スノーレポート

サブナビゲーションをスキップ



« 2001年03月スノーレポート:トップページ2001年05月 »

白尾山マイクロ高台尾根スキー

Apr.15, 2001 発見!最短ルート

白尾山マイクロ高台尾根スキー:イメージ1

喧噪にあふれたスキー場も閉鎖になりこれからミズバショウまでのわずかな時期が尾瀬に静けさが訪れる季節だ。しかし木々は春の準備万端、枝先の春芽はふくらみかけている。そんな景色を眺めながらのスキーハイク。ビールとつまみをたっぷり持ってのんびりするつもりが、冬路沢の渡渉点を見つけて気持ちが変わってしまった。

白尾山マイクロ高台尾根スキー:イメージ2

入山口は尾瀬戸倉スキー場。関越道沼田インターで降り、R120鎌田で左折して戸倉集落へ。鳩待峠方面で再び左折し坤六峠への道を分けるとすぐにスキー場に着く。

白尾山マイクロ高台尾根スキー:イメージ3

前日笠ヶ岳小笠東尾根スキーをしてそのままキャンプした。テント場は尾瀬戸倉スキー場の駐車場。スキー場はすでに今シーズンを営業は終わっていた。我々の他にも数パーティーが早朝出発に備えてテントを張っていた。ちなみにここはトイレ閉鎖、水は無い。そこで戸倉温泉センターに行くついでに水を貰ってきた。

白尾山マイクロ高台尾根スキー:イメージ4

林道戸倉~富士見線を歩き出すがしばらくは雪がすっかり融けていた。スキー場が終わった所からが雪道になったが、そこにはすでに数台の車が止まっていた。今日もずいぶん沢山の人が入山しているようだ。その先も所々雪が融けた場所があり、スキーを脱いだり履いたりして1時間ほどで富士見下に着いた。きっと下山する頃にはもっと雪が融けているだろう。1ヶ月前には雪に隠れていた富士見下の水場は顔を出していて、ここまででずいぶん汗をかいていた身体に美味い水が補給できた。

白尾山マイクロ高台尾根スキー:イメージ5

さらに続く林道のつづら折れを適当にショートカットして田代原に、いつ見てもここからアヤメ平や白尾山が美しい。原を横断しているともう下山してくるスキーヤーに出会った。それだけ我々はのんびりなのだ。馬洗い渕は半分融け掛かり、水と雪で目玉のような模様ができていた。ここまで来てもまだ今日の目的地というのは決まっていなかった。とりあえずいつものように冬路沢に下降して上流を目指す。沢岸ギリギリに進んで以前一度だけ見た渡渉点を表す古い標識探しながら行く。なかなかそれは現れない。高度1600m付近まで安全確実な渡渉点は無い。1620mになったときすっかり雪で覆われ、黙っていても対岸に渡れる場所があった。苦もなくそこを渡り見上げると白尾山がすぐそこに見えた。これは行かなくては。このとき目的地が白尾山のマイクロウェーブ中継局のある頂に決まった。

白尾山マイクロ高台尾根スキー:イメージ6

急な斜面を見上げながら1時間ほどで到着した。おそらく本ルートが最短コースだろう。必要に応じてツボ足が良い。山頂の中継局は土台のコンクリが日に温められていて、裸足で寝ころぶととても気持ちがよい。やっと最初のビールが飲めた。この白尾山は燧ヶ岳、尾瀬沼、尾瀬ヶ原、至仏山、平ヶ岳と尾瀬の名だたる地がすべて見通せる数少ないところだ。勿論、さらに遠くの山々も見える。

白尾山マイクロ高台尾根スキー:イメージ7

滑降は雪質も良くアッという間だった。途中池塘が二つ並んだ場所を発見してそこで二本目のビール。池塘が現れるだけあって暖かい、というより今日は暑い。ここを二美湖と名付けた。渡渉点から対岸に渡ると、そこに古く錆びついた標識が今にも倒れそうな枯れ木についてた。最初の目的も果たせて充分満足した。大行山東沢の千絵湖で三本目のビール。車に戻ると5時をすっかり回っていた。

-DATA-

場所:
群馬県利根郡片品村戸倉
交通:
JR沼田駅駅よりバス尾瀬戸倉スキー場下車
駐車場:
尾瀬戸倉スキー場(営業終了時期無料)
トイレ:
なし
備考:
戸倉温泉センター500円 冬路沢の渡渉は他のポイントでも可能だが充分注意を。二美湖、千絵湖は私が命名した春先に見られる池塘名で、勿論地図にはない。

尾瀬笠ヶ岳小笠東尾根滑降

Apr.14, 2001 山サイスキー

尾瀬笠ヶ岳小笠東尾根滑降:イメージ1

以前山岳雑誌で尾瀬笠ヶ岳の小笠から派生する東面尾根の滑降記録を読んだことがあった。しかしそれは鳩待峠までの林道開通後の記録だ。その頃はミズバショウの季節と重なり高額のシャトルバス代や駐車料金が取られ、静かな山はとても楽しめない。また本コースは下部に沢の渡渉が考えられるのでなるべく早い時期に行く方が良い。そこでマウンテンバイクを利用して閉鎖の林道歩きの時間短縮する、名付けて山サイスキー(山岳サイクルスキー)を決行した。

尾瀬笠ヶ岳小笠東尾根滑降:イメージ2

関越道を沼田で降りR120を鎌田で左折する。このあたりからアヤメ平が白く輝いて今日の好天を約束していた。戸倉のゲート前に車を止めるともう数台が駐車してあった。ここから林道を3時間歩き、鳩待峠から至仏山を滑降してまた長い林道歩き。尾瀬はそこまでしても価値がある山だということを改めて思い知らされた。それにしても今年は人が多い。大清水口も富士見下口ももう駐車スペースはなかった。登山ブームに相まってそれだけ山スキーが市民権を得たということなのだろう。

尾瀬笠ヶ岳小笠東尾根滑降:イメージ3

ザックにスキーをつけ自転車に跨る。今日の相棒はI夫妻、二人合わせて100歳。それでも気持ちさえあれば充分やれるのだ。徒歩のスキーヤーを追い越す度に「そんな手があったか!」と声が掛かり少し得意になるが、やはり林道の登りはツライ。それでも1時間で鳩待峠方面と坤六峠方面の分岐、津奈木橋に着いた。徒歩だと2時間かかる距離だ。

尾瀬笠ヶ岳小笠東尾根滑降:イメージ4

自転車をデポして坤六方面に笠科川に沿って歩き出す。先行トレイルはツボ足が二人、これは足跡から釣り人のようだ。さらにスキーが二人、どこに行くのか少し不安になる。せっかく温めていたプランが先を越されたらショックだ。2kmほど歩き大きく左にカーブする橋から沢に入る。先行スキートレイルもついていた。沢はほとんど雪に埋められていて渡渉の必要はなかった。

尾瀬笠ヶ岳小笠東尾根滑降:イメージ5

タル沢とスリバナ沢の合流点の尾根、これがルートだ。一気に小笠まで突き上げている。かなりの急斜面にスキーもズリズリと滑りなかなか高度が稼げない。結果論だがツボ足でキックステップの方が速かったかも知れない。急斜面はそんなに長くは続かず適度な傾斜となった。シラビソ、カンバ、ブナの混成林が続く。日当たりが良いブナにはほとんどの木にクマ棚があった。それもひとつの木にいくつも。登山道の無いこの尾根はクマの楽園なのだろう。稜線まで後少しのところで笠ヶ岳山頂から二人のスキーヤーが滑り降りてきた。親の敵のように思えたが三度目の挑戦でやっと山頂を取れたという話を聞いて、それならしょうがないと納得した。計画を変更して彼らのが行ってはいない小笠山頂へ。山頂に着くと反対側は切り立って岩とハイマツが眼下の奈良俣湖まで延びていた。越後三山、谷川、上州武尊、日光白根、至仏、平ヶ岳と360度の眺望、至仏山の斜面にはシュプールも見えた。

尾瀬笠ヶ岳小笠東尾根滑降:イメージ6

いよいよ滑降に入ると斜面は適度に緩んだ雪面がスキーを快適に滑らせてくれた。シラビソを縫って気持ちよく滑る。我々を誘うように左手タル沢へも大斜面が続いている。これは滑らない訳にはいかない。再び踏み上がりで登路まで戻らなければならないがその価値は充分ある。思い切り滑り込むとそれを確信した。ジャンプターンで舞うように滑り降りた。見上げるとI夫妻も降るように滑り込んできた。最高の瞬間だ。踏み上がりもテレマークなので苦にならず登路に、尾根の取り付きの急斜面も雪が良いので難なくかわして沢の畔で大休止。毎度のことながらビールが旨い。帰路、津奈木からは自転車をすっ飛ばして15分、例の先行者とほぼ同時に到着した。「新しい山スキーの形を見せてもらった」とお褒めの言葉を戴いたので、先を越された悔しさはすっかり忘れてしまった。

-DATA-

場所:
群馬県利根郡片品村戸倉
交通:
JR沼田駅よりバス「戸倉スキー場行」
駐車場:
ゲート手前に10台ほど
トイレ:
無し
コースタイム:
戸倉(自転車)1時間~津奈木橋 1時間~尾根の取り付き 2時間~小笠山頂 30分~取り付き 30分~津奈木橋 15分~戸倉

稲包山スキー

Apr.05, 2001 国境の山を滑る

稲包山スキー:イメージ1

三国峠の西に位置する稲包山は私の取っては非常に馴染みのある山だ。マウンテンバイクやトレッキングで何度も山頂に立っている。しかし冬の積雪期だけはそれが叶っていない。上越国境だけに天候が厳しくドカ雪や強風が厳しい。今年の1月も悪天候で4回目の敗退をしている。突然の休暇にダメもとで出かけてみた。

稲包山スキー:イメージ2

前日前橋は桜の満開宣言が出たが利根地方は雪。おかげで今日は真っ白く化粧した谷川岳が青空の下で眩しい。関越道を月夜野で降りR17北上する。猿ヶ京温泉を過ぎ法師温泉へ向かう。雪はすっかり融けていた。赤沢スキー場の三叉路を直進しすると、いつもならすぐに行き止まりとなる。しかし今日は除雪がされていた。そのままどんどん詰めて行くと登山口に着いてしまった。これで1時間は短縮できる。この登山口はまだあまり知られていない。本来は尾根に立つ二つの送電線鉄塔の巡視路で、小さな手書きの看板があるだけだ。

稲包山スキー:イメージ3

登路は杉の植林地の小さな沢沿いにある。前日のものらしい足跡があったがすぐにそれは沢に向かっていた。渓流が解禁になった釣り師のものだった。このあたりは日当たりが良いのでもう地面が覗いているところもある。スキーを付けたり外したり忙しい。うっとうしいのでいつもより早く右手の尾根に取り付く。ツボ足で登るとすぐに尾根上に出た。そこはまだ雪がたっぷりだった。灌木を縫って行くと3年前に付けたテープがそよ風になびいていた。すぐに最初の送電鉄塔に着いた。新潟幹線でこの数百メートル上には新新潟幹線が走っている。視界が開け谷川の仙ノ倉や平標山が見通せた。この西斜面はちょっとしたゲレンデになっていて踏み上がって遊ぶには良い場所だ。

稲包山スキー:イメージ4

ここから上も一直線に登って行く。斜面の左端が幅5~6メートルで白い帯が着いている。そこが降りのコースになるのでゲレンデを汚さないように樹林との境界上を行く。たまに深く足を取られながらも、ぐんぐん稼ぐ高度に見とれるうちに2本目の新新潟幹線鉄塔に着いた。風が強くあまり雪の着かない荒涼とした場所にある巨大な人工物は何故かとても宇宙的な雰囲気がする。その鉄塔越しに端正な三角形をした稲包山の頂上部が見えた。ここが過去4回のうちで最高到達点だ。

稲包山スキー:イメージ5

夏道はここから大きく左に巻いて稜線上の登山道と合流するが、今日はこのままなだらかな尾根を行けば良い。カンバの林からミズナラ、ブナの林に変わった。もうすぐそこだが最後の急登はどう行けば良いのか不安になる。これだけ気温が上昇すると雪崩が心配だった。間もなく夏道ルートに合流し山頂に向かう。尾根は一本の筋を挟んで右と左で雪質が違っていた。西に面した左側の方が締まって歩きやすい。その左側を辿って行くとあっけなく山頂に着いてしまった。見慣れた祠の周辺は雪が吹き飛ばされ、すっかり姿を表していた。360度眺望が効き、尾瀬の至仏山までも見えることが判った。

稲包山スキー:イメージ6

山頂からの急斜面を怖々滑り出した。滑落したら数百メートルも下まで真っ逆さま、そんな不安があったが意外に滑りやすい。あっという間に上の送電鉄塔まで来た。ここから下の鉄塔までがハイライトだ。狭い一筋のルートをジャンプターンでこなす。ターンでできた雪玉が転がり追いかけてくる。それまでの雪と前日降った雪が馴染まず、小さな表層雪崩も起こしている。逃げるように滑るがだんだん成長し、バスケットボール大の雪玉に追いつかれた。ぶつかるとかなりの衝撃だ。せっかくのシュプールもそれらにめちゃくちゃに壊されてしまった。下の鉄塔からさらに西のゲレンデに滑り込んで滑降はお終い。後はさっさとスキーを担いで植林の中を下った。

-DATA-

場所:
群馬県利根郡新治村
交通:
上越新幹線「上毛高原」、JR「後閑」駅(バス)~猿ケ京温泉(バス)~法師温泉・赤沢スキー場下車(徒歩1時間)~登山口 タクシーは猿ケ京温泉で拾える。
駐車場:
数台可
トイレ:
無し
備考:
登り3時間。ただし除雪前は4時間。冬季はアイゼン、ピッケル、雪崩れビーコン等必携。赤沢スキー場を利用し夏道一般ルートを採る方法もあるが、距離も長くなり滑るコースもほとんど無い。温泉:法師温泉(JRフルムーンのCMで有名)800円午後3時まで

ページのトップに戻る