カムイワッカ湯の滝
Jul.24, 2000 大自然に囲まれたダイナミックな天然露天風呂

北海道の知床半島は日本で最後に残された秘境と言っても過言ではないだろう。21世紀を迎えたいま、半島を一周できる道路が通っていないのは知床半島ぐらいではないか。それだけに目を見張るような大自然がまだたくさん残されている。トレッキング、温泉、キャンピング、フィッシングなど、アウトドアが本格的に楽しめる、大自然豊かな知床半島の真っ只中にある、野性味溢れる温泉「カムイワッカ湯の滝」をご案内しよう。

アプローチは羅臼とウトロを結ぶ知床横断道路(国道334号)から。国道沿いにある知床自然センターから知床五湖、岩尾別方面へ向かう道道93号へ折れ、しばらくは鼻歌が飛ぶほど快適な舗装路が続くが、知床五湖入口付近からは舌を噛みそうなダートに変わる。車が通る度に土埃がモウモウと舞い上がるので、全身埃まみれになるのは覚悟しておこう。また、道幅が狭く見通しが悪いにも関わらず、シーズンは対向車が多いのでスピードは抑えめに。知床横断道路からカムイワッカ湯の滝入口までおよそ20km、順調に行けば30~40分で到着する。駐車場は完備していないので交通の妨げにならないように路肩に寄せて駐車しよう。滝までは川が流れる岩場を登らなくてはならないので、濡れてもかまわない靴かスポーツサンダルに履き替えることをおすすめする。準備が整ったところで、さあ、滝を目指して出発だ!

まずは橋の横にある歩道を通って川に出る。滝まで特にルートは明記されていないので、自分で歩きやすそうなところを選びながら川を遡って行こう。途中、滑りやすいところがあるので要注意。川の中をジャブジャブと歩いたり、岩場をズルズルとよじ登ったり、息を弾ませながら20~30分ほど歩くと、目の前に大きな滝壺が現れる。もしやここか…と思い手を浸けてみると「おおおっ熱~い!!」。ついに、超天然の露天風呂、カムイワッカ湯の滝に到着だ。周りをキョロキョロと見回すが、当然のことながら脱衣所などあるわけがない。ここは人の手の加えられていないワイルドな露天風呂温泉というのがウリなのだ。こんな山の中でセコセコしていても仕方がない、豪快に服を脱ぎ捨てて滝壺に飛び込む。「ふ~っ、ゴクラク…」。湧き出した温泉のお湯と川の水が滝壺で絶妙に混ざり合い、適当な温度になっている。私的にはややぬるめな感じがしたが、緑豊かな森林を眺めながら青空の下で入る露天風呂は格別だった。水深が深いため、のんびりと浸かれないのは残念だが、この大自然と開放感は何物にも代え難い大きな魅力だろう。温泉まで道程は少々キツかったが、お湯に浸かった途端に疲れもどこかへ吹き飛んでしまった。
カムイワッカ湯を初めて訪れたのは84年、それから訪れる度に入浴者は増加、今では秘境温泉とは呼べなくなってしまった。シーズンの休日には車が渋滞するほど混雑。また最近はほとんどの人達が水着を着ているため、露天風呂というよりも天然の温泉プールのようになってしまった。この温泉を取り巻く環境はガラリと変わってしまったが、温泉の魅力は16年が過ぎても全く色褪せていない。カムイワッカ湯の滝こそが究極の天然露天風呂だと思うのである。
-DATA-
- 場所:
- 北海道斜里郡斜里町
- 交通:
- 国道334号の知床自然センターから約30分。ダート11km。冬期閉鎖
知床五湖とカムイワッカ滝の湯の間、7月下旬~8月上旬車輌規制あり - 駐車場:
- なし
- トイレ:
- なし
- 入浴料:
- 無料
- 近くの観光スポット:
- 知床五湖、岩尾別温泉、知床峠、羅臼岳
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