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由布院~下ん湯ほか

Oct.12-13, 2002 由布岳を歩いて里の外湯に・・・

由布院~下ん湯ほか:イメージ1

九州では有名な温泉保養地である。由布院という地名で察しの良い方はおわかりだと思えるがこの由来はやはりかつての武家によるものであると聞く。九州には「~院」という地名または姓名が多いが、そのような旧来よりの歴史の重みを感じさせる風景、また雄大な自然とでこの由布院は例えば東の軽井沢のような存在であるそうだ。湯布院町は周囲を山の囲まれた高原の温泉地で、牧歌的でどことなくスイス、ヨーロッパの農村地を連想させるような地形、なだらかな斜面と山という地形で単線非電化の鉄道が緩やかにカーヴして町を縦貫走り抜くというそれだけでもとても絵になる土地である。以前は由布院町だったが、お隣の湯平町との合併で正式名称は湯布院とされた。現在ではのどかなリゾート地として各地から多くの観光客が訪れるようにもなりその点でも軽井沢のような存在であるとも言える。湯布院の温泉は単純泉の所が多く、その地形もあってか平地に多数の源泉が沸いており、外湯とよばれる共同浴場や、観光客向けの温泉宿、日帰り入浴施設なども多数あり、またそれらの施設が十分徒歩圏にあることも魅力の一つとして挙げられる。お散歩気分で温泉につかり、湯あがりに河原を歩けば辻馬車がぽこぽこと歩むところが見られ、遠く由布岳にはのんびりと放牧の牛がごろりとお昼寝・・・というような風景にふれ、のんびりとした旅の情緒に浸ることができるのがここ、由布院である。

由布院~下ん湯ほか:イメージ2

気動車で大分方面から由布院駅に向かうと、線路は大きくカーブして坂を登ってくる、と、目前にそびえるのが由布岳だ。ふたこぶらくだの背のようにふたつの頂きが連なっているのを眺めていると単線の線路走る列車は由布院駅に到着する。駅は木造の駅舎で照明なども淡い色彩。どこか温もりを感じるがこの駅は著名な建築家磯崎新の設計によるものであると聞く。ホームなどは国鉄当時とさほど変わらず、長い年月を経た駅名表示や木の電柱などが趣深く、古さと新しさがマッチして瀟洒な印象。線路より由布岳よりが改札口、といってもこの駅は改札口がオープンタイプというヨーロッパ風の作りで、駅員さんが列車が近づくと改札に立ち検札するという古式ゆかしいスタイルである。自動改札が日常的な都会の駅を見慣れた目には、なんとものんびりとした情景であり、旅なのだと実感することになり、よい演出だ、といえる。なお、片面駅舎で反対側に出口は無いが駅の向こう側、阿蘇の方向は町民の住居区域であるようで観光施設は無いから旅の者には無関係であるし、町民が安らぐためにもこのような都市計画はよい方策であるとも思われる。駅前は観光地らしいレイアウトで、これも旧軽井沢のような雰囲気でこじんまりとしている。駅前広場にはハイヤー、小型のバスは観光用にボンネットバス風、それと辻馬車は本物の馬..と、愛らしい演出に微笑ましい思いで駅前通りを歩く。駅前の五さ路がこの町の中心点で、まっすぐ進めば川辺の方へ、右へゆけば別府に通じる山辺の方、左に行けば金鱗湖、阿蘇、くじゅうへのやまなみハイウェイ、となるが道はループしているのでどの道に行ってもここに戻ってこられるので、迷う心配はない。

由布院~下ん湯ほか:イメージ3

この交差点の手前、コンビニエンスストアのとなりの通りが由布院花の木通りで食料品であるとか日曜雑貨などの実際的な観光地ふうでない商店街である。水のおいしい由布院らしく手作り豆腐のお店などもあり、食してみれば甘い大豆の香り漂う素朴な一品である。温泉、この周囲にはいくつも立ち寄り湯が存在し、観光客向きの瀟洒な雰囲気の施設、住人向きの普段着の温泉と、もうひとつは天然の温泉であるが、その天然温泉はおおむね金鱗湖周辺に位置していて、今回訪ねたのはそのひとつ下ん湯、である。以前はこの下ん湯、無料であったが最近は綺麗に整備されて、募金箱のような箱が設置された。無人であるので強制ではないが一応200円程度を納める方が多いようではある。よく観光地の登山道などにあるトイレなどと似たようなシステムだ、と言える。とはいえこの下ん湯、露天風呂と言うか、とりあえず屋根があるが湯舟は開放されており外からまる見えなので昼間入るのはかなり勇気が必要だ。湯布院も最近は観光客の来訪が増えたので少々気がひける・・・という訳で夜になるのを待つことにし、それまでは近隣の里山歩きを楽しむ事とする。

由布院~下ん湯ほか:イメージ4

湯布院町の目前にそびえるなだらかな斜面の山は「豊後富士」と呼ばれる由布岳である。駅前から別府ゆきのバスに乗車し登山口で下車すると、ちょっとしたハイキング、といった感じの斜面が穏やかに広がり、秋口などは放牧の牛なども寝ころぶ牧歌的な、どこか欧風ムードの丘を歩く事が出来る。

由布院~下ん湯ほか:イメージ5

頂上を目指さずとものんびりと風に吹かれて眼下の盆地の風景、遠い阿蘇山や久住連山の山並みなどを眺めてくつろぐのもまた乙なものだ。さて、夜になり目的の露天風呂へ行くが、日が落ちると寂しい場所でやや度胸が居る。それでも入浴してみると透明なさら湯という感触で、およそ温泉というイメージではない。単純泉というのだそうだが、季節のためかややぬるいように感じられた。無人であるのでサービス等は全くないが、清掃は行き届いており清潔感はある。温泉の水がそのまま目前の池にも流れているので、池の水温が高く、鯉などの魚類や藻類がよく育っており、また湖水の温度が高い事から朝靄がここの名物となっていたりもする。

由布院~下ん湯ほか:イメージ6

明け方の露天風呂、靄を眺めながらというのも楽しいかとも思うが、明るい時はちょっと恥ずかしいかもしれない。混浴温泉であり、脱衣場も外から見えるという大らかな造りであり、昼の金鱗湖、あひるやかるかも、鯉などが愛らしく行き交うのどかな池を眺めながらのお風呂というのも風流なものかな..。

-DATA-

場所:
大分県大分郡湯布院町字川上岳本
交通:
JR久大本線由布院駅より徒歩20分
駐車場:
あり
トイレ:
あり
泉質:
単純泉
温度:
源泉69.4度
効能:
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩など
料金:
下ん湯 入浴料200円
電話:
0977-84-3111(湯布院町商工観光課)

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