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February 28, 2005

[ リレーエッセイ #63 ] 砂浜の形が変わっている件。

【予報】
[地上気象] (モトゥエカ)
晴れときどき曇り晴れ、にわか雨。南西風。最高気温23度、最低気温11度。

[海洋気象] (エイベル)
 セパレーションポイントより北では南西20ノット、夕方に南東10ノットに。その他では、南西夕方に10ノットに落ちる。北部の海況はやや荒いが、次第に落ち着く。

[潮汐表] (ネルソン)
 High 01:05 AM 4.0 m Low 06:53 AM 0.6 m
 High 01:20 PM 4.0 m Low 07:18 PM 0.6 m

天気図
© Copyright Meteorological Service of NZ Ltd

■ 【過去三日の予報】
[地上気象] (モトゥエカ)
  [金曜日]晴れ。午後シーブリーズ最高気温23度、最低気温14度。
  [土曜日]一時雨。風おだやか。最高気温24度、最低気温13度。
  [日曜日]雨のち晴れ。南西風次第に強くなる。最高気温25度、最低気温13度。(以上、金曜日の時点のもの)
  [日曜日]雨あがる。南西風しだいに強くなる。最高気温23度、最低気温11度。(日曜日の時点のもの)

[海洋気象] (エイベル)
  [金曜日]セパレーションポイントより北は北西15ノット。その他は南西10ノット、午後一時北に変わる。海況はおだやか。(金曜日の時点のもの)
  [日曜日]セパレーションポイントより北:北西15ノット、午前中に25ノットに上がり、夕方南西20ノットに変わる。その他:変風10ノット、昼前に北西15ノットに変わり、夕方南西15ノットに。北部海況は一時荒くなる。雨中の視界は良好、午後回復。(日曜日の時点のもの)

[潮汐表] (ネルソン)
 [金曜日]
 Low 05:28 AM 0.7 m  High 11:43 AM 4.1 m
 Low 05:40 PM 0.6 m  High 11:58 PM 4.0 m
 [土曜日]
 Low 05:56 AM 0.6 m  High 12:15 PM 4.1 m
 Low 06:12 PM 0.5 m
 [日曜日]
 Low 06:24 AM 0.5 m  High 12:32 PM 4.0 m
 Low 06:44 PM 0.5 m  High 12:47 PM 4.1 m

天気図
© Copyright Meteorological Service of NZ Ltd

天気図
© Copyright Meteorological Service of NZ Ltd

金曜日は快晴、ベタ凪の極上のカヤッキング日和。
 土曜日は一日中しとしとと雨が降る予報だったので心配していたが、朝食時に降られただけで午後にはカラリと晴れて気温も上がり、クレオパトラズ・プールでウォータースライダー遊びも出来た。ラッキー。
 日曜日は雷雨の予報が出ていたのでこれもヒヤヒヤものだったが、マラハウ帰着直前までは高曇りの良い天気で、風もほとんどなかった。サンディ・ベイに入ってから強い雨に祟られたが、かえってこれで思う存分水の掛け合いが出来るようになったので、ツアーの最後を盛り上げる格好の舞台となった形になり、図らずもかなり恵まれた天候となった。
 夜も12月のツアーとうってかわって、寝るときもまったく寒くなかったし。
 ちなみに日曜日の夜は風も雨もかなり強く荒れ模様。まったくラッキーだ。こうやって改めて27日の天気図を見ると、さらにラッキー感が強くなる。

 今回のお客様は女性三名。オージー、英国人の二人組プラススイス人。最初の日はオージー、イングリッシュ組が苦戦してて疲れ気味だったが、二日目からは彼女たちも調子を出し、最終的には女性グループとは思えないほどのペースで漕いでいた。
 二日目、クレオパトラズ・プールからの帰り、トレントベイを歩いていてオージーのサラがワスプを踏んで足の裏を刺されてしまった。かなり注意していたんだが、どうしても二月には蜂の事故が起きてしまう……。 ec 3

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極々私的なメモ。
 昨日家に戻ってみると、娘が発疹と熱を出していた。家人もうつされてちょいと具合が悪いとか。とはいえ、娘は元気いっぱいに跳ね回っている。今朝は熱も下がり、外に出て走り回っていた。でも、またときどき少し熱が出るようだ。

 僕は、予想通りこのツアーで左手の突き指が思いっきり悪化。重い荷物を右手一本で運び続けたせいで、右手の親指の筋肉も傷めた。やっかいなこっちゃ。

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編集長の[ リレーエッセイ #62 ] 砂浜つうか、砂が減っている件からバトンタッチ。

 やっぱりこういうネタになるよねぇ、砂浜の話を書くと。意外なことに、マラハウでもこうした「砂浜問題」はちょうどホットな話題だったりするのだ。

 例えば今月11日のエントリーで触れたマッドウィグルの横転事故。潮汐差の大きなマラハウ・サンディ・ベイの場合、干潮時にはボートランプから波打ち際までが最大800mくらい離れてしまう。だからカヤックやウォータータクシーは、トラクターが牽引するトレーラーに乗せて運ばざるを得ないのだが、マッドウィグルというのは、ウィルソンズの顧客専用トラクターのこと。20人程度が乗れるカーゴを牽引してビーチと当社ベースを始めとするマラハウ内のピックアップポイントを運行している。

 また1月19日のエントリーで、ウォータータクシーを牽引していたトラクターが、やはりマラハウ・サンディ・ベイの干潟でスタックして、脱出に一時間を要し、そのタクシーに乗っていたカヤック・ツアー・グループも大いにツアーに影響を受けたことも述べた。

 ブログには書かなかったが、すでに水に浮かんでモーターで走っていたアクアタクシーが、予期せぬ水面下のサンドバーに引っかかり、ドライヴァーが腰まで使ってボートを必死に引っ張って脱出しようとしているところも見かけた。

 さらに今月17日のエントリーに書いたレンタル講習の時、あまりにコンディションが悪かったので通常の上陸ポイントよりも100mほど南に緊急上陸し、そこまで僕がカヤック運搬用トラクターを回したのだが、ここで実は僕自身が危うくスタックしかけた。

 これらが頻繁に起こっているのには、ちゃんと理由がある。マラハウの道路拡張工事に伴い、ビーチが全面的に護岸しなおしになったからだ。
 近年、マラハウのカヤックやウォータータクシー産業が急激に発展したことにともない、ボートランプ(船着場)の許容量をオーヴァーするモーターボートやカヤック運搬用トレーラーが往来するようになったし、ランプの上の駐車スペースもパンク状態で、ウォータータクシーへのカヤック積み下ろし作業が普通に往来している自動車の交通に影響を及ぼし始めていた。
 そこでTDC(タズマン郡)が昨年の4月から11月にかけて冬季オフシーズンを利用して大工事を行い、ランプと駐車スペースを拡大するとともに、道路沿いに広い歩道も整備した。

 これによって、マラハウは海に5mばかり広がった形になったわけだが、僕らはこの護岸やり直しによって、ビーチの形が変わることを懸念していた。
 実はマラハウの広大なビーチは、驚くほど形が安定していた。公園内には絶えず形を変えているビーチもある。たとえばアップルトゥリーベイやサンドフライベイは、ラグーン入り口の形状がすぐに変わるので、嵐のあとの初めてのツアーのときなどは要注意である。
 それに対してマラハウは、僕が働くようになって以来、ずっと形が変わっていなかった。

 ところが今回の工事で、案の定どんどん形が変わり始めた。具体的に言えば、ビーチ北部に多かったサンドバー(隆起)がどんどん南に移動し始めているのである。新たにサンドバーが形成されているあたりは、ちょうど満潮時にウォータータクシーが走る「運河」があったり、干潮時にトラクターが走ったりする通路になる部分である。
 工事以前はこのあたりの砂は固く締まっていてトラクターが走っても問題なかったのである。ところが新たにどんどん砂が流れ込んできて新たに積もり始めると、そこここにフカフカの柔らかい部分が出来てしまう。マッドウィグルもウォータータクシーを牽引したトラクターも、不用意に誰も走っていない部分に踏み込んだとたん、こうした柔らかい砂に足をとられてしまったのである。
 ウォータータクシーを牽引していたマネージャーのジムは、他にもいろいろ細かい事故を起こしているドアホなので、ヤツのスタックは「あぁ、アイツならやりかねん」ってなもんだが、マッドウィグルを運転していたグラハムは、それこそ10年以上このビーチを走り続けている超大ヴェテラン。またサンドバーにひっかかってしまったアクアタクシーも、大ヴェテランが運転していた。彼らが事故を起こすほど今のマラハウのビーチの変化の速度は速いということだ。

 冗談抜きで、干潮時に陸からビーチを眺めると、一ヶ月単位でもハッキリ分かるほどビーチの形が変わり続けている。ここのところ少し変化のスピードが落ち着いてきたようにも思えるが、それでもまだ変わっている。
 だから僕らカヤックガイドも大変。満潮と干潮の中間のちょうど中途半端なタイミングでマラハウにカヤックで帰着するとき、どこがカヤックが通過できるのか、以前と違ってよく分からないのだ。昨シーズンまではサンディ・ベイのビーチの地図が頭の中にビチッと入っていて、どんな潮の高さの場合も瞬時にカヤックが通れるルートをはじき出して帰着することが出来たのだが、今はどこを通ればいいのかまったく分からなくなっている。よってマラハウまで戻ってきてからモタモタして余計な時間を食うこともしばしば。

 ヤレヤレ。

マラハウの場合は、旧来の海岸線をほんの5mほど海側に張り出させただけである。それでも水の流れには大きな影響があった。
 日本のようにテトラを入れたり消波提を築いたりすれば、そりゃビーチも消えるよなぁ。

 ビーチが消えるということは、その砂はどこかの海底に積もっているというわけで、きっとその部分の生態系も影響を受けてるんだろうなぁ。

 それを考えると、決して砂が増えたわけでも減ったわけでもなく、ビーチの形が変わっただけのマラハウの場合は、まだましか。マラハウのあの超広大なビーチが消えてしまったら、そりゃえらいことだ。

 しかし、南半球から砂を輸入してビーチにばらまくとは、なんか世も末だな。

編集長と往復でリレー交換をすると、話題が飛躍しないで、同じようなトピックで細かい話をしてしまう傾向があるな。「手が合う」というか、合いすぎるんだろうな、ハハ。

 とはいえここのところトピックに変化が乏しいな。そろそろ話題をガラリと変えて欲しいので、別の人に回そう。えっと、ショージに投げるという手もあるけど、ちょっと恐ろしいので、この手はまだとっておこう(笑)
 手堅いところでごうちゃんよろしく。まだ奄美にいるのかな? 

 あ、そういえばごうちゃんは顔に似合わず一番保守的なリレーランナーで、話題をあまり飛躍させないんだった。って、僕がムチャクチャ話を飛ばしすぎるだけかもしれないけど(笑)
 ま、いいや。たまには無理やりこじつけで別のトピックをひねり出してみよう、ワハハ>保守派代表ごうちゃん

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「トップ返り咲きキャンペーン」応援ありがとうございました。残念ながら総合で1位奪回はなりませんでしたが、大変楽しかったです。また忘れた頃にやりますんで、そのときはよろしくです。次回はアウトドア総合部門1位奪回が目標。

 白砂派は人気ランキングを、ゴールデン・サンド・ビーチ派はranking.gifをクリックしておきましょう。


投稿者 Ryu : 1:55 PM
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Title: [ リレーエッセイ #64 ] 欲しかった物
Excerpt: [ リレーエッセイ #63 ] 砂浜の形が変わっている件、Ryuちゃんからのバトンタッチ。...
From: G's コラム アウトドアなブログ
Date: 2005.03.04
Title: Weather & Kayaking Log on 17-12-05
Excerpt: ■【FORECAST】 [LAND] (Motueka) Cloudy spells, risk of thunderstorm. Sea breezes. 22°C 16°C [MARINE] (Abel)  Variable 10 knots becoming easterly 15 knots north of Separation Point this morning. Tending northerly 15 knots in the south...
From: Ryu's Logbook ニュージーランド在住シーカヤックガイドのlogbook(=航海日誌)
Date: 2005.12.17
Title: Weather & Kayaking Log on 17-12-05
Excerpt: ■【FORECAST】 [LAND] (Motueka) Cloudy spells, risk of thunderstorm. Sea breezes. 22°C 16°C [MARINE] (Abel)  Variable 10 knots becoming easterly 15 knots north of Separation Point this morning. Tending northerly 15 knots in the south...
From: Ryu's Logbook ニュージーランド在住シーカヤックガイドのlogbook(=航海日誌)
Date: 2005.12.17
Title: Weather & Kayaking Log on 17-12-05
Excerpt: ■【FORECAST】 [LAND] (Motueka) Cloudy spells, risk of thunderstorm. Sea breezes. 22°C 16°C [MARINE] (Abel)  Variable 10 knots becoming easterly 15 knots north of Separation Point this morning. Tending northerly 15 knots in the south...
From: Ryu's Logbook ニュージーランド在住シーカヤックガイドのlogbook(=航海日誌)
Date: 2005.12.17
コメント

February 24, 2005

海からの贈り物、二つ目。

【予報】
[地上気象] (モトゥエカ)
晴れ晴れ。シーブリーズ。最高気温24度、最低気温15度。

[海洋気象] (エイベル)
 セパレーションポイントより北では北西15ノット。その他は南西10ノット、午後一時北に変わる。海況おだやか。

[潮汐表] (ネルソン)
 Low 05:00 AM 0.9 m  High 11:11 AM 4.0 m
 Low 05:09 PM 0.7 m  High 11:24 PM 3.8 m

天気図
© Copyright Meteorological Service of NZ Ltd

う~ん、良い天気図だ、美しい。このまま日曜日までスカッと晴れ続けてくれぇ。

 今日ももちろん、良い天気。モーニングティーの後シーブリーズが吹き始め、肝心の昼食後にピタリと凪いでセーリングが出来ないのも機能と同じ。
 
 本日はサイドトラックというツアーグループ13名、韓国人の見習いの女の子がサブガイド。サブとしてはかなり使えるようになってきてるけど、まだ一人立ちはツライかなぁ。来期からは正ガイドデビュー出来るかな? b&i 13

ツアーから戻ったら、ケイト(上記の見習いね)に片づけを押し付け、僕はオーシャン・リヴァー・ベースで明日からのキャンプツアーの準備。
 昨年12月25日のエントリーに、このキャンプツアーのあまりにも豪華な食事の功罪を書いたが、さすがにあまりに大変すぎたのだろう、あの後食事は大幅に簡略化されていた。
 今期初頭のメニューからすると、恐ろしくシンプルになってしまって、「これで同じ値段?」と思ってしまうのだが、昨シーズンまでの流れや仕入れ価格のバランスを見れば、むしろ今の内容が適正だろう。利ざやにやたらうるさいウィルソンズが、シーズン初頭にあんな出血大サーヴィスメニューを設定したことの方が、いまさらながら不思議。

 ともかく、メニューが減ったので準備も格段に楽になった(とはいえ、タップリ3時間半かかってるんだけど)。
 ツアー中も調理の時間が大幅に節約できるので、お客様のケアに割ける時間が増える。こっちの方が良いツアーが出来るんだよな。

 良いガイドをずっとコンロの前にへばりつかせておくってのは、決して良いアイディアではないのだよ。そういうのはね、ガイディング技術はお粗末だけど、料理だけは出来るっていう駆け出しガイドにやらせておけばいい。ガイディングの引き出しを無尽蔵に持ってるヴェランガイドの場合は、調理の時間はなるべく短くして、ガイドがいつでも動けるようにしておくのが、良いツアーをやるコツ。覚えておきなさい>ウィルソンズ

 ってな訳で、行って参ります!

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T君の珍(沈)道中記のコーナー。
 お、久しぶりにメールが来たぞ。何々?

すみませーん、ミッション失敗しちゃいました~。
リインガ沈脱作戦大失敗ですぅ。
楽しく漕いで帰ってきちゃいました。あーあ、せっかく予行演習までして準備してたのに残念だなぁ。くっそー、本番に弱いのが僕の欠点でして。ホンマすんませんホンマ。いやマジで。

 しばくぞ、こら。インドネシアからメールが来るのを期待してたのに。
いやー結構な海でしたよ。うねりは真正面からぶつかり合い、隣のコロンビアバンクではブレイカーがぶつかって10mほどの水柱を作ってました。かなり沖までクラポティスだらけ。潮流も場所によって強いときで12ノット流れるし海流もある。これで風吹いて風浪立ったらアウトですね。
感動して身震いしましたよ。

 う~ん、こうやって聞くだけだと、単に恐ろしくて身震いしちゃうけどなぁ。生で見たり漕いだりすると、やっぱ感動するだろうな。

 でも、天気良くて何より。結果的にカヤック壊してたおかげで、良いタイミングになったんじゃん。
 ツマラン。

ちなみにCapeReingaは最北の岬じゃないですよ。NorthCapeの方が北にあるし最北の地はさらに北にあるSurvilleCliffsってところです。

 あ、そうなのか。行ったことない場所のことは、やっぱ全然ダメだな。僕も一回漕ぎに行こう。
North Capeも漕ぐ予定だったんですがReingaでイッてしまったのでもういいやってんでやめました。

 勝手にイッてろ、ったく。僕は、明日からのキャンプツアーは女の子ばっかりのグループだから、そっちでよろしく楽しんできてやる、ッキッショーめ。

関連過去ログ【T君の珍(沈)道中記】
 ◎2004年10月20日
 ◎2004年10月23日
 ◎2004年11月17日
 ◎2004年11月20日
 ◎2004年11月24日
 ◎2004年12月8日
 ◎2004年12月29日
 ◎2004年12月29日
 ◎2005年1月18日
 ◎2005年2月5日
 ◎2005年2月7日

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一昨日は告知しなかったが、実は一昨日のエントリーは「ブログ開設一周年記念連載第一回」なのである。
 昨日はリレーエッセイが回ってきていたので一回飛んでしまったが、本日は改めてペーパー・ノーティラスの連載コンテンツ第二弾、「関連コンテンツの紹介の巻」始まり始まり。
 
 ちなみに一昨日と同じく、ペーパー・ノーティラスのことを、「貝」「貝殻」と便宜的に呼ばせていただくことにする。

薄い

本日はまず関連サイトから。

 ◇『微小貝』

 一昨日もご紹介したが、図鑑サイトはやっぱり外せないので再掲。
 
 
 ◇積丹カヤックス野塚通信「自然界の不思議」

 一昨日のエントリーにも、さっそくコメントを頂いているおなじみ西村氏は、僕と同じくペーパー・ノーティラス・ハンターなのである。
 氏は大物を落として欠損されてしまったとか。我がことのように悲しい……。
 
 
 ◇nitride「謎が解けた」
 
 上記『積丹カヤックス野塚通信』にトラックバックしてあったサイト。
 僕たち夫婦も予備知識のないままにこの貝殻と遭遇したので、nitride氏の驚きはよぉ~く分かる。僕たちの場合は一緒にいた人間にすぐに教えてもらえたので、二年もの間謎のままということはなかったのだが。

 しかし、美しい写真だ。お見事。
 
 
 ◇「アオイガイ」

 このサイトでは、中身のタコが見られる! ふぅ~ん。中身だけみたら、ペーパー・ノーティラスの正体だなんて、絶対に気づかないなぁ。

 飼えないのかな……???(ボソリ)

次に本をご紹介しよう。

海からの贈物
海からの贈物
アン・モロウ・リンドバーグ (著), 吉田 健一(訳)
新潮文庫

 お分かりのように、この連載のタイトルは、この本から頂戴している。
 薄っぺらな本だ。文庫本でこれ以上薄い本は、滅多にお目にかかれないんじゃないだろうか?
 しかし内容は分厚い。

 著者はお察しの通り、史上初の大西洋単独横断飛行成功者チャールズ・リンドバーグ夫人。ご主人同様ご本人もパイロットだったとのことで、女性パイロットとしては草分け中の草分けなのだろうが、この本を読むとそんなことよりもむしろ「米国版 徒然草」といった趣きに驚かされる。
 アマゾンの書評を読むと、実際に本家「徒然草」を引き合いに出してこの本を酷評している方もいらっしゃるようだが、僕はむしろ時代と大洋を大きく隔てた二人の女性が、奇しくも同じような感性で「我々が失ってしまった何か」を語りかけてくれることに、驚きと喜びを覚える。
 また、同書評中には訳の古さを指摘した方もいらっしゃるが、この硬く端正な吉田氏の訳が、内容や雰囲気とピタリとフィットして気持ちがいい。名訳である。

 内容はさきほど「徒然草」を引き合いに出したが、まぁそんなものだと思っていただいても良いだろう。ただし大きな違いは、リンドバーグ夫人が思いをめぐらしているとき、そのキッカケとして眺めているのが、徹頭徹尾「貝殻」だということだ。各章のタイトルが、すべて貝の名前。その貝殻のたたずまいを眺め、そこからライフスタイルに空想が広がるという素敵な手法は、「徒然草」はもちろんのこと、現代のエッセイ手法から見てもまだまだ十分に通用する。

 この本を今日取り上げたのは、もちろんこの本の中にもペーパー・ノーティラスが「たこぶね」という名で登場するからだ。ちょっと長いが、この章の冒頭部を引用して紹介にかえる。

 浜辺で見られる世界の住人の中に、稀にしか出会わない、珍しいのがいて、たこぶねはその貝と少しも結び付いていない。貝は実際は、子供のための揺籃であって、母のたこぶねはこれを抱えて海の表面に浮かび上がり、そこで卵が孵って、子供たちは泳ぎ去り、母のたこぶねは貝を捨てて新しい生活を始める。私はこのたこぶねのそういう借りの住居を専門家の蒐集でしか見たことがないが、その生き方が提供する映像に非常な魅力を感じる。半透明で、ギリシャの柱のように美しい溝が幾筋か付いているこの白い貝は、昔の人たちが乗った舟も同様に軽くて、道の海に向かっていつでも出帆することが出来る。本に書いてあることによれば、この貝の名前(Argonauta)は黄金の羊毛を探しに行ったイアソンの船から取ったもので、船乗りにとってこの貝は晴天と順風の印になっている。

 キャンプのとき、テント内でヘッドランプでこの本を読むのは、なかなか良いものである。

これで終わりと思ったら大間違い。僕のペーパー・ノーティラス熱は、タダゴトではないのだ。
 次回完結編に続く。
 ただし、明日からキャンプツアーに出るし、奄美組が留守してるのでひょっとするとリレーエッセイが編集長からピッチャー返しで戻ってくるかもしれないので、しばらくお待ちを。

関連過去ログ【ビーチコーミング】
 ◎今日の収穫。 (2004年5月8日)
 ◎ビーチコーミングといえば (2004年5月15日)
 ◎指が痛い。 (2004年7月3日)
 ◎原始的な計測器。 (2004年7月7日)
 ◎僕には研げないナイフの話。 (2004年7月14日)
 ◎ペッタンコのウニ。 (2004年11月10日)
 ◎デカイ貝殻。 (2005年1月21日)
 ◎海からの贈り物。 (2005年2月22日)

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追記(10月14日)。
 すごいサイトからトラックバックが張られたので、こちらからもリンク。

 ◎原 拓史のチャンネル「アオイガイ(カイダコ): paper nautilus: Argonauta argo Linnaeus, 1758」

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「トップ返り咲きキャンペーン」応援大感謝! わずか一週間で、今朝は2位まで駆け上がりました! 皆さんのおかげです!(夕方にはまた3位に落ちてたけど)
 人気ランキングranking.gifをクリックして、さらなる応援をお願いいたします!
 こうなったら、アウトドア総合でも一位奪回だ、ワハハ。


投稿者 Ryu : 6:10 AM
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Title: 海からの贈り物、三つ目。
Excerpt: ■【予報】 [地上気象] (モトゥエカ) 晴れ。風おだやか。最高気温21度、最低気温6度。 [海洋気象] (エイベル)  セパレーションポイントより北:南東昼前に10ノットに落ち、夕方...
From: Ryu's Logbook ニュージーランド在住シーカヤックガイドのlogbook(=航海日誌)
Date: 2005.03.01
Title: アオイガイ(カイダコ): paper nautilus: Argonauta argo Linnaeus, 1758
Excerpt: 根室の某浜で、アオイガイ(カイダコ): paper nautilus: Argonauta argo Linnaeus, 1758をひろった。結構な数が流れ着いていた。しかも、大多数には写真のように、卵がついているし、われてもい...
From: 原 拓史のチャンネル
Date: 2005.10.14
Title: こっちでも紹介しちゃおう
Excerpt: ■もちろんこっちを開設する前とは比べものにはならないんだけど、それでもいまだに着実にカウンタが回り続けているオリジナル版『Ryu's Logbook』、いったいどなたが見てくださってる...
From: Ryu's Logbook 別冊
Date: 2005.10.17
Title: アオイガイ(カイダコ)
Excerpt: ダイビングの帰りは温泉へ。 今日は野塚の『北都』へ。 ここは洗い場もお風呂も狭いものの硫黄温泉で泉質がお気に入り。
From: ナチュラルライフ通信
Date: 2005.11.07
コメント

いいね、いいね、「海からの贈り物」ほろりと来ました。
いつか必ず読みます!

Posted by: mitsubako : February 25, 2005 2:19 AM

「海からの贈り物」
直接本の内容とは関係ないのですが、
表紙の絵、銅版画っぽいですが、
作者名書いてませんでしょうか?
もしわかるようでしたらちょっと見てみていただけないでしょうか?
(カバーの折り返しのところに大抵書いてあると思います。)

Posted by: Miya : February 25, 2005 5:08 AM

いいですよ、この本。

えっと、表紙の作者は、二見彰一さんという方だそうです。
版画か絵かはよく分からないんですが。
Miyaさん、版画お好きなんですか?

Posted by: Ryu : February 25, 2005 5:51 AM

やっぱりそうでしたか!
お手数おかけしました。

版画が好きも何も、僕は二見彰一の甥なんです。
作風から見てそうではないかと思ったのです。
水平線のイメージはどっかで見たことがあるし、特徴的な藍のグラデーションは伯父の独創だと記憶しております。

残念ながらこの本の表紙は今は貝殻の写真に変わってしまったようです・・・・。

Posted by: Miya : February 25, 2005 8:21 AM

「海からの贈り物」読んだことありません。古本屋で探してみます。
表紙がMiyaさんのおじの版画とはビックリ!
さらに完結編が続くということにもビックリ!

Posted by: 西村 巌 : February 26, 2005 6:57 PM

>Miyaさん
うわわ、おじ様でしたか。
へぇぇぇ!!!
素敵ですねぇ。

表紙、変わっちゃったんですか。
なんで変えるんだろう、綺麗なのに。


>巌さん
この本、巌さんはすきかもしれないですねぇ。
完結編、もうちょっとお待ちを。
リレーが回ってきている上に、昨日はちょいと書ける状態じゃなかったものでして。


Posted by: Ryu : February 28, 2005 8:26 AM

いやー。お忙しい中、お騒がせいたしました。
新刷からは英語版と同じ表紙になったようです。
この時期はブログの更新はなかなか大変でしょうが、気長にしかし楽しみにして待ちます。
ご安全に。

Posted by: Miya : February 28, 2005 1:04 PM

TBありがとうございます。お礼、アオイガイの更新遅れて申し訳ないっす。
実は私、フユシャクという雌に羽のない蛾の大発生の研究をしているのですが、
今成虫が飛ぶ時期なので、すこしばたばたしています。
あと1ヶ月せずにこちらは雪に閉ざされ、さすがのフユシャクも飛ばなくなるので、またおじゃまさせてくださいまし。ではまた。

Posted by: 原 拓史 : October 27, 2005 6:46 AM

お忙しい中、書き込みありがとうございます。
当方も今ちょいとバタバタしています。
落ち着きましたら、またよろしくお願いいたします。

Posted by: Ryu : October 27, 2005 2:41 PM

February 23, 2005

[ リレーエッセイ #61 ] ガイドトーク採録。

【予報】
[地上気象] (モトゥエカ)
晴れときどき曇り晴れ、高曇り。シーブリーズ。最高気温23度、最低気温14度。

[海洋気象] (エイベル)
 セパレーションポイントより北では北西15ノット。その他は変風10ノット、昼前に北15ノットに。海況おだやか。

[潮汐表] (ネルソン)
 Low 04:29 AM 1.1 m  High 10:40 AM 3.8 m
 Low 04:35 PM 0.9 m  High 10:48 PM 3.7 m

天気図
© Copyright Meteorological Service of NZ Ltd

昨日も昼間はやたら暑く、夜半もなんだか少々蒸し蒸しした。秋を感じたのは一瞬だったか。

 本日は、「晴れ、高曇り」というよりは、「曇りときどき晴れ」という感じ。ただ、気温も水温も高いし、昼食時にはギンギンに晴れ渡ってくれたし、何より水が非常に澄んでいたので、文句のない気持ちの良い一日。
 上空の風は北西とか北というより、南西5knという感じだったが、海面は2、3knの弱い弱いシーブリーズで、セーリングも出来なかった。午前中もっと派手に晴れてれば、昨日、一昨日のような強いシーブリーズが吹いたんだろうけど。

 しかし、まともにワンデイ・ツアーやったのは11日(金)以来なので、どうもパドリングがギクシャクしたし、筋肉も衰えてたな。突き指はかなり良くなってて、生活にも仕事にもあまり支障なくなってるんだけど、スプレースカートを装着するのは大変。痛いのなんの。こんなときにキャンプツアーが回ってくるのは、何だかやだなぁ。
 チップ$20。 b&i 7

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極々私的なメモ。
 昨日、家人の出張マッサージでリッチモンドに出かけ、彼女がクライアント宅で揉み療治仕事をしている間、愛娘と二人で時間をつぶしていたのだが、モールの玄関のところで逮捕現場に遭遇してしまった。
 日本でも警官が手錠をかける瞬間なんて見たことなかったので、ホントに人生で初めて。愛娘もえらい興奮して、仕事を終えた家人に
 「おまわりさんが、わるいおじちゃんをつかまえたの!」
と、しばらくはその話ばっかり。

 ちなみに別に重大犯罪でもなんでもなく、おそらく高校生が中学生をカツアゲしてたかなんかだと思う。ただ逮捕されてる子の目つきと言動が少々おかしかったので、薬が入ってたのかもしれない。

 ま、どーでもいいのだが。

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[ リレーエッセイ #60 ] おむすび山が教えてくれたこと。からバトンタッチ。

 ったく、編集長以外は、リレーメンバー皆奄美だよ。なんだかなぁ。
 ま、いいや。

編集長の言うとおり、瀬戸内には花崗岩が多い。いや、瀬戸内っつったって広いから、一言で片付けるのは語弊があるかもしれないが、少なくとも岡山市出身の僕にとっては、「瀬戸内=花崗岩」のイメージが強い。

 ところで僕のホームフィールドエイベルタズマン国立公園だが、これがやっぱり花崗岩なのだ。だから、実はエイベルタズマンの海岸線の様子は、岡山や香川の海とよく似てる。
 特に野遊び屋のホームフィールドなんて、部分的にアップにした写真を見せられると、エイベルタズマンだか瀬戸内だか見分けがつかない部分もあって、特によく似てる小さな湾などは、野遊び屋のガイド陣に通称「エイベル」と呼ばれていたりもする(笑) 高松の町おこしグループ相手に講演をやったときも、エイベルタズマン国立公園の写真をさんざん紹介したあとに、東かがわの海の写真を出したのだが、それを見た地元香川の方達が、エイベルタズマンそっくりの美しい海に思わず声をあげて驚いていらっしゃったのが印象的。

 瀬戸内は汚いという印象が強いかもしれないが、捨てたものじゃないのですぞ。

 だから僕が生まれて初めてエイベルタズマン国立公園を訪れたときも、その美しさに感動すると同時に懐かしさも同時に覚えた。「数千年前の瀬戸内は、きっとこうだったんだろうな」と、思わずため息をつきながら。

でも、山の形は全然違う。ここにはオムスビ型の山も「への字」型の山もない。たぶん、花崗岩の分布量(というのかな?)の差が原因なんだろう。あるいは、花崗岩そのものの質の違いも大きな理由かもしれない。

 瀬戸内は非常に広い範囲にわたって花崗岩が広がっているが、ここの場合はニュージーランド最小の国立公園に加えて、そこから数km南に下ったカイテリテリ近辺までの極々狭い範囲だけが花崗岩なのである。この花崗岩、セパレーション岬花崗岩(Separation Point Granite)という特殊な名前で呼ばれている。

 ご存知の通り花崗岩は非常に硬く、建材などにも使われる。国立公園化以前のこのエリアにも、何ヶ所か石切り場が存在した。そのうちの一つはいまだに「Tonga Quarry(トンガ石切り場)」の名で呼ばれている。そこには切り出した立方体の岩がゴロゴロとビーチに転がっており、建物の基礎の址も残っている。キャンプサイトになっているビーチなので、興味のある方は泊まってみると面白いかもしれない。

 ここから切り出された石材は、ネルソンのクライストチャーチ大聖堂の大階段や、海を渡って北島の首都ウェリントンの旧中央郵便局の建材として使われた。

 ところがこのセパレーション・ポイント花崗岩の特徴は、非常に古くて風化が進んだもろい花崗岩だという事。セパレーション・ポイント花崗岩の場合は、建材にたえるだけの強度を持った石材は極々限られたビーチでしか産出しない。前述のトンガ・クォリーというビーチの場合も、国立公園化によって石切り場が閉鎖されたわけではなく、それよりもずっと前に、良質の石材がすっかり掘りつくされて放棄されてしまっていたのである。実際の稼動年数は20世紀初頭のほんの十数年だったようだ。

この「極めてもろい」という特徴が、エイベルタズマン国立公園の海岸線が瀬戸内とは比較にならないほど変化に富んでいる秘密である。極めてユニークな、あるいは奇怪といっても良いような形に侵食された岩が次々に現れ、飽きることがない。
 また、「ゴールデン・サンド・ビーチ」と呼ばれる美しいオレンジ色のビーチと翡翠色の海のコントラストがこの国立公園のチャームポイントなのだが、このオレンジのビーチも、「極めてもろい花崗岩」の恩恵であることは言うまでもない。

 日本人は「白砂」をありがたがる反面、このオレンジ色のビーチには何の興味を示さないが、このあたりは文化の違いを感じさせる部分。

 ちなみについ先週、ウェリントンからいらっしゃったレンタルのお客様からうかがったばかりの、仕入れたてホヤホヤの話なのだが、エイベルタズマン名物のこの美しい砂、首都ウェリントン近くのとあるビーチに大量に運び込んで、「似非エイベルタズマン」を作った場所があるそうだ。
 へぇぇ、ニュージーランドでもそういうことやるのかぁ。なんだから日本っぽい発想で、かなり驚いてしまった。

と、普段やってるガイドトークをちょいとブログ用にアレンジしながら採録してみた。資料見なくてもサラッと書けてしまうから、こういうのは楽だな(笑)
 その代わり、こんなことばっかりやってたら、ガイドトーク全部公開しちまうハメになるか(^^;

さてさて、たぶん編集長しか残ってないんだよね。久しぶりに一対一でもやるか。

 なぁ~んちゃって。実は僕自身も金曜日からキャンプツアーなのだ。今シーズンはもうキャンプツアーはやらずにすむ予定だったのだが、先日ガイドが一気に3人も抜けちゃったので、どうやらキャンプツアー免除という約束は破棄されるかもしれない様子。ヤレヤレ。

 ってな訳で、またしばらく一人で周回しててください(笑)>編集長

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投稿者 Ryu : 5:49 AM
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Title: [ リレーエッセイ #62 ] 砂浜つうか、砂が減っている件
Excerpt: Ryuさんの、[ リレーエッセイ #61 ] ガイドトーク採録。からバトンタッチ。 花崗岩というか花崗土というかのなれの果てが、「ゴールデン・サンド・ビーチ」なのか。なるほど。そう言え...
From: Gofield.com 編集長の弁
Date: 2005.02.26
Title: インタープリテーションについて。
Excerpt: ■【予報】 [地上気象] (モトゥエカ) 晴れときどき曇り、夕方にわか雨。南西威風。(高)14度、(低)3度。 [海洋気象] (エイベル)  変風10ノット、セパレーションポイントより北は西2...
From: Ryu's Logbook ニュージーランド在住シーカヤックガイドのlogbook(=航海日誌)
Date: 2005.06.01
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February 22, 2005

海からの贈り物。

【予報】
[地上気象] (モトゥエカ)
晴れ晴れ。午後シーブリーズ。最高気温23度、最低気温16度。

[海洋気象] (エイベル)
 変風10ノット、沿岸沿いでは午後シーブリーズ。海況おだやか。

[潮汐表] (ネルソン)
 Low 03:53 AM 1.3 m  High 10:06 AM 3.6 m
 Low 03:59 PM 1.1 m  High 10:09 PM 3.5 m

天気図
© Copyright Meteorological Service of NZ Ltd

昨日、ようやくtelstraclear.co.nzの天気予報が復調。ヤレヤレ、一安心。
 心配してくださったMMさんが、良いサイトを見つけて教えてくださったので、バックアップもできて、二安心。ありがとうございます。

 朝晩は冷え込むようになり、日も短くなってきたが、日中は暑い。外にいれば風が爽やかなのでそうでもないが、車の中にいると日差しが冗談じゃない。数日前の懸念をよそに、しっかりとインディアン・サマーが到来したのか? めでたい。

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ご挨拶。
 当ブログは本日一周年を迎えました。皆様のご愛読と暖かい応援に、心より感謝を申しあげます。二年目もよろしくお願いします。

 ちなみに当ブログの記念すべき第一回のエントリーは、これ。今と違ってなんとシンプルで簡潔なことか! こうでなきゃいかんよなあ。

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この一年間、本当にネタが切れたときのためにずっととっておいた飛びっきりの隠しネタを、一周年記念として本日アップすることにした。

 編集長との「ビーチ・コーミング自慢」の切り札でもある、ウチの家宝だ。

ペーパー・ノーティラス

 ご存知の方も少なくないと思うが、ペーパー・ノーティラスである。日本語ではアオイガイ、カイダコなどと呼ばれる。
 カイダコの名が示すように、この殻の主は「貝」ではなく「タコ」である。詳しい説明は後述のサイトに譲るが、このブログではこの殻を便宜上「貝」、「貝殻」と表記することを最初にお断りしておく。

 僕たち夫婦とペーパー・ノーティラスの出会いは、ダーヴィル島一周シーカヤッキング中だった。彼の島の東海岸のとあるビーチに、この紙のように薄い貝殻が散乱していたのである。僕らは夢中になって拾った。ほとんどは壊れていたが、それでも十個以上の良品・美品を見つけることが出来た。このときの興奮は、今でもありありと思い出せる。
 二週間近くに及ぶカヤッキングの間、この繊細な貝殻を壊さずに持ち帰れるかどうかが、何よりも気になっていた。
 それ以来、僕たちはこの貝殻に魅せられている。

 写真左端は、我が家で一番大きい「主」。上記のカヤッキングの2年後にダーヴィル島を再訪したときに見つけた。
 西海岸は海が荒すぎて、この貝殻が無事にビーチに打ち上げられる可能性はゼロに近いので、東海岸の件のビーチと、その隣のビーチを必死に探した。30分くらいしか探索の時間がなかったのだが、見事この大物を探し当てたのは、何かに導かれていたからだろうか?

 真ん中のは、なんと我がホーム、エイベルタズマン国立公園で見つけた。
 忘れもしない、愛娘が生まれるちょうど一ヶ月ほど前のことである。アカーストン・ベイで昼食休憩をとった後、季節的にそろそろ水温が下がり始めていた水の中に立ちこんでお客様のカヤックを押し出していたのだが、足元の海底に何か大きな白いモノが光るのを、目の端がとらえた。それがこのペーパー・ノーティラスだ。
 人がほとんどいないダーヴィル島でこの貝殻を見つけても驚かないが、人だらけのエイベルタズマン国立公園で見つかるなどとは思ってもいなかったし、しかも水中から万に一つもない幸運。大変に驚愕した。
 しかも驚いたことに、この貝殻は乗り捨て直後の新品ピッカピカだったようで、水を入れても一滴ももれないのだ。ペーパー・ノーティラスは非常に薄いので、どこかが必ず破損しているものだ。完全品に見えても、周囲のトゲトゲの先っぽに小さな穴が開いているのが常で、水を入れるとトゲトゲの先から水がほとばしる。コイツは、信じがたいことにどこにも欠損がない。世の中に「完璧な美」などないと信じていたが、いやはや、あるところにはあるのだと思い知らされた。
 だから、大きさは「主」より一回り小さいものの、この貝殻は愛娘の安産のお守りとして、海の神様から授かったものだと思っている。つまり、我が家の「真の家宝」はこれだし、僕にとっては「我が家の神棚」みたいなものでもある。

 これら二つが大物で、それより小さな惜しげのないサイズはたくさんある。右端の小ぶりのヤツは、そんな惜しげのないその他大勢の中で一番の美形なので、トイレにいつも飾っている。

 こうやって並べてみると、つくづく自然の造形はスゴイと改めて感じ入る。この可憐さ、この華麗さ、この繊細さ、まったくため息ものだ。

薄い

 ご覧あれ。これほど繊細なのである。

 ちなみにこれは「主」で、持っているのは僕の手だ。これより大きなモノを見たことはある(ネルソンの動物園にも展示してあるし、ダーヴィル島唯一のレストランにも飾ってあった)が、でもこれだってちょっとやそっとではお目にかかれないサイズ。
 どうだ、マイッタか!>編集長

大きい

 その「主」を、愛娘に持たせてみた。彼女の顔と同じくらいのサイズだな。
 ほんの二、三ヶ月前だったら、彼女にペーパー・ノーティラスを持たせるなど考えるのも恐ろしいことだったが、最近は聞き分けが良くなってきているし、「壊れ物」という概念も理解するようになっているので、冒険してみた。壊さず、無事撮影完了。良い子、良い子。

ペーパー・ノーティラスのキャンドル

 ペーパー・ノーティラス・ランタン。
 『龍の巣』で近日売り出し予定、というのはもちろん真っ赤なウソ

 時間が出来たら、もっともっとたくさん集めて、家中にこういうランタンを散りばめたい。ささやかな僕の夢。
 ちなみにこれは、最初の写真の右端のオチビさん。

船乗りにとってこの貝は晴天と順風の印になっているそうだ。そりゃそうだろう、ペーパー・ノーティラスの名の通り、紙のように薄く繊細で、すぐに粉々に砕けるこの貝殻は、嵐に耐えるようなシロモノではない。この貝殻に出会えるのは、ベタ凪続きのときだけだ。
 海を職場にする僕にとって、そういう意味でもこの貝殻には、一際親しみを感じる。

ペーパー・ノーティラスの詳しい情報は、おなじみのこのサイトでご覧いただこう。

 ◇『微小貝』

 こうやってよく見ると、日本のとはちょいと雰囲気が違うのが分かって面白い。ニュージーランドのヤツの方が、日本のものに比べると丸みが強く、繊細さがより強調されているような感じ。

 皆さんの近くの海にも、転がっているかも。今度ビーチに行ったら、目を皿のようにして探してみては?

関連過去ログ【ビーチコーミング】
 ◎今日の収穫。 (2004年5月8日)
 ◎ビーチコーミングといえば (2004年5月15日)
 ◎指が痛い。 (2004年7月3日)
 ◎原始的な計測器。 (2004年7月7日)
 ◎僕には研げないナイフの話。 (2004年7月14日)
 ◎ペッタンコのウニ。 (2004年11月10日)
 ◎デカイ貝殻。 (2005年1月21日)

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投稿者 Ryu : 9:52 AM
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Title: 海からの贈り物、二つ目。
Excerpt: ■【予報】 [地上気象] (モトゥエカ) 晴れ。シーブリーズ。最高気温24度、最低気温15度。 [海洋気象] (エイベル)  セパレーションポイントより北では北西15ノット。その他は南西1...
From: Ryu's Logbook ニュージーランド在住シーカヤックガイドのlogbook(=航海日誌)
Date: 2005.02.24
Title: 海からの贈り物、三つ目。
Excerpt: ■【予報】 [地上気象] (モトゥエカ) 晴れ。風おだやか。最高気温21度、最低気温6度。 [海洋気象] (エイベル)  セパレーションポイントより北:南東昼前に10ノットに落ち、夕方...
From: Ryu's Logbook ニュージーランド在住シーカヤックガイドのlogbook(=航海日誌)
Date: 2005.03.01
Title: ブログ開設2周年
Excerpt: ■おかげさまで、本日でオリジナル版『Ryu's Logbook』開設2周年。ご愛顧ありがとうございます。
From: Ryu's Logbook 別冊
Date: 2006.02.22
Title: Weather Log on 22-02-06
Excerpt: ■【FORECAST】 [LAND] (Motueka) Fine, high cloud. Gusty southwesterlies. 25°C 15°C [MARINE] (Abel)  North of Separation Point: Westerly 25 knots easing to 15 knots overnight. Elsewhere: Northerly 15 knots dying out this evening, beco...
From: Ryu's Logbook ニュージーランド在住シーカヤックガイドのlogbook(=航海日誌)
Date: 2006.02.22
コメント

ペーパー・ノーティラス・・・・・。

悔しい!!!

はやく外洋に面した地域に引越ししないと。あ、津波が怖いなぁ。

Posted by: kmorita : February 22, 2005 1:07 PM

ryuさん、お久しぶりです。
ペーパー・ノーティラス、グロテスクにも見えるけれど、不思議ですね。手にとって眺めてみたいです。。。ため息。

Posted by: mitsubako : February 22, 2005 4:56 PM

>編集長
>悔しい!!!

ワハハ、同じ趣味を持つライヴァルから発せられるこの一言が、どんだけ励みになるか(笑)

>mitsubakoさん
こんにちは、こちらこそご無沙汰してます。
ブログもmixi日記もときどき拝見してるんですが、コメント書き込む時間が取れなくて。

グロテスク、なるほど、そういわれればそうなのかもしれません。
そう思ったことなかったけど。
一回お見せしたいですけど、日本まで持っていくのは無理だろうなぁ。
こちらにいらっしゃったときに、たっぷりお見せしますね。

Posted by: Ryu : February 22, 2005 6:27 PM

日本で拾えるものと違って、表面の凹凸が多いですね。ランタン計画はわたしも考えております。ウチの大物は落とした際に欠けてしまいました。ああ、何てこった・・。

Posted by: 西村巌 : February 23, 2005 10:18 AM

やっぱり凸凹の質感、違いますよね?

ランタン、やっぱ皆考えるんだなぁ。

しかし、大物かけちゃったんですか。
ありゃぁ……。
我がことのように悲しい。

Posted by: Ryu : February 23, 2005 6:12 PM

February 21, 2005

《 自由テーマ 》 面白サイト弐題。

【予報】
[地上気象] (モトゥエカ)
晴れ晴れ。最高気温23度、最低気温14度。

[海洋気象] (エイベル)
 南東10ノット、ただしセパレーションポイントより北では20ノットが夕方10ノットに落ちる。北部のやや荒い海況は次第におちつく。

[潮汐表] (ネルソン)
 Low 03:07 AM 1.5 m  High 09:29 AM 3.4 m
 Low 03:18 PM 1.3 m  High 09:24 PM 3.3 m

17日にパッタリと更新が止まってしまったtelstraclear.co.nzの天気予報サイトから、ついに予報情報が消えた。こりゃダメだ。大手サイトでこういうことが起こるのが、ニュージーランドの恐ろしくも面白いところだ。

 やむなく今日はすべてnzherald.co.nzから。天候自体は予報通り。しかし天気図が4日ほど入手できていないのが、なんとももどかしい。天気図なしで天気予報見るのって、極端なたとえをすると、窓のない自動車をカーナヴィだけで運転させられているような感じ。

  -------------------------------

久しぶりにちゃんと「自由テーマ」をやろう。本日は、読者の方から寄せられたサイトを二つ紹介。

 まずはMMさんからお寄せいただいたこちらから。

 ◇[ A Series of Unfortunate Events ]

 衝撃のスクープ映像!
 ドキッとするが、本文を読むと死者は出ていないとのこと。よかったねぇ。
 いやぁ、よくこんな瞬間を撮れたよなぁ。お見事。

 が、しかぁ~し!!

 《ネタバレ注意》
 ホントはネタバレは控えるべきなんだろうけど、英語苦手な方のためにあえて書くと、最後の画像は合成パチモン。なるほど、そういわれれば……。

 最初にドキッとし、オチが分かってホッとして苦笑。よく出来てる。
 このサイト、この他にも膨大なネタが詰まってるので、お暇なら心行くまで散策を楽しんでみてはいかが?

さてさて、お次はMiyaさんからの情報。けっこう知られてるサイトらしいのだが、僕は知らなかったので、とりあえずやっぱり紹介しちゃおう。

 ◇「前田建設 ファンタジー営業部」

 お見事。素晴らしい。参った。拍手。

 昨年7月31日のエントリーで「謎本」、「空想科学読本」の類の弊害について触れた。これらの本に触発されたオタク連中の視点は、なぜか陰湿な重箱隅つつきが圧倒的に多く、内輪では楽しいのかもしれないが、第三者には入れこめないどころか、小耳に挟むだけで、あるいはチラリと掲示板をのぞくだけで何ともいやぁ~な気分になることが多く、何とも罪作りな本が出てしまったものだと思うことが多い。
 ところが、このサイトのような上質な遊びを拝見すると、「空想科学読本」ってやっぱりエラかったんだなと思ってしまうんだから、我ながら現金だ。

 次は三菱重工さんあたりにファンタジー営業部を作っていただいて、ぜひとも宇宙戦艦ヤマトを受注していただきたい。

 しかしなぁ、こういう「仮想」とか「ファンタジー」なんてのは、本来物書きの専門分野なんだよな。ところが最近は、物書きの作ってみせる「仮想」や「ファンタジー」よりも、ゼネコンが作ってみせるそれの方が面白いってんだから、物書きの端っくれとしては、単純に喜んでばっかりもいられんなぁ。

変なサイト、面白いサイトあったら、どんどん教えてください。浦島太郎なので、日本ではとっくに有名なサイトとかもけっこう知らなかったりしますんで(笑)。
 このエントリーへのコメント、 【コメント & トラックバック専用】、あるいはDM、なんでもけっこうです。

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投稿者 Ryu : 11:27 AM
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コメント

前建さんのサイトにこんなのがあるなんて知りませんでした。
今度前建さんの社員に会うことがあったら、聞いてみよう。
多分しらないだろうな(笑)

Posted by: TO-BE : February 23, 2005 4:52 PM

え、社員さんが知らないってことなんて、あるんですか!?

Posted by: Ryu : February 23, 2005 6:14 PM

February 20, 2005

{しりとりエッセイ #008} 啖呵。

【予報】
[地上気象] (モトゥエカ)
晴れ晴れ、風穏やか、シーブリーズ。最高気温26度、最低気温13度。

[海洋気象] (エイベル)
 南西10ノット(セパレーションポイントより北では午前中に西20ノットに上がる)。今夜南西15ノットに変わる。北部の海況は一時やや荒くなる。

[潮汐表] (ネルソン)
 Low 02:00 AM 1.7 m  High 08:40 AM 3.2 m
 Low 02:29 PM 1.5 m  High 08:27 PM 3.1 m

telstraclear.co.nzの天気予報ページ、相変わらずダメ。担当者が休んでいるのか、三日ほど前からまったく更新されていない。天気図は相変わらず更新されていないし、本日の地上気象予報もおそらく17日(木)の段階で出ていた「三日先の予報」のはず。ダメだこりゃ。

 海洋気象予報(これは別サイトから拾ってるので、ちゃんと最新の予報)では、ゴールデンベイが西20ノットとのことだったが、ここでも南西20ノットくらい吹いてたぞ。

  -------------------------------

話題沸騰大好評連載「しりとりエッセイ」の第8回なのである。
 前回のお題は「シッダールタ」だったのである。したがって、今回のお題は「た」で始まる言葉なのである。

 頂いているお題候補は、以下の三つなのである。

  • 「他人のふりみて我がふり直せ」
     by tsuboさん
  • 「啖呵」
     by kmoritaさん
  • 「怠惰」
     by Miyaさん

 常連さん三名様の、熾烈な争いなのである。どれが選ばれても、なかなか面白そうなのである。あるったら、あるのである。

 いつものように抽選委員長にお題を選んでいただくことにするのである。委員長、こっち来なさい、なのである。

抽選風景

 「これであるぅ!」

 そうであるか。何々?

 「啖呵」 by kmoritaさん。

 なるほど、そう来たか、である……。
 年がら年中気に食わない相手見つけちゃ啖呵ばっかり切ってて、しかも後から「やめときゃ良かった、またやっちまった、オレってばバカバカバカバカ、である」と頭を抱える習性のある野人に、そういうお題でエッセイを書けとおっしゃるのであるか?
 ん? 誰であるか、「啖呵とかけて、アウトドアととく。その心は『Ryu's Logbook』」などと、不届きなことをボソボソつぶやいてるのは!?

 う~ん、ガンバル、のである(いやに歯切れが悪い)。

 いや、このお題になると、僕が啖呵切りまくるのを期待なさる方も少なくないと思うのだが、いきなり切れといわれて切れるものでもないのである。
 確かに、このブログでも過去に何度も啖呵切った覚えはあるんだけど、それはそれなりの事情があってのことなのである。理由もなく啖呵切り倒してたら、そりゃピチガイか寅さんなのである。
 よって、今少々困り果てているのである。どうしよう、なのである。

 ところでこの文体、早くも飽きてきたので、そろそろやめる、のである。

ともかく本題。
 啖呵
 どうにもアウトドアとはそぐわない印象を受ける言葉なのであるだ。アウトドアといえば、「自然って素敵」「心が洗われる」「安らぐ」「山男は素朴」「癒し系」「カヌーを愛する人に、悪い人はいない」なんていう、どっちかというと啖呵とは反対のイメージが着いて回る。
 あ、いきなり脱線で恐縮だが(出た!)、つい先日さだっちょんが送ってきてくれた某カヌー雑誌を読んでると、投稿記事の中に「カヌー仲間はいい人ばかり」という大真面目な一文があって、あまりにも前時代的なセリフにひっくり返ってしまった。いやぁ、こういう70年代的なセリフ、盲点だったなぁ。勉強になった。今後は多用しよう。
 ニュージーランドのシーカヤッカーは、いいヤツばかり。

 「何だとこのやろ。じゃ何かぃ、日本のシーカヤッカーは悪人ばっかだっつぅわけか、え? おぃ、ちょっいとオモテぇ出るかぃ、ニーサン?」
 あ、いえ、そういうわけでは。いきなり啖呵切られちまったよ。オーコワ。

 すぐこういうこと書くから、冗談の通じない謹厳実直な方々ににらまれっちまうんだよなぁ(^^; くわばら、くわばら。

えっと、何の話だっけ? お、そうそう啖呵だった。
 そう、啖呵って、どうもホヤヤ~ンとしたアウトドアのイメージとはそぐわないような感じがある。

 でもね、実はアウトドアにも啖呵はけっこうあふれてるんだ。いや、「お前だけだろ」っていうツッコミはなし。

 えっと、啖呵っていう言葉、人によってイメージが色々だろうから、ここで例によって広辞苑くんにお出ましいただこう。なんか、この「しりとりエッセイ」では広辞苑くんがすっかりレギュラー化してきた感があるな(笑)

たんか【啖呵】

(「弾呵」の転訛か。維摩居士(ゆいまこじ)が十六羅漢や四大菩薩を閉口させた故事から)勢い鋭く歯切れのよい言葉。江戸っ子弁でまくし立てること。
   (広辞苑 第五版 岩波書店より)

 へぇぇ、こりゃオイラも知らなかったな。っつぅと何かぃ、いくら威勢がよくたって関西弁じゃ啖呵が切れねぇってことになるのかぃ? 河内弁なんざぁ、ずいぶん啖呵向きの言葉だと思うけどなぁ。じゃ、土佐弁だって広辞苑様に言わせりゃ、ダメってことになるんだな。こりゃビックリだ、お釈迦様でもご存知あるめぇ。え? ご存知に決まってる? あ、そうかぃ? ま、固ぇこたぁ言いっこなしだぃ。

 ま、土佐弁や河内弁が啖呵になるかどうかはさておき、別に啖呵っていう言葉には、必ずしも「喧嘩」というニュアンスは含まなくて良いらしい。そして「勢い鋭く歯切れのよい言葉」っていうところを誇大解釈すれば、ほら、アウトドアにも啖呵はあふれてるじゃないの。

 例えば、「なぜ山に登るのか?」と問われて、こう答えた人がいる。

 「そこに山があるから」
 う~ん、鋭い。なかなかキレのいい言葉じゃないの。こりゃ十分啖呵だよ。
 今月5日に紹介した本(『クライマーズ・ハイ』 横山秀夫)には、同じ問いに対して、これまた見事な啖呵が切られている。
 「下りるために登るんさ」
 カッコ良い! 冒頭部でいきなり登場するこのセリフがなかったら、この物語の魅力は半減してしまったかもしれない。

 ま、つまり啖呵っていうのは、今流に言えば「コピー」のようなもんだ。ただ、商品宣伝用に練られたコピーでないので、名セリフは少ない。だからこそ、名啖呵は光る。

 こんなのもある。

 「私は超人ではない」  (ラインホルト・メスナー)
 宣伝文句どころか、単なる謙遜のセリフである。もちろん僕が言ったって啖呵どころか冗談にもなりゃしないけど、これを伝説の登山家が口にすると、とたんに事情が違ってくる。特別に何も意識せず、さらりと言ってのけているところが、むしろ啖呵としての値打ちになっている。こういうのは、やっぱり超人ならでは。

 アウトドア啖呵といえば、文豪開高健師は外せんだろうと、手持ちの数冊をパラパラと繰ってみたが、案に相違して思ったほど師は威勢の良いセリフは書いていらっしゃらないようだ。しかしそこは文豪のこと、よく探せば何気ない口ぶりの中にこそ、なかなか凄いセリフがあったりする。

 「魚の腸といえば、これはもう、アマゾンに棲息するピラルクである。これにとどめをさす。太目のフランクフルト・ソーセージといった趣きの腸の中に、ピラルクの舌(細長くてイカの甲のように硬い)を差しこんで炭火で焼いて、岩塩と唐芥子をパラパラパラとかけて食う。ねっとり、むっちり、プリプリしていて、その端麗、その上品、その美味、しばし声をのむ。」  『知的な痴的な教養講座』 開高健)
 開高節炸裂。これもご本人は爪の先ほど啖呵を切ったつもりはないセリフだろうが、いやはや「勢い鋭く歯切れのいい」こと、この上なし。しかも「どうだ、やってみやがれ」といわれたら、素直に「出来ません、ハイ」というしかない。啖呵である。流石。

 「お前さんは張子のトラかね。人間は濡れたら死ぬと思っていやがる。」  『日本の川を旅する―カヌー単独行』 野田知佑)
 こちらはカヌー文学の御大の若き日の名作、日本ノンフィクション賞新人賞受賞作から。いかにも野田氏といった趣きの啖呵らしい啖呵だが、昨今の氏の文章が鼻につく嫌味に満ちあふれているのとまったく違って、この頃の氏のエネルギッシュな作品は誠に爽やかで、啖呵も読んでいて楽しい。
 啖呵の定義に「嫌味がないこと」という項目をつけくわえたいところだ。

 さて、最後に紹介するのは、「啖呵といえばこの人!」、僕が敬愛する山本夏彦師の数々の名啖呵の中から、迷いに迷った上で選んだこれ。

 「自分の経験を無二のものとして、他と峻別するのは、自慢話の一種である」  『毒言独語』 山本夏彦)
 一見アウトドアとは関係ないが、慢心しやすいという自覚のある僕が、仕事(シーカヤック・ツアーのガイディング)をする際に、常に自分自身に言い聞かせている言葉である。

う~ん、こういう風に名セリフ集をやるんだったら、もっとタップリと準備期間が必要だったな。半日で書き上げる「しりとりエッセイ」でこの手法を使うのはチトつらいか。
 ホント言うと、ゴーフィールド・ブロガーの連中のブログ内からも、啖呵を探し出して来たかったんだけど、ナローバンドでの半日仕事じゃやっぱり無理。次回の課題だな。

 ま、いいや、ともかく、啖呵はこれにおしまい。てやんでぃ、ちきしょーめ!

 さてさて、次回は「か」から始まるお題を募集いたします。皆様のご応募をお待ちしておりますです。

 ところで突然だが、ポイントルールに項目を追加することにした。皆勤賞である。

【ポイントルール ver.1.1 20/02/2005

  1.  お題案一つ提出ごとに、1ポイント獲得。ただし最大五つまでとする。
  2.  お題が採用された場合は5ポイント加算。
  3.  ポイントアップ交渉歓迎。
  4.  獲得ポイントに応じて、景品等が当たる可能性あり。詳細はその場の思いつきで決まるが、『龍の巣』割引券になる可能性もあり。もちろん100000ポイント獲得者はニュージーランド旅行にご招待!
  5.  変更は、過去にさかのぼってすべてのお題提供者にも適用する。
  6.  10回連続でお題候補ご応募の場合、「皆勤賞」として15ptをプラス。ただし一度皆勤賞が適用された場合は、そこで一度リセットし、次の回からまた一から数え直すこととする。
  7.  足りないルールがあれば、適宜適当に追加する。

「ニュージーランド旅行ご招待」への獲得ポイントは、以下の通りです。

  • MMさん
     28 pt
  • Miyaさん
     15 pt
  • kmoritaさん
      10 pt
  • さだっちょんさん
      9 pt
  • ツォンさん
      7 pt
  • tsuboさん
      7 pt
  • TO-BEさん
      1 pt
  • youさん
      1 pt

 kmoritaさん、いきなり3位に浮上!
 皆勤賞ルール採用により、今後も順位大変動の可能性大。
 ちなみに今現在皆勤賞に一番近いのは、Miyaさんとtsuboさんの7回連続投稿。次点がkmoritaさんの4回連続投稿となっています。さぁ、次回はどう順位が動くか?
 ふるってお題案をご応募ください。

「アウトドア」 → 「遊び」 → 「ビックリ」 → 「理不尽」 → 「ンジャメナ」 → 「なしくずし」 → 「シッダールタ」 → 「啖呵」 → 「???」

  -------------------------------

「トップ返り咲きキャンペーン」ご協力大感謝!(笑)
 編集長ブログの後ろに貼りついたものの、なかなか抜けずに大バトル展開中! さぁ、次のホームストレッチで抜きされるか、それとも編集長が次の周回も逃げ切るか?
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投稿者 Ryu : 5:30 PM
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Title: {しりとりエッセイ #009} か○☆×△。
Excerpt: ■【予報】 [地上気象] (モトゥエカ) 晴れ。風おだやか。最高気温22度、最低気温14度。 [海洋気象] (エイベル)  南西10ノット、午前中に北西15ノットに変わり、セパレーションポ...
From: Ryu's Logbook ニュージーランド在住シーカヤックガイドのlogbook(=航海日誌)
Date: 2005.03.02
コメント

皆勤賞なんてボーナスあるんだったら又エントリー開始しなくては。

「啖呵」がお題でしりとりですね。

う~ん・・・・・

「上方落語」!
(安直な発想だ)
頑張ってアウトドアネタに持って行って下さい(爆)。

Posted by: MM : February 20, 2005 6:30 PM

MMさんが自粛してくださった後で発表するタイミングになっちゃって、申し訳ないっすm(..)m

しかし、上方落語とアウトドアって……。
桂枝雀師匠が麦藁帽子かぶって楽しそうに捕虫網を振り回してる姿が、なぜか脳裏をよぎりました(^^;

Posted by: Ryu : February 20, 2005 7:47 PM

啖呵と来ましたか。
それではこのままバトルシリーズ続行で、
「返り討ち」
でお願いします。

Posted by: Miya : February 21, 2005 3:49 AM

バトルシリーズ続行ですか(^^;

返り討ち、承りました。

Posted by: Ryu : February 21, 2005 9:18 AM

ルール改正ありがとうございます。
皆勤賞目指してガンバリます。
で、今回のお題は
「カヤック」
直球すぎますか?

Posted by: tsubo : February 21, 2005 12:41 PM

僕も直球行こう。

「合羽」

どでしょ?

Posted by: kmorita : February 21, 2005 1:10 PM

合羽にカヤック、ありがとうございます。

バリバリ直球やなぁ(笑)

Posted by: Ryu : February 21, 2005 1:18 PM

あー!
ちょっと目を離したすきにランキングが落ちてるーーー

し、しまった・・・・


というわけで、お題立候補
「カイテキ!」


RYUさんの体調&ワタクシのネット環境にかけてみましたん。


Posted by: さだ : February 21, 2005 4:03 PM

>さだっちょん
お帰り!
いつかはテレマークにも挑戦しようと思ってたけど、さだブログを見ただけでめげた。
僕には向かないような気がする(笑)

えっと、「カイテキ!」ありがとうございます。

> RYUさんの体調&ワタクシのネット環境にかけてみましたん。

こういう風にヒントをもらえると、大変にありがたかったりします(笑)


Posted by: Ryu : February 21, 2005 9:22 PM

あれー?一昨日投稿したと思ったけど、無い。
投稿ボタンを忘れたか、Ryuさんに消されたのか?

と言うわけで、いつまでもpoint1じゃ恥ずかしいので、もう一度。
「感受性」若しくは「感銘」
うーん、書きやすいネタだなー。

youさん、お先にpoint1脱出!

Posted by: TO-BE : February 23, 2005 4:48 PM

1ptコンビ、一人抜け駆けしましたねぇ(笑)

感受性、感銘、ありがとうございました。
書きやすそうで、ポイント絞るのに苦労しそうなネタ……(^^;

youさん、お待ちしてますよぉ。

Posted by: Ryu : February 24, 2005 6:17 AM

February 19, 2005

体調、やっと回復。

【予報】
[地上気象] (モトゥエカ)
晴れ晴れ、風おだやか、シーブリーズ。最高気温21度、最低気温11度。

[海洋気象] (エイベル)
 変風10ノット、午後北西15ノット(南部では10ノット)に変わる。海況はおだやか。

[潮汐表] (ネルソン)
 Low 12:21 AM 1.8 m  High 07:18 AM 3.0 m
 Low 01:30 PM 1.6 m  High 07:13 PM 3.0 m

本日も昨日に引き続き、telstraclear.co.nzの天気予報のページが変。天気図は相変わらず17日午前6時から更新されていないし、海洋気象予報もどうも変なので、本日はnzherald.co.nzの海洋気象を採用(天気図は、残念ながら代替サイトを見つけていない)。
 予報通り、晴れ、微風の素晴らしい天候。朝夕はひんやりするが、日中の日差しは相変わらず強く、最高気温21度ってのはきっとウソ。

 本日も怪我人に優しい仕事、レンタル・インストラクター。怪我に優しい仕事とは言いつつ、やっぱり漕げば悪化するようで、一昨日より昨日、昨日より今日と、少しずつ悪化してる。こんなことしてるから、小さな怪我がことごとく完治しないままに古傷化して、ガイド寿命を縮めてくれるんだよな。また一つ「爆弾」を抱えてしまったらしい。左手は手首が爆弾だから参る。ただでも左側のハード・スキルがイマ一つなのになぁ。
 ともかく、今週は全部レンタルに回してくれたマネージャに感謝(ただし、今日になって、今日の午後のレンタルと、明日の午前中のレンタルも打診されたが、適当な理由で両方とも断った。これ以上働くと、本格的に左手が壊れる)。

 それはともかく、本日は偶然にも昨日とほとんど同じパターンの仕事。ウェリントンからのキウィ8人組で、男女構成も同じく4人ずつ。昨日と違うのはリーダーのご両親が混じっているので、年齢に幅があること。でも、雰囲気的には昨日と同じで、非常にやりやすい。まったくキウィ相手の仕事は本当に本当に楽だ。
 日本のアウトフィッターは、99%以上が日本人相手。ここでも同様に、もし顧客の99%以上がキウィならば、僕のガイド寿命ももっと延ばせるのになぁ……。 rent 8

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極々私的なメモ。
 古い読者の皆様はご存知の通り、僕が「痛い」の「ツライ」の「シンドイ」のと騒がないときは、たいていかなり具合が悪いのである。
 もちろん体調が本当に良くて何も言ってないことも無きにしも非ずだが、まぁだいたいにおいて、この僕が「絶好調でどこも