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ガサガサ隊が行く。

Sep.28, 2001

ガサガサ隊が行く。:イメージ1

福島県南会津の清流で、俳優中本賢をリーダーとするガサガサ隊が、2泊3日のアウトドアライフを満喫した。福島県の南西部には、尾瀬沼水系を水源とする秘境檜枝岐川が流下する。やがてブナの森から湧き出る舘岩川と合流、河川名も伊南川と名前が変わる。日本海に通じる只見川の合流地点までは、約60km以上の流程を誇る福島県最大の清流でもある。今回の「せせらぎの旅」は、リバーキャンプ。アウトドアクッキング。カヌーツーリング。スーパーヤマメの釣り。そして懐かしい故郷の川魚を求めての「ガサガサ」だった。メンバーは、中本隊長。渡辺副長。そして、華の女子アナ「立川隊員と笠置隊員」の総勢4名がアタック。

ガサガサ隊が行く。:イメージ2

リバーキャンプ。伊南川の上流域は、伊南村地区だ。この付近になると、ようやく穏やかな流れも見えてくる。下流の只見川にダムができる迄は、この辺りにも鮭が遡上していたのだという。その名残からか、今でもカジカ漁を楽しむ地元民がいる。小さな堰堤付近で、ガラス箱で川底を覗いていたら、近くでウツボ漁をしている人を発見。胴回り60cm。その長さは、約2mもある金網造りのウツボ仕掛けだった。地元のおもしろい昔話を聞いたり、最近の村の出来事など楽しい語り合い。私達がキャンプしながらリバーウオッチングをしているのだと知ると、獲物のアユを差し入れてくれた。道すがら、栗の実も収穫?。南郷トマトで有名な、美味しいトマトもたっぷりゲット。今夜のキャンプ地となる南郷村までカヌーツーリング。流れの直ぐ側に古町温泉があった。露天風呂に入りたいとダダをこねる女性陣を宥めながら、今夜のテン場に到着。早速、リバーサイドの広場にキャンプ地を設営した。先ずは、流木を大量に確保して焚き火の準備。キャンプのメインイベントは、やっぱり焚き火ですからね。今夜のお宿となるテントも、各自どうにかセッティング。さぁ!次はアウトドアクッキング。

アウトドアクッキング。カヌーツーリング中に、村々でゲットした食材を使って各自腕を振るった。女子アナ隊員の二人は、地元産の栗ご飯に山の幸キノコの味噌汁。そして地元野菜と美味しいトマトのサラダ作りに奮闘中。中本隊長は、伊南川のアユを喰わせてやると塩焼きの下拵え。私は、お得意のダッチオーブンで作るスタッフドチキンの準備に入った。奥会津とも言われるこの地区は、70%以上がブナの森で覆われている。マイタケを筆頭に、マツタケやシメジ類のキノコが豊富である。今回は、地元から全て調達した。清流伊南川のアユは、全国的に知られているほど香り高い美味い食材だ。もちろんアユは、塩焼きで決まり。これで塩釜も作ったのだ。ダッチオーブンを使ったスタッフドチキンは、内臓を抜いた丸ごとの鶏を2羽。ローズマリーなどの香草と、タマネギやキノコを詰め物の野菜とした。先ずは、鶏全体にハーブと黒コショウを手で満遍なく染み込ませる。腹部内部には、キャベツで鶏肉との間に壁を作り野菜を満タンに詰め込んでいく。仕上げは竹串で閉じて置く。弱火で鉄鍋(ダッチオーブン)を油で慣らした後、調理したチキンを入れて準備OK。焚き火の火を調整して置火にブチ込んだ。さぁ!皆の準備ができました。栗ご飯からも、美味しい香りが立ち込めてキノコ汁もバッチシ合格。アユの塩焼きも、ちょうど食べ頃となっている。一番最後に、ダッチオーブンの蓋を御開帳。見事にスタッフドチキンが出来上がっていました。

ガサガサ隊が行く。:イメージ3

ガサガサ隊が行く。人気映画「釣りバカ日誌」や、TVドン・キホーテ等で活躍中の俳優中本賢さんは、多摩川を舞台にした川魚ウオッチングで知られています。特に、藪から小魚を追い出すガサガサは有名です。今回は、福島県南会津地方の里川でガサ入れを決行。何でも、豊富に棲息していたカジカやアカザ等の小魚が、急速に姿を消して居るらしいとの情報から、その実態を探りに来たのである。案内役は、私とKFB福島放送女子アナの立川陽子ちゃんと、笠置わか菜ちゃんの2人。ガサガサの諸点は、伊南村から南郷村に掛けての本流とその支流域だ。伊南村役場裏から、ガサ入れが始まった。先ずは、ガラス箱で川底をウオッチング。真っ先に飛び込んできたのは、モロコ。そして、アブラハヤがゾロゾロと出てきました。川底の石裏も確認。しかし、本命のカジカらしき姿は、中々発見できない。やっぱり、あの噂は本当だったのか。場所を変えながら、必死で探求したのだが、手掛かりさえ掴めない。中本さんが、流れ込みの支流域を見てみようと提案した。近くの、川幅2m程の流れからガサガサが始まった。直ぐに、カジカゲットの声が上がる。その声は、中本さんだった。皆で近寄って行くと、丸々太った見事なカジカ。勇に、13cmも大物。

ガサガサ隊が行く。:イメージ4

そして、次々とカジカを採取した。レッドブックにも表記されているアカザもすくい上げた。水槽に入れては、中本教授の小魚講義が続く。本流域では、姿を消しつつあるカジカやアカザだったが、水質が安定している支流域では沢山小魚が棲息している事を確認。山間部の里川でも、少しずつ変化は起きています。子供の頃の思い出と一緒に、いつまでも残したい小魚の住む清流。

ガサガサ隊が行く。:イメージ5

スーパーヤマメの釣り。本流のトラウトフィッシングと言ったら、尺上のスーパーヤマメとなる。スーパーヤマメとは、小魚が豊富な本流域に生息する35cm前後のヤマメを指す。この名前は、10数年前に私がビデオロケの際に命名したものだが、今では全国的に知れ渡ってしまった。今回の取材は、川遊びがメインテーマなので、釣りはその一部なのだ。キャスティングタイムは、早朝の2時間だけとハードな制約が心を縛る。9月下旬禁漁間近のヤマメは、産卵遡上時期になるのでヒットは断然難しくなる。フライではとても時間が無いので、ルアーフィッシングに全てを掛けた。もちろん、永年の感からスーパーヤマメの遡上コースは判断が着くので、初日をパスしても残り2日間なら何とかなると甘い考えもあった。2日目の朝。中本さんはエサ釣り。私は、オリジナルスプーンで獲物を狙う。6:00AM。キャンプ地より下流の和泉田橋付近から入渓。黙々とキャストを繰り返すが、1時間があっという間に過ぎて行く。中本さんは、20cmぐらいのヤマメを2匹ヒットさせていたが、私はアタリ所かヤマメの追いすら見られない。タイムリミットの2時間では、僅か100m程の区間しか探れなかった。そして、第1日目は見事な完敗だった。2日目の朝、再び同じポイントに入渓。水色と水量から、絶対にこの付近に潜んでいると読んでいたからだ。今朝は、私一人でターゲットを追っていた。テレビクルーも、重い機材を担ぎながら付いて来てくれる。どうしてヒットしないんだ。間違い無く、目の前の流れにスーパーヤマメは悠々と泳いでいる筈だ。しかし、願いも空しく又してもノーヒット。釣り番組じゃないんですからいいですよ。と、スタッフから労いの言葉。朝食のためキャンプ地に戻る途中、30分だけキャストさせて下さいと頼み込んで再び入渓。其れでも、ダメでした。キャンプ地に戻り、釣れ無い言い訳をするのが辛かった。何しろ、伊南川のスーパーヤマメでは、チョットは名前が知れてる私だ。このままでは、面目が立ちませんよ。悶々とする胸中に、食事を中断してロッドを握り最後のチャレンジ。食事の時間30分の残り15分を、キャンプ地前のフィールドに託した。皆の話し声が聞こえる程近いポイント。そこで、とんでもない番狂わせの事件が起こったのだ。何と、3回目のキャステングにスーパーヤマメがヒット。激しいティールウォークに左手で耐えながら、指笛で急を知らせた。一番先に駆けつけたのは、ガラスケースを持参した中本さんだった。そして、仲間達が次々と祝福に駆け寄った。

ガサガサ隊が行く。:イメージ6

カヌーツーリング。伊南村上流部から、2艇のカナディアンカヌーが本流に滑り出した。中本隊長と、カヌー初心者でもある立川陽子アナのペア。私と、せせらぎ紀行でいつもの相棒となる笠置わか菜アナのパーティーだ。伊南川のリバーサイドは、改修工事も年々増えてはいるが、自然のままの川岸が今でも半分以上残っている風光明媚な清流でもある。野鳥の声を聞きながら、のんびりツーリングを楽しんでいたら、白波が荒れ狂うハードウエーブに遭遇。先週、河川の下見に訪れた時にはこんな流れ存在してなかったのだ。そう言えば、その後に、伊南村に集中豪雨が合ったと聞いてはいたが、こんなにまで荒れていたとは予想外。とき既に遅し2艇のカヌーは、荒波の中に突入。流れの中央に、テトラポットを発見。これを必死に回避して、ターンする。女子アナの2人は、さすがに悲鳴を上げている。それ所ではない、こちらはL字に曲がる流れをクリアできない状態なのだ。カヌーが横倒しになり掛けたのを必死に立て直すが、既にカヌーの中は半分以上水浸しだ。ようやく荒瀬を乗り越えたが沈没寸前。急いで岸に辿り着き、カヌーを裏返して排水完了。伊南川には、魚の往来を妨げる大きな堰堤は殆ど存在しない。カヌーなら、少し担げば直ぐに漕ぎ出せるベストコースなのだ。河川途中には、古町温泉。宮床温泉。季の郷湯ら里温泉。等がある。キャンプしながら、3日目に只見川本流に滑り込んだ。只見川は、二本解に辿り着くまでには、多くの発電ダムで遮られているが、素晴らしいカヌーコースでもある。只見線に乗りながら、温泉と歴史を訪ねるツーリングの旅も満喫できます。今回は、只見町から塩沢地区までの景観地をツーリング。地元の人々との触れ合い等、心に残る素晴らしいカヌーの旅でした。

-DATA-

場所:
福島県南会津郡伊南川。(伊南村。南郷村。只見町。)
交通:
東北自動車道郡山JCから磐越道坂下IC経由R252只見町へ。
駐車場:
リバーサイド。
トイレ:
なし

アキアカネ舞う奥武蔵「歌人の谷」

Sep.23, 2001 2001年渓流エピローグ

新しい年の幕開けは禁漁期突入と同時に悶々と日々を過ごしてきた渓流釣り師にとって、 うれしい谷開けの年でもある。2月、3月と各地の渓流が相次いで解禁し、釣り人を受け入 れていく。2001年の最終釣行を振り返り、禁漁から解禁までのブランクを埋め、感覚を取 り戻し、解禁の瞬間に臨みたい。「東京オリンピックのあった次の年、昭和40年春のこと である。友人2人とヤマメ釣りに行って、車ごと渓谷へ転落し、全治2週間ほどの怪我をし た」の書き出しで始まるエッセイスト・田中祐三さん作「転落」は、埼玉県名栗村の名栗 川支流有馬谷での渓流釣りの始終を書いたものだ。同行者が尺近い大物のヤマメを仕留め た記述から分かるとおり、当時はいまと比較にならないほど随分と魚影の濃い谷で、これ といった悪場もないので初心者からベテランまで幅広い層の関東の釣り人に愛された。平 成13年秋。この年の渓流釣りのシーズンを締めくくる最終釣行を「転落」に触発されたわ けではないが、名栗川(入間川)にしたいと、東京の友人、Tさんにその旨をメールで報 告すると、「了解!」の二つ返事。最終釣行は一種の儀式のようなもので、釣れればたと え15~6センチの小ヤマメでもいいのだ。それと、最終だもの秋の渓谷をのんびりと時間 を気にせず、味わいながら遡りたい。

アキアカネ舞う奥武蔵「歌人の谷」:イメージ1

名栗川での渓流釣りの場合、上名栗の名栗村役場を中心とした本流と支流の釣りとに分け られる。ヤマメの棲息については下流、飯能市の原市場地区でも確認できるが、絶対数が 少ないので釣りのターゲットとして考えるとやはり対象外。名栗村役場付近の流れはハヤ (ウグイ)との混生となり、ヤマメの魚影は薄い。で、役場下流はどうかというと、やは り同様の傾向だ。しかし、終始釣り人に攻め抜かれ、ハイプレッシャー状態の上流の定番 ポイントと比べてこうした混生域でのヤマメは比較的釣りやすいし、加えて豊富な水量で 時にまるまると太っているコンディションの良い幅広にも出会える確率も高い。だから、 シーズンのうち、2、3回は中・下流帯でのヤマメ釣りを楽しんでいる。一方、名栗村内で あれば、ヤマメはすべての支流に棲息している。下流から順に列記すると、湯基入り(と うぎいり)、有間川、村役場上流で右岸から注ぐ炭谷入り(すみやいり)、左岸の穴沢、 再び右岸に戻って人見入り、わらび入り、そして秩父市へ抜ける山伏峠に沿う左岸の湯ノ 沢、キャンプ場(大鳩園)上流で左に大きくカーブし本流と分岐する白岩入りなど。これ ら支流はいずれも川沿いに林道が走っているので、どこからでも入渓できるのが特徴でも ある。そして今回、ぼくたちは最終釣行に炭谷入りと湯基入りを選択した。

アキアカネ舞う奥武蔵「歌人の谷」:イメージ2

【炭谷入り】秩父市へ通じる県道青梅秩父線を名栗村役場入り口の案内にそって左にとり 、しばらくして現れる鉄筋コンクリート造3階建ての村役場庁舎前を200メートルほど進ん で最初に横断する流れが炭谷入り。延長5~6メートルほどの小さな橋が架かっているが、 同橋が目印。見過ごしてしまわないよう注意する。渡橋直後、右折すると名栗川本流との 合流点、左折してそのまま未舗装の林道を直進すれば炭谷入りの上流へと向かう。釣りは 本流出合いから可能となり、雨後など条件が良いと、幅広の良型ヤマメが竿を絞り込む。 出合いから200メートルほどは生活道路に並行したほぼ直線の流れで、両岸は護岸で固め られている。この区間の流れについては道路から見渡せるので、そっと流れをのぞき込む と、瀬尻に定位するヤマメの姿を確認できることもある。ウェーダーはヒップブーツで十 分。橋以遠は林間の釣り場となり、道路も流れから遠ざかり、渓流の趣。流れに沈んでい る石周りや落ち込みなどを丹念に探れば小さいけれどもヤマメの魚信はある。9月23日、 ぼくたちは毛針とルアーで交互に釣り上った。ぼくはルアーを選択し3グラムのスプーン を、友人はティペットの先に16番のドライフライ、ブラウンパラシュートを結び、ショー トレンジでぽんぽんとリズミカルに水面を叩きながら遡る。小渓なので、先行者がいると まったく釣りにならないので、車での釣行の場合は入渓前に一度川沿いの林道を走り、釣 り人の有無を確認してみるのもいいだろう。アップストリームで川に平行にキャストし、 ルアー着水とほぼ同時に流れよりも幾分早めに巻き取る。追尾してくる小魚が数匹見える が、目当てのヤマメではない。細流から魚信がないまま1時間ほど経過。どうやら、今日 は不調だ。下流支流に移動する。

アキアカネ舞う奥武蔵「歌人の谷」:イメージ3

【湯基入り】「わかし湯のラジウムの湯はこちたくもよごれてぬるし窓に梅咲き」。歌人 ・若山牧水が大正時代に何度も逗留し、前記歌に詠んだラジウム鉱泉宿が渓畔にたつ湯基 入り。炭谷入りから約1・5キロ下った本流右岸から注ぎ込む小河川だが、炭谷入りと比 べて水量、魚影とも勝る。東京都奥多摩町と境をなす県界尾根の棒ノ折山(969メートル )を源としており、名栗川支流群の中でも三指に数えられる渓だ。出合いは道路を暗渠で 抜けた流れで、ここをくぐり抜けてすぐさま現れる渕では必ずといっていいほど魚信があ る。車を止めて、合流点付近から入渓する。炭谷入りと同じように谷川沿いを林道が延び るが、こちらは道沿いに民家が点在し、里川の様相だ。落ち込みが随所に現れるので、油 断は禁物。下流から順に一つずつポイントを攻略していこう。ルアーの場合、軽量なスピ ナーも有効。流れの表層を横切るように手元にリーリングしてくると、グンとあたりがく る。木漏れ日が射す林間を抜けると、ほどなくラジウム鉱泉宿が前方に見えてきた。宿の 下流側は両岸護岸されているが、水流の勢いで下部がえぐれ、絶好の隠れ家をヤマメに提 供している。ここは丁寧に釣り上がろう。やがて小さな橋をくぐり、流れは道路に近づく が、やはり護岸下が第一級のポイント。投射した3グラムのスプーンに25センチオーバー のヤマメがアタックしてきたこともある。宿を過ぎると、流れは階段上の渓谷に変化し、 そのまま突き上げる。頭上と両岸が樹木で覆われ、藪沢と流れは変化していくのでフライ では少々難儀するが、逆にいうとキャスティングの腕のみせどころ。「おーい」という声 に振り向くと、宿のすぐ下流で、友人のTさんが2001年の渓流シーズンを20センチクラス のヤマメを釣り上げ、ぼくに見せた。傾き始めた光の中で、アキアカネの一群が牧水もの ぞき込んだであろう谷川に出現して、閉幕を告げた。

-DATA-

場所:
埼玉県入間郡名栗村
交通:
東京都内からは首都圏中央連絡自動車道「狭山・日高IC」下車、飯能市街地 から県道飯能名栗線。鉄道利用の場合は、西武池袋線飯能駅下車、国際興業バス「名郷」 「湯の沢行」。
駐車場:
河川沿い。ただし、通行の妨げにならぬよう注意。
温泉:
大松閣(0429-79-0505)
河鹿荘(0429-79-0173)
村営さわらびの湯( 0429-79-1212)
参考:
釣り場など観光の問い合わせ:名栗村観光協会(0429-79-1515) http://www1.sphere.ne.jp/wara-bi/naguri/

三田八景 武庫川

Sep.16, 2001 バス釣り初心者体験記『川は難し、野池は優し』

三田八景 武庫川:イメージ1

関西圏のベッドタウンとして脚光を浴びる兵庫県の三田市は山と緑、そして水に恵まれたアウトドア愛好家にとっての楽園でもある。市内には青野川渓谷、有馬富士と福島大池、花山院、千丈寺湖、天神公園、ホロンピア館と深田公園、武庫川、永沢寺と花しょうぶ園などの名所があり、それらは「三田八景」と呼ばれる景観ポイント。その八景の一つ武庫川は、兵庫県南東部を流れる流域面積500km2、延長65kmのニ級河川。三田市内を貫流する距離は約25km。実は、筆者はこの武庫川の水が源流から65kmを経て海と出会う河口沿岸に住んでいる。日頃はボラの姿しか見かけない武庫川に、「三田ならブラックバスがいる」との情報を得て、バス釣り初心者の筆者はベテランの友人中山くんと共に日の出前に三田を目指し出発した。

三田八景 武庫川:イメージ2

筆者のような初心者には「ここにはバスが居そうだ」というポイント察知能力がない。それはデータや知識、そして経験がないために仕方がないことだが、ベテランはさすがに違う。先週、三田市内の武庫川でのポイントを捜しあてていた中山くんは、迷うことなくポイントへ車をナビゲーションする。到着時間は、まだ辺りが薄暗い午前6時前。バスポイントというのは不思議なもので、ベテランなら同じ場所に反応するらしく、すでに4、5人の先客がハードプラグを投げている。そして続々と車が駐車エリアに入ってくるではないか。前述の通り武庫川は延長65kmもあるだ。しかしわずか30分で、その65kmの内約 200mの範囲に15名ほどのバスフィッシャー達が集結してしまった。

9月も中頃になると朝晩は肌寒くなる。風もなく天気も良いのだが、鼻孔に届く山の匂いの中に冬の冷たさが少し感じられる。T-シャツ一枚では風邪をひきそうなので、ジャンバーを羽織り、ポットに入れて持参したホットコーヒーで体を暖めてから、いざ戦闘開始。堤防からは階段で川辺りまで降りることができるからか女性も多い。前日の雨の影響で透明度は高くないが、川にはアシ周りや堰堤、鉄柱のようなものまであり、バスキャッチポイントは豊富だ。だが朝の空気と同様、釣り人達の動きも静かだ。ほとんどの人がハードルアーでトップウォーターを攻めている。ロッドを振る音とルアーが着水するだけがあちらこちらから聞こえる。バス釣りを始めるまでは、「なんて落ち着きのない釣り方なのだろう」と思っていたのだが、バスとの駆け引きであるその行為は今や神聖なものに感じるようになった。

ところがだ。15名ほどのハードプレッシャーを受けながらバスはなかなかヒットしない。誰もがポイントを少しずつ変え、キャスティングの距離を変えながら様子を伺うが、バスは乗ってこない。筆者もペンシルタイプのルアーでトップを攻めるが(本当はワームでやりたかったのだが誰も使っていなかったので見栄をはってしまった)、小さな流木しか引っかからない。1時間ほど投げつづけるとようやくヒット。「おお、初心者が一番乗りしてよいのだろうか」と思った瞬間にバラしてしまった。跳ね上がるその姿はまさしくバス。30cm前後だ。居ることさえ分かれば、後は手堅くワームで…と戦法を変えるが、結局そこでの当たりはその一つだけだった。

ここ三田では、多くのバスフィッシャー達は青野ダム(別名千丈寺湖で三田八景の一つ)でボートやフローターを使ってバス釣りを楽しむが、初心者はやはり「オカッパリ」が基本だ。そうなるとやはり野池を攻めたい。三田には無数の野池が点在し、大きさも様々だ。またまたベテラン中山くんのナビで武庫川から10分ほど離れた野池に行く。そこは山手から裾野まで4つの野池が並んでいて、どれも水の色や景観の趣が微妙に違う。さすがに整備された川に比べ足場は良いとはいえないが、そのかわり自然の中にいることが実感できて心地よい。鳥の鳴き声や虫の声を聞きながら野池の周りや畦道を歩く。そして小山の間から吹きぬける風が水面をなでるように通りすぎて行くのを、そのの池の生息者たちと感じるのはいいものだ。

三田八景 武庫川:イメージ3

自然の中でこちらの感性が敏感になってくると、それが釣り方にも影響が出るのか、それとも野池のバスが純粋さを保っているのか、当たりが出始め、ついに1尾目のランディングに成功。それにしてもサイズを測るのもカワイソウな小さなバス。ベテラン中山くんは、初心者に先を越されては面目無し、と立て続けに3尾をランディング。でもやはり極小サイズばかりだ。どうやら餌が少ないようで、ビッグサイズは期待できない。結局、釣果としてはその4尾。だが、野池の優しいバス達と戯れることができて楽しめた。

今回は、バス釣に徹したために「三田八景」の一つしか楽しむことが出来なかったが、次回は他の八景も楽しみたい。また地図を見ると、ここ三田は野池の宝庫だ。次回はメガバスを捜しに別の野池探索もぜひ予定の中に組み入れたい。

-DATA-

場所:
兵庫県三田市-武庫川周辺
交通:
武庫川ポイントまでは、電車でJR新三田駅より徒歩。車・バイクなら中国道「神戸三田IC」より国道141号線へ入り北上する。大阪市内より車で約1時間30分。
駐車場:
武庫川下井沢には、20台ほど停められる駐車スペース有り。各野池はない場合がほとんど。また、釣禁止の場所もあるので看板の有無を必ず確かめよう。
トイレ:
武庫川、野池ともになし。駅もしくはコンビニエンスストアで借用

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