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剣山国定公園深渕川
あまごがぴょんぴょん飛び跳ねる !? Aug.27, 1997
フライフィッシングを始めて1年以上になるが、今年のシーズンもあとわずか。10月になればおしまいである。ろくな釣果もないまま終わってしまうのか・・。そんなある日。釣り名人のYさんがやってきた。三木町氷上在住のYさんは渓流ひとすじ、アメゴひとすじの男だ。「Yさん、どこか釣れるとこ教えて下さい」「そんなん、俺が聞きたいわ。けどな・・・」とニヤニヤしながら教えてくれたのが今回のポイント。その数日後、フライ名人のKさんがやってきた。「俺は釣れんかったけど」という前堤で教えてくれたのが、やはり同じ所。偶然の一致か。それともブーム?とりあえず、挑戦することにした。
深渕川は吉野川水系になるがかなり山深い所になる。場所は東祖谷山村の北の端の山の中だ。僕はまず、国道193号経由で国道192号を池田町方面に走り、三加茂町で県道44号を左折。青い標識に「落合峠」とある。所々に「深渕」の案内板もあるので迷うことはないだろう。道はすぐ細くなる。桟敷峠までは急勾配だ。峠の分かれ道を真っ直ぐ行くと風呂塔キャンプ場。深渕は左折だ。そのうち、松尾川ダムの上流に出たことが分かる。やがて「剣山国定公園・深渕」の看板が見えてくる。ただ、周りは観光客も少ないのか行楽地の雰囲気は薄い。かすかに食堂の後などに昔を感じる。
さて、僕は山登りにきたんじゃないので川を見る。と、道路端の電柱に注意書きがある。「禁漁区」なんと!こんなに釣りやすそうな所なのに禁漁区とは!橋から下をのぞくとおっちゃんがこそこそと釣っている。んー、どうしたものか?結局僕はもう少し上流に向かい、あくまでアマゴを狙うことにした。落合峠方面の道はやがてダートになる。降りれそうな所を見つけて川へ。おおぉーっ、雰囲気はバッチリ。が、魚影はない。まぁ、そんな簡単におってもらったらいかんわの。というわけでエルクヘアカディスでキャスティング開始。狭いので振りにくいのは事実だが下流から攻める。「・・・・・。」反応なし。続いて川を上りつつフライを落とす。流す。「・・・・・。」反応なし。ここでYさんの一言を思い出す。「アメゴはおるかどうか分からんとこにおるもんや。おることを疑いはじめたら釣れん。」そうだ、アマゴはいるはず・・・。と念じてキャストを続ける。
そして、きれいにフライは飛んでいき、水面へ静かに落ちる。少し流れて泡と一緒にわずかに水面に潜る。と、その時であった!ラインがスッと引かれて、やがてぐいぐい引っ張られる。「きたきたきたー!」もう大丈夫だ、充分フックしている。落ち着いてラインを手繰り寄せる。が、次の瞬間目を疑った。なんとアマゴがぴょんと跳ねて石の上に飛び移ったのである。続いて何度もぴょんぴょん飛び跳ねる。「??」僕はひっくり返りそうになった。フライを飲み込んだのはアマゴではなく「ひき蛙」だったのだ。僕はこの世で何が嫌いといって、カエル類ほど苦手なものはない。この先のフックをはずす作業は人生の中でも筆頭の地獄の作業であった。描写は避けたい。
結局、僕はひき蛙以外は坊主で、あきらめて落合峠までドライブに出かけた。ダートはとてもきつかったが、落合峠を吹く高原の風は汗ばんだ肌に心地いい。で、いつものようにビールを取り出し周辺を散歩する。しばらく下ったところに落合峠避難小屋がある。眺めの良さに誘われ、僕はしばらく昼寝をした。
-DATA-
- 場所:
- 徳島県東祖谷山村深渕
- アクセス:
- 国道193号経由で国道192号を池田町方面に走り、三加茂町で県道44号を左折。
- 食事:
- 深渕には見あたらない。弁当持参で。
- 温泉:
- 祖谷温泉がベスト。ケーブルカーで下りた露天風呂は最高。1,500円
小川下池 ~バス料理編~
Aug.24, 1997 バスを食べよう!
これまでに幾度もバストーナメントを開催しましたが、今回からはリリースを禁止にしました。大漁を祝うということにして全て食べることにしました。今回は「貧乏な学生時代は三食バスを食べて飢えをしのいだ」という高松市内在住のI村氏をゲストに釣りの後に調理を実施。ため池の土手で食べる「ブラックバス」は格別の味でした。
今回の参加は男7名、女2名。方法別ではルアー5名、フライ3名、ミミズ1名でした。夕方16時開始。緊張のなかで時間が過ぎていきます。女の子組はお菓子を取り出しピクニック気分。まず、はじめて出場の香西さんがヒット!28cmの形の良いバスです。と、普通の大会なら長さを測ってリリース、というところですが、いきなり血抜き!I村氏のナイフが光ります。血を抜かれてぐったりとしたバスは、クーラーボックスの中に収まりました。僕はI村氏の仕掛けに注目。アイナメ用の仕掛けとのことでミミズをつけて釣っている。なんとこれに大型のバスがヒット。結局ばれてしまいましたが、破壊力はありそうです。この後、膠着状態となりスタッフとI村さんは調理に入りました。
今回の調理法紹介「バスのバター焼き南欧風」
1)釣りたてのバスはまず血抜きをしておく。最初にエラからナイフを入れ延髄を切 断。続いて尾鰭の手前に切り込みを入れる。これで血が口からサァーッと出る。
2)表面のぬめりを取るため塩でもむ。よくもむ。もっともむ。で、よく洗う。
3)三枚におろす。が、内臓を傷つけないように慎重に。
4)おろした切り身の皮をはぐ。切れるナイフならスッと取れる。
5)身をもう一度洗う。
6)フライパンにバターをたっぷり。ついでにオリーブ油も垂らした。
7)ニンニクをたっぷり炒める。
8)切り身を大胆にキツネ色になるまでこんがり焼く。
9)塩コショウと各種スパイスをかける。(確かパプリカとかいろいろ・・)
10)皿に盛ってレモン汁をかける。
11)土手にあったスイバ(これは地方名。ハーブの一種)をきざんでかける。
12)できあがり
が、せっかく作ったのに女性陣は食べようとしない。男どもも怖じ気づいている。僕が美味そうに食べるのを見てやっと食べはじめた。けど、まるで「ワニ」か「コウモリ」でも食べるような感覚で嫌そうに食べている。こんなに美味しいのに!とはいえおおむね好評。味はやはり淡白であったがニンニクと各種スパイスのおかげで臭みは全くない。美味しい白身魚だ。さばきようによっては小骨が多くなるので、小さい子供は注意してあげて下さい。もうこれでため池そばでなら食料調達は楽勝である。飢えよさらば!
今回のベスト漁師 優勝 香西一城さん(高松市)「自分の釣ったバスはうまい」
■ブラックバスを食べれる店を発見!
箱根の方にあるらしいです。ブラックバス定食がなんと1,600円。僕も屋台だそうかと考えてしまう。毎日店のご主人が調達してくるそうです。
まぁとにかくおいしいです。おいしいんです。これからは漁師として釣りに出かけるしようと心に誓ったのでした。
-DATA-
- 場所:
- 香川県木田郡三木町朝倉
- アクセス:
- 高松から田中行き終点「田中」バス停下車、徒歩25分