ツーリングレポート

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旧三国峠マウンテンバイク

Oct.14, 2001 錦秋の峠道を走る

旧三国峠マウンテンバイク:イメージ1

群馬県と新潟県を結ぶ国道17号線はかつて三国街道と呼ばれ越後と江戸を結ぶ主要道であった。国道の開通と供にそれはほとんど舗装道路に取って代わられたが、新潟県湯沢町と群馬県新治村の間にある三国峠は今もまだ当時の面影を残している。古碑や道祖心を巡るハイキング、三国山登山道として今も多くのハイカーが訪れている。峠から永井宿、法師温泉がそのメインコースとして親しまれているが、さらに長駆猿ケ京まで道が続いていることを6年前に発見した。その時はあまり人の歩かれていない道をヤブ漕ぎがあったり、なんと言っても道の真ん中に大きな熊の糞が落ちていてビクビクさせられた。しかし11kmものダウンヒルコースはそれにも増して魅力的だ。一人では心細いので仲間を誘い、車を利用した下りのみのお手軽自転車ツアーに出かけた。

旧三国峠マウンテンバイク:イメージ2

車利用の場合は非常に分かりやすいアプローチだ。関越道を月夜野インターで降り、そのまま月夜野バイパスから国道17号、新潟方面に北上し三国峠に着く。三国トンネルを挟んで群馬側、新潟側とも駐車場があるが、紅葉のこの時期すでに両方ともほとんど塞がっていた。峠を越えるということを意識して我々は新潟県側の駐車場に駐車した。

旧三国峠マウンテンバイク:イメージ3

登り口は大きな立て看板があり、迷うことはない。脇には馬頭観音もある。100年以上のものだ。階段状を少し上がると橋を渡り軽トラックなら通れそうなほど幅広の道となる。さすがかつての大動脈である。いくつもカーブを描きながら高度を稼いでいく。紅葉が美しい。途中細い分かれ道があるがこれは送電線巡視路である。道幅が異なるので間違えることはない。そろそろ休憩の欲しくなる頃三国峠最高所に着いた。

旧三国峠マウンテンバイク:イメージ4

峠には大きな鳥居と避難小屋、道祖心などがあり、これより三国山や峠を越えて永井宿に向かう道の交差点になっている。また最近国境稜線を辿り稲包山までの登山道も開かれた。一休みの後、登ってくる登山者がいないのを確認し、永井宿方面に下り出す。すぐに三国峠群馬側のルートと道を分ける。谷に沿って快適なダウンヒルを楽しめる。たまに登り返しも出てくるがそれはひとつのアクセントだ。そんな時こそゆっくり歩き紅葉の山々を眺め満足に浸る。

旧三国峠マウンテンバイク:イメージ5

2kmほど行くと数基の墓が並ぶ、長岡藩士が雪崩れ遭難した現場だ。今日は日射しもあり明るいが、曇天時には少々不気味さを憶える所だ。そこからすぐに木造の立派な休憩所があり、簡易トイレもある。立派なミズナラが屋根を覆うように立っている。さらに進むと谷から離れ広い場所に茶屋跡あった。再び谷に沿い4km 地点に大般若塚がある。これは戊辰戦争で官軍と会津藩の戦場跡だ。カンバやブナの広場は休憩には最適地だ。東屋もあり直進すれば永井宿、右折で法師温泉に出る。

旧三国峠マウンテンバイク:イメージ6

猿ヶ京へは左折する。いきなり急な登り返しでツライ。ここから以前はほとんど人の入った形跡のない道だったが、今回はしっかりササ刈りもされていた。さきほど広くはないが走りやすい道が唐沢山に向かって延びる。スギの植林地に猿の群がいた。20頭ほどが我々を見つけて谷に駆け下りて行く。逃げ遅れた小ザルが細いブナの間から覗いていた。唐沢山から尾根の反対側出る。塹壕状の道を一気に駆け下りクリの木の下で大休止、ビールが旨い。

1045mポイントの手前でケモノ道に入り込んでしまった。すぐに気がついたから良いが、本ルートが雨で削られていて見分けが着きにくい。しかしここ以外は分岐に標識もしっかり立ち難しい箇所はない。送電鉄塔まで来ると谷川岳が遠くに見える。もうゴールは近い。急な尾根を下り植林地のつづら折れ、さらにススキの原をまっしぐらに進むと猿ヶ京温泉の高台に出る。舗装道を右折すると温泉街だ。

-DATA-

場所:
群馬県利根郡新治村
交通:
JR上越線後閑駅よりバスで猿ヶ京温泉へ。そこからタクシーで三国峠。
もしくは上越新幹線湯沢駅よりタクシー。
どちらにしろマイカーが断然便利である。
駐車場:
三国トンネルの両側にあり。
トイレ:
簡易トイレが三国トンネルの両側にあり。
水:
登山口より大般若塚までは数カ所沢水あり。
温泉:
猿ヶ京「憩いの湯」/300円 猿ケ京温泉センター/1000円
1/25000地形図:
三国峠 四万 猿ヶ京
コース:
三国トンネル(1km:30分)-三国峠(4km:1時間半)-大般若塚(7km:2時間)-猿ヶ京
バリエーション:
大般若塚より永井宿へ、4km。マウンテンバイクガイドブック等ではこのルートが紹介されているが本ルートの方が長さや難易度から充実コースといえる。

赤沢峠マウンテンバイク

Oct.13, 2001 ひゃっほーな道

赤沢峠マウンテンバイク:イメージ1

上越国境の稲包山は四季を通して楽しめる山だ。麓の法師温泉もCM使われただけあって湯船に渡された井桁状の枕木に頭を預け、風呂底から湧き出る温泉に浸りながら今日の山行を振り返るのもサイコーだ。稲包山の稜線伝い、赤沢山との鞍部にある赤沢峠は四万と法師を結ぶ旧街道で現在上信越自然歩道の一部となっている。法師側は車道(一般車通行不可)が併走しているので登山者の多くはこちらを利用している。そのため自然歩道の方が登山者の少ない道である。適度な斜度がおよそ6kmほど続き、マウンテンバイク界でいうところの「ひゃっほー!な道」なのである。毎年恒例、秋のマウンテンバイク行に今年もやって来た。

赤沢峠マウンテンバイク:イメージ2

関越道「月夜野」インターで降り月夜野バイパスからR17を新潟方面に進む。思い出したが月夜野町は高速のインターと新幹線の駅、両方がある全国でも数少ない町村だ。以前そんなことを自慢する人に会ったことがある。ホタルもいるし地ビールもある。温泉もある。しかし何と言っても「月の夜の野」、町名が良い。猿ヶ京を過ぎ標識に従って法師温泉に左折する。角にガソリンスタンドと「佐藤酒店」がある。一本道をどんどん行くと丁字路が現れる。左折すると赤沢スキー場だ。ここも直進しすぐにY字路、法師温泉には右を行くがかまわず直進する。浄水場を過ぎると道は細くなるが舗装はされている。Y字路よりおよそ 2kmで道は左の斜面に駆け上がる。この取り付きにダート道がある。ここに入り小さな橋を渡った場所が登山口である。ここから左に送電線巡視路が稲包山頂近くまで延びている。

赤沢峠マウンテンバイク:イメージ3

初めは軽トラが走れそうな広い道である。しかしすぐに右の巡視路に入る。角に黄色いそれを示す標識があり、以前は「稲包山」と書かれた手作りの札も木に掛かっていたが今回はなかった。しばらく細い沢を左に見て進む。再び分岐があるがここも右である。左は沢の対岸にある鉄塔への巡視路だ。つづら折れの後その沢の上部で沢を越し、再びつづら折れを経て最初の送電鉄塔の下に着く。ここまで来ると東方面の視界が効き、三国、谷川、上州武尊などの山々が一望できる。

赤沢峠マウンテンバイク:イメージ4

尾根を巻くように登りすぐに分岐を左に入る。そこからまたつづら折れの連続だ。自転車が肩に食い込む。30分ほどで二つ目の送電鉄塔。これは新新潟幹線といい、尾根のササ原に巨大な鉄のかたまりは宇宙ステーションのようだ。この鉄塔越しに色づいた山頂部が見える。大きく尾根を左に巻いて登山道を合流する。そこを右に曲がりひとつ小ピークを乗っ越すと山頂は近い。言葉で書くと簡単だが実際はこれが結構キツイ。冬季ならば鉄塔から尾根を直登できるので30分は違う。

赤沢峠マウンテンバイク:イメージ5

山頂から赤沢峠までは乗車率70パーセントほどで何度か登り返しがある。山頂でビールを空けたためなかなか身体に応える。警告、ビールは赤沢峠で飲もう。赤沢峠からいよいよ乗車率90パーセントを越える快適ルートとなる。標識に従って法師方面に左折する。途中何年も前から道を塞ぐように大木が倒れている。チェーンソウでV字に二つ割りされて、それを見るだけでもこの山の深さが解る。ガレた沢にチェーンが着けられそれを頼りに渡る。難所といえるのはここだけだろう。しばらく行くと分岐があるがここは直進する。右に行くとすぐ下に併走する舗装道に出てしまう。沢を渡り登り返したら後はゴールまで100パーセント乗車可能のひゃっほー道だ。樹林から解放され見通しも良いので一気に走りたいが、紅葉の山景色も楽しみたい。どちらを取ろうかと悩むがやはりひゃっほー!だ。

赤沢峠マウンテンバイク:イメージ6

階段を下ると一度車道に出る。しかしこれで終わりではない。車道を10mほど下がった所に再び登山道が現れる。小さな標識があるが夏草の頃だと覆われて見逃しやすい。道はスギの植林地になる。斜度があるが道幅も広くコーナーも曲がりやすい。2kmほど進むと道の両側にベンチがあり、この先の分岐を左に行くと赤沢スキー場のゲレンデに飛び出す。ゲレンデを下り、車道を登山口までは小1時間。上り坂でツライがこれもたくさん楽しい目を見たのだから我慢である。

-DATA-

場所:
群馬県利根郡新治村
交通:
JR上越線後閑駅よりバス「法師温泉」行き「赤沢スキー場入り口」下車
駐車場:
登山口、赤沢スキー場入り口および路肩にそれぞれ数台可
トイレ:
なし
水:
登山口ムタコ沢と赤沢峠~赤沢スキー場に一カ所沢水あり
温泉:
法師温泉 800円(PM3:00まで)
1/25000地形図:
三国峠
バリエーション:
赤沢峠より四万ダム
コースタイム:
登山口(2時間半)稲包山頂(1時間半)赤沢峠(1時間半)赤沢スキー場(1時間)登山口
注意:
登山者は少ないがあくまでも登山者優先を心がけること

八十里越マウンテンバイク

Oct.07, 2001 腰抜け武士の越す峠

八十里越マウンテンバイク:イメージ1

『それにしてもこの峠の長大さはどうであろう。樹海は眼下にあり、道は天空に連なってゆく。八十里こしぬけ武士の越す峠と、継之助は我が姿を自嘲した。』小説「峠」で司馬遼太郎は語っている。越後と会津を結ぶこの街道は往時には年に2万人もが越えた。しかしその険しさは一里が十里にも思えるという。これをマウンテンバイクで走破することは長年の懸案だった。たまたま訪ねた友人宅で「岳人'97.10月号」を見つけ、なにげなく捲るとその八十里越の記録があった。これはもう行かない訳にはいかない。

八十里越マウンテンバイク:イメージ2

深夜、北陸道三条・燕インターで降りR289を東に走り下田(しただ)村に向かう。道の駅で朝を待ち、標識に従って吉ヶ平(よしがひら)へ。途中から道は細くなり、やがてダートに代わりしばらくすると吉ヶ平山荘が見えてくる。廃校を利用した山小屋だ。

八十里越マウンテンバイク:イメージ3

スタートはこの小屋前に架かる橋からだ。手前を右に行くと守門岳の登山口に着く。橋を渡りしばらくは林道だがやがて細い登山道に代わる。斜度は緩いので乗車できないことはないが、先が長いので無理せず押して行く。ススキの原に出ると石の道標があり左は雨生池に続いている。この先から道はヤブ漕ぎが続く。深い草をかき分け、踏み跡を探るように登って行く。ここが反対コースを取った場合に迷いやすいとされている場所の一つだ。全身汗と露でびっしょりになる。1時間で椿尾根着。登路の視界が開け格好の休憩場所だがゆっくりとはしていられない。椿尾根から道は良くなり、枝尾根を巻きながら緩やかに登る。紅葉の守門岳が美しい。部分的にはわずかに乗車できる。番屋峠へ最後の突き上げを登ると、番屋跡と思われる広場に着いた。ここにも石の道標があった。

八十里越マウンテンバイク:イメージ4

後続の人からこの先崩壊が激しく難所が続くと言われた。かつてやはりマウンテンバイカーが試みたが、滑落して足を痛めビバークを余儀なくされたらしい。まだ時間もあると思っていたが先を急ぐ。アドバイスを受けた箇所はすぐに現れた。谷をへつる細い道の沢筋が深く谷底に落ち込んでいた。張ってあるロープに掴まり慎重に渡る。こんな時自転車はお荷物以外の何物でもない。同様の場所をいくつか過ぎ高度が下がると道の状態が良くなった。塹壕状の中をやっと乗車できるようになった。

八十里越マウンテンバイク:イメージ5


道が沢状になるとやがて沢に出た。不安な箇所も意外にすんなりかわして余裕ができた。沢水でのどを潤し行動食を取りスタミナ回復、後は鞍掛峠への登りだけだ。しかしその余裕もながくなかった。高清水の手前で大きな崩壊がありルートが見つからない。とりあえず等高線の延長点まで崩壊地を高巻きして偵察に行く。と、尾根上に踏み跡が見つかった。これを辿って対岸に出た。ブナ沢は上流に10mほど行った対岸に道は続く。ほとんど平坦だがヤブが濃く路面が見えない。ひとつも乗車できないうちに空堀に着いた。

空堀は大正末期まで小屋があっただけに開けた平地で水場も近い。テン場に良いところだ。鞍掛峠へはいきなりの急登で始まる。正規ルートが倒木に塞がれたためにつけられた道のようだ。案の定登り詰めるとしっかりした道になった。このまま峠かと思うと再びへつり道になった。イラクサやアザミが深くチクチク身体を刺す。雪の重みで真横に伸びたブナが行く手を阻む。足を滑らせたら谷底まで滑落する。そんな悪戦苦闘の末に鞍掛峠に着いたのはすでに午後4時を廻って、スタートしてから8時間が過ぎていた。

八十里越マウンテンバイク:イメージ6

田代平まで今度こそ乗車できると思ったがまたもや裏切られた。木の根が這い、小沢がいくつも横切り、片側は深い谷でここも押すしかなかった。田代平でサポート車が待つはずが林道工事中で通行不可。仕方なく薄暗い中五味沢まで林道を飛ばした。初めてまともに乗車できた。

-DATA-

場所:
新潟県魚沼郡下田村
交通:
JR信越線東三条駅よりタクシーで吉ヶ平山荘まで
駐車場:
吉ヶ平山荘前、もしくは路肩に駐車可
トイレ:
なし
水:
沢水
温泉:
入広瀬村・寿和温泉 500円
洞窟風呂 800円他
参考:
「岳人」'97.10月号
只見町役場「八十里越を歩く会」
0241-82-5050
注意:
崩壊地やルートの分かりづらい箇所多数あり。時間に余裕を持って行動したい。また本ルートはマウンテンバイクコースとしては乗車率数パーセントしかなく好コースとは言い難い。しかしトレッキングコースとして旧街道を偲びつつ歩くにはすばらしいコースといえる。

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