ツーリングレポート

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日南フェニックスロード

Sep.19, 2004 リアスの海へ、野生馬に会いにゆく

日南フェニックスロード:イメージ1

南に伸びやかに続くバイパスは、立ち並ぶワシントニアパームが明るい開放感を感じさせる道だ。10m以上になるパームを見上げれば視線は自然と空にゆく。南国特有の鮮烈な青空を意識させる道なのである。国道220号線宮崎南バイパスは、日南海岸ツーリングの導入部にふさわしい。40代以上の人は、かつてこの地が新婚旅行ブームに沸いたことを覚えている。いまは人気観光地の第一線から退いたが、ツーリングライダーは日南海岸ルートの魅力は失せていないことを知っていて毎夏、この海沿いの道をたどる。リアスの海岸美と黒潮の海。真っ青な空、南国の陽射し。ついでに海際に住む人の心根にふれることができた人は運のいい旅人だ。 

日南海岸とは、九州の東南岸、宮崎県は宮崎市から串間市都井岬にまでいたる約90kmの海岸線の総称をいう。国定公園に指定された一帯は、暖流・黒潮に洗われ冬なお暖かく、この地にあっては雪など見る事のない幻だ。宮崎市~串間市間は国道220号線・448号線からなる、通称「日南フェニックスロード」。2本の国道をたどればよく、ルーティングに悩む必要はない。コースのゴールとなる都井岬には野生馬がいる。と聞けば、誰もが心踊るだろう。

日南フェニックスロード:イメージ2

まずは宮崎市編。先述の国道220号線宮崎南バイパスは巨人軍キャンプで知られるサンマリンスタジアムをかすめて走り、爽快な気分のまま景勝地・青島へ導く。青島へは道路案内に従いバイパスから国道220号線に下りること。青島は周囲約1.5kmの小島だが、鬼の洗濯岩、亜熱帯性植物群落はどちらも国の特別記念物。鬼の洗濯岩とは波状岩のことでまさしく巨大な洗濯板の様相。ビロウ樹など南方の植物がつくるジャングルの中に青島神社の朱塗りの本殿が建つミスマッチが面白い。そうそう、青島はういろうが名物だ。青島から南下すると峠道にさしかかる。適度なワインディングを楽しみながら駆け登るといきなり眼前に広大な青海原! 予期せぬ眺めにアクセルがゆるむ。ここが堀切峠だ。青い空、紺碧の海、常緑のフェニックス。南国・宮崎を凝縮した景観。高度感と海風にワクワクしてくる。さぁ、日南海岸ツーリングはこれからが本番だ。

日南フェニックスロード:イメージ3

宮崎市から日南市に入る。信号はなく、ゆるやかにうねる海岸線を国道220号線はていねいになぞってゆく。沿道にはフェニックス、視界のはしにはいつも海。「日南」の名のイメージ通り、南国の陽射しを意識させる景観だ。付近の立ち寄りポイントはふたつ。サボテンハ?ブ園、鵜戸神宮。前者(入園料600円)は 130万本のウチワサボテンより、名物サボテンステーキが有名。味は想像を超えています、ご賞味あれ。鵜戸神宮は断崖の洞窟内に極彩色の本殿があり、断崖下の亀岩の穴にピンポン玉大の「運玉」を投げ入れ、うまく入れば願いがかなう。旅の安全を祈って出発した。洋上には島影が重なる。ライダーを南へ南へと誘っている。

日南市街に入る。国道は歴史ある堀川運河、油津港を過ぎる。城下町・飫肥も近いので興味ある人はぜひ。2004年秋のNHK朝の連ドラ「わかば」の舞台でもある。大堂津海水浴場のにぎわいや、大堂津駅の木造駅舎を横目に国道を走って南郷町入り。ここで JRの高架をくぐる。河口をまたぐ鉄橋、その下から見える岩礁の海。タイミングよく日南線の黄色い1両編成の列車が通ってくれれば1枚の絵のようだ。その先で西に方向を転じる国道220号線に別れを告げ、国道448号線にスイッチ。スピードを感じて快走できるのが220号線なら、448号線は断崖をゆくワインディングロードだ。それだけに荒々しい海岸は感動的に美しい。220号線が序章のようにさえ思える。ただし、これが都井岬までえんえんと続くから時間とガソリンと覚悟は必要だ。休憩ポイントは道の駅なんごう。マンゴーソフトクリーム(250円)でひとときの涼を。立ち寄るなら串間市、幸島。島には渡れないが教科書などで一度は読んだことがあるだろう、海水でイモを洗う文化をもつサルのいる、その島だ。このあたり、夫婦浦、幸島、恋ヶ浦とやけに地名が色めいている。タンデムで来るべきだったかな。を切れば静けさに気付き、歴史と自然美に彩られた天草の風景が心にしみていくに違いない。

日南フェニックスロード:イメージ4

断崖のワインディングのゴールは宮崎県最南端。都井岬。「駒止めの門」が岬の入口で、ここでパンフレット代として100円(自動車400円)徴収されるが、バイクだとパンフをくれないことも。この岬には御崎馬と呼ばれる日本在来種の野生馬がおり、岬内で自由気ままに暮らし、人間と共生している。草をはむ親子、車道をのんびり歩く群れ。馬が横に移動しながら草を食べるため、緑の山々は縞模様。なんとものどかな光景だ。なのでアクセルは抑え気味に。岬内は馬が優先、馬のフンで滑っても知りません。御崎馬を間近に見、白亜の都井岬灯台を訪ねたらいよいよ南端へ。御崎神社の参道を覆うソテツがエキゾチック。かたわらのソテツ自生地の景観も見事だ。ヘルメットを脱げば潮風が心地いい。天気のいい日は屋久島まで見えるという雄大なパノラマ。午後の海に目を細めていたら、どこか遠くで馬がいななく声。…こんな非日常感を味わってしまったら帰りたくなくなるじゃないか。

-DATA-

場所:
宮崎県宮崎市~串間市都井岬
交通:
国道220号線~国道448号線~県道36号線
駐車場:
各施設にあり
トイレ:
各施設にあり。その他、フェニックスドライブイン(堀切峠)、御崎馬ビジターセンター(都井岬)など
備考:
国道448号線は悪天候のあとは土砂崩れにより通行止になることも。迂回路あり
参考:
日南市:http://www.city-nichinan.jp/
都井岬観光案内:http://www.kushima.co.jp/sight/toi/

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