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さんない温泉
Jan.21, 2001 効能も強いが・・・

青森の有名な遺跡と言えば、三内丸山遺跡。そのすぐ近くにあるのがこの温泉である。温泉の行き帰りに、この遺跡に立ち寄るのもいいだろう。それでは、本来の目的のさんない温泉へ。別名「三内温泉ヘルスセンター」ともいうそうだが、単なる温泉だけの施設ではなさそうだ。実際、調べてみると、冬期間は湯治(宿泊)もやっているとのこと。駐車場に車を停めて、ドアを開けたとたんに硫黄の臭いが鼻につく。いかにも正統的な温泉地の雰囲気だ。さっそく玄関から中に入ろうとすると、その手前をのっそりと歩く猫に遭遇。人懐こい猫で、カメラに納めようとして近寄っても逃げる気配はない。写真を一枚撮ったところで、頭をなでてやり、館内へ。

館内に入るとすぐに小窓の受付があり、そこで入浴料金300円を支払う。玄関の目の前にあるのが、写真の売り場。見よ、このつつましいたたずまいを!まさに正統的温泉地の売り場である。玄関奥に向かって右に進むと大広間があるが、この日は閉まっていた。中を少し覗いてみると、「ヘルスセンター」の名にふさわしい、じゅうたん敷きに舞台ありのくつろぎスペース。左に進むと休憩所がすぐにあり、湯上がりのお客たちがテレビを見ながらのんびりとくつろいでいる。そして、脱衣所に入り、いよいよ温泉へ。浴場に足を一歩踏み入れて、目が点になる。平日の昼近い午後だというのに、あまりにも混んでいるのだ。そして、床を見てまたびっくり。客たちが湯舟に沿ってごろごろと寝転んでいる。まるで、波打ち際に打ち上げられた大木、あるいはトドの群れ・・・。彼らの謎の行動の原因は、実際に入浴してからわかることになる。

温泉内を一見してわかるのだが、お客の数に対してカラン(給湯口)が少なめ。カランが10個あるかどうかだ。幸い、ぼくが入ったときはたまたま1個だけそれが空いていたので、滑り込むようにその前に座る。客のほとんどがみな、顔なじみの常連らしく、話が途切れることがない。では、ぼくも体を洗って、湯に入ることにする。湯の色はグリーンがかった透明で、まるで入浴剤を入れたかのようだ。底に置いた自分の手足もうっすら見える。のんびり浸かっていると、硫黄の臭いで目がしばしばしてくる。しばらく入っていると、体全体がむずむずしてくる。「テンションの高い」湯と言えばいいのだろうか、この短い間に源泉がいろいろと体に作用していくのを感じる。あわてて湯から出て、床に寝転がっている人を見回し、やっとその理由がわかった。あまりにも湯の効き目が強いために、浴槽から流れ落ちるわずかな湯でも、充分な効能があるということなのだ。すなわち、これが常連スタイルということらしい。そして、ふと見ると、ぼくがいたカランをちゃっかり他のおじさんが使っていた。

地下750メートルから湧き出た湯に何も手を加えず、そのまま浴槽に流しているというこの湯の効能は広く有名で、かつて近隣にあった競輪場の選手がよく利用していたと聞く。筋肉疲労の回復以外にも慢性病の治療やリハビリなど、さまざまな利用がされているようだ。ところで、ここの温泉はやや見つけにくい場所にある。荒川から浪岡方面に向かって国道7号バイパスを直進し、三内丸山遺跡・運転免許センターを示す小さめの標識に沿ってバイパスから左側の道路に外れる。そのままバイパスの下をくぐり、三内丸山遺跡・運転免許センターと進み、三内霊園にさしかかる手前の四つ角を再びバイパス側に直進すると、目的の温泉がある。ちなみに、青森インターチェンジのすぐそばでもあるので、ドライブの疲れを癒すにもうってつけ。

さて、後日談。帰ってきて鏡を見ると、たしかにぼくの顔はつるつると輝いていて、それなりの効用はあったようだ。ただ、体中にしみついた硫黄臭は翌日まで取れず、一日中それに悩まされつづけることになる。というわけで、この温泉に入るには、ちょっとした注意が必要である。まず、初心者の長風呂は避けること。あくまでの体調に合わせた入浴を心がけたい。また、カランがふさがっている時は、気長に待ち、空いたらすばやく大事な場所から洗おう。あるいは、効能を目的に湯に浸かるだけにするのもいいかもしれない。
-DATA-
- 場所:
- 青森県青森市三内字沢部306-1
- 交通:
- 本文参照
- 泉質:
- 含硫黄-ナトリウム-塩化物泉
- 効能:
- 運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・疲労回復・切り傷・やけど・慢性婦人病・虚弱児童・糖尿病・高血圧症・動脈硬化症
- 料金:
- 大人300円・小学生100円・幼児50円
- 営業時間:
- 7時~21時
- 定休日:
- なし
- 駐車場:
- 玄関正面にあり
- トイレ:
- 館内にあり