト・ケーブルカーの駅に到着します。ここから徒歩でも山頂に行けますがここでは当然のように往復切符を買います。徒歩以外ではリフトとケーブルカーがあります。寒いのでケーブルカーにしたいのですがさっきの団体客が大量に並んでいるので仕方なくリフトを使いました。どちらを使っても往復800円です。で、リフトに乗るわけですが乗車方法が変わっています。スキーゲレンデにあるような「ごく普通の」リフトは自分が着座位置まで移動しますが高尾山のリフトには着座位置までベルトコンベアが運んでくれます。係員の指示に従ってベルコンに乗ると後ろから座るべきリフトがやって来るわけです。ベルコンの上で歩くと乗るタイミングを逸します。案の定、ベルコンの上でコケてしまって係員に冷や汗をかかせた爺さんがいました。

冬の高尾山・初詣観光記:イメージ1

山頂駅までは結構長い間リフトに乗せられます。山頂駅について暫く歩くとうぅむ・・・やはり下界です。さしずめドライブウェイのない屋島山頂の様相です。本日は冬にしては結構暖かいようでして、参拝者やハイカーがたくさんいました。筑波山で見られたような「ヤマヤ」姿の人はさすがにいませんでした。やっぱり。リフト山上駅から山頂に向かって5分程歩くと展望台に着きます。展望台からは東京多摩地区が一望できますがまだ山頂ではないので早々歩を進めます。

ここで、高尾山周辺の山道について説明します。高尾山の周辺には自然研究路と称した山道が幾つかあります。リフト・ケーブルカーに乗って薬王院(最初は神社かと思ってましたが後で地図を見るとそこには「卍」印があったので寺院のようです)を経由して山頂にいたるルートが「1号路」です。これが東海自然歩道の東の終点にあたります。ちなみに西の終点は大阪箕面です。高尾山周辺の研究路は「1号路」から「6号路」まであります.京王高尾山口駅から高尾山頂までには「稲荷山コース」なるルートもあります。要するに「ようけある」のです。

冬の高尾山・初詣観光記:イメージ2

1号路は参詣ルートですから人通りはかなりあります。山歩きらしい道のりはないのかな・・・と思っていたら4号路との分岐がありました。人影はまばらになりますが山の影になるところは雪が融けずに残っています。薬王院には帰りに寄ることにしてここは4号路に入ることにしました。4号路は行き交う人も少なく案外静かです。やはり山歩きはこうでなくてはいけまへん。途中「みやま橋」なる吊り橋もあります。なかなかいい風情です。分岐から40分ほどで山頂に着きました。

山頂はのっぺりとして結構広く、レジャーシートを広げて食事している人がたくさんいました。売店も幾つかあるので腹が減っても金さえあれば大丈夫です。私は下でソバを食べているのでここでは持ってきたバナナを食しました。日光も風も穏やかでなかなかいい気分です。ビールでも買って飲もうかなと思いましたが冷えそうなので止めました。ここからでも都内が一望できます。こうしてみると都会の密集度は相当なものだと痛感してしまいます。山頂には売店のほかにも公営のビジターセンタ(入場無料)があります。

冬の高尾山・初詣観光記:イメージ3

下山は1号路を使います。薬王院には20分ほどで着きました。そこで引いたおみくじが「64番凶:待人来ず、病直らず、失物出ず、争い事負ける... 」と最悪の極み。今年の私を暗示するかのようです。お~こわ。

そんなこんなで下山した次の日、勤務先の人も高尾山に行ってきたとの話を聞きました。当人の自宅に「厄年なので高尾山に参詣に来なさい」なる意の通知が届いたそうです。厄除けは別にどうでもいいのだけど子供が喜ぶだろうから連れて行ったとの事。以前に高尾山で記帳したらしく住所氏名生年月日を控えられていた様です。いく行かないはいいとして酷くあこぎな話です。比叡山焼き討ちを画策した織田信長の気持ちも判ります。

「地獄というのは人の作った絵空事じゃ!」と言ってやりたいです。(当然渡信長風で)

大坂峠・龍王山古道をゆく

Jan. 19, 1997 ヤブの少ない冬に、小春日を求めて。

香川県と徳島県の間には讃岐山脈が東西に走っており、かつては阿波十三越と呼ばれた峠道だけが阿波と讃岐をつないでいた。この峠の東の端、一本松越の延長の大坂峠は交通の要衝として人馬の往来が多く、それは近年鳴門海岸沿いの現在の国道11号線が開通するまで続いた。今ではすれ違う車も少なく、それでいてマリン感覚溢れる山岳ワインディングロードとして人気がある。展望の良さを求めて、香川、徳島からハイキングなどに人が訪れている。ヤブの少ない冬に、小春日を求めて古道を歩く。

大坂峠・龍王山古道をゆく:イメージ1

今回は(今回も)マイカーを使ってアプローチをして、ゆっくり昼食を楽しむこととする。というわけで高松市を出発。混雑を避けて、南のさぬき新道を長尾方面に向かう。さぬき新道(県道13号)はやがて長尾街道バイパスと合流して、すいすいと三本松に。国道11号を引田方面に向かう。白鳥町辺りは季節によって多少混雑するが、人出の少ないこの季節はノンストップだ。やがて引田駅を過ぎ、左手に海が見えはじめたら大坂峠への入口は近い。左手には阿讃山脈の東端の山々が見え、大坂峠や龍王山も望める。大坂峠への県道1号線を入ると道は一車線になる。慎重に何回もカーブをパスしていくと次第に海側の展望が良くなってくる。県境には車でアクセスできる展望台があるが、今回はさらなる絶景を見る予定なので立ち寄らない。県境ではなく、鳴門市と板野町の境界まで来るとそこが車道の最高地点だ。道の両脇に「四国のみち」が見える。これを今回は登っていく。車は見通しの利く所に路駐。3台ぐらいしか駐車スペースがないため、空いてないときは多少歩くことになる。

大坂峠・龍王山古道をゆく:イメージ2

登ろうとしていきなり、「四国のみち、崩壊につき通行注意!」の看板。急に緊張してくる。注意しながら崩壊箇所をこえると後は歩きやすい楽しい山道。耳をすますと小鳥の鳴き声が聞こえる。わりと近くで鳥が枝に止まっているので、息を潜めて近づいてみるとキツツキの仲間の「コゲラ」だ。樹の皮の中の昆虫をついばんでいる様子がよく分かる。道は展望台まで木の丸太を使用した階段になっている。歩幅がもうひとつ合わないが、それもまた良し。10分ほどで昔の大坂峠にでる。右に下ると香川県引田。左に下ると徳島県板野町。僕はまっすぐ尾根を進み、やがて大坂峠展望台に到着。おおーっ、眺めが素晴らしい。天気の良さも幸いして瀬戸内海の青色が美しい。海とこちらの間の上空には、パラグライダーとトビが20羽ぐらい仲良くのんびりと飛んでいる。というか浮かんでいる。尾根の反対に目をやると、四国三郎吉野川が滔々と流れている。阿讃山脈で瀬戸内海と吉野川が同時に見れるポイントは他にもあるのだろうか?それぐらい素晴らしい景色だ。

大坂峠・龍王山古道をゆく:イメージ3

ここであっと驚いた。驚いたんです。なんとオフロードのバイクが10台ほどたむろしている。こいつら今の山道登って来たんかー??と思ったら横に乗用車もおる。ん??どうやら徳島県側から整備された道があるらしい。さて、龍王山方面に進むとそこは一面あせびの公園。あせびは「馬酔木」と書いて、ツツジ科の低高木。山地に自生。春には白い壷状の小花をスズランのようにつけるそうで、美しそうだ。しかし、名前のとおり有毒植物で、アセボトキシン含有のためウシやウマが食べると麻痺するそうだ。あせび公園は吉野川方面の眺めも良くお弁当にぴったり。ほうれん草味噌汁を作って昼食にする。あっ!ビール忘れた!大ショックだ。この味噌汁用の湯ができるまでビールを飲むためにここまで来たようなものを・・・とその時、背中に触るあせびの葉っぱ。この葉っぱを食べると、酔ったようになって麻痺するのかー。ちぎって臭いを嗅いでみる。そう思って嗅いでみると緑臭さの中に、ビールのような苦みを感じ無くもない。いかん、ダメダメ。ここはぐっとこらえて紅茶で我慢することにした。

大坂峠・龍王山古道をゆく:イメージ4

しばらく日向ぼっこの昼寝をして、龍王山へ向かう。龍王山といっても香川県の最高峰ではない。こっちは475mのかわいい山だ。細くなった道はヤブ状になる。冬だから良いが夏場はおすすめできない。その辺の落ちている枝を拾って杖を作る。うん、上出来。しばらく進むと鉢伏山との分岐にでる。ここからはその気になれば阿讃山脈の縦走も可能だ。健脚者向けなので次回にしたい。龍王山方面へのしるしに従い細道をゆく。やがて道は柴刈りした後の林道になり、その道の終着が龍王山頂上だ。展望は良くないが唯一、引田方面が鉄塔をバックに開けている。小休憩をし、来た道を戻る。戻り道で板野町から引田の讃岐相生駅を目指している初老の男性に出会う。道に迷ったらしいので、旧大坂峠の分岐まで案内をしてあげる。なかなかダンディな男性だ。おじさんは峠を越えるため南から来て、北へ行った。僕は山脈の尾根を東西に歩いている。交わっている箇所は一点だ。人と人の出会いって・・・と感慨に耽りながら山道を下った。

-DATA-

場所:
香川県大川郡引田町、徳島県鳴門市
タイム:
大坂峠-(15分)-旧大坂峠-(5分)-大坂峠展望台-(10分)-あせび公園-(15分)-龍王山

嶽山204.6m

Jan. 18, 1997 竜王神社をいただく東讃の独立峰。

東讃の山で一際異彩を放っているのが、木田郡三木町の嶽山だ。地形図なら「2万5千分の1:鹿庭」になる。地形図でも分かるが岩山だ。山全体を広葉樹で覆われた山が多い中で、嶽山は頂上付近に青黒い岩をさらしている。ふもとから眺める山容は、204mと低い山にもかかわらず、どっしりと堂々とした印象を受ける。物思いに耽るにはちょうど良いと思い、この嶽山に登ることとした。昔、自由研究で嶽山周辺の古墳について調べたことが思い出される。その後どうなっているのだろうか。

嶽山204.6m:イメージ1

嶽山の登山口までは広い道があり、容易にアクセスできる。なんといっても山の東の山大寺池周辺には三木町の総合運動公園ができており、休日ともなると賑やかだ。この公園、テニスやサッカーなど定番はもちろん、ヨットやカヌーまであるスポーツ施設。広い敷地でのんびりスポーツが楽しめる。閑話休題。マイカーで来た場合は駐車スペースに苦慮する。僕は悩んだあげく、香川用水沿いの道に路駐した。駐禁の看板はないので良いだろうと考えたが用水関係の方、いけないのでしたらごめんなさい。平野池という池の南側、香川用水沿いのところが登山口だ。用水の金網に標識がかかっている。しかし字が消えかかっていて読めない。嶽山の形に似て無くもない木の板がそれだ。

登山口からしばらくは車も通れる程度の道。途中、使わなくなった建設機械が放置されている。小学生なら乗って遊びたいところだ。しばらく進むと細い道が山の方に向かってのびている。松林の中を登る。すると小さい祠が出現。由緒は分からないが真ん前を横切る。松林を抜けると開けた尾根にでる。この辺りから松は若干背が低くなり、盆栽に使えそうな松が多くなる。地面は白みがかった花崗岩。雨が降ると表面が流れていっているようだ。それにしても松枯れが目立つ。5本に4本ぐらい枯れている。原因は諸説あるのだろうがこの光景は痛々しい。6合目ぐらいまで来ると道は突然急になり、しかも岩場になる。浮き石もあるので気を付けたい。靴はホールドの効く靴でなければ危険かも。所々に手すり状にロープが付けられているが、できるだけあてにせずしっかり踏んで登る。落石もしないように気を付けよう。しだいに頂上の鳥居が見えてくる。あともう少しだ。

嶽山204.6m:イメージ2

嶽山の頂上はこれすべて龍王神社だ。三角点のあるピークと、龍王神社の本体っぽい社のあるピークがあり、途中が馬の背のようになっている。両側は切り立った崖で、ちょっと危ない。しかし、この嶽山にはロッククライミングのゲレンデがあり、季節によってはクライマーが練習しているそうだ。頂上は岩が露出しており、青黒く見えた正体は表面のコケだ。びっしり付いている。独立峰ゆえに眺めは素晴らしい。南面は阿讃の峰が続き、東面は山大寺池の眺めが美しい。北面は手前に東讃富士の白山が見え、その向こうに瀬戸内海が見渡せる。西面は池と里山を配した箱庭のような讃岐平野が広がる。本日はミルクココアをいれることにした。至福の時間が流れる。

嶽山204.6m:イメージ3 嶽山204.6m:イメージ4

-DATA-

場所:
香川県木田郡三木町上高岡
タイム:
登山口から頂上まで20分程度。

白山203m

Jan.17, 1997 天狗の顔岩は何処へ?

三木町のシンボル的な山、白山。東讃岐富士とも呼ばれる、標高203mのこの山に20年ぶりに登ってきました。

白山203m:イメージ1

白山へは、車か電車が便利です。電車はコトデン長尾線白山駅下車、徒歩5分で登山口です。私は車でしたので、白山神社の駐車場に車を置いて歩きはじめました。車を出て驚いたことに、白山神社がまっさらになっています。20年前はすすけた神社でことさら特徴も無かったのですが、今、目の前のそれはついこの前建った神社のように木も白木のままです。改築の日付は平成8年。どうりで綺麗なはずです。しかしながら、歴史の浅いもんには興味が無かったので早々登山道へ。ここでまたびっくり。昔の獣道風登山道から、なんと階段。しかもぴっかぴか。そして手すり付き。開いた口がふさがらんとはこの事です。20年の時を考えると当然かもしれませんが、自分も齢を重ねているのだと悟りいささか足取りが重くなったのでした…。

白山203m:イメージ2

中腹に行ってみると休息場を兼ねた展望台が有ります。高松市の眺めがすばらしい。白山の形はちょうどおわん型。すそ野が広く讃岐7富士のひとつと言われています。この中腹なので、さほど登った気がしないと思われるかもしれませんが、意外と高度感が有るのに驚かされます。きっと単独峰だからでしょか。休息場の傍らには、山の説明が書いてあり、それによると、この山の独特の形は山頂付近が侵食に強い安山岩で、すそ野は侵食されやすい花崗岩である為、時代を経て頭でっかちの形になったとの事です。

どんどん登っていくと金毘羅さん、天狗の顔岩があります。しかし天狗の顔岩は標識だけでいくら探しても天狗の顔らしきものは見当たりませんでした。非常に残念。怒っても仕方が無いので、気を取り直して、山頂へ。山頂手前には、畳岩が有ります。火山性で貴重な中柱摂理が見て取れます。一見すると畳状に見えなくもないので、この名前が付いたようですが、どちらかといえば階段ですね。現に昔はできの悪い階段と思って登っていた記憶があります。畳岩を過ぎるとすぐに頂上です。ここまで約15分、息もさほどあがりませんでした。

白山203m:イメージ3

頂上は昔は竜王神社と祭日に国旗を掲揚するポールのみの寂しい山頂だったのですが、今は完璧に整備されています。展望台、方位板、ベンチ、周辺の説明図等。公園の様といった表現がぴったりくるほど上等です。頂上からの展望はすばらしく、360度讃岐平野を見渡せます。山頂の中心部に石の記念碑的なものがあるので見てみると天狗の顔が掘って有ります。来る道で発見できなかった天狗の顔岩ではないでしょうか。たぶん、ここに移設されたのでしょう。心残りが解消されてすっきりしました。また、山頂の岩に穴があいており、一説によると志度に通じているとか、同じ三木町の嶽山に通じているとの伝説があります。はっきりいって、うさん臭い感じ。山頂はかなり広いのでグループで来て弁当を食べるもよし、ゲームをするのもよしといった山頂です。

登ってみて思うには。一言、三木町さんよく整備されました…です。頭が下がります。でもワイルドさが無くなったのが少し残念でした。でも、子どもやお年寄りにも簡単に登れる楽さと、設備の充実性が有りますので休日に登ってみてはいかがでしょうか。そして、植物の豊富さと、地質学的な価値、雉をはじめとする鳥類の豊富さ。子どもに語りながら登ったりするとお父さん、尊敬されますぞ。でも天狗にならんといてください。移設されます。

-DATA-

場所:
香川県木田郡三木町白山
タイム:
登山口から頂上まで15分程度。下りは10分!

女体山761.8m

Jan. 12, 1997 遍路道を通って。

移動性の高気圧におおわれて全国的に穏やかないい天気。こんな日はちょっと歩きに出かけたい。地形図を拡げて、さて。木田郡三木町の高仙山が地形的に面白そうである。さっそく、お弁当とビールを持って出発。車にて山道を越えて案内に従い高仙山へ。しかし!なんと、山上遊園地が建設中で、土肌が露出した哀れな姿がそこにあった。数年後には、「高仙山自然公園」とかに落ち着くのかも知れないが、ダンプカーとショベルカーのけたたましい音を聞いてしまった僕は、次回訪れても楽しくないだろう。そういう意味では、「公渕森林公園」や、「国立満濃自然公園」なども同様の問題を含んでいる。人間が自然のなかで楽しもうとしたときいろんな意味で、大なり小なり矛盾が発生する。

女体山761.8m:イメージ1

気を取り直して、2万5千分の1地形図「鹿庭」を取り出す。どうせなら高い方が良い。しかし昼も過ぎて腹も減ってきているので歩行時間は1時間ぐらいが・・・。ん、この名前は。ということで女体山に決定。場所は大川郡長尾町と寒川町の間で、88番大窪寺の北側の山だ。頂上直下まで林道はあるのだが、途中から歩けるだろうと考えいざ多和方面へ。国道をはずれて県道3号線を北へ。前山ダムの手前、大多和知区で南東へ道を入る。ほぼ一車線の道。途中、砂防ダムの工事中のため迂回路を通るがそれ以外は快適な林間の道だ。すると、左手の渓流沿いに建物が現れる。これが香川大学の宿泊実験実習施設「太郎兵衛館」。この辺の地名は太郎兵衛。その昔、悪さをする山猿を退治した猟師の名前とも、この辺で修行をしていた修験者の名前ともいわれている。近くには戦国の武将、寒川氏の居城、昼寝城跡がある。なんとも間の抜けた名前だが、昼寝山(441m)に建てられたのでこの名前になったらしい。そこから500mほどで、女体山への登山道、その昔弘法大師空海も通った「遍路道」が現れる。

女体山761.8m:イメージ2

登りはじめてしばらくは、ヒノキとスギの人工林のなかの、遍路道らしい道を歩く。木の所々に「お大師様といっしょです」などの札が掛かっていて、裏を見ると愛知県やら東京都など遠いところの名前がある。88箇所参りといえば近頃はバスかマイカーと思いがちだが、なかには歩いている人もいるのだ。そういえばショーケンは何回も歩いて回っているらしい。道はひとつ砂防ダムを越え、林道へ合流する。(林道といっても完全舗装の1.5車線の金のかかった道だ)しばらく車道を進むと、また登山道が現れる。子ども連れならここまでマイカーで来て登りはじめても良い。道は尾根に向けて斜度を強めていく。

女体山761.8m:イメージ3

道はいよいよ女体山の北側の尾根にでる。ここからは幅60cmぐらいの細い道だ。この日は年始の雪が残っていて歩きづらい。積雪期には軽アイゼンの持参をお奨めする。ところどころアイスバーンの部分もあり注意して進む。見晴らしの良いところで小休止。讃岐平野が一望できる。小豆島や岡山の山まで見える。こうしてみると、讃岐平野は海の延長なんだなぁと感じる。点在する小山がまるで島のようだ。小休止中に腹持ちをさせるため、ポッキーのチーズ味を食べる。うまいので小袋が空いてしまう。さてもう一踏ん張り。10分ほどでベンチのある場所へ。ここからが岩場だ。道もよく分からないぐらいの岩場になる。といっても、雪が凍っている部分さえ気を付ければ大丈夫。鉄棒の手すりが現れたら頂上はもうすぐ。

女体山761.8m:イメージ4

山頂には女体宮という神社がある。よくみると石の祠の扉が開いている。僕は、むむむと思って女体山、女体宮という名前から、当然の想像をしながら緊張して中を覗き込む。そこにあったのは丸い石であった。ひっくり返して見るわけにもいかず、邪心を反省しながらお賽銭を入れて、今年の登山の安全を願う。一番のてっぺんは祠の横の歌碑のある大岩をまいた道の奥だ。小広場になっていて、「女体山 761.8m」の標識がある。野鳥の案内図などもある。さて昼食。おにぎり弁当に、味の素の即席味噌汁。そして、ビール。陽が当たって暖かい。至福の時間が流れる。お遍路さんが残していった遍路笠が、木の枝に掛かっているのも風情があって大変良い。食後には紅茶。山頂からは、道は大窪寺方面と矢筈山方面へ分かれている。矢筈山もいい山だと聞く。次回は矢筈山にいこうと思いつつ来た道を下る。

女体山761.8m:イメージ5

-DATA-

所要時間:
太郎兵衛-(15分)-登り口-(10分)-林道出合-(25分)-休憩場-(10分)-山頂
植生:
8合目まではヒノキ・スギの人工林。そこから山頂まではアカシデ、ウリハダカエデ、ウラジロノキなどの暖・温帯樹種をまじえた天然林。
鳥類:
一年を通じて約100種類の鳥類が生息。ハチクマ、ヤマドリ、コノハズク、ヤマセミ、アカゲラ、カワガラスなど他地域ではあまり見られなくなった鳥も多い。
獣類:
ニホンザル、タヌキ、イタチ、テン、ムササビなど。特にニホンザルは県内でもまれになった生息地のひとつ。
場所:
香川県さぬき市多和
交通:
マイカーをお奨めします。

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