玄武温泉
Oct.14, 2001 「足湯っこ」でHot足休め。

食堂で、おばさん達のお喋りを小耳にはさみました。「ねえ、足湯っこって知ってる?最近できたらしいんだけど」「知ってる知ってる、テレビでやってたもん。玄武洞のとこころでしょ」なに、足湯?するともしかして温泉か。しかも玄武洞とな。ならばさほど遠くない。これはぜひとも行ってみねば……。「玄武洞」は、高さ80メートル、幅200メートルにもわたって巨大な岩石群が並ぶ景勝地で、国の特別天然記念物にも指定されていました。ところが、さる平成11年9月、多発する岩手山の火山性地震のため、崩落してしまったのです。さては危機感をつのらせた土地の観光協会が、起死回生を狙って新たな観光スポットを造成したのであろうか?想像力をたくましくしつつ、またもや車を走らせることと相成りました。

東北自動車道を盛岡I.Cで下り、秋田方向に向かいます。途中、つなぎ十文字の交差点を過ぎ、JR秋田新幹線(田沢湖線)の線路をまたいでしばらく行くと、雫石町郊外の谷地交差点に出ますので、右折してください。とは言ってみたものの、この交差点の入口が小さくて、ちょっと見えにくいのですね。地図や道路標識でよく確認して、間違わないように侵入してください。県道212号線の標識が見えたら大正解。そのまま直進してください。目の前にそびえる岩手山に突撃するようなつもりで車を走らせます。右折してから十数分といったところでしょうか、やがて左手に葛根田川の流れが見えてきたら、もう、ほんの少しで到着。橋のたもとに有る、歓迎の看板が、出迎えてくれるでしょう。

さて、右手をごらんください。足湯っこと書かれたのぼりが、何本もパタパタと風にたなびいています。その中に車を割りいれてみると、ありました。広場のただなかに真新しい、木製の東屋のようなものがしつらえてあります。人が二・三人、腰掛けて談笑しています。皆、中央の茶色い液体の中に足を突っ込んでいる。なるほど、これが噂の足湯っこか。車をおりて近付いて行きました。建物の脇に看板が有り、玄武温泉新湯の源泉をそのまま流していること。維持管理費として、中学生以上1回100円の寄付を入れてほしいことなどが書かれてあります。看板下の募金箱にお金をいれて、さっそくためしてみることにしました。靴下を脱いでズボンをたくし上げ、縁台に腰掛けて足を湯の中に突っ込みます。

あたたか~い温泉の刺激がじんわりと広がってきて、とてもいい感じ。前方は勇壮な断崖絶壁となっており、目を楽しませてくれます。紅葉しはじめた木々の中ほどから岩場がのぞいており、滝が流れ落ちています。そこからできた小さな虹が、秋色にそよぐ風にゆれて、とてもきれい。そんな景色を眺めながら、しばらくの間、のほ~んとしておりますと、後ろから何やら人の気配がします。いつの間にか、ぞくぞくと車がやって来て、それとなく順番待ちをしていたのですね。いやあ、さすがテレビの影響は大きい。早々に退散して、席を譲ることにしました。

もちろん玄武温泉は、足湯っこばかりではありません。周囲にはちゃんとした温泉宿が何軒もあり、普通のお風呂や露天風呂も楽しめます。スキーやドライブ、釣り、紅葉狩りなどの拠点として人気が高いとのこと。周囲の景色もとても素晴らしいので、じっくりと温泉を味わいたい向きは、ぜひそちらを利用してみては。なお「足湯っこ」という言葉についてですが、岩手の方では古くから、何でも名詞のお尻に「……っこ」とくっつけて呼ぶ習わしがあります。馬=うまっこ、牛=べご(牛のことです)っこ、猫=ねごっこ、といった感じですね。ほのぼのとした方言ではありますが、やはり若い人はあまり使わないようですね。
-DATA-
- 場所:
- 岩手県雫石町
- 交通:
- 北自動車道を盛岡I.Cで下り、秋田方向へ。
国道46号線から県道212号線に入り、10キロほど直進。 - 駐車場:
- 有り
- トイレ:
- 「足湯っこ」の建物自体には無し。
付近に温泉宿がいくつもあるので、借りることは可能でしょう。 - 料金:
- 中学生以上100円(ただし維持管理費として)
- 利用時間:
- 9:00~17:00
- 泉質:
- ナトリウム炭酸水素塩含食塩化物温泉
- 効能:
- 慢性関節炎・リウマチ・神経痛
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