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June 18, 2005

アドビって?

【予報】
[地上気象] (モトゥエカ)
雨雨、夕方上がる。北東風。(高)12度、(低)4度。

[海洋気象] (エイベル)
 北東15ノット、セパレーションポイントより西では25ノット。午後全域で南西10ノットに変わる。西部海域次第に収まる。北の波1m次第に収まる。雨中視界不良、午後次第に回復。
 向こう三日間:西10~20ノット、月曜遅くに北25~35ノット海況荒く、火曜北西10~20ノットに落ち着く。

[潮汐表] (ネルソン)
 High 05:53 AM 3.5 m  Low 11:59 AM 1.1 m
 High 06:27 PM 3.4 m

天気図
© Copyright Meteorological Service of NZ Ltd

昨夜から降り始めた雨、本日未明にはかなりの雨量。当然ツアーは中止。

 来週締め切りの原稿、雨をテーマに書いたものの、写真がなくて困っていたところ。締め切りまでに雨が降ってくれるかどうかドキドキしていたのだが、これなら撮りにいける。助かった。恵みの雨だ。
 が、大工仕事は今日は無理だな。もう一つ巨大本棚を作ることにしたのだが、次の休みか。
 
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家作りメモ。
 我が家の建築計画のことは今までにもときどき書いてきた。アドビで造るつもりだということも書いた。
 が、アドビ自体はちゃんとご紹介したことがなかったので、どうもピンと来ないとおっしゃる方もいらっしゃるかもしれない。本日は、我々が使おうとしている素材をお見せしよう。


5年ほど前になるかと思うが、「アース・ビルディング・ワークショップ」なるものがネルソンで開かれ、それに参加した。実はそれに先駆けて、同じ講師が「ストローベイル・ハウス・ワークショップ」を開講し、家人だけが参加していた(僕は仕事の都合で参加できず)。その頃は我々はストローベイル・ハウス工法で家を建てることを検討していたのだ。
 だが、家人の話によるとこのエリアではどうもストローベイルはしっくりこないとのこと。さらに続けて同じ講師がアース・ビルディングのワークショップも開講するとのことだったので、今度は僕も仕事を休んで参加した、というわけ。
 ストローベイル・ハウスに関しては、昨年7月5日のエントリでご紹介したので、今回は省く。

アース・ビルディングというのは、要するに土を素材とした工法のことで、アドビ(日干し煉瓦)以外にもラムド・アース、ワトル&ドーヴなど、いくつかの方法がある。もちろん日本伝統の木舞を組んで土壁を塗るのも立派なアースビルディングで、ワトル&ドーヴはこれの西洋版(もっと荒っぽい工法)ともいえる。

 ま、他の工法はともかく、僕らはここでアドビ工法を実際に目にし、これで行こうと決めたのだ。以下はそのワークショップで撮ってきた写真。大昔のデジカメなので画質が悪いが、ご容赦を。

アドビ・ブリック

 これがアドビ・ブリック、日干しレンガ。読んで字のごとく、焼かずに太陽項で乾かすのが焼きレンガとの最大の違いだ。だがもう一つ大きな違いがある。サイズだ。
 アドビにも色んなサイズがあるのだが、ここに写っているのが割合一般的なサイズで、幅290 * 奥行290 * 高さ130 (mm)くらい。これでも焼きレンガと比較すればメチャクチャ大きいのだが、聞くところによると西島(豪州)ではさらに大きなサイズも使われるらしい。でも僕らがマネするときっと重すぎて持ち上げられない。標準サイズだって、軽く一個のレンガの重さが10kgを超えたりするのだ。だから僕らはこの標準サイズを使うつもり。

 材料は、土と藁。レンガの後ろに積んである藁束がそれだ。日本の土壁の下塗りとまったく同じ。

 ワークショップでは、レンガに適した土の見分け方なども習ったが、細かいことは省く。

こねる、混ぜる

 泥遊び、もとい泥をこねているところ。短く切った藁を水を土にドバッとぶちまけて、男どもがよってたかってグチャグチャと(笑)
 ログハウスじゃこうはいかんぞ、ワハハ。アース・ビルディング、万歳。

型抜き

 混ぜ終えた泥を、このように型に入れて抜く。これは非常にシンプルな型。業者になると、いっぺんに数十個抜ける型を使うし、マシンを使う人もいる。
 あと藁の代わりにセメントを使う人もいる。その辺は皆さん懐具合などなどの色んなご事情を考えて色々スタイルを編み出すらしい。
 我が家は、きっとこの写真にあるような、シンプルな型を作って、藁で作るんじゃないかな。

 これを、太陽光で完全に乾かすと、最初の写真のような日干しレンガ=アドビが出来上がるというわけ。
 出来上がりのレンガの重量の問題を無視すれば、作るの自体は子供にもできる簡単な作業。
 でもこんな雑な建材、雨の多い日本人が見ると口あんぐり、である。

レンガ積み

 一番下の弟ブタは、レンガで家を造りました。
 これがレンガ積みの様子。
 ちなみに「三匹の子ブタ」のお話では、焼きレンガを積むことになってるし、ディズニー版だとその上にコンクリートまで塗って仕上げるらしいが、家人は、
「お兄ちゃん二人の家と比較すると、経済的に差がありすぎて無理がある。一番下の弟の作った家は、アドビ・ハウスだったはずだ」
と主張している。なるほど。
 ま、どうでもいいんだけど。
 
 ともかく、290mm四方のレンガをこういう風に積むので、壁厚は300mmになる。窓なんかは全部ちょっとした出窓風になる。
 土地が高価で面積にも限りのある日本では、300mmの壁厚はちょっと勇気がいるが、ここならまぁ許容範囲だ。

 これがストローベイルだと、壁厚はその倍の600mm。こうなるとNZといえども町中の住宅地ではシャレにならない。
 例えば、ストローベイルで四畳半の小屋を建てると、室内の面積は7.29平米(一間を1.8mで計算)だが、壁の占める面積がなんと7.92平米と、壁の方がスペースを食ってしまうことになるのだ。こういうのは、やっぱり土地が有り余ってる郊外にいかないと、NZでもツライ。

切れる

 アドビの面白いところは、要するに泥を固めただけのレンガだから、そこら辺に転がってる家庭用の工具で簡単に加工できるところ。
 上の積んでいるところの写真ではちょっと分かりにくいが、実際には基礎から垂直に鉄筋が立っていて、いくつかのアドビには穴を開けてその鉄筋の上に積んでいくのだが、その穴だってドリルで簡単に開く。
 壁を垂直以外に曲げていきたい場合は、この写真のように普通のノコギリでも簡単に切れる(ま、その後材木は切れなくなるだろうけど)。
 まさに素人のセルフビルドにはうってつけの素材。

完成例

 で、出来上がったらこういう風になる。数年後に出来上がるはずの我が家も、きっとこんな感じになる。
 ワークショップでは数軒のアドビ・ハウスを訪ねたが、そのうちの半分くらいがオーナーによるセルフビルドだった。近くに何人も経験者がいるというのも、心強い。

ってなわけで、今年の終わりごろに日本から戻ってきて天候が安定したら、数千個のアドビ・ブリックを作る作業にかかろうかと思ってるわけ。今月9日に書いたパレットの用途も、今日のエントリを読んでいただければ、お分かりいただけるだろうか。二枚目の写真のようなドロドロのレンガを乾かしたり、一枚目の写真のように出来上がったレンガを積んで保存しておくのに、フォークリフト用パレットがピッタリというわけ。

 お手伝い、大歓迎。泥遊び好きな方、遊びに来てくださいな。

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投稿者 Ryu : June 18, 2005 06:53 AM
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コメント

泥遊びと型抜きに宇宙人派遣します。
アドビに手形や足型の「お土産」置いてゆくでしょうが(アイツなら顔型もするな、きっと)。

Posted by: MM : June 18, 2005 10:11 AM

おぉ、それは頼もしい!

足形、手形、顔形、寄せ書き落書きは、きっと僕らもやると思います(笑)

Posted by: Ryu : June 18, 2005 10:20 AM

超ごぶさたです。オークランドに住んでいたマッシー、本名北野です。今、横浜で会社をやっています。久しぶりにネルソンを思い出し、ネルソンと言えばRyuさんを連想してサイトにお邪魔したらブログ聖人のリニューアルRyuさんに会えました。アドビ・ブリックおもしろそうですね。よーし、まずは年末までに日本で会いましょうか。

Posted by: Massy : June 19, 2005 07:15 AM

おぉぉ、Massyさん!
先日家人と、「Massyさんたち、どうしてるかな?」って言ってたとこです!
娘さんも、確か今年から小学校ですよね?
ぜひお会いしたいです。

Posted by: Ryu : June 20, 2005 07:20 AM

ryuさん、お久しぶりです〜!
アドビ、いいですね〜〜!

去年、長野でストローベイルハウス作りました!
藁もいいけど、土遊び、いいねぇ〜!
お肌にも良さそう!?

Posted by: aya : June 21, 2005 03:44 PM

どもどもです。

あ、ストローベール作ったんですか!
良いなぁ。

でもストローベールも最終的には泥塗るから、土遊びの行程ありますよね。

作るのは、圧倒的にストローベイルの方が早くて良いんですけどね。
なんせ、人数集まれば一日で積んじゃって壁塗りまで終わっちゃう。
アドビはブロックの自重がかなりあるので、一日5段以上は積めず、モルタルが固まるまでは次の段も詰めないので、どうしてもカメになります。
ま、それも楽しいのでしょうが。

積み始めたら(ブロック作り始めたら?)ayaさんも遊びに来てくださいな。

Posted by: Ryu : June 21, 2005 04:35 PM

そうですね、ストローベイルでも土を発酵させる段階がありますよね。
日本では、ストローベイルハウスらしい、有機的で女性的な丸い形が多いのですが、この前洋書で見せてもらったところ、スクエアでかっこいい家がたくさんあっておもしろかったです。
NZには、かっこいいのがたくさんあるんだろうなぁ。

ryuさん、ほんとーに伺いまーす!

そう、友人にプレゼントさせてもらったおくるみ、超好評でした!
かわいかったーーー。

Posted by: aya : June 22, 2005 05:50 PM

うちの近所に、ストローベイルの良いアートカフェがあったんです。
でも昨年暮れにチェーン店のカフェに買い取られて、ただのカフェになっちまいました。

あとやっぱり近所に、海と町を見下ろす高台にあって、英国風のキレイなお庭のついたアドビの素晴らしいカフェもあったんですが、これは数年前に誰かが買って閉鎖しちゃいました。
今は何をやってるのか知りませんが、完全にプライヴェートで使ってるらしく、一般の立ち入りを禁止しちゃって……。
残念です。

ま、それでもまだストローベイルの宿とかありますけど。


ベビーラップ、ご好評とうかがって嬉しいです。
でも、これからそちらは暑くなりますから、売れないだろな(笑)


Posted by: Ryu : June 22, 2005 10:17 PM
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