May 07, 2004
僕の不思議体験
■ 予報
地上気象 - 朝のうち曇り、のち晴れ。南西風。最高気温18度、最低気温10度。
海洋気象 - セパレーションポイントより北は西30ノット、夕方には20ノットにおちる。その他の地方は20ノット。北部海域は荒いが、次第に落ち着く。北の波1m。
■ エイベル・タズマン国立公園はおおむね西風はさえぎられる。今日も上空では確かに20ノット近い風が吹いていたけど、海岸線はベタ凪で、大変気持ちの良いカヤッキングが出来た。
ただ、ここ数日の嵐のせいで、水はドロドロ、ビーチも漂着物だらけ。ちょっと残念。
今日のお客様は、韓国人の男の子三人と、Kiwiとアメリカ人の女性二人組み。韓国人は、日本人と同じくらい英語が出来ない人が多いので、ちょっと警戒したのだが、皆けっこう英語しゃべれたので、とりあえずつつがなくツアー終了。 blast 5
■ 一昨日の怪奇体験の呼びかけ、思った以上の反響でビックリ。
まだこのブログにはカウンタがついてないので、いったい一日にどれくらいの訪問があるのか分からないのだけど、どうせ大した数じゃないはず。なのに、たった二、三日で、けっこう恐ろしい体験談が二つも・・・。
やっぱり、多いんだなぁ、この手の話。
■ では、僕の話。とりあえずアウトドア系ブログということで、まずはアウトドアでの体験から。とはいえ、これが一番怖くないんだけど。
テントを荷台にくくりつけてバイクで日本中を旅していたときのことだから、1988年8月だったはず。このツーリングもいつも通りソロだった。
記憶に間違いがなければ、確か福島県での出来事。
その晩、僕はダム湖のすぐ下流の川原にテントを張った。あまり安全なロケーションではないのは承知の上だったけど、ここ数日ずっと晴れてたので、夜中に突然放流することもないだろうと、小さな空き地に一夜のねぐらを作った。
日が暮れて飯が終わると、何もすることがない。暑いけど外にいると蚊がうるさいので、テントの中で本を読んだ。そして、いつもの通り、十時ごろ消灯。
ニュージーランドに来てから、なぜかピタリとなおってしまったのだが、僕は子供の頃からずっと、非常に寝付きが悪かった。その日も、例によってなかなか寝付けないでいた。
と、不思議な音に気づいた。微かな微かな音。だけど、こんな音は聞いたことがない。鳥の声ともつかない、秋の虫の音ともつかない、不思議な美しい音色。むしろ、シンセサイザーの合成音といったほうが近いかもしれない。
でも違う。これは天然の音だ。自慢じゃないがその頃はプロ志望のギタリストだったので、合成音と自然音くらいは聞き分けられた。
とにかく、なんだか分からないが、ハイトーンのとても澄んだ美しい、だけどどこかもの哀しい音。
寝ぼけているわけではない。まだ全然眠気が襲ってくるようなタイミングではない。気になり始めると、もうダメだ。神経は音だけに集中し、全身が耳だ。
こういうとき、テントってのは厄介な代物で、あの中に入ってしまうと、音の出所がよく分からなくなることがある。このときも、音色の不思議さもさることながら、音源の方向と距離がまったくつかめなくて、余計にいらいらした。テントのすぐ側まで忍び寄り、息を殺してこちらが寝静まるのを待っている化け物の呼吸音かと思えば、そんな気がする。あるいは、ダムの向こうの彼方から、風に乗って音が微かに届いているような気もする。
もとより、怪奇体験は豊富だし、怖いもの知らずの生意気盛り。しかも、気になると確かめないと気がすまない性質だ。面倒だったけど、意を決してテントから出た。
近くの虫の音だとしたら、脅かすとなかなくなるので、そぉ~っと音を立てないように出た。
しかし、予想していたことだが、テントから出たとたんに静寂に包まれた。蚊の羽音しか聞こえない。
「やっぱりか」と思った。何が「やっぱり」なんだかうまく説明できないのだが、僕としてはきっとこれは虫でも鳥でもシンセサイザーではなく、何か別の「あちら側のもの」だろうと思っていたのだ。そして、テントから出たとたん、なぜかそれが確信に変わったのだった。
そのときは、おとなしくすぐにテントに入った。と、三分後に音が再開。「やっぱり。」
すぐにテントを出た。もちろん、すぐに止んだ。念のため、今度は十分間蚊に食われながらじっとしていた。タバコも吸わずに(当時は超ヘヴィースモーカーだった)。もちろん、何一つ音はしない。
これで決まりだ。正体は分からんが、これは「あちら側から聞こえてきている音」だ。そう確信したら、なんだか安心した。テントに入ったとたん、今度はすぐに音が聞こえ始めたが、もう得心してしまったので、その日はそのまま寝た。もちろん、恐怖感の「キョ」の字も感じていなかった。
■ 「なぁ~んだ」と思ったでしょ?これで終わった話なら、ここに書くほどのことじゃない。
そのときは予想もしていなかったのだが、なんとこの音、この後二晩に渡って僕に後をついてきたのだ。翌晩とその翌晩は、テントではなく、無人駅に泊まった。もちろん、駅があるのだから、近くに集落がある。電灯もついているし、時折自動車や電車も走る。
しかし、狭い狭い駅舎の中のベンチに横たわっているときに限って、この音は二晩ずっとなり続けていたのだ。確かめるためにベンチで身を起こした段階では、まだなっている。でも、駅舎のドアに手をかけると止む。これの繰り返しだ。
三晩続けてこれをやられると、流石に「こっちの神経がやられているのではないか?」という気になってくるし、もし今は正常でも、この後ツーリング中ずっと何十日も毎晩この調子だったら、さすがに本当に神経をやられてしまうかもしれない。そう思うと、怪奇体験の恐怖感とは違う、もっと切実で現実的な恐怖感を感じるようになった。
ところが四日目の晩はだいじょうぶだった。その日は、昼間にたまたま意気投合した別のライダーと一緒に無人駅に泊まったのだ。その人にこの音の話をして、「今晩も聞こえるかなぁ?」って待っていたら、結局何も聞こえずじまい。その後も聞こえることはなかった。
それだけの話。
■ それだけの話なんだけど、もっと本格的な「怪奇体験」をたくさんしているにもかかわらず、いまだに「不思議体験」というと、これを一番に思い出すほど、印象深い出来事だった。
きっと、「僕は狂ってるのかもしれない」とか「僕はそのうち狂うかもしれない」という疑念は、そんじょそこらの怪奇体験など足元に及ばないほど怖いからだろうな。
■ もっと本格的な「怪奇体験」の方が聞きたい?じゃ、またそのうちね。
引き続き、皆さんの体験談も募集します!
http://www.gofield.com/openair/mt/mt-tb.cgi/219
あんまり落ちない話なんで恐縮ですが、思い出話を。
あれは、学生時代最後に、仲のいい7人の友人でカナダ、アメリカを車でキャンプ旅行中のできごと。
その日は大雨で、とてもどこかのキャンプ場にテントを張ったり料理を作ったりする気になれず、こういう時は走るだけ走って距離を稼ごうと言うことになった。真っ暗闇の夜道を、深夜1時ごろまで走ってたのだけどさすがに眠くなって、今日はここで寝ようということに。道路脇のスペースに車を停めた。その時の運転手は僕。既に他の面々は熟睡モードで、ナビをやっていた友人と僕だけ起きていた。9月とはいえ、緯度の高いカナダとアメリカの国境だったので、車の暖房はつけっぱなしで寝ようということで、満員の車ではシートも倒せず、なんとも苦しい格好で寝に入った。
なかなか寝れなかったのだけど、うつらうつらとしかけたとき、なんだか、目の前が月明かりだかなんだか光った気がして、ぼーっと暗がりを見ていると、確かにきらきら光っている。かと思うと、ドボン!!!!という水の音。その後、水鳥の羽音。
「なんかやだなぁ~」と一人で思っていると猛烈な寒気が・・・。「うーん、これはよくないぞ」と隣のナビを起こして、「ちょっと周辺になんかいる感じするんだけど」と相談。冷静になって地図を見てみると「CRYSTAL LAKE」。
どこかで聞いた名前やなぁ・・・と思って、あれ、今日何日?え、日付変わって13日だっけ?あれ、何曜日だっけ?あら、金曜日。
うーむ、これは逃げよう!!
ということで、なんだか映画のモデルエリアみたいなところに飛び込んでしまったのでした。1991年9月13日金曜日の出来事です。
Posted by: kmorita : May 8, 2004 01:52 AMおぉぉ、また体験談だ!(^^)
ありがとうございます。
全然「落ちない話」じゃないですよ。
じゅうぶん怖いっす。
っていうか、作り話の場合は、クライマックスが妙に懲りすぎてしまうんですよね。
こういう風に「音」「光」「気配」「寒さ」くらいの方が、逆に僕なんか臨場感を感じて背筋に電流が走ります。
いやぁ、やっぱり他人の体験談の方が、想像力を刺激されて怖いわ。
あぁ、楽し。
皆さん、もっとドシドシお寄せください>体験談
んでもって、「最近のコメント」のセルも早いとこ設置しましょうよ>編集長

