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パルコール嬬恋スキー場~万座スキー場

Mar.18, 2001 二つのスキー場を結ぶ国境稜線を行く

パルコール嬬恋スキー場~万座スキー場:イメージ1

最近、我々の中ではエクストリーム・クロカンなる言葉が流行っている。それは限りなくシンプルな道具で野山を滑り歩くという行為だ。板は細く柔らかく、靴は歩きやすい革製、そんな道具だから当然滑りは難しくなり、転ぶために滑るようなものである。しかしその中に遊びの本質が隠れているような気がする。パルコール嬬恋スキー場と万座スキー場を結ぶ国境稜線上には浦倉山、土鍋山、御飯岳がある。これらを一日で繋げようと仲間からの誘い。また荒涼とした風景の閉山された小串硫黄鉱山跡にも興味ある。二つ返事でOKしたが、その距離が問題だ。半端ではきかないロングディスタンス・エクストリーム・クロスカントリースキーだった。

パルコール嬬恋スキー場~万座スキー場:イメージ2

メンバーはリーダーで我々「スキー歩きニズム研究会・のろげんげ」の仲間、「山雨海風」(http://www5.wind.ne.jp/masatomi/index.htm/index.htm)夫妻、スキーアルピニズム研究会の「雪兎」(http://member.nifty.ne.jp/YukiUsagi/)、それに私の4人。早朝6時、JR吾妻線「万座鹿沢口」駅に集合し車一台をゴールの万座スキー場にデポに向かう。晴れかかった空も高度を増すと供に雲が厚くなり、風も強く不安に駆られる。再び駅に戻り今度はバスに乗り換えてパルコール嬬恋スキー場へ。風で大きく揺れるゴンドラに冷や冷やしながら山頂駅に降り立った。

パルコール嬬恋スキー場~万座スキー場:イメージ3

気温は高いが風は強く、またガスで視界が悪い。浦倉山山頂まではほんの数分で着く。ここから東に尾根を下らなくてはいけない。しかし樹林が濃く思うようにならない。進みやすいルートを取ると次第に尾根を外れてしまう。視界が効けば後からどうにでも出来るがこのガスでは一度ルートを失うと大変だ。おまけに雪質は前日の雨のせいで最悪のモナカ雪。ターンも思うに任せず、狭い樹林の間で全員悪戦苦闘している。稜線上の最低鞍部を探して左右に大きく取りながら進む。わずかな雲の切れ間にそれが見えた。そこにたどり着くだけでヘトヘトになった。

パルコール嬬恋スキー場~万座スキー場:イメージ4

鞍部の吹きっさらしにスキーの古いトレイルがあった。土鍋山への登りになる。斜度たいして無いが木々と間の雪襞がうっとうしい。晴れ間が覗くようになった。霧氷が美しい。木もまばらになり、振り返ると浦倉山の背に四阿山が見えた。ルートはなだらかにアップダウンを繰り返して土鍋山に続いていた。土鍋山頂までおよそ3時間。御飯岳とを隔てる谷底には閉山された小串硫黄鉱山が荒涼とした姿を見せていた。

パルコール嬬恋スキー場~万座スキー場:イメージ5

のんびりとはしていられない。そそくさと行動食を口に詰め込み先を急ぐ。鉱山跡めがけて本格的な滑降が始まった。急斜面をジャンプでかわしながら少しずつ降りていく。谷底まで続くように霧氷の林が美しい。私の板だけ他のメンバーより幅広なので有利だ。加速もつきやすいのでモナカ雪を砕いて滑る。しかし斜度が緩むとそれも難しくなり、派手に転んで鼻の頭を硬い雪に切り裂かれた。細い尾根を途中まで降り、等高線沿いに沢を巻いて渡る。鉱山跡の所々は強風に雪が飛ばされ地肌が黒く覗いていた。

パルコール嬬恋スキー場~万座スキー場:イメージ6

御飯岳に登り出すと土鍋山の肩から浅間山が見えだした。今日も白い煙を威勢良く上げている。小山を乗っ越すと最後のピーク御飯岳山頂部が見えた。しかしここからも長かった。時間もどんどん過ぎていき気持ちは焦るのだが、身体が言うことを聞かない。ここもモンスターや霧氷がきれいだが見とれている暇はない。ピークに立てたときは4時近かった。万座スキー場のプリンスホテルはまだまだ遠くにあった。
急斜面の下降となる。もう滑りなどどうでもイイ。遙か下に見える林道に取り付き、安心したい。樹林を縫って滑り、等高線沿いに左にトラバース、やっとの事で林道(県道鹿沢~高山線)に取り付いた。一安心と思ったがそう甘くはなかった。陽はすぐにも沈もうとしている。西日を背に受け進むが、林道はカリカリのクラストとなっている。片斜面に足を取られながらさらに2時間。今日はステップソールの板で無いので少しの登りも苦労する。かといって下りもあるのでシールを付けるわけにも行かない。たどり着いた万座スキー場はカクテル光も眩しいナイターゲレンデになっていた。

-DATA-

場所:
群馬県吾妻郡嬬恋村
交通:
万座鹿沢口駅よりバス30分、670円+スキー持ち込み料金50円。
パルコール嬬恋スキー場ゴンドラ1100円。万座有料道路片道1020円。
駐車場:
万座鹿沢口駅駐車場無料
トイレ:
スキー場、駅にあり。
備考:
行動時間9時間+車の迂回+バスで12時間は必要。コースは長くエスケープルートはない。地図、コンパス、ビーコン、ビバーク用品必携。万座スキー場から御飯岳かパルコール嬬恋スキー場から土鍋山が日帰りコースとしてはお手頃。
1/25000地形図:「四阿山」「御飯岳」
温泉:JRやまだ屋温泉旅館(万座鹿沢口駅より車5分 500円)

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