ダイビングレポート

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串本グラスワールド

Jun.21, 2002 電車でサンGO!

サンゴの海は、飛行機に乗って、はるか「南の島」に行かないと見られない、と思っている人も多いようだ。私(関東在住)もそうだったが、そんな“思い込み”は、ここ串本の海に潜った途端、吹き飛んでしまった。陸続き、しかも電車で「サンゴの海」に行けるなんて・・・。ところで、串本は本州「最南端」とは言え、気候区的には「温帯」、なのに海の中は「熱帯」の“専売特許”である造礁性サンゴが群生している・・・。それを可能たらしめているのが、黒潮(日本海流)、その力を実感できる。陸は「温帯」でも、水中は「熱帯」、その意外性が魅力。温帯と熱帯の“コラボレーション”串本へ4年ぶりに、「電車でサン GO!」した。

前泊していた串本駅前のホテルのロビーで、午前9時、ダイビングサービス「DIVE ZEST」にピックアップしてもらう。海況判断(先日来の梅雨沿線の影響で、ビーチスポットは閉鎖・・・)の結果、今回は「グラスワールド(ボートスポット)」に決まった。ボートをチャーターしに、「ダイビングボートNAKIRI」に向かう。串本駅前を通る国道42号線を、大阪方面に車で5~10分、目印の「メロディーホール(カラオケ)」を左折してすぐにある。受付所で、申し込み書類に記入し、手続きをする。貴重品は、ロッカー(無料)に入れられる。更衣室で着替え、すぐ目の前の港からボートに乗り込める。グラスワールドには、出港後5分たらずで到着する。多少うねりは残っていたが、白波も立っているビーチスポットよりは、まし。潮岬が“防波堤”になってくれているようだ。

串本グラスワールド:イメージ1

エントリー後、ハナキンチャクフグ、アカハラヤッコ、レンテンヤッコ、クロヘリイトヒキベラ、ヘラヤガラ、セナキルリスズメ等を見ながら進んでいくと、ミズガメカイメンが見えてくる。ヒトが中に入れそうな位の大きさだ。これ程のサイズのカイメンは串本以外では、あまり見られないそうだ。

串本グラスワールド:イメージ2

やがてハマサンゴが見えてくる。そこに生えている花のように見えるのは、イバラカンザシで、その鰓冠(さいかん)の部分だ。これで呼吸をするとともに、プランクトン等の餌を捕っている。なお、残りの体の部分「棲管(せいかん)」は、サンゴに空けた穴に埋まっている。また、その穴を、カンザシヤドカリが巣として“再利用”していた。コイボウミウシも観察しながら次へ進む。

串本グラスワールド:イメージ3 串本グラスワールド:イメージ4串本グラスワールド:イメージ5

立てた板を寄せ集めたようなサンゴが見えてきた。シコロサンゴだ。また、先端がCの字の触手を揺らめかせているのは、ナガレハナサンゴ。そばに、その共生者のイソギンチャクモエビもいた。クマノミのペアの近くを通ったら威嚇してきた。そばの岩陰を見ると、なるほど、彼らの卵が産み付けられていて、それを守っていたのだ。直径約1ミリ、100個余が、寄せ固められている。春から夏にかけてが産卵シーズンだそうだ。茶色い海草をよく見ると、ムギワラエビ(オルトマンワラエビ)を発見。その名の通り細長い褐色の体は、海草に上手くカモフラージュしている。

串本グラスワールド:イメージ6 串本グラスワールド:イメージ7

サンゴのかけらのガレ場に到着。ジョーフィッシュ(アゴアマダイの仲間)が、かけらをかき出し、巣穴作りにいそしんでいた。我々が近づくと、さっと巣穴に隠れ、しばらくすると、そろそろと頭を出し、あたりの様子をうかがっていた。ガレ場には他に、サツマカサゴ、サンゴトラギスもいた。どちらも底部にじっとしていて、体色も白っぽいため、ガレ場に上手く溶け込んでいた。一方、実にカラフルな生物・ムラサキウミコチョウも発見。その名の通り、体色が紫で、橙色の触角と鰓が付いている。

串本グラスワールド:イメージ8

ラストは、センベイアナサンゴの大群生。その規模は国内最大級だそう。これこそ串本の真骨頂。なるほど、串本町の「サンゴの町宣言」は「ほんまもん」だ。この日は、当スポット1本で終了とした。なお串本には他にも、黒潮の恩恵を存分に実感できる魅力的なスポットが30以上もある。また、ボートスポットに負けない規模のサンゴ群生を観察できるビーチスポットもある。今度はそちらもレポートしてみたいと思う。

※写真の説明

第3段落 ミズガメカイメン
第4段落 イバラカンザシ
第5段落上 左からシコロサンゴ、ナガレハナサンゴ&イソギンチャクモエビ、ムギワラエビ
第6段落 左からジョーフィッシュ、ムラサキウミコチョウ
第7段落 センベイアナサンゴ

-DATA-

場所:
和歌山県東牟婁郡串本町「グラスワールド」
交通:
※東京から
鉄道:東京→(新幹線2時間15分)→京都→(JR特急3時間30分)
飛行機:羽田空港→(JAS 1時間10分)→南紀白浜空港→(バス30分)→白浜→(JR特急50分)
船:川崎港→(マリンエキスプレスフェリー10時間30分)→那智勝浦港→(バス15分)→紀伊勝浦→(JR普通50分)

※名古屋から
鉄道:名古屋→(JR特急3時間20分)→紀伊勝浦→(JR普通50分)
自動車:(東名阪・伊勢自動車道1時間30分)→勢和多気IC→(R42 3時間30分)

※大阪から
鉄道:新大阪→(JR特急3時間)
自動車:(阪和自動車道・海南湯浅道・湯浅御坊道1時間30分)→御坊IC→(R42 2時間)
駐車場:
NAKIRIにあり
トイレ:
NAKIRIにあり
その他:
シャワー、更衣室、ロッカー、洗い桶がNAKIRIにあり
食事:
仕出し弁当
問い合わせ:
串本町観光協会 (0735-62-3171)
DIVE ZEST (0735-62-6850)
ダイビングボートNAKIRI (0735-62-1182)

-潜水データ-

EN~EX:
10:21~11:08(47分)
気温:
28度
水温:
24度
最大水深:
16.5m(平均13.7m)
透明度:
15m

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