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私にも釣れる!アラスカのキングサーモン
Jun.1, 2009 キーナイ半島西南部・ディープクリーク最下流部

世界の釣り人が憧れるアラスカには無数のサーモン・リバーがある。しかし限られた日程で効率よく釣りを楽しむには選択肢を絞らなければならない。そんな中で特におすすめしたいのがキーナイ半島西南部だ。アラスカ旅行の基点であるアンカレッジ国際空港から車で約5時間、決して遠すぎず、また世界的に有名なラシアン・リバーのように混雑することも少ない。この地域の河川の川幅は5~15mほどなので、股下までのウェーダーで充分釣り上がることができ、ボートを手配する必要もない。今回はその1つであるディープクリーク(Deep Creek)の最下流部を紹介する。
本日の案内役は、アラスカ州登録フィッシング・ガイド「シルバーフィン・ガイドサービス」のギャリー・シンヒューバー氏と日本人アシスタントの開福太郎氏にお願いした。ギャリー氏はガイド歴10年のエキスパートだ。

釣りをしてよい範囲は、河口から2マイル(3.2キロ)地点にあるアラスカ州漁業狩猟局(Alaska Department of Fish and Game)の標識まで。今回は手始めに、潮の干満の影響を受ける最下流部を狙ってみた。
駐車場は、Deep Creek South(ディープクリークサウス)というトイレつきのレクレーション広場を使用した。この駐車場からハイウェーを隔てて反対側に、河口へと続く小道の入り口がある。標識もあるのでわかりやすい。歩き始めから約5分は森の中だが、すぐに風景が開け、クック湾対岸のイリアムナ山やリダウト山が見渡せる広大な川原に出る。ここからは川沿いに歩く。程なくギャリー氏たちが「コディアック・ホール」と呼ぶポイントにたどり着いた。コディアック島の風景に似ていることから名付けたそうだ。ホール(Hole)とはポイントのこと。このポイント全長は200m程。最上流部は深瀬、続いてトロ場、最後にガンガンの瀬となっている。どの場所にも魚が付くが、流れのスピードにより攻略方法が異なるとのこと。
ここでギャリー氏から釣りのルールであるレギュレーション(Regulation)の説明を受けた。「①この地域で年間一人当たりキープしてよい20インチ以上のキングサーモンの総数は5匹、この川でキープしてよいのはそのうち2匹のみ。②この川で20インチ以上のキングサーモンを1匹キープした場合、その日の釣りをストップしなければならない。キープしたらすぐライセンスに記録しなければならない。」。さて、いよいよ釣りのスタートだ。私とギャリー氏はまずトロ場から釣り始めた。この地域で定番の餌となっている筋子玉をオーナーフックの餌針2/0号に付け、ヨリモドシを挟んで80cmほど上にウキを付けた。道糸、ハリスとも30ポンド。スプリットショットは7番をハリスの中ほどに付けた。棚は中層から下層だ。釣り始めてすぐにウキが消し込んだ。すばやく、そして思いっきり強くあわせたがなにも手ごたえが無かった。筋子玉を使う場合、通常早あわせを行う。またサーモンは口が硬いので思いっきり強くあわせることがコツだ。何度かあたりがあったが全てあわせ損ねた。

そうこうしているうちに下の荒瀬でニシンの切り身を流れに乗せて釣りをしていた福太郎氏がキングサーモンを掛けた。ラインは筋子玉と同じだが、ウキを使わず、またニシンの切り身を流れに乗せるためにスプリットショットの2番を2つ使用していた。餌のニシンはこの地域の釣具屋で売られている冷凍のものだ。これを、スピナーのように回転させて食いを誘う。瀬の対岸に投げて、沈ませてから荒瀬を横切らせる。このとき、瀬の中に定位しているキングサーモンが猛烈にアタックしてくるのだ。ニシンを使う場合は遅あわせが基本。手元に強烈なあたりがあったら竿とラインを送り込み、ゆっくり3秒数えてから思いっきりあわせる。荒瀬だったこともあり、魚は一気に下へ走り出した。プレッシャーをかけ過ぎず、また糸を緩めず、ゆっくりと下流の瀬尻に寄せながら魚との距離を縮めていった。ハリに掛けてから約20分、ようやく魚が岸に近づいた。ギャリー氏が水に入り、ラインとテールを掴んで、頭部とエラを水の中に保持したまま魚体を横にした。こうすると魚は暴れず呼吸もできる。ハリが口の中に掛かっていることを確認し、キープすることを決めた。これは口の外にハリが掛かっている場合その魚はキープしてはならない、リリースする場合は魚体を水の中から出してはならない、というルールがあるためだ。魚を岸に上げてすぐナイフをエラ蓋の内側に入れ、血抜きを開始。脳部にも十字にナイフを刺して魚を絞めた。そしてライセンスに今日の日付、川の名前、魚種を記録し、福太郎氏はこの日の釣りを終了した。重さは24ポンド。海から遡上したばかりの見事なオスだ。私とギャリー氏も同じポイントをニシンで狙ったが、アタリはあるものの掛けることができず、このポイントでの釣りを終了した。
この地域のサーモンフィッシングは、高級ロッジやボートを手配しなくても手軽に楽しむことができるのが特徴だ。国際空港のあるアンカレッジからレンタカーで無理なくたどり着くことができる。またキャンプ場やモーテル、コインランドリー、スーパーマーケットもあり、日本人旅行者にとって旅がしやすい地域である。混雑も少なく、ゆったりとした釣りを楽しむことができる。アラスカ遠征を計画する際は、是非選択肢に加えたい地域だ。
-DATA-
- えさ:
- 筋子玉と冷凍ニシンが地元のスーパーや釣具屋で入手可能。
- タックル:
- 道糸、ハリスとも30ポンド。ハリスは20ボンド程度でもかまわない。ハリは餌用の2/0号。他に、ワンタッチウキ、スプリットショット7番から2番、ボールベアリングスイベルが必要。すべて現地入手が可能。ロッドは、地元の釣り人はフライロッド8番9フィートに、ドラグのしっかりしたフライ用リールを取り付けているが、スピニングやベイトキャスティングでも対応可能だ。サーモンは意外に微妙なアタリを出すので、できれば柔らかめのロッドで釣りたい。
- フィッシングライセンスの購入:
- アラスカ州漁業狩猟局(Alaska Department of Fish and Game)のウェブサイト(http://www.adfg.state.ak.us/)で購入できるほか、アラスカ各地の釣具屋、スーパーなどで購入が可能。私が今回購入したのは、非居住外国人用フィッシングライセンス及びキングサーモンスタンプ。2週間有効のもので、料金は合計130ドル。
- レギュレーション(釣りのルール)および解禁日の確認:
- アラスカ州漁業狩猟局(Alaska Department of Fish and Game)のウェブサイト(http://www.adfg.state.ak.us/)で確認できるほか、アラスカ各地の釣具屋、スーパーなどで冊子を入手できる。また、現地に貼り出されている掲示も同時に確認し、間違いのないようにしたい。
- タイドブック(潮の干満表)の入手:
- この地域の釣りで欠くことのできない潮の干満表は、釣具屋、スーパーなどで入手できる。
- フィッシング・ガイド:
- シルバーフィン・ガイドサービス(http://www.silverfinguides.com)は日本語対応あり。
- 帰り:
- 冷凍し、帰国まで預かってくれる鮮魚加工場がいくつか営業している。ピックアップする日に厚手の発泡スチロールに詰めてもらい、帰りの飛行機ではチェックイン荷物として持ち帰る。もし飛行機の出発まで時間がある場合は、アンカレッジ国際空港内の荷物預かり所の冷凍庫で有料にて保管してもらえる。2009年6月現在、アラスカからのサーモンの日本持込は制限されていない。チェックイン荷物の重量/サイズ/個数制限はエアライン各社に確認のこと。
- 場所:
- アメリカ合衆国アラスカ州キーナイ半島西南部ディープクリーク(Deep Creek)、スターリングハイウェー橋(Sterling Highway Bridge)付近。
- 地図:
より大きな地図で アラスカ・キーナイ半島南部の釣り旅地図 を表示- 交通:
- アンカレッジ国際空港よりスワードハイウェー(Sward Highway)とスターリングハイウェー(Sterling Highway)を経由して車で約5時間。日本からアンカレッジへは、アメリカ本土・カナダ経由のルートが多く利用されている。私は成田~シアトル~アンカレッジのルートを利用した。
- 駐車場:
- レクレーション広場「Deep Creek South」1日5ドル。
- トイレ:
- 上記駐車場に併設
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