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June 27, 2005

《 自由テーマ 》 珍しく音楽ネタをば。

【予報】
[地上気象] (モトゥエカ)
晴れ晴れ。冷たい南西風。(高)13度、(低)3度。

[海洋気象] (エイベル)
 南西15ノット。海況おだやか。
 向こう三日間:南西15~25ノット、水曜西25~35ノット、木曜南10~20ノット。水曜海荒れ、木曜落ち着く。

[潮汐表] (ネルソン)
 High 01:09 AM 4.1 m  Low 07:18 AM 0.7 m
 High 01:45 PM 3.8 m  Low 07:44 PM 0.8 m

天気図
© Copyright Meteorological Service of NZ Ltd

予想気温は昨日より高いものの、外には霜下りてるし、どうなんだろ? やっぱり寒そう。今日はゴールデンベイ行くから、どっちにしても昨日より寒くなるな。

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昨日は大家の電話番でネット接続できず。昨日のログ↓
 
【昨日の予報】
[地上気象] (モトゥエカ)
晴れ晴れ。冷たい南西風。(高)11度、(低)0度。

[海洋気象] (エイベル)
 南25ノット、午後南西15ノットに落ちる。荒い海況次第に落ち着く。
 向こう三日間:南西10~20ノット、水曜早くに25~35ノットに上がり海荒れる。

[潮汐表] (ネルソン)
 High 12:19 AM 4.3 m  Low 06:24 AM 0.6 m
 High 12:52 PM 3.9 m  Low 06:56 PM 0.7 m

天気図
© Copyright Meteorological Service of NZ Ltd

快晴、しかし寒い。この冬一番の冷え込み。また例によって、「自称晴れ男」のごうちゃんが連れてきた……。

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吉川家、無事到着。皆元気。吉川家長男(四歳)とウチの愛娘が一瞬で超仲良しになって、一日中よく遊んでくれて、親四人とも大喜び。以前は何度会っても闘ってたのに、二人ともよくぞ成長してくれた(笑)

 本日は両家でゴールデン・ベイ泊まり。
 
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左のカテゴリーの中に「音楽」を作ったものの、開設からそろそろ一年半が経とうというのに、まだアイテム数が片手で数えられるっつぅのは、どうよ?
 ってなわけで、今日は珍しく音楽ネタ。

 ところで、巷のブログでは「ミュージカル・バトン」なるリレーが流行っている。僕は音楽から離れて長いので、昔の音楽仲間からもすっかり忘れ去られてて、全然バトンが回ってくる気配がなく、安心していた。
 ところが、実は僕の知らないところで密かにバトンが回ってきていたことが判明。いやぁ、あせった。スミマセンでしたm(..)m>みずうみの秘密さん
(しかし、なんっすか、そのHN?)

ってなわけで、『チルソナイトをあなたに』から回ってきたミュージル・バトンの「Ryu's Logbook版」!

【Total volume of music files on my computer】
皆無
 ジャパンには今どきこんなローテクな人間もいないと思うけど、PCにはまったく音楽入ってない。iPodなんて一度も見たことさえないし、MDさえ持ったことがない。音楽はCDデッキで聴くもの、車の中はカセットテープが正しいのである、エッヘン。

【Song playing right now】
『おすしのピクニック』
 愛娘が横でNHK『おかあさんといっしょ』のヴィデオを観ながら踊り狂ってる。決して聴きたくて聴いているわけではないのだが、僕の耳には「♪お~すしぃのぉ、ピックニックゥ♪」という歌が飛び込んできている。哀しい。
 今、僕が勝手に好きなCDなんぞを聴こうものなら、怒り狂った娘にぶっ殺されること請け合い。

【The last CD I bought】
『THE ENTERTANINER - Scott Joplin』
 一ヶ月ほどまえに、おそくらく二年ぶりくらいに買ったCD。
 昔はヨシュア何とかっていう人が弾いてるヴァージョンを持ってたんだけど、スコット・ジョプリン本人が弾いてるヴァージョンを安売りCDの山の中から発見して思わず買った。
 大昔の録音の割りには思った以上に音質もよくて十分鑑賞にたえるし、後年のピアニストの解釈とは全然違う弾き方してる曲もあって、大変面白かった。でも、演奏技術自体は、前に持ってた近年のピアニストの方が上。ジョプリンの演奏は、大変にガサツ。相当なイラチと見た(笑)
 でもやっぱラグタイム・ピアノは良いな。映画『スティング』を観たくなって来た。

【Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me】

  • 『THREE VIEWS OF A SECRET / Jaco Pastorius (「WORD OF MOUTH」版)
  • 『CARMEN / TOTO』
  • 『TEEN TOWN / Weather Report(「8:30」版)
  • 『BRIGHT SIZE LIFE / Pat Metheny』
  • 『CONDITION RED / Wayne Shorter』

 こりゃ難しい。「好きなアルバム」とか「好きなアーティスト」でも五つ(五人)挙げるのは難儀なのに、「曲(歌)」となると五つに絞るなんてほぼ不可能。そもそも普段音楽を聴かない生活だし、特に思い入れの深い曲はオリジナルが多いので、ここに挙げるには適さない。
 というわけで、今回は最初に聞いたときに衝撃でぶっ飛んだものを中心に五つ挙げてみたんだけど、もっともっと挙げたいのあるなぁ。ジャコばっかりになるから外したけど『PORT OF ENTRY』もショックだった。
 で、なぜか今は『EAST RIVER / Brecker Bothers』と『BACK IN BLACK / AC/DC』が頭の中で交互にグルグルしてる(笑) 久しぶりに音楽のことを考えて、脳ミソがビックリしてるらしい。

 ちなみにこの中で、手元にあってすぐに聞けるものは、三つだけ。『CONDITION RED』なんて、もう15年くらい聴いてないぞ……。
 
【Five people to whom I'm passing the baton】


 やっぱ、このブログだとこういうなる。さぁていきなりアウトドアズマンたちに流れが変わるわけだが、さてさてどうなることやら、答えが楽しみ。

ごうちゃんは、NZから戻ってからゆっくりで良いからねぇ。
編集長、『アフリカ』は残しておいてあげたからねぇ(笑)

たまにこうやって音楽のこと考えてみるのも楽しいね。

 上にもちょっと書いたけど、実はここ数年は「楽器に触る」どころか、「音楽を聴く」という習慣さえすっかり失ってしまってる。自分でCDプレーヤをオンにするのって、二、三週間に一回くらいかなぁ。さらに5連装のCDを入れ替えるのは、年に一、二回? いつも入れっぱなしの同じCDばっかり適当に聴いてる。
 家人とは元々バンド仲間なんだから、四六時中音楽がなっててもおかしくない家なんだけどねぇ、なんだろ、このザマは。

 きっと昔の反動なんだろう。「この仕事引退したら、ひょっとしたらカヤックには全然乗らなくなるかも」って言ってる根拠は、実はこれ。音楽からこれだけ遠ざかってしまったところから類推するに、カヤックも同じようになるかなぁ、なんて。

 とはいえ、ベースは二、三日に一度は爪弾いてるので、完全に音楽から切れたってわけでもないんだけど。
 あ、そういえば、音楽やってたころだって「聴く」のはそんなに好きじゃなくて、「弾く」ばっかりだったんだっけ(笑) そうだそうだそうだった、当時から僕くらい音楽を聴かないヤツはいなかったんだった、アハハ。

 ところが、「山弦」を聴いた家人が、久々にベースを弾きたがり始めている。二人でコピーして久しぶりに一緒に演ってみるか。あのバンドは良いねぇ。

さて、ついでにも一つ音楽ネタ。こっからは楽器を触らない人には全然面白くないネタ。スミマセン。

 ◎svnseeds’ ghoti! 『 [ジャズ]パラディドル・ディドルの応用:(1)シンバルレガート編』

 svnseedsは昔の音楽仲間で、僕にとっては一番「手の合う」ドラマーだった。当時は四六時中こんな話ばっかりしてた。明けても暮れてもリズム談義。楽しかった。懐かしい。
 ちなみにときどきこのブログでも引用してる『あけてくれ おれカネ日記』のおれカネゴン(上記ブログコメント欄では「うりかねぐん」)も音楽仲間で、僕にとって一番長くいっしょにやった「相棒」。コミックバンドやるときもジャズやるときもゴダイゴのコピーやるときも、いつもヤツといっしょだった。楽器を手にしてないときも、四六時中一緒にいたような気がする。懐かしい。
 も一つちなみに、バトンを回してくださったみずうみの秘密さんは、四学年上の憧れの先輩。彼の卒業と入れ替わりに僕が入学したので、彼の超絶技巧ギターはめったに見られなかったのだけど、たまにそういう機会に恵まれるとステージにかぶりついて目を皿にしてた。初めて競演させていただいたときは、死ぬほど緊張した。懐かしい。

 っと、読者の皆さんには全然分からない、記憶の彼方の世界に彷徨いこんでしまった。失礼。こういうリズムの話を目にすると、いきなり当時の記憶が爆発するように甦ってしまって……。

 えっと、話を戻す。ここで出てきたような「2 ⇔ 3」の変換は、ジャズに限らず黒っぽい音楽の基本中の基本なんだけど、当時はこれをけっこう悪用して、普通の拍子を変拍子に聞こえるような演奏をよくやってた。七拍子とか十一拍子とかのような、プログレ的な「いかにもな変拍子」はダサイ、四拍子を変拍子に聞こえるようにやるのが通なんだ、なんて嘯きつつ(笑)
 例えばホントはイーヴン三拍子の曲なのに、アクセントの位置を三つ目ごとにずらして四拍子のスローシャッフルに聞こえるようなイントロアレンジにしておいて、歌に入ったとたん三拍子に戻し、観客全員が「???」になるようなイジワルして遊んだり。これは拍子だけじゃなくて、スピードまでいきなり変わったように聞こえてしまうので、観客の手拍子が歌に入った瞬間にピタリと止まってしまう(笑)
 今だったら「わざわざそういう盛り下げるような演出をしてどうする」ってツッコみを入れるとこだが、当時はそんなこと知ったこっちゃないってなもんだった。
 天邪鬼は、今に始まったこっちゃないんよね、ワハハ。

 svnseedsもそういうの好きな「イケズ」だったな(笑)
 しかし、彼は未だにちゃんとこうやってタイコ叩いてるんだな。立派だ。

それはともかく、ここに出てきたパラディドル、別に打楽器に限らず、どんな楽器にも応用可能。「ジャズなんか演らねぇよ」という人だって、シャッフルなら演るでしょ? 日本人がシャッフルやるとどうしても「阿波踊り」になりがちだが(それはそれで素晴らしい文化だから、卑下する必要はないのだけど)、こういう練習をして二拍三連のリズムが身体に染み付いてれば一気に黒っぽくなる(はず)。お薦め(だけど効果の保証はしない)。

 そのうち彼がサンバを「八分の七拍子」で特訓する方法をアップしてくれるだろうが、これも必見。サンバは四拍子ではなく、七拍子なのですぞ。
 何のこっちゃ分からん? ワハハ、興味のある人はRSSリーダに入れておきましょう。

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「知ってる曲がなかった……」という方は人気ランキングを、「パラディドル???」という方はranking.gifをクリックしましょう。


投稿者 Ryu : 9:10 AM
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Title: 英語とゴダイゴ (2)
Excerpt: ■一昨日の続き。ただし英語の話は出てこないので、思いっきり「広告にイツワリあり」。最初に謝っておこ。ゴメン、許せ>JARO  さて、話はいきなりゴダイゴ全盛期に戻るが、当時...
From: Ryu's Logbook 別冊
Date: 2005.07.11
Title: 漢字バトン
Excerpt: ■以前「ミージカル・バトン」なるものが回ってきたことがあった。あれ以降いろんなバトンを目にするようになったが、僕のところには何も回ってこないまま早7ヶ月。そしたら久しぶ...
From: Ryu's Logbook 別冊
Date: 2006.01.25
Title: 漢字バトン
Excerpt: ■以前「ミージカル・バトン」なるものが回ってきたことがあった。あれ以降いろんなバトンを目にするようになったが、僕のところには何も回ってこないまま早7ヶ月。そしたら久しぶ...
From: Ryu's Logbook 別冊
Date: 2006.01.25
コメント

TOTOの「ISOLATION」はあのアルバム限定のヴォーカリストがいましたが、結構好きでした。「ANGEL DON'T CRY」とかね。でもTOTOだと「THE SEVENTH ONE」がアルバムとしては一番好きです。

最近、ジョニ・ミッチェルの「SHADOWS AND LIGHT」のDVDを買ったのですが、あの頃は明確にジャコの力量がメセニーを上回ってましたね。ジャコがあと10年生きていれば、全盛期のメセニーと凄いアルバムを作ってくれたのに。

Posted by: waka moana : June 27, 2005 10:39 AM

タノシィー!
久しぶりに音符系でリズム見ると美しいですね、やはり(うっとり)。
とはいえ自分はダサダサないかにも変拍子派(爆)なんですけど。
BGMがお子様向けなのはご愛嬌・・・ウチなんかそれ頼んでもいないのに宇宙人がヘンなアレンジして歌ってるんですから、プロの声にメイちゃんのダンス付きならまだカワイイもんです、ハイ。

Posted by: MM : June 28, 2005 8:37 AM

>waka moanaさん

「Shadows and Light」のDVD!
欲しいです。
Weather ReportのDVDも欲しいですねぇ。

デビュー直後のメセニーのトンでもない才能には、いまさらながら呆れるばかりなのですが、確かに総合的な実力ではジャコの方が上でしたね。
全盛期のメセニーと全盛期のジャコの競演は、本当に見てみたかったです。

>MMさん

>宇宙人がヘンなアレンジして歌ってるんですから

それも可愛いじゃないすか(笑)

Posted by: Ryu : June 28, 2005 4:01 PM

December 11, 2004

[ リレーエッセイ #14 ] 焚き火。

■ 【予報】
[地上気象] (モトゥエカ)
  晴れ。南西風。最高気温18度、最低気温11度。

[海洋気象] (エイベル)
  南西20ノット、セパレーションポイントより北では午後に西30ノットに。北部の海況は荒くなる。

[潮汐表] (ネルソン)
  Low 03:24 AM 0.7 m  High 09:54 AM 4.1 m
  Low 03:45 PM 0.7 m  High 10:02 PM 4.1 m

天気図
© Copyright Meteorological Service of NZ Ltd

■ 4シーズン目以降、「初めての海況」には久しく遭遇していなかったのだが、7シーズン目に入ってから久しぶりに「初めての状況」を体験。

  一昨日、昨日と同じく、強烈な南西が吹くことが予想されたが、同時に午後からシーブリーズが吹く可能性もあった。
  僕はマラハウ発マラハウ帰着のツアー担当となっていたのだが、普通新人ガイドが回されるはずのそのツアーに僕が割り当てられていたのは、この予報のせい。つまり、シーブリーズが吹けば予定通りマラハウ帰着、南西が吹き続ければそのまま北上してアンカレッジ帰着のツアーに変更するという、柔軟な対応を期待されていたわけである。南西→シーブリーズの変わり目を読むのは、確かに新人にはちょいと荷が重い。

  で、マラハウ出発直後に強い南西が吹き始めたので、すぐにセーリング。
  モーニングティーの途中で、上空の雲の動きがにぶり、シーブリーズが吹く気配がかすかに。そのまま北上してウォータリング・コーヴに差し掛かった頃、海面レヴェルでの南西がピタリと止まり、シーブリーズの気配が濃厚に。
  本当はマラハウ帰着の場合はウォータリング・コーヴに止まるつもりだったのだが、パワフルなグループだったのでテ・プカテアからでもマラハウまで漕いで戻れると判断し、そのままテ・プカテアへ。
  昼食中に順調にシーブリーズが吹き始め、相当な風速に。ベースに連絡をいれ、マラハウ帰着することを告げ、14:00ごろテ・プカテアを出発。

  すると、アクアタクシーが近づいてきて、「ロードステッドは25knの南西が吹き荒れてて、絶対に戻れない」という。マルボロ・サウンドじゃあるまいし、たった1km先で逆の風が吹いてるって、そんなの冗談だと思ったが、本当だという。
  普通は、快晴で南西の風が吹いている日は、南西とシーブリーズが上空で押し合いへし合いのケンカをして、勝った方が吹き荒れる。どちらが勝っても、海面レヴェルでは相当な風が吹くのだけど、今まで両方が吹いたことはない。必ず、どちらか一方が吹いていた。

  ともあれ、実際に南西が吹き荒れてるんじゃ仕方ないので、北に進路を変えてアンカレッジ帰着に切り替えた。時間が思いっきり余ったので、もちろんピナクル島にも立ち寄った。良いツアーだった。

  後から山の上から確認すると、確かにマッドマイル周辺だけは北からのシーブリーズ、ロードステッドでは強い南西が吹き荒れていて、テカルトゥ・ポイント付近が両方の風が相殺されて無風状態になっていた。
  う~ん、こんなこともあるのか。もう千本近くツアーをやってるが、まだまだ知らない海況があるんだな。大変勉強になった。 b&i → mmt 5

■ ところで、今日はトラブル続き。
  まず、僕のグループのお客様2名が、バスのピックアップの場所に現れず、無断キャンセル。
  その代わり、日本人の女の子のお客様が、オークランドの日系旅行代理店の発行したヴァウチャーを手にやってきたのだが、ウチの会社はそんなブッキングを受けていなかったのだ。その子の話によると、どうやら当社メニューの中で最も高額なツアーに申し込んだようなのだが、なんせその代理店に全部任せ、すべてのブッキングを一括して依頼し、お金も一括で支払っていたので、実際にウチの会社にいくら支払ったのかもよくわからないと言う。
  そのヴァウチャーってのも好い加減な代物で、普通ヴァウチャーってのは当社メニューの名前も書いてあるものだが、そのヴァウチャーにはメニュー名も価格も書いてないので、こちら側としてもよく分からない。しかも、ヴァウチャーにはその会社の連絡先さえ書いてないので、すぐに連絡とって確認することも出来ない。
  もちろん、彼女はどの会社にいくら払ったとか、どの会社のどのメニューに申し込んであるなどという明細、詳細などの資料は一切もらっていなかった。

  さらに後から彼女に話を聞いて分かったことだが、こういうブッキングミスは当社が初めてではなく、すでに長距離バスに乗るときにリストに名前がなかったことがあるという。つまり、2週間の旅行で、すでに二度目。彼女には、すぐにその代理店に電話して、すべてのブッキングにダブルチェックをさせるように言ったが、ヒドイ話だ。
  まったくこれだから日系企業は信用ならん! おそらくウチの会社の最も高額なツアーに申し込んだのも、その方が予約代行手数料が高くなるからというだけの理由に違いない。

  ともかく、彼女が申し込んだと思われる高額ツアーは満員御礼。しかも彼女は英語がダメ。仕方ないので僕が彼女を「引き取った」。結果的に彼女は僕のガイディングで大喜びだったし、上記のように僕と話をしているうちに当該代理店が他にもミスをしていることが分かり、今後のブッキングの再チェックをしなきゃいけないことが理解できたようなので、結果オーライ。

  しかし、まったく……。

  と思いつつベースに戻ると、別の日本人の女の子が泣きそうになっている。デイパックとクツがないと言うのだ。この子は、僕のグループに入った子よりもさらに英語が苦手で、ほとんど何も喋れないときたもんだから、本人だけじゃなくて会社の連中も詳しい事情がきけずに困り果てていたところ。僕が戻るのを待ちわびていたらしい。
  で、話をよくよく聞いてみると、どうやらアンカレッジの船上宿に泊まるお客様が、宿泊用荷物を別送する袋の中に荷物を詰めているのを見て、英語が分からない彼女も自分の荷物を放り込んでしまったらしいのだ(ただし、僕が戻ってからもこれが判明するまでに15分くらいを要した)。

  これは誰のミスっていうのが難しいところだけど、あえて言うなら担当ガイドが、英語が明らかに苦手と分かる彼女が変なことしないかどうかちゃんと注意していなかったという意味で、ガイドの責任。

  ともあれ、
  「安心してください、荷物のあるところ、分かりましたよ。12km先のアンカレッジの船上宿に行っちゃってます」
っていうと、彼女はますます泣きそうになった。そりゃそうだ、彼女はこれからネルソンに帰るところなので、アンカレッジの船の上にバッグがあっても困るだろう。しかも探している間にネルソン行きのバスは出てしまった。

  いや、泣かそうと思ってそんなこと言ったんじゃないんだけどね、安心させようとしたんだけど、まぁ普通は余計に不安になるわな(^^;
  ともかく、本来なら仕事が終わって帰ろうとしていたウォータータクシードライヴァーに再度アンカレッジまで戻らせ、たまたまネルソンから通っているオフィスの女の子が今日出勤していたのでその子の車でネルソンまで戻ってもらう段取りをつけた。ヤレヤレ。

  僕も、なるべく早く洗い物などの片づけを済ませて、荷物が戻ってくるまで彼女の話し相手になってあげたのだが、イヤハヤなんだか慌しい日だった。
  ってなわけで、今日は会社を出たのが19:00すぎてた。肉体労働で12時間近い労働ってのは、キツイぞ。特に今週はきつかったからなぁ。今日は五連荘の五日目だったし。明日が休みってのがせめてもの救い。

  ところで、ウォータータクシーが戻ってくるまでの間、彼女と話していたら、ビックリ仰天した。
  2年前、野遊び屋のショージの高校の同級生のMちゃんという女の子が、当社のスリーデイ・ツアーに来てくれて僕がガイドを担当した。その後もMちゃんとはメールのやり取りが続き、日本でも野遊び屋に遊びに来てくれたりしたのだが、今日の子はMちゃんの友達で、彼女の推薦でウチの会社に来てくれていたのだった。
  だったら、ちゃんと日本語版サイトも紹介して、僕を指名した上で来るようにちゃんと教えてあげれば良いのに、Mちゃんは「ATKに行け、Ryuさんがいるから」としか言わなかったらしく、彼女は僕を指名せず、普通にブッキングしてキウィのガイドのグループに配されてしまったということらしい。

  何だかなぁ……。最初から僕のグループに入ってれば、こんなエライ目に逢うこともなかったのにねぇ。可哀想に。

  ということは、悪いのはMちゃんということになるか。イヤ、仮にも彼女は僕のお客様だから、彼女のせいにするわけにはイカン。

  ならば、悪いのはショージだ! こらショージ、会社中で大騒ぎになったぞ! バカモノ! 反省しなさい!

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■ 子スズメレスキュー日記。
  僕は仕事だったので、帰宅後家人から聞いた話。
  まず、残念ながら大家が保護したツグミの子は、今朝死んだらしい。大家は今朝寒かったからというが、昨夜僕がエサをやったとき、あまりに眠そうだったので、もうちょっとやった方がいいなと思いつつ、止めてしまったのが一番の原因のような気がする。もう眠くて眠くて、エサをやっててもコックリコックリしているような状態だったので、これ以上無理やりエサを口に詰め込むと、窒息するんじゃないかと思って止めたんだけど、もうちょっと食わせるべきだったか。

  で、ウチのChibbyが、今日庭のケージから逃げたらしいのだが、そのすきにいきなりアホネコのココがまた襲い掛かったらしい。だから言わんこっちゃない。「首が折れているかと思うくらいグッタリしていた」らしいのだが、数時間後には回復したので、またケージに戻せたらしい。ヤレヤレ。

  と、ホッとしていたところ、オオバカモノのココ、今日は今度こと正真正銘のブラックバードのヒナに襲い掛かったらしい。やっぱり家人が助けたのだが、怪我をしていてやばそうだったらしい。またもや「首が折れているかと思うくらいグッタリしていた」らしいのだが、数時間後には回復し、親も近くにいたので、ココを車に閉じ込めた上で放してやったとのこと。よかったねぇ。

  ってなわけで、今日も大活躍しまくってたらしい>ココ
  好い加減にしてくれ、そのうち小鳥のヒナで我が家があふれかえる……(泣)

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■ [ リレーエッセイ #13 ] 焚き火で夜更かしの続き。

  皆、それぞれ過酷なスケジュールになってきて、誰がいつ「落とし」てもおかしくない状態。ますますスリリングで目が放せないっすな(笑)

  とはいえ、先週すでにキャンプツアーで順番を飛ばしてもらった僕が、真っ先に「落とした」ことになるんだよな。ついでに言えば今月はもう2回キャンプツアーがあるから、またそのときは他の2人に頼むことになるんだよな。先に謝っとこ。スマン。

■ ま、それはともかく。
  焚き火は日本にいるときは、確かによくやったもんだ。ソロでアウトドアに出ることが多い暗いヤツだったので、ごうちゃんの言うような火事のような焚き火はやったことがない。
  むしろ、いかに小さな焚き火を、消さず、形を崩さずに維持できるかに命をかけていた。両手の手のひらを広げて並べたサイズ、これが目安。これより大きくしないようにするのが難しい。どうだ、暗いだろう、鬱陶しいだろう、エッヘン。

  そういえば尊敬する関根秀樹氏は、片手の手のひらに乗るサイズの焚き火をし、同じく片手の手のひらに乗る量の薪でご飯を炊いてしまうというのを知り、ますます尊敬したっけ。そんな小さな焚き火をコントロールし、しかもそんな少量の薪をご飯を炊くほどの長時間燃やし続けるのって、神業。暗いと言えば暗いかもしれないが、ココまでくれば立派。

■ ところがねぇ、ニュージーランドは日本ほど自由に焚き火が出来る国じゃないんだこれが。キャンプ場も、設置されたファイヤープレイス以外の裸火は厳禁だし、持ち込み焚き火台も基本的には使えない。

  ビーチ? 環境立国でそういう公共の場所で焚き火なんぞは、基本的には「とんでもない」ことだ。

  つまり焚き火が出来る場所ってのは、基本的には「私有地」ということになる。
  ところが私有地なら一向に構わんかというと、それがそう簡単な話でもなくて、夏季は空気が乾燥して引火延焼の危険が大きいので、住宅地では庭での焚き火を厳禁するところも少なくない。

  ってなわけで、焚き火をする機会は減ったなぁ。
  プライヴェートで存分に焚き火をしたのは、数年前にダーヴィル島を一周したときが最後か。

  仕事でキャンプツアーをするときは、お客様の要望を聞いて焚き火希望者が多い場合には、ファイヤープレイスのあるキャンプ場に行くのだけど、繁忙期には数少ないファイヤープレイスはすでに先客にとられちゃってることが多い。
  それでもまぁ仕事でときどきやってることはやってるので、おそらく手際などはそんなに鈍っちゃいないと思う。先週のツアーでは、二晩とも焚き火をしたが、「焚き火でもするか」って炊きつけの小枝を集め始めてから3分後には、マッチ一本で着火してちゃんと手首くらいの薪に火を移してるんだから、まぁ悪くないとは思う。

  ただなぁ、昔日本でやってたような小さな小さな焚き火をコントロールする根暗な技術が残ってるかどうかは、どうも怪しい。非常に怪しい。どっかで機会を見つけて一回やってみたいもんだけど、なんか落ち込むだけになりそう。う~ん、ますます暗い。

■ ちなみに楽器と言えば、昔はそれこそプロに嫌な顔をされるくらいギターを弾き込んでいたくせに、焚き火の側に楽器を持っていったことは、ただの一度もない。
  二輪とかカヤックとかバックパッキングとか、確かにギターを持っていきにくいスタイルのアウトドアが多かったというのは事実なんだけど、「何とかして持って行きたい」と思ったことがないのもまた事実。カヤッカーでもライダーでもバックパッカーでも、ギターを持っていく人は行くからねぇ。

  焚き火用にブルースハープを買って練習したりもしてたけど、家では機嫌よく吹くものの、結局焚き火の前で鳴らしたことはやっぱり一度もない。

  何でだか知らないけど、火の側では楽器の音なんか出したくないんだよな、僕の場合。薪のはぜる音とフクロウの鳴き声だけで幸せ。

  うわぁ、なぁ~んて暗い野郎だ。書いてていじましくなってきた。

■ こんなこと書いてると、何年ぶりかで一人っきりの焚き火をしたくなってきたぞ。どうすりゃ良いんだぁ! この近所に、いまどき焚き火出来るところなんてあったっけ??? う~ん……。
  隣の家に火をつけてみるか。うぅぅぅ、なんて暗い発想だ。

■ ほい、そういうことで、次のお題は、「うわぁ、暗ぁ!」でよろしく>ごうちゃん

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■ 「焚き火は井桁型に限る」という方は人気ランキングを、「いや、ティピー型だ」と思った方はranking.gifを、「オイラは無手勝流でござる」と思った方は両方をクリックしておいて下さいな。


投稿者 Ryu : 8:05 PM
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Title: リレーエッセイ #15 暗い暗い・・・
Excerpt: Ryu's Logbook[ リレーエッセイ #14 ] 焚き火。からバトンタッチ。...
From: G's コラム アウトドアなブログ
Date: 2004.12.13
Title: Weather & Kayaking Log on 16-07-05
Excerpt: ■【予報】 [地上気象] (モトゥエカ) Fine, some afternoon cloud. Northeast breeze. 10°C 6°C [海洋気象] (エイベル)  Southeast 10 knots, rising to 25 knots north of Separation Point this evening. Sea becoming rough in ...
From: Ryu's Logbook ニュージーランド在住シーカヤックガイドのlogbook(=航海日誌)
Date: 2005.07.16
コメント

全国のショージさんファン代表として、私が替わりに反省させていただきます・・・・ああ、英語ちゃんとやり直しておかないと・・・・・

Posted by: tomboy7 : December 12, 2004 7:40 PM

な、なんかとんでもないところからリプライが来ちゃったな(^^;

こらショージ、全国の女性だましてんじゃねぇぞ!


Posted by: Ryu : December 12, 2004 9:35 PM

October 12, 2004

互助について。

■ 予報
[地上気象]
  晴れ、高曇り。北風。最高気温17度、最低気温11度。

[海洋気象]
  西20ノット(セパレーションポイントより北では30ノット)。北部海域は荒れる。

[潮汐表]
  09:21am 3.6m
  15:27pm 0.8m
  21:44pm 3.9m

■ 「晴れ、高曇り」というよりは、「曇りときどき晴れ」といった方が適切な、厚い雲が上空を覆う一日。
  しかし予報通り、地上ではまったく感じないものの、上空では西風が強く、雲は次々に流れていくので、「たれこめている」という重苦しさはない。

  しかし変なのが気温。朝チェックした時は上記の通り最高気温17度だったが、昼前に再チェックすると23度。いきなり6度も上がってた。23度って、夏のちょっと涼し目の日の気温なんだけど……。
  我が家には温度計がないのでハッキリしないが、決して23度なんかにはなってなかったと思うぞ。17度が妥当な線じゃないの?

  -------------------------------

■ 短期連載『ガイドのつぶやき』その4
  読者の方からの投稿。
  もちろん舞台はエイベルタズマン国立公園ではなく日本。川か海か湖かは、特に明記しないが、複数のアウトフィッターが競合するエリアでの話だ。

> ここでは、カヤック日和な時には、とにかくたくさん
> のツアーがすれ違うことになります。 でも、
> ツアー同士が出会った時、メンバー同士は必ず挨拶を
> かわしますが、ツアー引率者同士が「挨拶以上の」
> 言葉を交わすところを殆ど見ません。
> 時には、お互いがお互いを「見る」だけで、すっと
> 離れて行ってしまうことすらある。

  困ったことだねぇ。

  ここでは「ツアー引率者」と書かれているが、まぁ要はプロ・ガイドのことだ。

■ エイベルタズマン国立公園は、繁忙期には17社のアウトフィッターが100名以上のシーカヤックガイドを抱え、ウソかホントか知らんが一日に海に浮かぶ人数は800名を下らないと言われている世界一の激戦区なので、一日にすれ違うツアーの数は少なくとも10グループ、20グループ見かけたって別に驚くほどのことではない。

  繁忙期で物理的に忙しくて「オッス」くらいの言葉しか交わせないこともあるけど、そうでなければ、互いに仲の悪いアウトフィッターに所属するガイド同士でさえ、親しく言葉を交わし、反対方向から来てすれ違う場合にはちょっとした情報交換をすることも。
  「忙しいか?」
  「うん、死にそうだ」
  「マッドマイルどうだった?」
  「シーブリーズ5ノット。問題なし。ロードステッドにはどっか空いてるビーチあったか?」
  「アカーストンはさっきは無人だったぞ」
など。

  ビーチでは、食事の準備が一段落したら、他所のグループを一つずつ訪ね歩いてガイドと話をして歩くのが当たり前。
  高齢ガイドの僕は最近は自分からは出歩かず、向こうから訪ねてくるのを待ち受ける形で勘弁してもらってるけど(^^;
  なんせ、でかいビーチになると10グループくらい上陸してるんよ。そんなの、20歳前後の元気なガイドじゃなきゃ、全部を訪ね歩けないってば。ウチの会社は、他社と違って食事の準備にやたら時間かかるしね。

■ また、ここのアウトフィッターはどこの会社もレンタルをやっているので、ガイドなしで海に浮かぶお客様も非常に多い。全体の3~4割はレンタルだろう。超繁忙期はさらにレンタル率が上がることも。

  彼らはガイドなしで漕ぐわけだから、沈を始めとして何かとトラブルが多いのが特徴なのだけど、沈してるパドラーを見つけたら、それが犬猿の仲のライヴァル会社の艇であっても、絶対に最寄のガイドが駆けつけてレスキューしてしまうし、危険海域を突破しようとしているレンタル艇を見つけたときも、やはり会社に関係なくさりげなく目を配りながら漕ぐことになる。

  余談だが、僕自身は自分のガイドするグループ内で沈を出したのは、過去7シーズンのツアーの中でたった一回こっきりなのだが(その一回でさえ今思えば避けられたケースなので、悔いが残るのだが)、他のグループやレンタルのお客様を数え切れないほどレスキューしてきたので、そういうところで実践経験を積ませていただいた。ありがたいことだ(笑)

■ この日本とニュージーランドの違いは、国民性の差に起因する部分も大いにあると思う。
  確かにキウィは、世界でも類まれな人懐っこさが特徴だし、日本人のような縄張り意識というのも持ちあわせない連中だ。誰でも彼でもWelcomeな、信じがたいような国民性だ。

  一般のキウィからしてそうなのだから、サーヴィス業に就こうかという連中がどれだけ人懐っこいか、人見知りの横綱であるジャパニーズには、実際に見てみないことにはピンと来ないかもしれないが、初対面なのにまるで10年間会っていなかった無二の親友に思いがけなく再会したような態度で接するようなヤツが少なくないのだ。
  これはお客様に対するときだけの営業スマイルではなく、同業者同士が海で出会ったときも同じ。

  さらにシーカヤック・ガイドなんていう職業の場合は特に、「オイラ、腕一本で食ってるプロだぜ!」という意識が強く、逆に会社に隷属する意識など微塵も持ち合わせていないのが普通。
  だからA社とB社が犬猿の仲だとしても、それぞれの所属ガイド同士は「会社同士のいがみ合いなんか知ったことか!」と、逆に仲良くするのが当たり前。
  なんせ、翌年にはそれぞれ互いの会社に移籍してしまうかもしれないのだ、いちいち会社同士のいがみ合いに、現場のガイドが付き合ってはいられない。

■ ただ、こうした国民性や、容易に移籍可能という業界の背景の違いだけが、日本とニュージーランドの差の要因だとは思わない。

  もっと根本的なところに、日本のガイドたちのプロ意識の欠如があるような気がする。

  他社のツアー同士が挨拶も交わさないような冷えた関係だった場合、商業オペレータとして大きな二つの問題点が出てくる。

  1. 何の罪も責任もないツアー参加者にいらぬ緊張を強い、はてはお客様同士にも縄張り意識を持たせてしまう
  2. インシデント発生時に、互いに助け合えるという信頼感がないので、危機管理のリスクマージンを不必要に大きくとる必要があり、その分ツアーの自由度、柔軟性が落ちる

■ 前者はカスタマーケアの面から論外だし、後者はカスタマーサーヴィス面は言うに及ばず、危機管理の面にも大問題がある。

  ちなみに顧客にも縄張り意識を植え付けるというのは、聞くところによると日本のアウトフィッターはライヴァルに顧客が流れるのを防ぐために意識的にわざとやる傾向まであるとのことだが、そんなのは論外。恥を知れ、恥を! それでもスポーツマンか、ナチュラリストか、プロフェッショナルか!!??

  8日のエントリーのコメント欄に、Miyaさんがお寄せくださったAddison's Scaleの情報に対して、僕が「エイベルタズマン国立公園がエントリー層に最高のフィールド」と公言する理由を明らかにした。

  あそこに書いたように、エイベルタズマン国立公園の特筆事項は、自然の美しさとか、設備の充実とか、シーカヤックオペレータやウォータータクシーオペレータの数の多さとか、そんな単純な話ではないのだ。
  それらオペレータに所属するプロの一人一人が、国立公園利用客一人一人を「自分のお客様」として大切にし、そのためにはプロ間相互のコミュニケーションや助け合いの体制をきちんと維持していくことを、プロの大切な勤めと自覚している点にある。

  なんせ、18、19歳の若造ガイドでさえ、「公園内で事故が起これば、それが仮に自分の会社のお客様じゃなくたって、僕ら一人一人に類が及ぶんだから、それがライヴァル社のお客様であれ、カヤック持込み個人カヤッカーであれ、僕らが全力をかけて安全を守る」と断言するのだ。

  頼もしいじゃないか、若者よ。ウン、君に任せるから、もう僕のような年寄りにあまり要らん仕事はさせんようにしてくれ。ついでに地球の平和も頼んだ。

  だから逆に、他社の客であっても「叱る」ことだってある。
  例えばPFD不着用で漕いでるレンタル客を見つけたら、僕はそれが他社の客であっても遠慮せずに注意し、彼らがPFDを着用するまで側に貼り付いて絶対に釈放しない。怖い野人だねぇ。
  またこういう事があった後、当該会社のガイドを海上で見かけたら、
  「オタクのレンタル、艇番号○○番は、PFDなしで漕いでたから厳重注意したけど、ガイドの目がなくなればまたやりそうな雰囲気の連中だったから、要注意だ」
と報告もする。
  これで、当該会社からウチの会社や僕に対してクレームが入るなんてことは絶対になく、むしろ感謝されるのだ。

  プロ意識というのは、こういうのを言うんだけどねぇ。

■ やはりコメント欄でも述べたように、エイベルタズマン国立公園の海域は、決して初心者向けの静かなフィールドではなく、むしろ世界的に見れば初心者大歓迎の商業シーカヤックフィールドとしては、かなり荒れやすい海域だというのが正直なところだ。

  このブログのコメント欄常連さん(最近はどうしたんだ? 生きてるか?)のにっしーは、JSCA公認インストラクターだが、彼が遊びに来てくれたとき、我々にとっては鼻歌まじりで安心しきってツアーをやるような何でもないようなコンディションでさえ、
  「こ、こんな海況でも初心者を連れてツアーやるんですか!?」
とビビッていた。
  彼の名誉のために念のために申し添えておくと、もちろん彼自身にとっては楽勝のコンディションだったのだが、初心者を連れ出すというのは信じがたいような海況だったらしい。
(余談だが、9日のエントリーと絡めれば、少々荒れ気味の海に、甘やかさずに連れ出す方が「アウトドア度が高い」ということにもなるかも?(笑) )

■ それでもなお「エイベルタズマンが最高。初心者にもピッタリ」と公言できるのは、別に自分自身のガイディング技術を過信しているからじゃない。

  僕は一人でガイディングをしているのではないのだ。僕の背後には、ベースで控えるマネージャやベースクルー、そして一緒に海に漂う数人の同僚ガイドがついていてくれるし、いざとなればエリア全体のガイドやウォータータクシードライヴァーが手を貸してくれるのである。
  VHFラジオで「Mayday, Mayday, Mayday!」と叫べば、国立公園のどこにいても、遅くとも15分以内にはウォータータクシーが全力で駆けつけてくれるはずだし、僕の窮状を目にしたガイドがいれば、それが他社のガイドであっても全力で手助けしてくれるに決まっている。

  だからこそ、「エイベルタズマンなら安心!」と断言できるのだ。
  どんな腕っこきのプロだって、自然相手に仕事をしている以上、必ずしも窮状を一人で切り抜けられるとは限らないのだから。

■ 野遊び屋は、エリア唯一のアウトフィッターで、同じ海域に競合ライヴァルを持っていない。もちろんウォータータクシーを運行する会社なんぞもない。

  だから正直に言えば、野遊び屋で仕事をしているときは、こういう「頼れる他のプロ」がいない不安感が強かったし、実際にインシデントが起こったときの対応策も限られてくるので、エイベルタズマンで仕事をするときの二倍も三倍も慎重な仕事を余儀なくされた。

  野遊び屋での仕事を終えてエイベルタズマンに帰ってきたとき、周りに何十人ものガイドやウォータータクシードライヴァーがうろうろしているのを目にして、いつも「あぁぁ、これで安心して思いっきり仕事できるぞぉ!」と開放感を味わったものだ(まぁこのことは逆に、エイベルタズマンはガイドを過保護にするフィールドだ、という事も意味するのだが)。

  これが上記の「その分ツアーの自由度、柔軟性が落ちる」と書いたことの実例である。ライヴァルのいない野遊び屋がそういうツアーを強いられるのは宿命だけど、せっかく同じフィールドに同業者がいるのに、お互いにそっぽ向いて野遊び屋と同じレヴェルの自由度、柔軟度のツアーをやってるんじゃぁ、こりゃ情けないやね。

■ 今回教えていただいた日本の某フィールドの話を読むと、「挨拶が苦手」で「縄張り意識の強い」日本人としては、こういう態度もある程度は無理からぬことのようにも思えるかもしれない。
  あるいは日本人としか付き合いのない人にとっては、むしろこういう態度の方が普通に映ってしまうかもしれない。

  しかし、彼らはプロなのである。仕事中のプロは、「挨拶が苦手」だの「縄張り意識が強い」だのの言い訳をしてはならない。
  いつインシデントが起こるか予測のつかない仕事をしている人間が、他の同業者と互助精神を持っていないというのは、プロ失格といわざるを得ない。
  こういう職業の場合、互いに良好な関係を保つというのは、単なる「お付き合い」という意味以上に、危機管理上の絶対的な必要不可欠な要素なのだから。

  相手のことが嫌いでも、そりゃ一向に構わない。別に僕は聖人君子のように、「汝のライヴァルを愛しなさい」なんて、身の毛のよだつようなセリフを吐こうとは思わない。一旦陸に上がり、お客様が目の前から消えたならば、嫌いな相手のことを罵倒し倒すのもいいだろう。
  しかし、仕事中にそういう個人的な感情が許されるような甘いフィールドじゃないはずだ。

  僕にだって、顔も見たくないような大嫌いなヤツは、何人かいる。だが、僕は仕事中なら彼らともにこやかに会話を交わすし、彼らを助けたり彼らの手を借りることに何の躊躇もない。それだって立派に仕事のうちなのだから。

  そういう意味で日本のプロは、ニュージーランドのプロに、意識の面からしてまだまだ遠く及ばないと、ハッキリ断言しておこう。

  お客様の前で、他のガイドに対して嫌な顔をしているところを顧客に見られるなど、最低最悪の恥ずべき似非行為の一つである。

■ と、僕はプロなので、プロ相手には遠慮なく苦言を呈するが、アマ批判はなるべくやらないことにしてる。
  でも今日はついでにちょっとだけ言っちゃおう。

  日本で漕いでて猛烈に気になったことの一つに、ライヴァル・アウトフィッター同士だけじゃなくて、アマチュア・パドラー同士も全然挨拶を交わさない、ということがあるんだわさ。
  山では挨拶が定着してるのに、なんで水の上ではお互い顔を背けるの???>ジャパン

  ガキじゃあるまいし、ちゃんと「コンチハ」の一言くらい言おうぜ!>ジャパニーズ・パドラー

  いや、キウィの場合はガキでも皆ちゃんと元気に挨拶できるぜよ。あまりに見知らぬ人ににこやかに挨拶しすぎるから、「大丈夫か?」と心配になるくらいに。

■ って、これは先日久々にアップした『パドルの向くまま、気の向くまま』新作コンテンツとかぶるネタだから、これくらいにしとこ。

  だいたいこんなこと言ってて、自分の子が挨拶の出来ないヤツに育っちゃったら、目も当てられんしなぁ(笑)
  って、笑い事じゃないな。移民二世なんて、どっちの言葉も中途半端になると相場が決まってたりするし……。 頼むぞ、しっかりしてくれよ>愛娘

  -------------------------------

■ 関連過去ログ【ガイドのつぶやき】
  ◎その1「怖さについて。」(10月7日)
  ◎その2「過保護について。」(10月8日)
  ◎その3「プロの基準について。」(10月9日)

■ 関連過去ログ【読者投稿】
  ◎ファーストエイド雑感。 (6月30日)
  ◎またもや、サングラス四方山話。 (7月6日)
  ◎東京の星空、ニュージーランドの星空。 (7月10日)
  ◎ガソリンより高い水が、蔓延? (7月15日)
  ◎捕鯨と差別。 (7月20日)
  ◎ぬるい危機管理論 (8月27日)
  ◎ひょっとすると、実現可能? (9月9日)
  ◎夢の続きと、悪夢のような製品。 (9月26日)

  -------------------------------

■ 「里山音楽界」
  以前もご紹介した僕の愛読サイト『まつを's WEB SITE』の最新コンテンツ。

  おもわずため息……。

  音楽を捨てて早十年、楽器に触らなくても、CDを聞かなくても全然平気になってしまい、コンサート情報や新譜情報にもまったく目を通さなくってから、もうずいぶん経つ。
  ご覧の通り、左の「カテゴリー」の中に「音楽」も作ってみたのだが、8ヶ月近くほぼ毎日更新してて、未だに「2 items」、今日のを入れてやっと三つ(笑)

  そんな僕の「音楽魂」が久しぶりにゆすぶられてしまった。
  いやぁ、いいなぁ、こういう音楽会。これなら聞きに行きたい。弾きに行きたい。

  資本主義が産み落とすイヴェントではなく、人の輪が育むイヴェントには、心が躍る。
  奇しくも、本日の本題「互助について」に一脈通じるものがある。

  あ、そういえば、ウチの会社の元マネージャが、最近ジャズバンド始めたからギター弾いて欲しいって言ってたっけ。すっかり忘れてた(^^;

  -------------------------------

■ 今日のエントリーを読んで「仲良きことは美しき哉」と、思わずムシャノコージになってつぶやいてしまった方、人気ランキングを落款代わりに一押ししておいて下さい。


投稿者 Ryu : 11:02 AM
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コメント

ここの所のエントリ-が「脂の乗った」感じで来ていたので大変気分良く拝読させて頂いておりましたが、本日のは又私設秘書ごときの分際で言うのも何なんですが、内容も構成も文体も「これがRyuさんの文章だ!」と、心から思える素晴らしいものでした。
半年以上にわたる日々の積み重ねはやはり凄いですね。
>資本主義が産み落とすイヴェントではなく、人の輪が育むイヴェントには、心が躍る。
なんて、普通ブログでサラッと言えません。
(「狙っている」サイトのキャッチならまだしも)

文筆業で有名になる前に、あるいはNZでジャズギタリストとして大復活してブレークする前にサイン入り色紙送ってくださいね(笑)。

さて、
日本人の挨拶(の適当さ)ですが、もうジョークになってますよ。
会話が全て「あー」「えー」「どうぞ」「どうも」で成り立っているって(苦笑)。

Posted by: MM : October 12, 2004 4:46 PM

キャッチにことさら凝る、「狙っている」脂ぎったオッチャンです。

と、いきなり照れ隠しで始めてしまいましたが、過分なお褒めを頂戴し、本当にありがとうございました。
素直にうれしいです。

このブログを始めるまでは、文筆に関してはアマチュア的、あるいは職人的な意味での修行はやって来ていたつもりなのですが、「苦手に挑戦する」とか「気分が乗らなくても、体調が悪くてもとにかく何が何でも仕事はやっつける」と言ったプロ的な面での修練がまったく出来ていませんでした。

そういう意味で、この八ヶ月は、確かに良い勉強をさせていただいたと思ってます。
苦手な文体や内容にあえて相当挑戦してきましたし、死にそうな日にも書いてアップしてきました(確か、ホントに高熱で起きられなくて一日だけ穴あけたことがあるような記憶がありますが)。
やっぱり看板を上げるからには、こういう修行は絶対に必要ですね。

良い機会をいただいて、編集長には本当に感謝しています。
コメントや投稿などで支えてくださった読者の皆さん、ブログランキングのボタンを押してくださってる皆さん、毎日読みに来てくださってる皆さんにも支えられました。
ありがとうございます。

で、この「ガイドのつぶやき」シリーズは、内容的にも文体的にも、久しぶりにあまりムリせずに書いてみています。
しかも、実は最初に一気に書き上げてたんで、こうやって後のエントリーになればなるほど、何日もかけて推敲してるんですよ。
その1の「怖さについて」は、ほとんど推敲なしの一発アップですけどね。

そういう意味で、昼のカヤックの仕事を終えてから、わざと苦手なトピックと文体を使って短時間で書き飛ばしてエイヤッてアップしてるいつものエントリーと比べると、いつものエントリーが可哀想かもしれません(笑)


でも、少ししっかり目に推敲を入れた文をアップしたとたんに、こうしてすぐにご評価頂けると、感無量です(泣)
あ、すみません、涙をみせてしまいまして。

こ、これでもう心を残すことなく、このブログも引退することが出来ます、グスン……。

え? まだ引退しちゃダメなの?
あっ、そうなの?
な~んだ。

で、せっかくお褒めいただいたのですが、明日のエントリーはあまり出来がよくないですので、予め覚悟しておいてください(笑)
推敲しすぎて出汁ガラみたいになっちゃったんっすよぉ(涙)
あ、また涙を見せてしまいまして、ってもーえぇってば。


さて(笑)
僕も外国人が
「日本語で『こんにちは』はなんていう? 『ありがとう』はなんていう? 『さようなら』はなんていう?」
ってきいてきたときには、
「全部一言、『Domo』と言っておけ。ハワイ語の『Aloha』やネパール語の『Namaste』と同じで、全部の意味になる便利な挨拶だ。」
と教えてしまいます。

もちろん、
「ただし、フォーマルな言い方じゃないから、タキシード着るような席では使うなよ」
とも付け加えます。
なかなか丁寧な日本語教師でしょ?(笑)

しっかし、ほんの100年前まで、世界一礼儀正しい国民だったはずなのに、今や海外で笑いものにされるほど挨拶の出来ない国民とは、なんともはや……。

Posted by: Ryu : October 12, 2004 9:45 PM

呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃ〜ん。
生きてるのかと噂の、にしやまにっしーです。
そうそう、たしかにエイベルタズマン国立公園内に毎日吹くシーブリ−ズは驚異でした。
あれほどの強風?では日本の殆どの初心者は漕ぐ事すら・・或いは浮かんで居るコトすらままならないです。
遮蔽ブツの無い海況では急激に荒れるように感じてしまいますし、いったんそういう状況に陥ったら確実パニックになるんだろうなぁと感じたものです。
プロ同士の相互信頼、援助があるから成り立つんですよね、ああいう場所でも。
ガイド過保護地域と申されますが、逆に各ガイドの意識が向上するのには最適な環境でもあるんだと思います。
>里山音楽会
素晴らしいですね、とっても。
じつは週末に似たようなイベントに遊びにいこうと思っています。知り合いの方にオーガニック製品、食べ物を販売している方がおりまして(米ももちろん完全無農薬で自作)、そこに集まる方々のなかにそういうの好きな人がいて、8月の稲刈りのあとに酔っぱらってコンサートやろう、ステージも自作で。
なーんて盛り上げあっておったのです。
で、ほんとに実行に移してしまったのが今週末なのでした。
僕には良く分かりませんが、知ってる人はしってるような人が演奏するらしい・・・
・・・もちろんステージは田んぼの真ん中です・・・
イベントの報告、またします。

Posted by: にっしー : October 12, 2004 11:17 PM

おぉぉ、生きてた生きてた、良かった良かった。

> そうそう、たしかにエイベルタズマン国立公園内に毎日吹くシーブリ−ズは驚異でした。

実はあの時は、純然たるシーブリーズじゃなくて、確か北東からのちょっと変な風が入ってたように記憶してる。
だから、シーブリーズよりもさらに海面はチョッピーだったのは確か。
でも、シーブリーズであの倍の風力が吹くこともしょちゅうだよ(笑)


> 遮蔽ブツの無い海況では急激に荒れるように感じてしまいますし、いったんそういう状況に陥ったら確実パニックになるんだろうなぁと感じたものです。

まったくその通りで。
ただ、あの時はあれ以上は荒れる心配のあるような気圧配置じゃなかったけどね。


> ガイド過保護地域と申されますが、逆に各ガイドの意識が向上するのには最適な環境でもあるんだと思います。

これもおっしゃると通りで。
だから、一長一短と言うのが適切かな。

確かにエイベルタズマン国立公園でしっかり修行してトップレヴェルになったガイドは、他のエリアに行ったときにも、エイベルよりもっと慎重なツアーをやらなきゃいけないことは、すぐに自覚できると思うので、「つぶし」はききますが。

ただ、そういう意味で、僕はエイベルでしかガイドしたことのないガイドには、全幅の信頼を置けないなとも思ってしまいますけどね。
他所のフィールドでも働いてるガイドは、やっぱりそれなりの「自立した危機管理能力」が高いように思います。


ところで、そっちでも似たようなイヴェントあるのね!
レポート楽しみにしてます。


Posted by: Ryu : October 13, 2004 1:40 PM

June 15, 2004

旅先からの第二報。

■ レイ・チャールズ逝去。合掌。

■ 11日(金)
  ワンガヌイを出発し、ニュージーランド富士ことタラナキ山の西側を海沿いにドライヴ。
taranaki.jpg

大失敗したのが、今回カヤックを持ってこなかったこと。北島西海岸には、絶好のサーフ・ポイントが数珠繋ぎになっているというのに……。まぁ、家族旅行中に僕一人だけカヤックで波乗りってのも、実際問題としてはムリがあるのだけど、でも今日みたいな良いコンディションのビーチを見てしまうと、
「あぁぁぁぁ、何で艇持ってこなかったんだろ、バガヤロ、バガヤロ」
となってしまう。
  ちなみに、昼食休憩したビーチには、サーフ・ライフセーヴィング・クラブがあったのだが、ご注目いただきたいのは右上の緑の看板。「BP SURF RESCUE」と書いてあるが、このBPというのはガソリンスタンドでおなじみの石油会社だ。今月7日の投稿にNZでは銀行がレスキュー・ヘリを保有していることを書いたが、このように石油会社がライフ・セーヴィングを支援したりしているのも、この国の面白いところ。
bp.jpg

  ま、それはともかく、富士山の北のふもとの町、ニュー・プリマスに到着。ここは我がネルソンよりもはるかに大きな町。首都ウェリントンには日暮れ後に到着した上に、フェリーターミナルから一目散に北上して一気に通過してしまったので、ここがこの旅で初めての「都会」だ。
  感動したのが、動物園。3時半にチェックインした後、日暮れの5時までの間、駆け込みで出かけたのだが、「動物園」といったって、デパートの屋上の「ふれあい動物広場」に毛が生えたような代物。
  実は我がネルソンにもネイチャーランド・ズーロジカル・パークという似たような小さな小さな動物園がある。ニュー・プリマスのものも、予想通りネルソンのものと規模もコンセプトもそっくりだったのだが、大違いだったのが料金。ネルソンは、今はいくらだったかな?(上記で引用したのは6年近く前のもの)ニュー・プリマスの方は、なんどタダ!しかも、子供用の遊具の量がハンパじゃない。いやぁ、楽しかった。
may_frog.jpg

  モーテルは、可も不可もなし。

■ 12日(土)
  ニュー・プリマスを9時半ごろ出発。快晴でニュージーランド富士は頂上までクッキリ。放射冷却のせいで、朝のうちは本当に寒い。北島というと、南島より暖かいように思われるかもしれないが、実はネルソン地方は南島の中では例外的にとても温暖なエリアなので、このあたりの北島南半分のエリアは、むしろ寒く感じる。というわけで、霜の写真など。
frost.jpg bush12.jpg

  途中昼食のために休憩したビーチも、昨日と同様にやっぱり良いサーフが立ちまくっていて、ずいぶんと悔しい思いをしてしまった。
  ようやく三人ともドライヴ旅行に慣れてきたので、この日は初めて300km移動した。国内第四の都市ハミルトンを通過し、プケコヘという舌をかみそうな名前の小さな集落に泊まった。
  疲れ気味だったので、あまり気に入らなかったものの、最初に飛び込んだモーテルに決めてしまった。$95という価格はワンガヌイのモーテルと同じだが、こちらは古いし設備も貧弱だし、ものすごく割高だった。これを投稿している15日(旅行7日目)現在で、最低最悪のモーテルだったな。

■ 13日(日)
  午前中に目的地の一つ、オークランド動物園着。思ったよりずっとコンパクトだったが、このサイズが逆に子連れにはありがたい。多摩動物園とか上野動物園とかって、幼児にはでかすぎる。
  そして、日本の動物園と一番違うなぁと感じたのが、動物たちのリラックスした雰囲気。実はこの動物園は「ザ・ズー」という番組でTV放映されているのだが、スタッフが一番気をつかっているのが、いかに動物たち自身が飽きないように暮らせるか、ということらしい。
  また、動物と人間の距離も、可能な限り近くとってあり、危険のない動物などの場合は、触れられる程度の囲いしかなかったり、極端な場合、人間が囲いの中に入れてしまうのは、ニュー・プリマスやネルソンのミニミニふれあい動物園と同じコンセプトらしい。
  というわけで、大変に楽しめてしまったのだった。ま、娘は喜びすぎ、ハシャギすぎで、メッチャクチャ疲れてしまったようだけど。

  午後3時ごろ、動物園を後にして北上。街から30分足らずのオレワというリゾートタウンで宿をとった。今回は、初めてモーターキャンプのモーテルユニットに挑戦したのだが、これが大正解。最初に見せてもらった部屋は、ワンベッドルーム、ダブルベッド+シングルベッドの豪華な部屋だったので、もっと小さな部屋に変えてもらったら、これが僕たちのテイストにピッタリ。映画『リーサル・ウェポン』のリッグズ刑事が住んでるようなトレーラーハウスで、小さすぎず、大きすぎず。しかも、サーヴィスがかゆいところに手が届いていて感激。テーブルにはラヴェンダーが飾られているし、タオルにもさりげなくラヴェンダーがはさんであったりして、とってもしゃれている。ゴミ箱もキッチンとベッドルームとバスルームに一つずつあり、ティッシュも部屋についている。カフェのメニューもけっこう安く、僕たち好みのラインナップだし、隣接してネイチャーウォークもあったりするし。もちろん、ミルク、新聞、コーヒー、紅茶などの無料サーヴィスだって他のモーテルと同じ。バッチリじゃん。
  モーターキャンプ内には、定住して町で働いている人もたくさんいて、そういう人が子猫を飼っていたりするし、キャンプ自体にもたくさん孔雀がうろうろしていて、まことに楽しい。我が部屋にも、猫や孔雀が遊びに来た。愛娘の目の前にメスの孔雀が三羽いるんだけど、ちょっと写真が小さいか。
peafowls.jpg

■ 14日(月)
  この小さな海沿いの町がとても気に入ったので、停滞日にした。昼頃、オレワのすぐそばにある半島にドライヴに出かけた。
  ところが、この半島はご隠居が静かに暮らす町といった風情のオレワとうってかわって、成金のにおいがプンプン。どうも馴染めなかった。
  とはいえ、半島の端っこにあるシェイクスピア公園(国立ではなく、オークランド地域の運営)がなかなか良かった。子連れで気軽に歩け、しかも僕のようなスレたアウトドアズマンが楽しめるトラックがたくさんあるのが、この国のいいところ。
fall.jpg bush14.jpg

■ 15日(火)
  北上再開。今日の目的は、NZのシンボル的な巨木、カウリの森。途中カウリ博物館によって気分を高めたあと、午後いよいよ巨樹の森へ。
  自動車で走っていても、目を奪われるようなカウリの巨樹が次々に現れるのだが、名前のついているようなヤツはやっぱり圧巻。
  国中で一番太いカウリと、国中で一番デカイ(高さではなく容積)カウリ、両方を見たけど、残念ながら両方とも大きすぎてまともな写真が撮れなかった。ここにあるのは、名もなき中くらいのカウリ。でも、じゅうぶん「御神木」といっても良い大きさ。
kauri.jpg

  カウリを見終わった頃、空が曇ってきて、まもなくパラパラと雨。明日はいよいよこのたび初めての悪天候になりそう。
  日が暮れてからケリケリの町に到着。我がモトゥエカより少し大きいくらいの町。こういうのが落ち着く。目当てのモーテルもすごく良い。間取りが「宿」というよりも、むしろ普通の「民家」っぽくて、自宅の設計をやっている我々にとってはものすごく参考になる。決して新しくないのだけど、よくメンテしてあって、ここもものすごく好印象。特にキッチンの使いやすさは特筆物らしく、家人はご機嫌。
  僕も、長時間ドライヴして疲れている日なのに、それでも久しぶりにネット接続したりブログ更新したりしようとする気になるくらいだから、やっぱりここは快適なんだな。サイトを紹介したいところだけど、残念ながらないみたい。
  明日は、たぶん悪天候につき停滞日だな。
  

投稿者 Ryu : 9:50 PM
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コメント

>石油会社がライフ・セーヴィングを支援
企業の社会貢献のスタンスの違いには、ビジネスマンとして少しショックを覚えます。すばらしい文化があるんだなぁ。日本企業もやってないってことじゃないんだろうけど、アピールがヘタだったり過剰だったり。
ちなみにBP(ブリティッシュペトロール)は好きで、ホワイトガソリンはBPのを愛用してます。

Posted by: にしび〜 : June 16, 2004 2:04 AM

レポート第2弾、楽しく読みました。
いいですねえ、牛歩の旅。
それにしても、空の色が凄い!
オゾンホールも何のその、いつの日かNZに行ってやるぞ!と決意を新たにしたのでした。

さて、
BP、日本位かもしれませんねぇ、これだけ一般に浸透していないの。
東南アジアやオセアニアの、UK Commonwelath地域ではまだまだ凄いネームバリューのある巨大多国籍企業ですよね。
記憶が正しければ、NZのアメリカズカップのスポンサーか何かもしていませんでしたか?
BPは海洋系が強いはずですから、そういった方面のスポンサーシップが充実しているのも肯けます。

実は知人でアジア地域でBP勤めしているのが2名います。
そのうち1名は主人の大親友の義兄なのですが、シンガポールをハブにバリバリ営業して世界中飛び回っているので、今度機会があったらその辺の話聞いてみるのも面白いかもしれません。
シンガポールも港湾産業があるからBP強いですよ・・・

Posted by: MM : June 16, 2004 3:59 AM

ほんまですね。ぜんぜん空の色が違う。
さて、太平洋を東へ行くか、南へ行くか・・・。

Posted by: kmorita : June 16, 2004 6:17 PM

うわ、BPネタにこんなに反応が!
そう、なぜか日本ではあまりメジャーじゃないんですね。
でも愛用されてるとはさすが>にしび~さん

ご主人の大親友の義兄さん(長いなぁ)のお話のレポート、楽しみにしてますね>MMさん
ちなみに、アメリカズカップのスポンサーに入っていたかどうか、僕は覚えてないっす。

両方行きましょう>編集長

Posted by: Ryu : June 16, 2004 7:36 PM

あと、空の色は、多少脚色がありますので、事実とはことなるフィクションも含まれているかもしれません。
ご注意を(笑)

でも、やっぱ日本と比べると真冬でも空の色はスゴいですけどね。

Posted by: Ryu : June 16, 2004 7:37 PM

肩書き的には長いですよねぇ(苦笑)>ご主人の大親友の義兄さん(長いなぁ)
でも、この「大親友」、実は義父の学生時代からの大親友一家で、職場も同じ、台湾からシンガポールに移ったのも同じ、息子同士も大親友でアメリカに一緒に来て一緒の大学行って、一時期は一緒の会社に居て、現在も車で15分の所に住んでいて、更にその子供同士(孫世代)も男ばっかり5人で大親友・・・という「筋金入りニセ家族」状態なのです。
なので、感覚的にはもうちょっと近い人ですねぇ、なかなか会えないんですけれど。

で、
アメリカズカップ、近々調べてみますが、結構面白いところがスポンサーしているからして、BPは絶対何らかの形では絡んでいると思います。

日本だと、今スポーツ自体が企業からどんどん離れてクラブ化していく傾向にありますよね。
しかもそれが余りに単純で且つ一元的過ぎる社会現象なので、他の形でそれと平行して企業や社会がスポーツに絡む感じでは全くないという。
アウトドア系は、更にその背中を見ているのでしょう、企業のスタンスとしては。
悲しいですね。

Posted by: MM : June 17, 2004 4:45 AM

ホント、日本は企業とスポーツの関係一つとっても、やっぱり欧米とはまったく違う文化圏なんだなと思いますよ。

っていうか、やっぱり日本ではスポーツも含めて、未だに「遊び」は「タブー」なんだろうなと、最近よく思います。
余裕のあったバブルの頃は、余暇を楽しむことを奨励されたけど、あれだって今思えばレジャー産業先導だったし。

Posted by: Ryu : June 17, 2004 9:16 AM

March 5, 2004

地球の歩き方

■ 予報
地上気象 - 晴れ。南東の風、午後にシーブリーズ。最高気温21度、最低気温8度。
海洋気象 - 10ノットの変風、午後には15ノットの北風。海は穏やか。



■ あぁぁぁ、これがエイベル・タズマン国立公園だ、これを待っていたのだ!抜けるような青い空、エメラルドに輝く海、金色のビーチ、そして頬をなでる微風。嵐に明け暮れた2月が終わったとたんに、いきなり天候回復。いやぁ、久しぶりに死ぬほど気持ちの良いシーカヤッキングを堪能。本日のお客さんはフランス人5人組+日本人女性1名。皆さん、最高のカヤック日和に酔いしれていた。
  しかし、今シーズンはなぜかフランス人が多い。今までフランス人はほとんどいらっしゃらなかったというのに、何なのだ、この急激な増え方は?今日きいてみても、確かに年々ニュージーランドへの旅行は着実に増えているとのことだが、うちの会社に限っていえば、尋常じゃない伸び率だ。無視できないマーケット層になるかも・・・。

■ 本日は、ご存知ベストセラー旅行ガイドブック『地球の歩き方ニュージーランド』のエイベル・タズマン国立公園取材に対応。次号から内容を一新するのだそうだ!僕自身は別のお客さん(上記の日本人女性)からすでにご指名を頂いていたので、残念ながら取材陣のグループは担当できなかった。その代わりに当社で見習い中の日本人研修生男女一名ずつをモデル役として送り出し、僕自身はツアー終了後にベースで取材に応じる形で協力。本当は、エリア知識も乏しく、正ガイドのトークを完全に通訳する英語力もない研修生に任せるのは、ものすごく不安だったのだが、仕方ない。ま、彼らもそつなく仕事をしてくれたようだし、何よりも天候に恵まれたのがラッキーだった。往々にして、マスコミの取材時には天気が崩れがちというジンクスがあるのだ。いや、別に僕が雨男というわけじゃないんだけど・・・。

■ すごうた
これはすごい!昔のバンド仲間にこういうのが大好きなのがいたが、まだまだこんなにたくさんあったとは!しかし、スター・ウォーズのテーマ(日本語版)はスター・ウォーズ・ファンの僕も知らなかった。復刻して欲しいぞ>レコード会社

投稿者 Ryu : 9:04 PM
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