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直方オートキャンプ場
Dec.18-19, 2000 2月の3連休を利用して、トレーラーハウスを利用!

年も押し迫った12月下旬、日本一周バイク旅行中の僕は九州中部から本州上陸を目指してバイクを走らせていた。本当は宿に泊まりたいところだが旅も残すところ後僅か、悲しいかな資金は底をつき始めていて、財布の中はカラッポに近い状態だった。もうキャンプをするしかないのだが、オフシーズンのため開いているキャンプ場がほとんどない。悪条件の中で福岡県のキャンプ場を虱潰しに調べた結果、ようやく一件のキャンプ場を探し当てることができた。通年オープンの無料キャンプ場という僕の条件にピッタリ当てはまったのが、福岡県直方市にある「直方オートキャンプ場」だった。
町中というシチュエーションのため自然環境はあまり期待できそうにないが、便利な場所にあるというのが嬉しい。恐らく地元の人達が週末や夏休みなどにファミリーで気軽にアウトドアを楽しむためにつくられたキャンプ場なのだろう。川沿いの県道を走り目的地を目指す。英彦山川と遠賀川の合流地点近くの河原にようやく目指すキャンプ場を発見した。市街地などの河原で良く見かけるタイプの公園で、野球グランドのように地面はきれいに整備されている。これまで宿泊してきた山中や湖畔のキャンプ場と違う雰囲気に少々戸惑いながら、ゆっくりと土手を下って行く。
河原がジョギングコースになっているのか、トレーニングウエアの人達が次々に通り過ぎ、犬を散歩させている人達も目立つ、直方市民の憩いの場という感じである。早速テントを張り始めるが、市街地の河原に造られているためサイトを隠す木々や柵がなく周囲から丸見え、信号待ちのトラック運転手が退屈そうな視線を投げてくる。自分の行動を誰かに見られているようで何だか落ち着かないが、夜になれば気にならなくなるだろう。トイレに入ると簡易式だがトイレットペーパーも完備されているし、掃除も行き届いるので気持ちが良かった。管理が行き届いている証拠だろう。しかし、残念ながら炊事場というものはなく、水道はコンクリートの地面からニョキリと出ているだけ。水飛沫が跳ね上がり足元が濡れやすいが「無料だからな、まあ仕方がないか」と笑って許そう。
サイトの造りは「オートキャンプ」とうたっているだけに、区画ごとにキチンと細かく区分されていた。場内をループ状に車道が延びていて数メートルおきに、道の左右に駐車ペースが設けられている。これなら「困った、どこにテントを張ったらいいのか分からない」と嘆くキャンプ初心者は安心できるかもしれない。地面もフラットに整備されている上に芝が生えられているのでペグが刺さりやすく、テント設営は実にスムーズだった。もちろん町中なので夜の食料調達も問題なし。夕方は少し気になった車の排気音や騒音も、夜10時を過ぎる頃にはラジオの音が響くくらい静かになっていた。
大自然でキャンプという醍醐味には欠けるが、日帰りでバーベキューパーティを楽しんだり、家族みんなで休日にちょっと出かけて気軽にアウトドアムードを楽しみたい、という人達には最適なキャンプ場だろう。
-DATA-
- 場所:
- 福岡県直方市殿町地先
- アクセス:
- 九州自動車道路から国道200号で直方市内へ入り、日の出橋を渡ったところを左折して約2km
- 問合せ:
- 直方市役所建築都市課
- 電話:
- 0949-25-2200
- 予約:
- 使用日の1ヶ月前の1日から受付。電話予約可
- 料金:
- 無料
- オープン:
- 通年
- 設備:
- 水道、簡易トイレ、外灯。直火と車の芝生乗り入れは禁止されている
- 近くの見所:
- 平尾台、千仏鍾乳洞
米原キャンプ場
Dec.05-13, 2000 螢が舞う南の島のキャンプ場

今回のバイクによる日本一周の旅では、日本の端っこ4カ所(東西南北)を制することがひとつの目標だった。まず始めに日本最北端の「宗谷岬」、その18日後に最東端の「納沙布岬」を制覇。それから旅を続けること4ヶ月、ようやく最南端「波照間島」と最西端「与那国島」の入口となる石垣島が見えてきた。「ついにここまで来たのか…長かったなぁ」感慨に浸る。沖縄本島の那覇を出港してから14時間の船旅、上陸した石垣島は12月とは思えない温かさで僕を迎えてくれた。真夏の北海道では雨に震えていたというのに、冬の沖縄はTシャツで過ごせる…、日本の大きさを肌で感じる瞬間だった。

港に降り立った僕は米原キャンプ場へまっしぐら。このキャンプ場は北の鳥沼(北海道)南の米原と呼ばれるくらい、バイクや自転車で日本一周をしている旅人には有名なキャンプ場で、17年前にその存在を知ってから「いつかは行ってみたい」と思い続けていた場所だった。そんなわけで米原が近づくと、まるでこれから憧れの人に会う少女のように胸がときめいた。米原キャンプ場はフェリーの着いた市街地とは島の反対の北海岸。南国のムード漂う島を一気に縦断してキャンプ場の入口にたどり着いた。

「ここかぁ…」何ともいえない感動が込み上げてくる。簡素なキャンプ場を勝手に想像していたが、実際に来てみるととても広く設備も整っていた。海岸に沿ってテントサイトが細長く延びており、適当なサイトを探しながらゆっくりとタイヤを転がす。するといくつか並んでいるテントから見覚えのある顔がひょっこり飛び出してきた。「どうしてこんなところに!?」驚いたことに北海道の宿で話をしたH君がいるではないか。何という偶然、こんなこともあるんだなぁ…。僕たちは約半年振りの再会を喜んだ。だが驚くのは早かった。何と、東北や信州で会ったライダーまでいるではないか。驚きを通り越して笑いが止まらなかった。みんなの近くにテントを張り、しばらく一緒に過ごすことにする。

テント設営を済ませると早速キャンプ場と周辺の散策へ出かけた。このキャンプ場は緑豊かな樹木に囲まれているため、日陰が多くとても涼しい。テントから僅か 100歩ほど歩くとそこは青い珊瑚礁の海が広がっている。もう最高。これは何にも代えられない魅力だ。このキャンプ場なら沖縄らしい大自然がたっぷり楽しめそうだ。海を見た途端に入りたくてたまらなくなり、ショートパンツに着替え海に飛び込んだ。膝上ほどの浅瀬を気持ちよく歩いていると、僕の足元を青い魚がスルスルと通り抜けていった。「えっ、熱帯魚?」。改めて海中を覗くと青く輝く宝石のような熱帯魚が泳ぎ回っているではないか。「すごい、すごい、すご過ぎる…」言葉が出ないほど感動した。
だが圧巻だったのはその夜。仲間達の輪を離れてテントへ向かっていると周りでザワザワと何かが動いた。暗くてよくわからないが、恐らく風で枯れ葉が動いているのだろう。そう思いながら何気なくライトをつけた瞬間、腰が抜けた。何と無数のヤドカリが辺り一面をガサガサと歩き回っているではないか!! それも直径5cmもある貝を背負った巨大なヤドカリが何十匹も…こんな光景初めてだ…。あ~あビックリした。さらに別の夜には宴たけなわの僕たちの元へ、フワフワと一匹の蛍が舞い込んできた。その光は線香花火のように儚く、瞬きをすると消えてしまいそうな美しさだった。
これほど感動的なキャンプ場に今まで出会ったことがない。17年間憧れの地だったこと、旅人と偶然の再会したこと、そして言葉を失うほどの大自然。これまで100カ所以上のキャンプ場に泊まったが、文句なしに一番のキャンプ場だった。是非みなさんも一度米原キャンプ場を訪れてこの感激を味わって欲しい。一生の思い出になることを保証する。
-DATA-
- 場所:
- 沖縄県石垣市字桴海446-1
- 料金:
- 1名1日250円
- オープン:
- 4月1日~12月28日
- 設備:
- 炊事場、トイレ、水シャワー、コインランドリー、自動販売機
- 問い合わせ:
- 石垣市観光課
電話09808-2-9911(代)
電話09808-2-1535(直)