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July 07, 2004

原始的な計測器。

■ 予報
地上気象 - 雨のち晴れ。南西風しだいに強くなる。最高気温14度、最低気温6度。
海洋気象 - 昼までに北西15ノットにあがる。海況はおだやか。

■ 予報どおり、未明の大雨は朝までには上がっていて、そのあとは晴れ後曇り。七夕だけど、星は見えなさそうだな。
  温度がこれくらいになってくれると、すごく過ごしやすい。助かるなぁ>暖冬

■ 昨日の仕事を断ったら、今日も仕事あぶれた。ま、冬ってこんなもんだ(笑)
  とはいえ、夕方から来期についてのミーティングなんだけど。

■ これなぁんだ?

barometer.jpg

  ほとんどの方が分かっちゃったと思うけど、正解は簡易気圧計。
  昨年の暮れに買ってきてトイレにぶら下げてからかれこれ半年少々になるのだけど、これがとっても楽しい。

■ ちなみにいきなり得意技の余談、しかも自慢話で恐縮だが(ホントに恐縮してるのか?っていうツッコミはなしね)、写真の気圧計にひっかけてあるタツノオトシゴは、僕が仕事中に見つけたもの。
  別に干からびてるヤツを拾ったんだったらそう自慢にもならないんだけど、こいつは瀕死で海面をただよっているとこを見つけ、自分で形を整えて乾かしたのだ。だからけっこう愛着のある自慢の品。今はちょっと縮んじゃったけど、生きてるときは伸ばすと全長20cm近かった。

  気圧計の手前と奥に見えているのは、日本でもおなじみのウニの殻だけど、もちろんこれも仕事中の収穫品。これは比較的よく見つけるんだけど、完全品はやっぱり少ないし、壊さないように持って帰るのがさらに大変で、たいていは仕事を終えてからカヤックの中から残骸を発見して「あ、しまった、今日はウニ持ってたんだっけ! 忘れてたぁ!!」となる。こいつらは数少ない「ダイハード」たちだ。

■ 話を戻すべ。
  気圧計のセッティングはいたって簡単。
  まずヘリウムのガスボンベを用意する。100リットルくらいのもので構わない。なければちょっと危険だけどLPGでもOK。
  ってのは例によって冗談で、そんなガス類はおろか道具は何にもいらない。いるのは水だけ。

  まず気圧が高いお天気の日を選んで細い管の先っぽから水をいれる。そして本体内の空気を抜きつつ、本体側の水位と、細い管の中の水位をそろえる。最終的な水位はだいたい管の付け根から1cmくらい上に。
  これで準備万端。あまり気温変化のない部屋の壁にかけてセッティング終了。
  水に色をつけておくとキレイだし見やすくもなるんだけど、最初に水を入れるときにどうもいい着色剤が見つからず、なんとなくそのまま我が家では透明なまま使っている。

■ 仕組みと読み方もたいへんシンプル。
  本体には蓋も何もついていないので、いったん水を入れてしまうと内部の空気は一切出入りが出来なくなり完全に閉じ込められてしまう。つまり、この中にはセッティングした日の「高気圧」が保存されているというわけだ。
  逆に管の先っぽは開いているので、管の中の水は外気に接し、その日の気圧の影響を受ける。
  だから気圧が下がると、本体内に閉じ込められた「高気圧」が、細い管の中の水位を押し上げるというカラクリだ。つまり細い管の水位が上がってきてるのは、これからお天気がくずれる兆し、逆に水位が下がり始めたら回復の兆候というわけだ。
  もちろん、セッティングした日よりもさらに気圧が高くなると、管の水位の方が低くなることもある。

  大雑把に見えるが驚くことなかれ、実はこの簡易気圧計、誤差がなんと±0.5ヘクトパスカルで計れてしまうのだ!
  なぁんて、そもそも目盛もついていない代物にそんな精度が出せるはずはなくって、ホントは見た目どおりのおおまかな代物なんだけど(何とかならんか、この法螺吹き癖)、それでもしばらく天気図と見比べてると、意外となかなかいい精度で測れて、わりと当てになることがわかって、「へぇぇ、案外やるでないの、君!」となること請け合い。

■ いや、そもそも気圧なんて、そんなものなのかもしれないなとも思うけど。大事なのは何ヘクトパスカルなんていう数値よりも、むしろ「上がりつつあるか、下がりつつあるか」の方だったりするし。

  僕なんかも職業柄、最新技術による天気予報といえども100%信じるわけにいかず、最終的には現場での原始的な観天望気を一番頼りにしながら仕事をしているので、こうしたおおらかでアナクロでアナログな計器の方が、むしろ感覚的にピタッとくるふしもある。
  ん? そりゃお前が大雑把でアナクロだからだって? うん、一理ある(笑)

■ 最初に書いたとおり、我が家ではトイレにかけているので、目が覚めた直後に始まり、一日に何度も目にすることになる。これが楽しいんだな。

  そういえばこの半年で二度ほど、管の先からあふれんばかりに水位が上がったことがあった。そういう日はもちろん大嵐で仕事も休みだから、いつこぼれるかとドキドキしながら何度もトイレをのぞきに行ったっけ(笑) こういうのも、また楽しい。

  普通のメーター式の気圧計をお持ちのナチュラリスト諸氏は多いと思うが、こういう原始的な計測器も、見ていて非常に和めるので、お薦めですぞ。

■ ちなみにこれをアップする前に、日本で似たものを売ってないかちょっと検索してみたんだけど、見つけられなかったんだけどね。でも、東急ハンズとかにはありそうな気がするなぁ。ハンズは商品数が多すぎて、サイトでは取り扱い商品全検索なんかできないんで、よくわからないんだけど。
  唯一見つけた似たようなのがこの神奈川県立総合教育センター 地学教室の教材。市販品じゃないらしい。こういうフラスコとガラス管で手作りってのも、なかなか風情があっていいもんだ。

■ 原始的な計測器といえば、日時計も忘れてはいけないが、これもニュージーランドに来た当初ビックリした。
  なぜって、南半球は太陽の動きが北半球と逆なので(北半球では太陽は左から右に動くが、こちらでは右から左に動く)、日時計の目盛りの打ち方も反対なのだ。

  一説によるとアナログ時計の針の回転方向は、北半球の日時計の針の動きを模したものなのだとか。だからもし時計が南半球で発明されていたら、きっと針の回転方向も逆になっていただろう、というのだ。

  面白いでしょ? 南半球の「左右逆」の日時計欲しい方、ご連絡ください。希望者が多ければ『龍の巣』での販売を検討します。 あ、上記の簡易気圧計も、欲しい方が多ければ仕入先探してみまっせ。

  と、法螺吹き自慢モードで始まった今日のお話は、いきなり商売人モードで終わる(笑)

投稿者 Ryu : July 7, 2004 03:22 PM
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コメント

自然現象は、変換されたデジタルやら数値ではなくて、やっぱり見た目そのままで感じられるのが分かりやすいですよね。

最近使っているGPSは気圧計内蔵ですが、それを見て天気変化を予測するより、古傷の疼き方とか、耳の難聴具合(右の耳が、気圧や湿度によって聞こえ方が悪くなるんです)とかのほうが、ぼくの場合、確実です。

朝、トイレに座るとき、膝の曲がりが悪いと、「このくらいの痛さだと、午後は雨だな」....なんて。

なんか、話が脱線しちゃいましたが、この気圧計、いい感じですね!

Posted by: uchida : July 7, 2004 04:34 PM

タツノオトシゴの15cmぐらいの干からびたポーズも決まったやつは、「龍の巣」では販売しないのでしょうか?すごく欲しい!「龍」の巣だけにベストアイテムと思われます。

あ、安易な生物移入はいけないんだっけ。死骸だからいいかー(笑)

Posted by: kmorita : July 7, 2004 05:25 PM

気圧計を見ていたら、ガリレオ温度計を思い出しました。
(ご存じない方はこちら。 http://www.ondokei.com

アメリカではインテリアとして日本よりもかなり頻繁に目撃します。

Posted by: MM : July 7, 2004 05:37 PM

>uchidaさん
いい気圧計でしょ?
僕はあちこち古傷あるわりに、なぜか天候によってうずいたりしないんで、全然役に立たないんです。
もっと精進して、役に立つ古傷作るようにがんばりますね(笑)

>編集長
タツノオトシゴいいでしょ?
僕もこれ売ったらけっこういけそうな気がしてるんですが、なんせ仕入れが難しい(笑)
タツノオトシゴって、どうやって獲るんだろ???

多分日本はこういう「干物」は問題ないと思いますよ。


>MMさん
僕ねぇ、前からガリレオ温度計も欲しいんですよ。
でも、かさばるんですよねぇ。
家を新築したら買おう(笑)

Posted by: Ryu : July 7, 2004 07:14 PM

北半球と南半球の回転方向の違いの話、今迄いろいろ聞いた中で一番「へぇ~」だったのは、ハンマー投げの室伏選手のコメント。
南半球行くとやはりハンマーがいつもほどにはのって来ないそうです。
今年のオリンピックはそんな室伏選手に肩入れしてしまいそうだ(笑)。
とはいえ、自分はお父さん室伏、陸上も末続よりはコーチの高野に思い入れが。
・・・おっと、脱線してしまいました。

Posted by: MM : July 7, 2004 07:27 PM

「コリオリ」ですね。
へぇぇ、室伏選手クラスになると、そんな微妙なものでも影響が出ちゃうんですね。
ビックリ。

そういえばコリオリの話をするとき、よく南半球では水も反対に渦を巻くという例で、
「水洗トイレを流したときとか、洗面台の水を流したときも水の渦が反対だ」
とか言いますけど、あれはウソです。
理論的には合ってるんですけど、実際問題はあぁいう少量の水の場合は、コリオリよりもむしろカオスの支配する力が大きく、流し始めの一瞬にどちらに回転するかが決まっちゃうので、北半球でも南半球でもどっちに回転するかはわからないとか。
もちろん、その便器や洗面器の「クセ」ってのもあるでしょうし。

と、僕もどんどん脱線。
脱線させたら、僕はピカイチだから(笑)

Posted by: Ryu : July 7, 2004 11:34 PM

私設秘書、南半球の上司の援護射撃です。
http://www.nr.titech.ac.jp/~watanabe/Pages/TV_CX.html
物理の時間にベクトルを数方向に描いて曲線運動にまとめていくという地道な作業をやった方なら、一番長いベクトルがどれかによって回転方向が違ってくるのはよくおわかりですよね。
そうそう、この「コリオリ」という言葉が出なかったのです。
フォローありがとうございました>Ryuさん。

Posted by: MM : July 8, 2004 07:00 AM

ウワワ、また別にこんな「世界紹介番組」があるんだ(^^;
なんだかなぁ……。

ま、それはともかく、手にもてるような小さな容器でコリオリの力を実験するのは、そりゃムリでしょう(笑)
まぁ、観光業に従事する人間としては、その目の付け所には敬服いたしますが。
なんせ、日本のTV番組が取り上げるくらいにメジャーになってるアトラクションなんだから、そりゃスゴイ。
エイベル・タズマン国立公園のシーカヤック並みだ(笑)

Posted by: Ryu : July 8, 2004 09:58 AM

海洋生物も当然大好きな宇宙人にタツノオトシゴの話をしたら、
「ふん、それは普通のやつでしょ。ボクのお勧めはなんていったってleafy sea dragonだもん。飼うんだったらそれ。」
などと生意気な口を叩いておりました。
(ご存じない方はコチラ。
http://www.mbayaq.org/efc/efc_se/rrh_rocky_leafy.asp

そういえば、東京でもコチラでも水族館で張り付いて見ていたな・・・
あ、確か西島原産ですよ。

Posted by: MM : July 10, 2004 05:35 AM

あ、米国ではleafyってのがつくんだ。
なるほろ、葉っぱね。
こっちの本には、ただsea dragonとか書いてあります。


宇宙人くんのいうとおり、僕の持ってるのは普通の。
僕はどっちかというと、普通のヤツの方が好き。

先月オークランドの水族館に行ったときは、また別の種類もいたな。

Posted by: Ryu : July 10, 2004 10:46 AM
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