February 20, 2005
{しりとりエッセイ #008} 啖呵。
■【予報】
[地上気象] (モトゥエカ)
晴れ、風穏やか、シーブリーズ。最高気温26度、最低気温13度。
[海洋気象] (エイベル)
南西10ノット(セパレーションポイントより北では午前中に西20ノットに上がる)。今夜南西15ノットに変わる。北部の海況は一時やや荒くなる。
[潮汐表] (ネルソン)
Low 02:00 AM 1.7 m High 08:40 AM 3.2 m
Low 02:29 PM 1.5 m High 08:27 PM 3.1 m
■telstraclear.co.nzの天気予報ページ、相変わらずダメ。担当者が休んでいるのか、三日ほど前からまったく更新されていない。天気図は相変わらず更新されていないし、本日の地上気象予報もおそらく17日(木)の段階で出ていた「三日先の予報」のはず。ダメだこりゃ。
海洋気象予報(これは別サイトから拾ってるので、ちゃんと最新の予報)では、ゴールデンベイが西20ノットとのことだったが、ここでも南西20ノットくらい吹いてたぞ。
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■話題沸騰大好評連載「しりとりエッセイ」の第8回なのである。
前回のお題は「シッダールタ」だったのである。したがって、今回のお題は「た」で始まる言葉なのである。
頂いているお題候補は、以下の三つなのである。
- 「他人のふりみて我がふり直せ」
by tsuboさん - 「啖呵」
by kmoritaさん - 「怠惰」
by Miyaさん
常連さん三名様の、熾烈な争いなのである。どれが選ばれても、なかなか面白そうなのである。あるったら、あるのである。
いつものように抽選委員長にお題を選んでいただくことにするのである。委員長、こっち来なさい、なのである。

「これであるぅ!」
そうであるか。何々?
「啖呵」 by kmoritaさん。
なるほど、そう来たか、である……。
年がら年中気に食わない相手見つけちゃ啖呵ばっかり切ってて、しかも後から「やめときゃ良かった、またやっちまった、オレってばバカバカバカバカ、である」と頭を抱える習性のある野人に、そういうお題でエッセイを書けとおっしゃるのであるか?
ん? 誰であるか、「啖呵とかけて、アウトドアととく。その心は『Ryu's Logbook』」などと、不届きなことをボソボソつぶやいてるのは!?
う~ん、ガンバル、のである(いやに歯切れが悪い)。
いや、このお題になると、僕が啖呵切りまくるのを期待なさる方も少なくないと思うのだが、いきなり切れといわれて切れるものでもないのである。
確かに、このブログでも過去に何度も啖呵切った覚えはあるんだけど、それはそれなりの事情があってのことなのである。理由もなく啖呵切り倒してたら、そりゃピチガイか寅さんなのである。
よって、今少々困り果てているのである。どうしよう、なのである。
ところでこの文体、早くも飽きてきたので、そろそろやめる、のである。
■ともかく本題。
啖呵。
どうにもアウトドアとはそぐわない印象を受ける言葉なのであるだ。アウトドアといえば、「自然って素敵」「心が洗われる」「安らぐ」「山男は素朴」「癒し系」「カヌーを愛する人に、悪い人はいない」なんていう、どっちかというと啖呵とは反対のイメージが着いて回る。
あ、いきなり脱線で恐縮だが(出た!)、つい先日さだっちょんが送ってきてくれた某カヌー雑誌を読んでると、投稿記事の中に「カヌー仲間はいい人ばかり」という大真面目な一文があって、あまりにも前時代的なセリフにひっくり返ってしまった。いやぁ、こういう70年代的なセリフ、盲点だったなぁ。勉強になった。今後は多用しよう。
ニュージーランドのシーカヤッカーは、いいヤツばかり。
「何だとこのやろ。じゃ何かぃ、日本のシーカヤッカーは悪人ばっかだっつぅわけか、え? おぃ、ちょっいとオモテぇ出るかぃ、ニーサン?」
あ、いえ、そういうわけでは。いきなり啖呵切られちまったよ。オーコワ。
すぐこういうこと書くから、冗談の通じない謹厳実直な方々ににらまれっちまうんだよなぁ(^^; くわばら、くわばら。
■えっと、何の話だっけ? お、そうそう啖呵だった。
そう、啖呵って、どうもホヤヤ~ンとしたアウトドアのイメージとはそぐわないような感じがある。
でもね、実はアウトドアにも啖呵はけっこうあふれてるんだ。いや、「お前だけだろ」っていうツッコミはなし。
えっと、啖呵っていう言葉、人によってイメージが色々だろうから、ここで例によって広辞苑くんにお出ましいただこう。なんか、この「しりとりエッセイ」では広辞苑くんがすっかりレギュラー化してきた感があるな(笑)
たんか【啖呵】
(「弾呵」の転訛か。維摩居士(ゆいまこじ)が十六羅漢や四大菩薩を閉口させた故事から)勢い鋭く歯切れのよい言葉。江戸っ子弁でまくし立てること。(広辞苑 第五版 岩波書店より)
へぇぇ、こりゃオイラも知らなかったな。っつぅと何かぃ、いくら威勢がよくたって関西弁じゃ啖呵が切れねぇってことになるのかぃ? 河内弁なんざぁ、ずいぶん啖呵向きの言葉だと思うけどなぁ。じゃ、土佐弁だって広辞苑様に言わせりゃ、ダメってことになるんだな。こりゃビックリだ、お釈迦様でもご存知あるめぇ。え? ご存知に決まってる? あ、そうかぃ? ま、固ぇこたぁ言いっこなしだぃ。
ま、土佐弁や河内弁が啖呵になるかどうかはさておき、別に啖呵っていう言葉には、必ずしも「喧嘩」というニュアンスは含まなくて良いらしい。そして「勢い鋭く歯切れのよい言葉」っていうところを誇大解釈すれば、ほら、アウトドアにも啖呵はあふれてるじゃないの。
例えば、「なぜ山に登るのか?」と問われて、こう答えた人がいる。
「そこに山があるから」う~ん、鋭い。なかなかキレのいい言葉じゃないの。こりゃ十分啖呵だよ。
今月5日に紹介した本(『クライマーズ・ハイ』 横山秀夫)には、同じ問いに対して、これまた見事な啖呵が切られている。
「下りるために登るんさ」カッコ良い! 冒頭部でいきなり登場するこのセリフがなかったら、この物語の魅力は半減してしまったかもしれない。
ま、つまり啖呵っていうのは、今流に言えば「コピー」のようなもんだ。ただ、商品宣伝用に練られたコピーでないので、名セリフは少ない。だからこそ、名啖呵は光る。
こんなのもある。
「私は超人ではない」 (ラインホルト・メスナー)宣伝文句どころか、単なる謙遜のセリフである。もちろん僕が言ったって啖呵どころか冗談にもなりゃしないけど、これを伝説の登山家が口にすると、とたんに事情が違ってくる。特別に何も意識せず、さらりと言ってのけているところが、むしろ啖呵としての値打ちになっている。こういうのは、やっぱり超人ならでは。
アウトドア啖呵といえば、文豪開高健師は外せんだろうと、手持ちの数冊をパラパラと繰ってみたが、案に相違して思ったほど師は威勢の良いセリフは書いていらっしゃらないようだ。しかしそこは文豪のこと、よく探せば何気ない口ぶりの中にこそ、なかなか凄いセリフがあったりする。
「魚の腸といえば、これはもう、アマゾンに棲息するピラルクである。これにとどめをさす。太目のフランクフルト・ソーセージといった趣きの腸の中に、ピラルクの舌(細長くてイカの甲のように硬い)を差しこんで炭火で焼いて、岩塩と唐芥子をパラパラパラとかけて食う。ねっとり、むっちり、プリプリしていて、その端麗、その上品、その美味、しばし声をのむ。」 (『知的な痴的な教養講座』 開高健)開高節炸裂。これもご本人は爪の先ほど啖呵を切ったつもりはないセリフだろうが、いやはや「勢い鋭く歯切れのいい」こと、この上なし。しかも「どうだ、やってみやがれ」といわれたら、素直に「出来ません、ハイ」というしかない。啖呵である。流石。
「お前さんは張子のトラかね。人間は濡れたら死ぬと思っていやがる。」 (『日本の川を旅する―カヌー単独行』 野田知佑)こちらはカヌー文学の御大の若き日の名作、日本ノンフィクション賞新人賞受賞作から。いかにも野田氏といった趣きの啖呵らしい啖呵だが、昨今の氏の文章が鼻につく嫌味に満ちあふれているのとまったく違って、この頃の氏のエネルギッシュな作品は誠に爽やかで、啖呵も読んでいて楽しい。
啖呵の定義に「嫌味がないこと」という項目をつけくわえたいところだ。
さて、最後に紹介するのは、「啖呵といえばこの人!」、僕が敬愛する山本夏彦師の数々の名啖呵の中から、迷いに迷った上で選んだこれ。
「自分の経験を無二のものとして、他と峻別するのは、自慢話の一種である」 (『毒言独語』 山本夏彦)一見アウトドアとは関係ないが、慢心しやすいという自覚のある僕が、仕事(シーカヤック・ツアーのガイディング)をする際に、常に自分自身に言い聞かせている言葉である。
■う~ん、こういう風に名セリフ集をやるんだったら、もっとタップリと準備期間が必要だったな。半日で書き上げる「しりとりエッセイ」でこの手法を使うのはチトつらいか。
ホント言うと、ゴーフィールド・ブロガーの連中のブログ内からも、啖呵を探し出して来たかったんだけど、ナローバンドでの半日仕事じゃやっぱり無理。次回の課題だな。
ま、いいや、ともかく、啖呵はこれにおしまい。てやんでぃ、ちきしょーめ!
さてさて、次回は「か」から始まるお題を募集いたします。皆様のご応募をお待ちしておりますです。
ところで突然だが、ポイントルールに項目を追加することにした。皆勤賞である。
■【ポイントルール ver.1.1 20/02/2005】
- お題案一つ提出ごとに、1ポイント獲得。ただし最大五つまでとする。
- お題が採用された場合は5ポイント加算。
- ポイントアップ交渉歓迎。
- 獲得ポイントに応じて、景品等が当たる可能性あり。詳細はその場の思いつきで決まるが、『龍の巣』割引券になる可能性もあり。もちろん100000ポイント獲得者はニュージーランド旅行にご招待!
- 変更は、過去にさかのぼってすべてのお題提供者にも適用する。
- 10回連続でお題候補ご応募の場合、「皆勤賞」として15ptをプラス。ただし一度皆勤賞が適用された場合は、そこで一度リセットし、次の回からまた一から数え直すこととする。
- 足りないルールがあれば、適宜適当に追加する。
■「ニュージーランド旅行ご招待」への獲得ポイントは、以下の通りです。
- MMさん
28 pt - Miyaさん
15 pt - kmoritaさん
10 pt - さだっちょんさん
9 pt - ツォンさん
7 pt - tsuboさん
7 pt - TO-BEさん
1 pt - youさん
1 pt
kmoritaさん、いきなり3位に浮上!
皆勤賞ルール採用により、今後も順位大変動の可能性大。
ちなみに今現在皆勤賞に一番近いのは、Miyaさんとtsuboさんの7回連続投稿。次点がkmoritaさんの4回連続投稿となっています。さぁ、次回はどう順位が動くか?
ふるってお題案をご応募ください。
■「アウトドア」 → 「遊び」 → 「ビックリ」 → 「理不尽」 → 「ンジャメナ」 → 「なしくずし」 → 「シッダールタ」 → 「啖呵」 → 「???」
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■「トップ返り咲きキャンペーン」ご協力大感謝!(笑)
編集長ブログの後ろに貼りついたものの、なかなか抜けずに大バトル展開中! さぁ、次のホームストレッチで抜きされるか、それとも編集長が次の周回も逃げ切るか?
と
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Excerpt: ■【予報】 [地上気象] (モトゥエカ) 晴れ。風おだやか。最高気温22度、最低気温14度。 [海洋気象] (エイベル) 南西10ノット、午前中に北西15ノットに変わり、セパレーションポ...
From: Ryu's Logbook ニュージーランド在住シーカヤックガイドのlogbook(=航海日誌)
Date: 2005.03.02
皆勤賞なんてボーナスあるんだったら又エントリー開始しなくては。
「啖呵」がお題でしりとりですね。
う~ん・・・・・
「上方落語」!
(安直な発想だ)
頑張ってアウトドアネタに持って行って下さい(爆)。
MMさんが自粛してくださった後で発表するタイミングになっちゃって、申し訳ないっすm(..)m
しかし、上方落語とアウトドアって……。
桂枝雀師匠が麦藁帽子かぶって楽しそうに捕虫網を振り回してる姿が、なぜか脳裏をよぎりました(^^;
ルール改正ありがとうございます。
皆勤賞目指してガンバリます。
で、今回のお題は
「カヤック」
直球すぎますか?
あー!
ちょっと目を離したすきにランキングが落ちてるーーー
し、しまった・・・・
というわけで、お題立候補
「カイテキ!」
RYUさんの体調&ワタクシのネット環境にかけてみましたん。
>さだっちょん
お帰り!
いつかはテレマークにも挑戦しようと思ってたけど、さだブログを見ただけでめげた。
僕には向かないような気がする(笑)
えっと、「カイテキ!」ありがとうございます。
> RYUさんの体調&ワタクシのネット環境にかけてみましたん。
こういう風にヒントをもらえると、大変にありがたかったりします(笑)
あれー?一昨日投稿したと思ったけど、無い。
投稿ボタンを忘れたか、Ryuさんに消されたのか?
と言うわけで、いつまでもpoint1じゃ恥ずかしいので、もう一度。
「感受性」若しくは「感銘」
うーん、書きやすいネタだなー。
youさん、お先にpoint1脱出!
1ptコンビ、一人抜け駆けしましたねぇ(笑)
感受性、感銘、ありがとうございました。
書きやすそうで、ポイント絞るのに苦労しそうなネタ……(^^;
youさん、お待ちしてますよぉ。

